SW-PBM Scenario #61B | 目次 |
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バル・ファリス村入り口 |
村の入り口を示す門は開け放たれていて、そこから内部の様子が見える。ソフィティア、アフル、ヴィクトールは、入り口から見える範囲を一通り見まわした。
それは悲惨なものだった。
山頂を円く切り開いて作られた小さな村で、中央に石造りのファリス神殿がありその周囲を木造の民家が囲んでいる。
しかし、民家はすべて焼け落ち、黒く炭化した柱だけが立っている。神殿は石造りのため被災を免れたようだ。入り口から正面には神殿の扉が見えるが、今はぴったりと閉ざされている。
木が焼けたときの匂いと同時に、微かに肉の焼けた匂いが漂ってくる。よく見ると、神殿の近くに数人の人が倒れている。しかし、息が無いのは一目で分かった。
生き物の気配はまったく無い。静かな焼け跡だった。
■ソフィティア |
…………酷い有様ね。 |
■アフル To:ソフィティア |
うん…… |
■ヴィクトール To: |
ダークエルフの人達って、どーしてこんなことするのかなぁ・・・。 |
入り口に姿を現しても、周囲に変化はなかった。相変わらず静かだ。
先行部隊はとりあえず危険がなさそうだと判断し、後方の仲間に身振りで危険が無いことを伝えた。
■アスタルテ To:残留組 |
あ、合図がきたよ。行こう。 |
アスタルテは言うが早いかハルバードを片手に走り寄る。
カナルは近づきながら、村の中を見回してみる。先ほど使い魔を通して見た状況が確認できた。危険は感じられない。ミネルヴァはそのまま近くの木に待機させることにした。
■カナル To:おおる |
これはこれは……。 生き残りはいるのか? |
■ソフィティア To:カナル |
いるとしたら、あの神殿の中しかないわね。全員そろったら行ってみましょう。 |
アスタルテはソフィティア達の傍らに立ち止まり、村を見回した。 愛用のハルバードを両手でギュッと握り締める。
■アスタルテ To:先行組 |
・・・予想以上に酷いわねえ。もしかして全滅なのかなあ。 |
■アトール To:ALL |
確かに、こりゃ酷いな。 皆殺しか? |
■アフル To:アスタルテ |
……かもね。 でも、まだ、誰か残ってるかもしれない。 |
■カナル To:アフル |
そうだな。 まだ誰か残っているとしたら、あの神殿だろう。 |
■ヴィクトール To:ALL |
石造りの立派な神殿だし、中の人はきっと・・・きっと無事だよね。 |
■ソフィティア To:ALL |
それじゃぁ、とりあえず神殿の前までいって調べてみましょう。 |
冒険者達は、神殿の方に歩き始めた。
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