SW-PBM #077 大事な届け物 |
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【スカイウィンド邸】
翌日の早朝、一行が準備を終え屋敷の玄関前に出てくると、そこでは出発の最後の準備がされていた。ディーンが屋敷の使用人に指示し、馬車には荷物を積み込ませている。ちなみに馬車は四頭立てで、かなり頑丈そうでまた立派な造りのようだ。そしてその向こう側には4頭の馬が鞍を取り付けられ、待機している。
■オルリック To:ALL |
おはよう、君達の準備の方はもう済んだかね? こちらは後少しのようじゃよ。 |
■アルフレッド To:オルリック |
おはよう御座います。 我々の準備は出来ていますから手伝いますよ。 |
■キャンドル To:オルリック&ALL |
あそこで指示をしているのが、今回、一緒に旅をする、ディーンで良いのかしら? 後からで良いから、紹介して頂けます? あの荷物の中身、食料の他は、何かあるのですか? |
■オルリック To:キャンドル |
うむ、そうじゃな。
荷物か?必要そうな物はほとんどディーンが手配したようじゃ。 |
■キャンドル To:オルリック氏 |
分かりました、では、ご紹介頂いた時にでも、お伺いしてみます。 |
■フィリス To:馬 |
よろしくね〜♪(なでなで) |
ちなみに馬車を牽引する馬は「葦毛」と「青毛」がそれぞれ2頭づつ、白黒の綺麗なツートンカラーのように並んでいる。
そして他4頭は明るい褐色の馬2頭と、黒味がかった褐色の毛並み馬2頭である。
どの馬も気性は穏やかなようで、これなら安心して乗れるだろう。
■リシィア To:ALL |
馬車も馬も、とても立派ですねぇ。 ……でも、これだと少し目立ってしまうかも知れませんね(^^; |
■アルフレッド To:リシィア |
そうだね、街道沿いの野党とかにも気を付けた方が良さそうだね。 |
■キャンドル To:オルリック氏 |
立派な馬車と、立派な馬を、用意して頂いて、どうもありがとうございます・・・・(^^; (内心:地味でしっかりした造りの移動用の馬車と、地味で目立たないしっかりした馬、って注文つけるの忘れてたわ・・・(苦笑)) |
■クラウディア To:パーティ |
まあ,要求されているのはスピードで,隠密行きじゃないからね。 法務官を説得するには,威光も必要だろ。 まあ,なるようになるさね。 |
■オルリック To:ALL |
いやいや、礼には及ばんよ。これも娘の為じゃからな。 |
と満足そうにうなずきながら答える。
キャンドルにしてみればミスチョイスなのだが、・・・えてしてそういうものだろう。
■クラウディア To:オルリック&ディーン |
おはようさん。 それじゃ,あたしたちの荷物も馬車に置かせてもらっていいかね。 |
■オルリック To:ALL |
うむ、それがよいじゃろ。 |
ディーンもそれに頷く。
■クラウディア To:ディーン&オルリック |
やれやれ,助かった……。 いやぁ,これだけ大きい馬車だと助かるね〜。 |
■アルフレッド To:クラウディア&馬に乗る人 |
大きい荷物は馬車でいいですけど、自分の装備と最低限の食料は持っていて下さいよ。 |
■クラウディア To:アルフレッド |
わかってるってリーダー(^^) あたしゃ重いからね,このうえタヌキやらドレスやらテントやら積んじゃこのこがかわいそうだろうからね。 |
一行がそれぞれの荷物を積み込んでいると、エミリアが屋敷からできた。
もちろん旅用の装束にちゃんと着替えている。
■エミリア To:ALL |
皆様、おはようございます。 支度に手間取り、遅くなってしまいました。申し訳ございません。 |
と申し分けなさそうに頭を下げる。
■アルフレッド To:エミリア |
おはようございます、馬車の準備はもうすぐ終りますから、そちらで少し待っていてください。 |
■エミリア To:ALL |
はい、それではお待ちしています。 |
■キャンドル To:エミリア |
女性は、少しくらい男性を待たすくらいで、ちょうど良いと思うわよ、エミリアお嬢様。(ウィンク) はじめまして、クラック・キャンドルと申します。 昨晩は、顔も見せずに失礼しました、今回の旅、ご一緒しますのでよろしくお願いします。 私の事は、キャンドルと、呼び捨てて下さい、私も旅の間は、お嬢様の事を、『エミリア』と呼び捨てさせて頂きますので(微笑) |
■エミリア To:キャンドル |
はい、こちらこそよろしくお願い致します。(ぺこり
「少しくらい男性を待たすくらいで、ちょうど良い」のですか・・・。 |
この時チラリと一瞬、エミリアの視線がディーンの姿を追ったのにキャンドルは気づいた。
■キャンドル To:心の中&エミリア |
(お姫様は、誠実(?)な騎士様に、御執心ってところかしら…) ええ、駆け引きは、女性を魅力的に見せる、大切な武器よ(微笑) |
■エミリア To:キャンドル |
そういうものなのですか? でも私にはよく分からないです・・・。 |
■キャンドル To:エミリア |
お嬢様には、必要ないかもしれないけど、ちょっと覚えておくと役に立つかもしれないし、おいおいは旅の途中にでも、教えるわ。(微笑) あと、これ、身体に合わせてもらっても良いかしら? |
おもむろに自分の荷物から、旅芸人の服を取り出し…
■エミリア To:キャンドル |
はい、いいですよ。(^^ |
■キャンドル To:エミリア |
ん〜、若干サイズは違うけど、着ても不自然な程では、無さそうね。 もし、必要だと判断したら、この服を着てもらう事になるかもしれないけど、良いかしら? |
■エミリア To:キャンドル |
もちろん必要とあれば、指示には従いますわ。 |
■キャンドル To:エミリア |
良い返事ね(微笑) あえて、もう一度聞くけど、本当に行くの? 危険な旅になる事は、確実よ。 |
■エミリア To:キャンドル |
はい、心の準備はもうできています。 |
とハッキリとした口調でエミリアは応える。
どうやら彼女の決意は堅いようだ。
■キャンドル To:エミリア |
・・・・・何を言っても無駄みたいね(苦笑) あなたが行くのを止める、って事になれば仕事は一つ完了だったんだけど、この様子じゃあ、おいてったら一人でも向かいそうだものね。 だったら、自分達で護衛していった方が気分的には楽かしらね(笑) |
暫く後、馬車の準備も終わったようで
■ディーン To:ALL |
こちらは完了した。今すぐにでも出られるが、そっちはどうだ? |
■クラウディア To:ディーン&ALL |
あたしらは大丈夫だよ。いや〜,こう目線が高いと視界も新鮮だね〜。 |
いつのまによじ登ったのか,器用に馬にまたがっているドワーフが1人。
意外な組み合わせだが、これはこれで結構決まってるかも。
■オルリック To:ディーン |
あぁ、ディーン。紹介しておきたい方がおる。 こちらが昨日紹介できなかったキャンドルさんじゃよ。 |
オルリックに言われて、チラリとキャンドルの方を見ると
■ディーン To:キャンドル |
俺はディーンだ。 準備ができているなら、すぐに出発だ。 そうでないなら、手早く済ませてくれ。 |
とそっけなく返す。がキャンドルは手を差し出しながら…
■キャンドル To:ディーン |
よろしく、キャンドルよ。 あと、荷物って何が用意されているのかお伺いしても良いかしら? 万が一の時の為に、知っておきたいの。 |
キャンドルが差し出した手を無視して
■ディーン To:キャンドル |
旅に必要な物が入ってる。以上だ。 |
と短く答えるだけである。
■キャンドル To:ディーン |
あら、あら、無愛想な方ね。 (ちょっと、意地悪そうに…) 今回の旅に必要なもの、って事は、お嬢様とその一行、を脅迫者に対して偽装する為の準備までされてるって考えていいのかしら? |
■ディーン To:キャンドル |
そこまで用意はしていない。 本気で偽装するなりして相手の目を誤魔化すなら、どこかの隊商にでも紛れ込む方が手っ取り早いだろうな。 だが今からそんな余裕はない。 ともかく相手に付け入る隙を見せなければ、問題は無かろう。 |
■キャンドル To:ディーン |
確かにそういう考え方もあるけど、数でおされると厳しいわよね… いいわ、ごめんなさい、ただ荷物の内容を知っておきたかっただけだし、あなたが必要なものはそろってる、っていってるんだからきっと大丈夫なのよね。 |
それに対し、黙って頷くディーン。
■オルリック To:ALL |
そうじゃ、これを渡して置かなくてはな。 |
といって銀貨がぎっしり詰まった大袋をキャンドルに手渡す。
■オルリック To:ALL |
全部で3000ガメルある。これが前金じゃよ。 それではくれぐれも娘と届け物をよろしく頼みますぞ。 |
■キャンドル To:オルリック氏 |
確かに、お嬢様と、届け物、お預かり致します。 |
■フィリス To:オルリックさん&ALL |
はい、任せてください(^^ では、そろそろ出発しましょう〜♪ |
■アルフレッド To:ALL |
OK、いつでもいいですよ。 |
■エミリア To:オルリック |
お父様、それでは行ってまいります。 |
■オルリック To:エミリア |
うむ、くれぐれも気をつけてな。 身体を壊さぬようにするのじゃぞ。 |
■エミリア To:オルリック |
はい、分かっています。 お父様もお気をつけ下さいね。 |
そう言うとエミリアは馬車に乗り込む。オルリックはその後姿を寂しそうに見送る。
やはり父親として・・・当然であろう。危険である事は分かっている故になおさらである。
ちなみにディーンは既に御者台に腰を据え、いつでも出発はできるようだ。
また四頭の馬にはクラウディア、フィリス、リグ、キャンドルがそれぞれに別れて騎乗している。こうして彼らはオランを後にし、ロドーリルの王都チェイスに向かって旅立った。
北へ北へと続く「蛇の街道」を・・・。
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