SW-PBM #077
大事な届け物

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■ 
■侵入者 To:ALL
くっそー・・・、こんなはずじゃ・・・・・。

どうやら侵入者はまだあどけなさの残る、十代前半の少年のようだ。
彼の身なりは確かに宿の給仕っぽいが、この宿で見かけた店の者には該当しない。
少年を椅子に座らせた状態でぐるぐる巻きにした後、アルフレッドは別のイスに足を組んで座る。
■アルフレッド To:侵入者
さて、こんな時間にルームサービスを頼んだ覚えは無いけど、何の用かな?事と次第によっては、官憲に突き出す事になるけど。( ̄ー ̄)

笑顔だが目は笑っていない。
■侵入者 To:ALL
いやぁ〜、どうやら部屋を間違えちゃったようだね。
そういう訳で、この状態をなんとかしてくれないかな?キレイなおねー様方♪

あくまでもすっとぼけるつもりらしい。
■キャンドル To:侵入者
あら、ありがとう。(ニコニコ)

■フィリス To:侵入者の人
間違い、ですか。
では本当のお部屋はどちらですか?

■侵入者 To:ALL
えーと、向こうの方だっけ?
やしか廊下の突き当たりだったと思うんだよね。

かなり嘘っぽい。
■アルフレッド To:侵入者
廊下の突き当たりはこの部屋だよ。
それよりも、まず君の名前を教えてくれないか?

すると、アルフレッドの足元を見ながら
■侵入者 To:アルフレッド、ALL
名前?
ショートレッグだよ。

■アルフレッド To:ALL
誰か、そう言う名前の従業員が居るかオヤジに聞いて来て貰えませんか?

キャンドルはおもむろに、ダガーを抜くと、ショートレッグを名乗る少年の首筋にぴたりとあてて…
■キャンドル To:アルフレド&(仮名)ショートレッグ
そんな手間掛けるより、少し怖い思いしてもらった方が早いわよ。

それに、当然、プロの部屋に忍び込んだんだから、それくらいの覚悟はあったんでしょ?(微笑)

■フィル To:アルフレッド、ALL
あーっ、ちょい待って!待って!!

分かったよ・・・。俺はフィルって言うこそ泥さ。
金を持ってそうな商人や貴族の泊まり客から、少しばかり頂いてるのさ。

これで満足したかい?


■キャンドル To:フィル
あら、やけに素直になったわね。(笑)

■フィル To:キャンドル、ALL
そりゃそうさ。
俺はまだ15だぜ.こんな事で死にたくないよ。

キャンドル達が大部屋の方に状況を説明した後
■キャンドル To:フィル
わたし、素直な子は、好きよ(微笑)

で、ドジったとは言え、折角だから取引しないかしら?
盗みに入って、痛い思いまでして、その後、官警に突き出されたんじゃあつまんないでしょ?

■フィル To:キャンドル、ALL
うーん、正直それはかんべんだね。
でも取り引きするって、そんなカードは持ってないよ?

■キャンドル To:フィル
念の為言っておくけど、この稼業(シーフ)で生きてくつもりなら、条件とかお金とかで手に入れる情報に意図的な戯言が入ってたら、私だけじゃなくって、ギルドに加入するシーフ全員があなたの命を狙いに来ると思って、ちゃんと考えて答えるのよ(微笑)

当然、「脅し」込みらしい。
■キャンドル To:フィル
私等が部屋に入った直後ぐらいから、私等の部屋に聞き耳を立ててた奴がいたんだけど、そいつの事分からないかしら?

逃げる時の足音で、シーフじゃない、って事は分かったからあなたじゃ無い事は分かるのよね…

■フィル To:キャンドル、ALL
ふーん、でそいつがどうかしたの?
俺にはサッパリ心当たりが無いけどな。

そう軽く言うが、何やら緊張しているような感じだ・・・。
と、そこへ扉をノックする音がする。
そして部屋に入ってきたのは、ディーンと・・・一人の少年であった。
■フィル To:少年
ヒース!?
お前!なんで・・・。

■ディーン To:ALL
そっちはどうだ?
少し見回ってきたんだが、厠の辺りでウロウロしていた怪しいのを見つけてな。
この通り・・・捕まえて、連れてきた。

フィルにヒースと呼ばれちゃ少年、年の頃は12,3だろうか。首根っこをディーンに押さえられて、半泣き状態である。
■ヒース To:フィル
にいちゃ〜ん・・、ごめんよう・・・・・。

■アルフレッド To:フィル
仲間の顔を見て、思い出してくれた見たいだな。
思い出しついでに、君達にここへ盗みに入る様に言った連中の事も思い出してくれないか?

■フィル To:ALL
さぁね・・・。
確かにいい獲物が来るって、教えてもらったけどさ。
それ以上は知らないね。

■アルフレッド To:フィル
実は、俺達も盗みに入られる心当たりが有ってね。
君が盗む様に言われたのはこれだろ?

言いながら、腰の辺りから何か取り出すが、部屋が暗いのとマントの影になって良く見えない。
■フィル To:アルフレッド、ALL
は?
別に俺は金目の物が頂けりゃ良かったのさ。
誰に指図された訳でもないぜ。

■リシィア To:ALL、フィル
どうやら、この子達は特定のなにかを狙ってきたわけではないみたいですね……。

それでは、その「いい獲物が来るって、教えてもらった」というのは、どなたにでしょうか?


■フィル To:リシィア、ALL
若い男・・・と言っても、俺よりずっと年上の奴等だよ。
この辺りじゃ見かけない面だった。
あの人を見下した態度が、気に入らなかったけどな。

するとディーンに首根っこを捕まれていたヒースが、おずおずと喋りだした。
■ヒース To:リシィア、ALL
あの・・その・・・・・・・。
自信は無いけど・・・、多分・・北の方の人じゃない・・かな。
そんな感じの・・訛りがあったもん。

■フィル To:ヒース
おい,ヒース!
お前は余計な事を喋るな!!
くそ・・・、これじゃ交渉して金が頂けねぇ・・。

とフィルは舌打ちをする。
■ヒース To:フィル
ごめ〜ん、にいちゃん・・・。(TT

兄に叱られて、ぽろぽろと涙を流しだすヒース。
■アルフレッド To:フィル&ヒース
心配するな、知っていることを正直に話してくれればそれ相応の金は払ってやるよ。
じゃあ、とりあえず今話してくれた分だ。

言いながら、ヒースに50ガメルほど握らせる。
■アルフレッド To:フィル&ヒース
後何か覚えている事は無いか?
些細な事でもいいんだ。

■フィル To:アルフレッド、ALL
ふーん。
ま、出すもんを出してくれるんならいいだろう。

何でもあんたらは、オラン貴族のご一行らしいじゃないか。
訳アリのようだけど、俺達は金さえ貰えりゃそれでいいさ。


■フィル To:ALL
で、あんたらの事を教えてくれた奴等は、二人組で身なりも良かったな。ちょいと気になったんで、少し後をつけたんだが。この街をでる時に、そいつらが乗ってたのは軍馬だったよ。それも立派な。きっとやんごとなき身分の人間なんだろうさ。態度からして、いけすかねぇ感じだったからな。

■アルフレッド To:心の声
む〜、この二人は盗みに入る事を”進められた”だけで、剣を狙う様に言われた訳じゃないのか。
だとすると、その話をした奴は剣を盗む事は期待してなかったって事か?
う〜ん、この二人が本命の為の囮じゃないと良いんだけど・・・。

■アルフレッド To:ディーン
あっ、さっき外を見てきたんだよね?
この二人以外に代わった事は無かった?
特に、厩の方とか。

■ディーン To:アルフレッド、ALL
いや、特に異常は見られ無かった。
馬の方も無事だ。

■アルフレッド To:ディーン
そうかありがとう、ひとまずは大丈夫そうだね。

■アルフレッド To:フィル&ヒース
なるほど、んじゃあ後その二人組が身に着けていた物や馬に替わった模様とかは無かった?
それと、二人はお互いに相手の事なんて呼んでたか覚えてる?

■フィル To:ALL
確か・・・街を出るときに、片方は「コーリッド」って呼ばれてたな。すまねぇ。それ以上、特徴になる目立った所は憶えて無いんだ。だが盗み聞きした時に、何かの手筈は既につけたと言ってたなぁ。何の事かは分からないが、その後で拉致すればとか何とか・・・。

■フィリス To:ディーンさん&フィル
コーリッド…。ディーンさん、名前に聞き覚えはありませんか?

街を出るとき、ということはその二人はもうこの街にはいないんですね?
どこに向かって出ていったのかは覚えていますか?

ディーンは黙って首を横に振る。心当たりはないようだ。
■フィル To:ALL
街の北から出てったよ。昨日の夕方にね。
さすがに、何処に向かったまでは分かんないな。

■アルフレッド To:フィル&ヒース
まぁ、こんなもんかな?
ありがとう、これだけ解れば充分だよ。
ほい、残りの分の代金だ。それと・・・

フィルを縛っている縄を解いてから、50ガメルを手渡す。そしてさらに、自分の荷物から何やら取り出してきます。
■アルフレッド To:フィル&ヒース
余り物の保存食だけど要るか?
あんまりうまい物じゃないけど、腹の足しにはなるぞ。

■フィル To:アルフレッド、ALL
そこまでされる筋合いは無い・・・とカッコイイ事を言うより、やっぱ腹を膨らます方が良いからな。
ありがたく、頂いておくよ。

あんたらには、色々と迷惑をかけちまったな。
でも悪いが俺も弟も、小さい妹と弟を食わしていく為に、こういう事でもしなくちゃなんないんだ。

じゃあな・・、すまなかったよ。

そう言うと、フィルはヒースを連れて部屋を出て行った。
■ディーン To:ALL
ふむ、どうやら明日・・・いや、もう今日か。
俺達が街を出立した後、街道沿いの人気の少ない場所等でけしかけてくるかもしれんな。
時間もそれほど余裕がある訳じゃないしな・・・。

■リシィア To:ALL
そうですねぇ……襲撃を避ける方法としては、今すぐ出発するのがいいのかも知れませんけれど……。
あるいは、出発を遅らせてでもきちんと休養をとって、襲撃に備える方がいいのでしょうか?

■アルフレッド To:リシィア&ALL
う〜ん、難しいところだな・・・。(ー'`ー;)
みんな眠いだろうけど、魔法を使った俺もフィリスさんもそんなに疲れてないと思うから、夜が明けたら出発した方がいいと思う。

しかし、この夜を境に彼らの足取りはつかめなくなる。
数日後、オランに帰ってきた彼らは一様に沈痛な顔をしていた。
それは決して、無事依頼を果たし終えた者のする表情ではなかった……。

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シナリオ編集:倉沢真琴 kushida@terra.dti.ne.jp