SW-PBM #070
人形屋敷の奥方

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■オラン市内・シーフギルド/ポムとサーラ(白猫) 
ポムはギルドで情報を仕入れる為に、朝から一人でオランへと出掛けた。
本来ならば、一人寂しくオランの街に向かうはずだったが・・・。
何故か屋敷からずっとサーラがついてきていた。
■ポム To:サーラ
サーラ、ついてきちゃ駄目だ
あたしはこれから屋敷から遠くに行くんだぞ
こっから先、ご飯食べれないかもしれないんだぞ

■サーラ To:ポム
にゃ〜

と一鳴き。
それで帰るかと思えば、そのままポムの後を付いて来る。
■ポム To:サーラ
そりゃ、一人っきりで行くよりもサーラと一緒の方が楽しいぞ
でも、町で迷子になっちゃったらどうするんだ?

”ごろごろ”と咽を鳴らしながら、ポムの足元に身体を摺り寄せる。
一緒に行くという意志表示なのか?
単に「遊んでくれ〜」と言ってるのかもしれない。もしくは一緒にいれば、また食べ物をくれるだろうという事か?
■ポム To:サーラ
うにに〜
しょうがないな〜。はしゃいでも勝手に何処かに行っちゃ駄目だぞ
絶対だぞ〜
……判ってるかなぁ
…………ところで最近覚えたドワーフの歌聴くか?

注意:ルタードの歌にあらず(笑
それに返事をするかのように、ポムに向かって”にゃ〜”と鳴く。
どうしても帰りそうに無いので、結局オランまで一緒に来る事となったのだ。
■ポム To:サーラ
いくら可愛いお前でも、こっから先に入れる事が出来ないんだ
悪いけどここで待っててくれ

ポムはサーラを店の人に任せて奥に入って行く。
オランに着くと早速シーフギルドを訪ねて、以下の情報を仕入れる事にした。
<オズマルガン邸について>
Q1:昔から今にかけて屋敷自体ににおかしな噂はないか?

Q2前の持ち主について(その噂、その先祖の噂、どんな亡くなり方をしたのか) 特にバイエリッシュ家の地下墓地に噂はないか

Q3:現在の持ち主カテリーナについて(その噂、本人や持ち物を狙ってる者はいないか)

Q4:カテリーナの特徴(年齢に見えない外見らしいので)

Q5:特に屋敷に魔法使いが関わっていないか


A1:屋敷自体に、噂らしい噂は聞かれない。

A2:屋敷の前の持ち主ウィリー・バイエリッシュ氏、数年前に流行病で亡くなったらしい。
彼と彼の先祖に関する噂は無かった。何処にでもいそうな凡庸な人物であったそうだ。
また地下墓地に関してはギルドでは分からなかった。
それは氏の葬式を執り行った友人のゲオルグ・メッサーシュミットがオラン郊外に氏の墓を造ったので、その地下墓地の所在自体が知られていなかった様だ。

A3:カテリーナ・オズマルガンは「人形屋敷の奥方」と呼ばれる貴族の未亡人。
彼女自身、特に人から怨まれたりする人では無いらしい。
そもそもあまり社交的で無く、5年前に夫と死別してからは郊外の森の奥にある屋敷を買い取り、ひっそりと暮らしていとか。
メイドと二人で暮らしている上に、それなりの資産家なので賊が入っても別段おかしくはないだろう。(今のところはそう言う話は無いが)
また彼女は昔から人形を作るのが上手な人で、時折彼女の元に人形作りを学びに行く娘もいたようだ。
だがここ一年、パタリと人形を作るのを止めたようで、それから急に沢山の衣服や衣装を買い込むようになったとか。
ちなみにその中には、男性用の物もあったらしい。

A4:まだ26歳と若いらしい、老けている点以外は昨日会った人物の特徴と一致する。
ポムの合ったカテリーナは、見ようによっては40近くに見えなくもない。
手の甲の肌の張り具合が、とても二十代には見えなかった気がする。
A5:屋敷に魔法使いが関わってる話は無いとの事。
しかし強いて挙げれば、カテリーナの知り合いに神官の男がいたそうだ。
そして更に突っ込んで聞いてみた。
Q6:衣服や衣装はどういった物が多いか(上質とか豪華とか派手とか若向きとか…)
A6:買い込んでいた物は色々、どちらかと言えば若者向けの物が多いらしい。
彼女のイメージとはかけ離れた物が多かったようだ。
Q7:ずばりその神官の名は?現在はどこにいる?行方不明になっていないか?
A7:確か名はホーク、元々孤児だったらしく孤児院「レナの家」に行けば会えるかもしれないとか。
二時間程待たされた上に420ガメルも持っていかれたが、それなりの情報は得られたようだ。
■ポム To:ミスティ
ありがとう姐さん♪
またよろしくな♪(^^)/

ミスティの方もポムに手を振ってかえす。
そして表の酒場に戻ると
■ポム To:店の人
いい子にしてた?

■若い店員 To:ポム
お、大人しいとかそう言う次元じゃないっすよ!
こいつ、勝手に人様(自分を指差して)のから揚げを前足で叩き落として、食っちまうんですよ!!
カンベンして下さいっすよ〜。

■ポム To:店の人
うっ…(^^;
悪ぃ〜

カウンター席に座ってエール注文し、1ガメルをカウンターに置く。
するとすぐに、よく冷えた(秋なのに!)エールが出てきた。
■ポム To:店の人
ありがとう
エール飲んでよ♪

そして一休みが終わると
■ポム To:サーラ
お待たせ♪行こうぜ♪

■サーラ To:ポム
にゃ〜♪

から揚げを食べて満足したのか、一声鳴くとポムの後を付いて来る。
■ポム To:サーラ
一人でお腹一杯になっちゃうなんて、ちゃっかりしてるぞ(笑
あたしも何かつまもうかな♪

途中屋台で饅頭を一袋買って猫と食べながら、ギルドで教えてもらった孤児院「レナの家」へと向かった
場所はオラン市外との事、夕飯には間に合わないがきっとかならず(絶対に!)あの仲間達なら、夕食は取っておいてくれてるだろう。

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シナリオ編集:倉沢真琴 kushida@terra.dti.ne.jp