| ≪ 新たなる道に向かって!! ≫ |
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とある部屋にて |
木の壁で囲まれたとある部屋にて。
部屋には大きな机と椅子、そしてそこに腰掛けている少女がひとり。
■ガイア To:独り言 |
短い間にいろいろあったなぁ……。 DWのみんな元気にしているかな。 全部あの人たちのおかげね。またどこかで会いたいな……。 ……ローゼさんのことはショックだったけど、なんとか吹っ切る、うん。 いつまでもくよくよしてらんないもん!! みんながあたしなんかに力を貸してくれるっていう……こんなにうれしいことはないもの。 だから、あたし頑張る。 おやじ、あたしはあたしの道をいくわ!! |
ガイアは小さな貝殻を握り締めたまま、椅子から立ち上がり、部屋を出る。
しばらく歩いた先、ファーストウインド号の甲板上には、船員たちが集まっていた。
■ガイア To:船員たち |
みんな、待たせたわね。もう大丈夫。用意はいい? |
■マッシュ To:ガイア |
船の準備はバッチリできてるぜ、いつでもOKだ。 |
■エイジン To:マッシュ、ガイア |
見習いが何偉そうなことを……まあ、いいか(^_^;)。 船長、号令を。 |
■カンナム To:ガイア |
お嬢様、立派になられて……。 それではこれを……。 |
カンナムはきれいにたたまれた海賊旗をガイアに手渡す。
■ガイア To:カンナム |
ありがとうカンナム。 (しばらく海賊旗をギュッと抱きかかえる) ん……じゃ、これお願いね。 |
ガイアの指示で長く海の底に眠っていた海賊旗がマストの頂上につけられる。
と、同時に今まで微風だった風が急に強くなり、旗がきれいになびく。
まるで、海賊旗が風を呼び起こしたかのように……。
■ガイア To:独り言 |
おやじ、あたしたちのこと見守っていて頂戴……。 よし、ものども、錨をあげろ!! 帆を降ろせ!! マーマン狩りをしている連中と極悪商人どもをブチのめしに行くわよ!! |
■船員たち |
おおー!!! |
ガイア船長率いるファーストウインド号が新たなる道へと旅立つ。
その先に何が待っているのか。
それは彼女たちの可能性次第。
風の噂では、彼女たちが新たなる道へと旅立ったあと、マーマン狩り集団の噂はほとんど聞かなくなり、マーマンによる被害もほとんどなくなったということだ。
そしてさらにしばらくのち、海で悪事を働こうとする輩の恐怖の対象として「ガイア海賊団」の名が語り継がれるようになる……。
彼女たちの未来に幸あれ!!
#51 海の底に眠る風 END