SWPBM#63

すれ違う想い

Prologue-1

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「銀の網」亭

 「銀の網」亭は冒険者達が宿を取り、依頼を受け、そして新たなる出会いを見つける場所。いわゆる冒険者の宿である。
 というわけで、最低限の装備すらつけないでこの店に入るものは、よほどの変わり者か、店を間違えたか、そうでなければ一般市民の依頼人くらいのものである。

 そして冒険者達がのんびり昼飯をとっているいつもと変わらぬ昼下がり、どうやらその後者に該当する者がやってきたようである。 年の頃なら20代前半の青年である。きちっと整えられた上品な身なりと、落ち着いた雰囲気からして 上流階級層にいる者であることをことを伺わせる。
 店に入って店内を見回すと、おやじの元に真っ直ぐ向かう。

■青年 To:おやじ
すいません。依頼を出したいんですけど、よろしいでしょうか?
こういった内容なんですけど………。

言いつつ、依頼書を見せる。
■おやじ To:青年
ん?どれどれ………人捜し?
こんなん、わざわざ貼らなくても良いと思うんだが………まぁ、いいや。
その掲示板に貼っておきなよ。

 青年は軽く礼を言うと真っ直ぐに掲示板に向かい、依頼書を貼り付けてからそのまま出ていった。

 青年の後ろ姿を見送ると、おやじは店内を見回した。そして、その止まった目線の先には依頼書と同じ特徴の 大柄な戦士が仲間と共に食事をとっていた。
 それを見ながらおやじは苦笑しながら呟いた。

■おやじ
………いるんだけどなぁ………この宿に(^^;

おやじも良い根性しているものである(笑)


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GM 大石
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