SW-PBM Scenario #61B

婚約指輪

目次

オラン市内

 ここはオランの街中、人々が憩う広場。
 恋人達が愛を語る傍らには、立派な宝飾店や細工物を売る屋台などもある。
■屋台の売り子 To:道行く人々
名前彫るよ〜。記念におひとついかがですか〜?

■宝飾店の店員 To:お客様
こちらなどいかがでしょう?お客様にはこの石なんかお似合いかと……

 あちこちから呼びこみの声が聞こえてくる。
■ソフィティア To:アフル
 わ〜、にぎやかね。あそこの店なんてどうかしら?

 ソフィティアはちゃんとした店を構えている宝飾店を指差した。
■アフル To:ソフィティア
うん、ああいう店の方が良いものが置いてあるだろうしね。
でも、あれ、遺跡で拾ってきたやつなのにほんとにいいの?

■ソフィティア To:アフル
拾ってきたとかそういう問題じゃないの。私だけ(婚約)指輪しててアフルがしてないなんておかしいじゃない。やっぱりお揃いでしていたいし……。

 話は、以前の仕事の時にアフルが古代王国の遺跡で青い宝石の指輪を得たことに遡る。オランに戻るとすぐ、それをソフィティアにプレゼントしたのだ。「婚約指輪」として。
■アフル To:ソフィティア
うん、そういうことなら(^^)

それじゃ、入ろうか。
良いのがあればいいけど…

■ソフィティア To:アフル
そうだね。さ〜、行こう行こう。

宝飾店

 アフルの背中を押しながら貴金属店に入っていく。店内には、指輪を始め腕輪、首飾り、耳飾りなど様々なアクセサリーが飾られている。
■店員 To:ALL
いらっしゃいませ〜 (^^

 女性の店員が愛想よく微笑んできた。
■ソフィティア To:店員
あのぉ〜、この指輪と同じようなデザインの指輪が欲しいんですけど……。

 と言いながら左薬指の指輪を丁寧に抜いて店員に見せる。
■店員 To:女性のお客様
拝見します。

 丁寧な手つきで指輪を受け取り、ルーペで仔細に観察している。ややあって、顔を上げた。指輪をソフィに返し、2 人を見てにっこり微笑む。
■店員 To:お客様
これは…… 見事なお品ですね。
細工が古風ですので、まったく同じものという訳には参りませんが、似た雰囲気のものでしたら、こちらなどいかがでしょう?

 さすがに古代王国の遺跡由来の品と同じものは無いようだ。
■店員 To:お客様
石のカットとリングの意匠は、こちらが一番近いものになります。

 見た目はほとんど同じだが、並べて比較するとやはりデザインに新しさを感じる。サイズは、ソフィの持っているものと同じだ。
■ソフィティア To:アフル
どうかな、これ?リングがちょっと違うけどちょっと見た感じだと全然わからないし、良さそうよね。アフルにはちょっとリングが細いかなァ?

■アフル To:ソフィティア&店員
うん、ちょっときつすぎるかも。

すいません、リングがもう少し大きいのはありませんか?

■店員 To:お客様
あ、失礼しました。こちらの男性がお使いなんですね。では、こちらを。

 今度のは、アフルの薬指にぴったりだった。
■店員 To:お客様
ご希望のお客様には、無料で裏に名前を彫るサービスをしています。プレゼントでしたら、いかがですか?

■ソフィティア To:アフル&店員
あ、それいいんじゃないかな?おそろいで彫ってもらっちゃおうよ。

■アフル To:ソフィティア&店員
うん、じゃあ、こっちの指輪のほうにも彫ってもらえませんか?

 と、ソフィティアが持っていた方の指輪を指す。
■店員 To:お客様
はい、かしこまりました。では両方ともお預かりします。彫りこむお名前をこちらに書いていただけますか?
また、こちらの指輪は 300 ガメルになりますが、よろしいですか?

■ソフィティア To:店員
えぇ。アフルも気に入ってくれたみたいだし、それでお願いします。

■店員 To:お客様
ありがとうございます。
それではすぐに済みますので、店内でお待ち下さいませ。

 店員は、2 つの指輪を持って奥に入っていった。見まわすと、店内には他にも様々なアクセサリーが飾ってある。アフルは店内の、アクセサリーをぐるりと見まわした。
■アフル To:ソフィティア&独り言
ふーん、こういう店ってはじめて入ったけど、やっぱり、色々なのがあるね。

ソフィに似合いそうなアクセサリーって何か無いかな…

■店員 To:お客様
お待たせいたしました。どうぞ、ご確認下さいませ。

 棚を見ていたアフルがそれを聞いて戻ってくる。
 店員が持ってきた絹の台座の上には、サイズだけ違ったそっくりな青い石の指輪が 2 つ並んでいる。
■ソフィティア To:店員
わっ、そっくり。

 サイズ確認もかねて早速太い方のリングを手に取り……
■ソフィティア To:アフル
アフル、指だして(^^)

■アフル To:ソフィティア
うん(^^)

 アフルが左手を差し出す。ソフィティアがその手を左手で軽く支えて、右手に指輪を用意する。
■アフル To:ソフィティア
なんか、照れるな…(*^^*)

■ソフィティア To:アフル
今はこれで我慢してね(^^)

そう言いながら、ソフィティアはアフルの薬指にリングをはめる。
■アフル To:ソフィティア
じゃあ、俺もはめてあげるよ(^^)

 と、もうひとつの指輪を手に取る。
■ソフィティア To:アフル
はい

 ソフィティアは、にこにこしながらアフルに指を差し出した。
■アフル To:ソフィティア
うん。

 アフルはソフィティアの指に指輪をはめて、その上に自分の手を重ねて、嬉しそうに笑った。
■ソフィティア To:アフル
そういえばアフルは食器もってなかったでしょう?帰りに買っちゃいましょうよ。

■アフル To:ソフィティア
あ、そう言えば、そうだね。
でも、あんまり必要無いしな…

■ソフィティア To:アフル
でも、保存食以外の食べ物をたべる時もあるし、持っていたほうがいいって。帰りに露天でみていきましょう(^^)

■アフル To:ソフィティア
ま、あって困る物じゃないしね(^^)

 2 人は仲良く店を出た。
■店員 To:お客様
ありがとうございました。またよろしくお願いします。


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