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銀の網亭 |
いつものように、冒険者達は再び幸せの木に集った。 仲間を集めて祝杯を揚げようとしているその時、一人の男が飛び込んできた。
■男 To: おやじ |
す、すまん。水を一杯…… |
黒い髪の中年の男。かなり息が乱れている。
■おやじ To: カレブ |
どうした?大丈夫か? |
どうやら、おやじの知り合いのようだ。
カレブは、おかみの持ってきた水を一気に飲み干してしゃべり出す。
■カレブ To: おやじ |
昔話は後だ。お前がオランで冒険者の宿を始めたってのを思い出してな。 信頼できて小回りの利く若いのを 5、6 人紹介してくれ。 |
■おやじ To: カレブ |
なんだ藪から棒に……。そりゃ、うちは冒険者の店だからな。 丁度仕事に出てた奴等が帰ってきたとこだ。信頼できる奴等も沢山いるぜ。 |
■カレブ To: おやじ |
そりゃいい。聞いてくれ。 |
■おやじ To: カレブ |
……危険だな。ミイラ取りがミイラってことも有り得る。 |
■カレブ To: おやじ |
だから冒険者に頼むんだ。俺達の時代を思い出してな。 |
おやじとカレブは、暫く無言でにらみ合った。
■おやじ To: カレブ |
「危険を買うのが冒険者の仕事だ」か。 くそっ、俺があと 10 年若けりゃ行ってたよ。 |
■カレブ To: おやじ |
同感だ。 |
おやじが振り返る。
■おやじ To: 冒険者たち |
野郎ども!早速仕事だぜ! |
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