| 街道沿いの森 野営地 |
月が天高く昇り、メルディス、キャンドルの当番の時間が終わった。
交代でリシィアとクラウディアが見張りに立った。
| ■ クラウディア To:リシィア |
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いい月だね〜。 こんな月を見ると、前の冒険のことを思い出すよ。 墜ちた都市で野営をしながら見た月をね……。 |
満天の星空を見上げ、クラウディアは懐かしそうに言葉を紡いだ。
| ■ リシィア To:クラウディア |
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墜ちた都市、ですか……私は、田舎を思い出します。 冒険者になってからは、こうして月を見上げる事なんて、一度も無かったですから……。 |
| ■ クラウディア To:リシィア |
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田舎ねぇ。なんだかうらやましいねぇ。 あたしなんか街育ちなもんだから……広い空にあこがれたりもしたけれどね。 かむしゃらに仕事していた若い頃より、今の方がおちついて月も眺められたりするんだよね(^^) |
しかし、そんな優雅な時間もそこまでだった。
リシィアは、鋭い聴覚で自分たちに近づく獣の足音を察した。
中型の四足歩行獣で、数はおおよそ4体前後か。
| ■ リシィア To:クラウディア |
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……あちらから、なにか近寄って来たみたいですよ。 皆さんを起こしましょう。 |
近寄ってくる獣を刺激しないように、ゆっくりと寝ている人を起こしに行く。
| ■ クラウディア To:リシィア |
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……なんだって!? どっちの方向だい? |
キャンプから数歩離れ、暗がりに目をこらす。
暗闇を見通すクラウディアの瞳には、近づいてくる三匹ほどの狼が見えた。
| ■ クラウディア To:起きてきた人達 |
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……狼だ。 3匹いるね、ここをねらって近づいてきているみたいだ。 |
マトックを構えながら、小声で情報を伝える。
| ■ フィリス To:ディアさん |
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…狼ですか。焚き火もあるのに近づいてくるなんて、 よっぼどお腹が空いてるんでしょうか。 どうしましょう、ウィスプで威嚇してみましょうか? |
| ■ メルディス To:ALL |
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狼3匹程度ならそう危険はないと思いますが・・・。 もし他にも仲間がいるようなら・・早いうちに退治してしまった方がいいでしょうね。 |
そんな相談をしているうちに、狼はほとんど目の前にまで近づいた。
| ■クラウディア To:ALL |
| くるよっ! |
鎧の薄いメンバーをかばうように前に出る。
| ■ ユウル To:クラウディア&ALL |
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了解っ!一匹は止めるよ、まかせて! |
バスタードソードを構えて、狼を真剣な目つきでにら見つつ、クラウディアと同じく前に出つ。
| ■キャンドル To:ALL |
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じゃあ、一匹は、私がもらうわ。 最近、不調なのよね、この子(狼)相手に、少し勘を取り戻させてもらうわ |
キャンドルも同様に、利き腕にウィップを構え、前面に出た。
周りを囲む狼に対し、戦士達がルーンマスターを囲むように立ちふさがる。
その壁に向かって、狼達が飛びかかった。仲間の盾となったクラウディア、ユウル、キャンドルは、鮮やかに狼の牙から身をかわす。
| ■ フィリス To:狼三匹 |
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まずは足止め…かな。 『…地の精霊…阻む力を…』 |
強力な呪文をうち破ることが出来ず、狼達は地面から飛び出した土塊に次々と足をとられ転倒した。
リシィアの呪文を受け、クラウディア、キャンドル、ユウルを不可視の鎧が包み込む。
メルディスの呪文は三人の武具に魔力を与えた。
| ■メルディス |
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万能なるマナよ!かりそめの魔力をかのものに与えん! エンチャントウェポン! |
チェルニは、誰かが怪我をしたときのために呪文の準備をしている。
唸りを上げるマトックが、狼Aをを捕らえ、軽々と狼を吹き飛ばす。
| ■ クラウディア To:狼A |
| 悪いけれど、あたしらもあんたたちに喰われてやるわけにはいかないんでね! |
ユウルのバスタードソードが、狼Bを切り裂く。
キャンドルの鞭も、見事に狼Cをからめ取った。
| ■キャンドル |
| 流石、魔法のサポートがあると、いとも簡単に捕まるわね。 |
ユウルの鋭い剣先が狼を傷つける。
先程のダメージと合わせ、かなりの深手を負わせたようだ。
| ■ フィリス To:焚き火&狼3匹 |
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『…火精よ…来たりて…矢となれっ!』 |
フィリスは、狼を攻撃するべく火トカゲの召還を試みた。
しかし、その呼びかけに、何も応えはなく、たき火の炎が微かに揺れたのみだった。
| ■ フィリス To:たき火 |
| ……………あれ?(汗 |
狼は、立ち上がり、威嚇のうなり声を上げる。
一方、ウィップにからめ取られた狼Cは、鞭から脱出を試みたが、キャンドルの巧みな鞭さばきに、無駄な努力に終わった。
| ■キャンドル To:狼C |
| いい子だから暴れないのよ(微笑) |
メルディスは、辺りに見回し、さらなる狼の襲撃に備える。
しかし、どうやらその心配はなさそうである。
クラウディアが軽々とマトックを振り回すと、その一撃を深々と受けて、狼Aは倒れた。
| ■ クラウディア To: |
| よっしゃ!次!! |
狼Bは、逃げようとしたが、そこへユウルがバスタードソードでとどめの一撃。
哀れ、狼は返り討ちにあってしまいました。合掌。
一方、鞭に絡まれたままの狼Cは、脱出を試みるが、無駄なあがきに終わった。
| ■ ユウル |
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よしっ、撃破♪ 何とか役目は果たせたな。 |
| ■ チェルニ |
| 凄い……。 |
出番無く、呆然と戦況を見つめる。
メルディスが呪文を唱えると、杖の先端から光の矢がほとばしり、鞭に絡みつかれた狼Cを撃った。
| ■メルディス |
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万能なるマナ、意志の刃!我が前の敵を貫け! エネルギーボルト! |
最後の仕上げに、振り下ろされたマトックが深々と狼Cに突き刺さった。
| ■ クラウディア To:ALL |
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……これで終わりかね? みんな大丈夫かい? |
| ■ フィリス To:ディアさん&ALL |
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はい、とくに怪我も…ないようですし。 狼さんの第二陣が待機していないといいんですけど…。 ………大丈夫そうですね。ふぅ(^^; |
| ■ ユウル To:ディアさん&ALL |
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こっちもかたがついたよ。 他に敵はこないみたいだし、終わり…かな? |
狼の襲撃は、あっと言う間に一蹴されてしまった。
| ■ チェルニ To:おおる |
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みなさん、凄いんですんねぇ……。 わたし、おろおろと見てるしか出来ませんでした……。 |
尊敬の面持ちでハー……もといレインボーヘクサの面々を見つめる。
| ■ クラウディア To:チェルニ |
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♪力あわせりゃ橋架かる♪っというわけで、 レインボーヘクサにかかれば、 ♪狼なんかこわくない♪……ってね(^^) ……でも、あんたがいてくれたおかげで、安心して戦えたっていうのはあるよ、ありがとさん。 |
| ■ チェルニ To:クラウディア |
| そんな、私なんて何もできないで…… |
顔を真っ赤にして、手をブンブン振って力一杯否定する(笑)
| ■ メルディス To:チェルニ |
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俺だって一人では手に負えないですよ(笑) 仲間がいてこそです。 |
| ■キャンドル To:チェルニ |
| やっぱり、一人旅は危険なんじゃない? |
| ■ チェルニ To:キャンドル |
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でも、もうすぐにオランにつけますし、何とか頑張ってみますぅ。 心配をお掛けしてしまって、すいません |
| ■ フィリス To:チェルニさん&ALL |
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いえいえ(^^ さ、まだ夜明けまでには時間がありますし、もう一休みしましょうか。 …?…あ、そうでした、次の見張り順は私とユウルさんでしたね…。 というわけで皆さん、安心してお休みください〜。 |
| ■ ユウル To:チェルニ&ALL |
| やっぱり仲間の力って偉大だよなあ…あ、ちょうど見張り交代だっけ。 後は任せて、みんなもうちょっと休んでていいからね。 |
| ■ リシィア To:ALL |
| では……私はもう一度休ませてもらいますね……魔法を使ったので、少し疲れてしまいました。 |
| ■ クラウディア To:フィリス&ユウル |
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おや、もうそんな時間かい。 それじゃ後はよろしく頼んだよ。 こいつらの仲間が近くにいるかもしれないから、気をつけてね。 |
| ■キャンドル To:フィリス&ユウル |
| じゃあ、よろしくね。 |
この後は、何事もなく朝を迎えたのだった。そして、一期一会。
チェルニと別れた一行は、チャダイ村へと向かった。
うーん、強かったなぁ。お助けキャラは、いらなかったね(^^;