SW-PBM Scenario #82 | 目次 |
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ロゾニィ屋敷 門前 |
正午をだいぶ過ぎてから、一行はようやくファリス神殿からロゾニィ屋敷へ戻ってきた。番人は笑顔でお帰りなさいと挨拶してくる。
■レヴィック |
あのヒト達ってお昼どうするのかしらねぇ…。 |
■フィオン |
(ううっ、カッコ悪い・・・) |
フィオンは、いかにも“準備不足”と取られて、番人から優しい目で見られているような気がして気まずいらしい。冒険者として初心者でもないのに。
■ユウル To:番人 |
ただいまかえりました。何か変わったことはありましたか? |
■番人 To:ユウル |
おつかれさまです。こちらは何も変わったことはありませんでしたよ。 |
ロゾニィ屋敷 玄関前 |
門を入り、再び一行はロゾニィ屋敷の玄関前に集合した。
■フィオン To:エアヘッド |
エアちゃん、開けていいよ。 |
エアヘッドは、フィオンに言われるままにドアノブに手をかけて、「ぐいぃっ」と押した。
■シャノン To:おおる |
コンネル商会の管理物件ということは、定期的に掃除されているんですよね。 (埃っぽかったら、お掃除しましょうか……) |
シャノンの心配をよそに、扉は押しただけでは開きそうにない。どうやら鍵がかかっているようだ。
■フィオン To:エアヘッド |
エアちゃん、壊していいよ。 |
■レヴィック To:フィオン |
…へ?! |
早速、先ほど発見した木槌を嬉々として取りに行くエアヘッド。
■シャルル To:フィオン、エアヘッド |
フィオンさんっ?あぁ、エアヘッドさ〜〜〜〜ん(><) |
■フィオン To:エアヘッド、ALL |
あー、今のうそ、じょーだん。 ・・・鍵ってコンネルさんから預かってないんだっけ? |
■ユウル To:フィオン、ALL |
うん、預かってるよ。だ、だから壊すのはちょっと待って〜(^^ゞ |
エアヘッドを慌てて止めて、ポーチから鍵を取り出し扉を開ける。
■レヴィック To:ユウル |
そ、そうよねぇ。鍵があるわよね……。 |
■シャルル To:エアヘッド |
何だか残念そうですね……?(^^; |
鍵を使えば、扉は簡単に開いた。
扉の向こうは広いロビーになっている。天井は 2 階まで吹き抜け。正面には、赤い絨毯を引いた大階段が 2 階へと続いている。壁の両側には、何か大きな板状のものがかかっている。明かりは、玄関から差し込む日の光しかなく、奥のほうは暗くてよく見えない。ドワーフであるエアヘッド以外には。
■フィオン To:ALL |
これじゃ、昼間来ても夜来ても変わらない感じね〜。 |
明るい日の光のもと、探索したかったのに……と思う。
■レヴィック To:フィオン |
窓がコレじゃぁねぇ。 |
しっかり板でふさがれている窓を指す。
■シャルル To:ALL |
夜、こんな所には来たくないですね、この明かりさえ入ってこないんですよ?(^^; |
■ユウル To:ALL |
…ほんっと雰囲気が(お化け屋敷)そのものだよねえ… |
ユウルはこの雰囲気にさっそく緊張し始めているようす。
■レヴィック To:ユウル&ALL |
ま、二階は窓もそのままだったみたいだし、明るいんじゃない? とりあえず明かりつけるわね。 |
レヴィックがランタンに火を灯した。
ロゾニィ屋敷 1階ロビー |
ロビーの奥、向かって右側の壁は行き止まりになっている。向かって左側の壁はさらに左手の奥へと続いている。ロビーの横の壁にかかっていた板状のものは、大きな絵だった。一辺がレヴィックの身長ほどもある。
玄関から向かって右側が、赤い薔薇を背景にした若い紳士の肖像画。左側は、白い薔薇を背景にした老婦人の肖像画だった。
■フィオン |
やっぱり、昨日の影と同じ顔・・・。 |
フィオンは老婦人の肖像画を前にぽそっと呟いた。
■シャノン To:フィオン |
幽霊……なのでしょうか。 |
■ユウル |
大きな絵だなあ…。 赤いバラと、白いバラ…昔はきれいで明るいお屋敷だったのかな。 |
■シャルル To:ALL |
で、さっそく探索します?その前にお昼食べませんか? |
■フィオン To:シャルル |
賛成。ここでいいよね? |
いそいそとお弁当を取り出そうとする。
■ユウル To:シャルル、フィオン&ALL |
ここで?う〜ん…外はどんより暗いし寒いし、屋敷の中のほうがまし、かな(^^ゞ うん、それじゃお昼にしよう。 |
■レヴィック To:ユウル |
(外は)せめて薔薇が咲いてたりすればマシなのかもだけどねぇ。 |
■シャノン To:おおる |
せめて食堂かどこかで食べたい気がするのですが。 |
床に直に、というのはどうも気になるらしい。
■レヴィック To:シャノン |
食堂が使える状況かどうかわからないし、たまにはこうして食べるのもいいんじゃない? |
■シャノン To:レヴィック |
……そうですね。 |
■シャルル To:ALL |
じゃーん、くじ作ってきました♪ |
弁当交換会用のくじを皆に見せる。
■レヴィック To:シャルル |
ホントに作ったの(笑) |
全員、順番にシャルルのくじを引いていく。厳正なるくじ引きの結果、お弁当の分配が決まった。ところがレヴィックが準備したお弁当は、レヴィック自身に当たってしまった。
■シャルル To:レヴィック |
あ……っ(^^; |
くじとレヴィックを見比べる。気まずいよねぇ。
■レヴィック To:シャルル、ALL |
あら?あらあら? |
レヴィックは自分の弁当を持って苦笑。
■シャルル To:レヴィック、フィオン |
僕はフィオンさんのですね。 うーん、……フィオンさんがよかったらですけどレヴィックさんのお弁当と交換しするというのはどうでしょうか? |
■フィオン To:シャルル、レヴィック |
(ドキッ) え、いいよ。 自分で自分の食べてもつまらないもんね。 |
平静を装っているが、内心ドキドキ。レヴィックは、2 人の提案を聞きつつふとシャノンがエアヘッドの弁当を持っているのを見る。シャノンが開いた包みを見ると、案の定?弁当とはいえないっぽいものが。にんじんで見事に彫られた鳳凰とおぼしき鳥の飾りである。
■シャノン To:エアヘッド |
すごい! 綺麗な彫り物ですね。本物の鳥みたい。 それで、お弁当はどこですか? |
エアヘッドは、シャノンのお弁当をガツガツ食べながら、「それで、食べたりないのか?」とばかりに「じとっと」した目線をくれた。
■シャノン To:エアヘッド |
……これ、ですか? |
しーん……
■レヴィック To:シャノン |
シャノンちゃん、これ食べる?材料量多かったから2つ作ったの。アタシとおそろいで良かったらなんだけど? |
苦笑しつつエアヘッドの弁当がないかもしれないと用意していた予備弁当をシャノンに手渡す。
■シャノン To:レヴィック |
え、えっ? よろしいんですか? |
■レヴィック To:シャルル、フィオン |
…ってことで。アタシはコレ(自分の弁当)で構わないし。せっかくなんだからシャルルがフィオンちゃんの頂いて頂戴♪ |
フィオン、ほっとしつつもなぜかちょっと残念そう。シャノンはレヴィック作の弁当を心なしか嬉しそうに開いた。
■シャノン To:レヴィック |
それでは、頂きますね。 ……お、おいしい! お料理も上手なんですね。 …………あれ? |
なぜか涙がにじんだり。
■フィオン To:シャノン |
(泣くほど美味しいのかしら・・・) |
■シャルル To:レヴィック、フィオン、ユウル |
…? じゃあ、僕がフィオンさんのお弁当を頂きますね。嬉しいな〜♪ あ、これが僕のお弁当です、ユウルさん♪♪ |
シャルルが手渡したのはピンク色にラッピングされた可愛らしいお弁当だ。
■フィオン To:ユウル |
私のはユウルのだね〜。 (ぱかっ) わー、豪華なサンドイッチ!いただきまーす♪ (ぱくっ、もぐもぐ) 美味しい!まるでプロの味だね。銀の網亭のと変わらないよ! |
■ユウル To:フィオン |
えへへ…(^^ゞ 実は、最初に自分で作ったのがあまりにひどくて、おかみさんに見せたら絶句されちゃってね〜 半分以上作ってもらっちゃったんだよ〜。だからある意味、味は安心(笑 |
フィオンに言い訳しつつ、シャルルのお弁当を開けてみる。外見と同じ、かわいらしいお弁当だった。ウィンナーがタコさんの形になってたりして。
■ユウル To:シャルル |
うわ〜かわいい♪それに器用だねえ〜!いろんな形になってる。 (ぱくっ)うん、味もおいしい! すごいねえ、こんなお弁当が作れるなんて。今度私にも作り方教えてね。 |
■シャルル To:ユウル |
はい、お母さん直伝です♪これには秘密の隠し味があるんですよ〜。帰ったら教えてあげますね(^^) |
■フィオン To:シャルル |
(お母さん直伝か・・・いいな・・・そういうの) |
ちょっと、しょぼん。
■シャルル To:フィオン |
……ふみ?僕はフィオンさんのお弁当ですね、どれどれ。 (……でこぼこしてる)ほ、ほぅ、これはまた斬新なお弁当ですね。ほらこのレタスの芯なんか……って芯?(汗) |
一瞬、じーっと芯を見つめるシャルル君。
■フィオン To:シャルル |
あっ、えっと・・・その・・・。 芯に栄養があるかと思って(^^;;; |
■シャルル To:フィオン |
あ、こちらの煮物を頂きますね♪(何気に芯をお弁当の隅に戻してから(←おぃ)) (パクッ)…………。 |
■フィオン To:シャルル |
(あ、それは ばーちゃんに手伝ってもらったやつだ・・・) |
と言うか、ほとんどババの作だ。
■シャルル To:フィオン |
(もぐもぐ)ん……美味しいですよ、フィオンさん!なんていうかなぁ…そう、”おふくろの味”です!! う〜〜〜ん、このトマトソースのコクが堪りませんね〜〜〜(><)b うんうん、フィオンさん、よい奥さんになれますよ〜〜。 |
「僕のお嫁さんになります?」ってな感じの目線を送ってみたり。
■フィオン To:シャルル |
はぁぁ・・・。やっぱり、女は料理が出来ないとよい奥さんになれないのかぁ・・・。 |
シャルルの誉め言葉に、違う意味で打ちのめされていたり。
■シャルル To:フィオン |
ん?(にこにこ) ←全然気付いてない 味が良いに超したこと無いでしょうけど、大切なのは心でしょう。やはり愛情ってのが一番ですよ♪ マーファ様も愛を大切にする人には祝福を下さるものですよ、うんうん。愛、信じますかフィオンさん? |
■フィオン To:シャルル |
はぁ・・・。 (愛を語るシーフなんて初めて見たわ(^^;) |
神官と盗賊の両立そのものが信じられなかったり。
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