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「瞳壊さないで」 |
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遺跡−裁きの間にて |
倒れたとたん肉塊は、姿形を変え、ニッキに戻った……。
勿論倒れたままである……。
同時に、フェリオの頭の中でなにやらうめき声が聞こえだした。
古代語だろうか?
聞き取りにくいからだろうか?
フェリオには理解出来なかった……。
■ フェリオ |
?……??……??? |
頭をちょっと押さえて周りをキョロキョロするフェリオ……。
■ ヴィクトール To:ALL |
元に戻ったみたいだけど、終わった・・・のかな? |
■ アルト To:フェリオ |
みたいだね……。 みんな、無事で良かったよ。 っと――フェリオ? |
■ フェリオ To:アルト |
いや……何でもねえよ、ちっと目眩がな。 ちょっとここんとこ遺跡調査やら何やらで寝す……もとい、働き過ぎてたから疲れが出ただけだろ。 |
そういいつつ、トッタッタッと倒れたままのニッキに近寄って様子を窺ってみる。
■シェル To:アルト&エスニャ |
……あ! アルトさん、エスニャさんは大丈夫!? |
とか叫びながら、エスニャに駆け寄るシェル。
■ アルト To:エスニャ |
ん…エスニャなら…… ほら、エスニャ。 |
かるく微笑むと、エスニャの背中をぽんとたたいて側から離るアルトであった。
とりあえずエスニャも大丈夫になったみたいである。
■エスニャ To:シェル |
わ……私は大丈夫ですわ。 それよりもニッキさんを……。 |
■シェル To:エスニャ |
あ、そだね(^^;) |
■ ヴィクトール To:ALL |
やっぱり、ホントにニッキさんだったんだ・・・。 レダの瞳ってニッキさんが持ってるのかな? フェイスくーん、ちょっと探すの手伝ってぇ〜。 |
■ フェイス To:ヴィクター |
…おっけー。 ………ニッキさん…… |
■シェル To:ALL |
…ほんとに元に戻ったのかなぁ? 調べてみた方がいいよね。 |
と言いつつ、ニッキにセンス・オーラするシェル。
シェルには精神の精霊どころか精霊の動き自体が感じられなかった。
■ アフル To:ヴィクター&フェイス |
ふぅ… あ、俺も探すよ。 |
■ アルト To:ALL |
あ…それじゃ私も念のため。 ………あらざりし力、我が目に映れ……… |
アルトはセンスマジックを唱えた。
部屋全体とフェリオについてチェックしたが、魔力を持っているように感じるものは、扉、レダの像以外にはなかった。
■シェル To:ALL |
…! そんな…精霊の力が全然働いてない…。 …ニッキさん、死んじゃった…? |
■ アルト To:ALL |
…………魔力も、もう感じないね…… |
とりあえず呼びつけつつ、ごそごそとニッキの周りを探るヴィクター。
そうするとニッキが死んでいることが判明した……。
変身したときに死んでいたのであろうか……。
そして、残念ながら宝石は見つからなかった……。
■ アフル To:フェイス&ヴィクター |
死んでる…? |
■ ヴィクトール To:アフル&フェイス |
・・・みたいだね。どうしてかは分からないけど。 助けてあげられなくてゴメン、ニッキさん。 |
お祈りポーズで冥福を祈るヴィクター。
そこへ、ラッドルたちがやってきた。
ラッドル、シドーだけでなく全員でやってきたみたいである。
■ ラッドル To:ALL |
遅くなりました〜。 あ、ニッキ……ニッキ……。 一体何があったんです? |
■ フェイス To:ラッドル |
………ニッキさんが、肉の塊みたいなバケモノになって…。 ……像に襲いかかってきて…それで… |
ラッドル達の方は無視して、立ち上がって、シェルのほうに向かうアフル。
■ アフル To:シェル |
シェル…、瞳は? |
■シェル To:アフル |
…え? …瞳なら、ここにあるけど? |
ペンダントを取り出して、アフルに見せるシェル。
そのやりとりをみてラッドルが怒ったようである。
説明も何もなしで冒険者だけでやりとりしているからだろう。
■ ラッドル To:ALL |
しっかり説明して下さい。 何がなんだか分からなければ協力のしようがないじゃないですか。 ニッキは死んでいるし……ここにいるのはあなた方だけじゃないんですよ。 |
■ ヴィクトール To:ラッドル&その他 |
しっかり説明って言われても、オレ達にもそんなに詳しいことは分からないんだ。 分かってることを最初の方から説明すると、まず昔ここの裁判官だったレダさんって人が裁きの間の彫像の中に魂だけ残っていて、そのレダさんからロプトーって名前の昔の悪い魔術師とレダの瞳っていう宝石のことを聞いたんだ。 レダさんが言うには、ロプトーは不老不死の研究をしてた人で異世界に封じ込めていたんだけどまだ生きてるんだって、それでそのロプトーはレダの瞳を通してこっちにまで影響を与えることが出来るようになったんだって。で、オレ達はレダさんからレダの瞳って二つの宝石を探して壊して欲しいって頼まれたんだ。 オレ達、それで宝石を探してたんだけど、そしたら突然ニッキさんがいなくなってて慌てて裁きの間に戻ってみたら、見たこともないモンスターみたいなのになっちゃったニッキさんがやって来たんだよ。 でも一応ニッキさんだって事は分かったから、頑張ってなるべく傷つけないように気絶させたんだけど、そしたら何故か元の姿にもどって・・・調べてみたらもう死んじゃってたんだ。 もしかすると姿が変わった時にはもう、ニッキさんは死んじゃってて操られてたのかも知れない。 |
■ ラッドル To:ALL |
なるほど……。 とりあえずその瞳とやらは早めに見つけて壊さないといけないですね。 じゃないと同じ事が繰り返し起こるかもしれないですね。 誰か心当たりはないでしょうか? |
■ アルト To:ラッドル |
心当たりなら…… っと―――!? |
その頃アフルはシェルから見せて貰ったペンダントを何も言わず奪い取ろうとしていた。
<--!ペンダントを渡すかどうかはシェルが決めて下さい。(しっかり持っているので奪い取ることは不可です。)
また渡すとしても渡さないとしても一番下の台詞の後で反応願います。-->そのペンダントをみて、メディオンびっくりしたような顔をした。
また、それをみて、慌ててアフルの腕を掴んで止めようとするアルト……。
筋力勝負だけなら、悲しいかな勝ててしまうアルトであった……。
■ アルト To:アフル |
リーダー!ちょいと待ちなよ。 その宝石…どうするつもりだい? |
■シェル To:アフル |
ちょっ…! アフル、なにするんだよ!? |
とりあえず、ペンダントをがしっと抱えて渡さないシェルであった。
■ アフル To:シェル&アルト |
何って…急いで壊すんだよ、その瞳。 「瞳」が危険だって言うのは今ので十分わかるでしょ。 それもほっておいたら、またニッキみたいになる人が出るかもしれないじゃない。 |
■ フェリオ |
(ぎくっ……なんかやな感じするなぁ……) |
■ アルト To:アフル |
気持ちは分かるけど……まぁ、ちょいと落ち着きなよ。 レダの瞳は全部で2つ。 今これを壊すと、唯一の手掛かりを無くすことになるかもしれないよ? |
■シェル To:メディオン |
…? メディオンさん、もしかして、このペンダントのこと何か知ってるの? |
■メディオン To:ALL and シドー |
え、ええ。似たようなものを道中の馬車でシドー導師から見せて貰ったんですが……。 ですよね、導師? |
■シェル To:シドー |
ほんと!? シドーさんが持ってたの? |
■シドー To:ALL |
わ、わしゃ知らんぞ……。 そんなペンダントや蒼い宝石なんて……。 |
■フェイス To:シドー |
おひおひ…(-_-;) |
アフルはシドーのところにつかつかと歩み寄って質問をした。
■ アフル To:シドー |
シドー導師、その宝石を持っているんなら出してください。 ニッキさんみたいになりたいんですか…? ……っ! もしかして、その宝石をニッキさんにも見せたんですか? |
■シドー To:ALL |
宝石は確かに持っておるわい。 じゃが、それがレダの瞳だなんて誰が証明できるんじゃ? 一つで1万つくかもしれん宝石じゃぞ。 |
■ アルト To:シドー |
1万ねぇ…… 命の相場にしちゃ、随分と安い買い物だね… |
そういいつつ、ちらりと、ニッキの方を見るアルト。
■シェル To:シドー |
…学院の人が死んでるんだよ?…お金のこと言ってる場合じゃないよ… |
■ アフル To:シドー |
じゃあ、その宝石はどこで手に入れたんですか? |
■ シドー To:アフル |
人からの貰いもんじゃ。 だいたいわしがこの遺跡に来る前から持っておったもんじゃぞ。 何の関わり合いがあるというんじゃ? |
■ アルト To:シドー |
確かに、無関係かもしれないし、私たちの全くの勘違いなのかもしれないね。 でも、彼の死の重要な手掛かりにもなるかもしれないよ? 関係してるかどうか、ちょいと確かめさせてもらってもいいかい? |
■ シドー To:アルト |
ああ、見せるだけじゃぞ。 |
そういってからシドー導師はペンダントをアルトに渡した。
■ アルト To:シドー |
っと、どうも(^^) それじゃ、ちょいと預かるよ。 |
■ アフル To:シドー |
人からの貰い物…誰に貰ったんですか? レプトール導師ですか? |
■ シドー To:アフル |
そんなの誰だっていいじゃろうが。 なんで答える必要があるんじゃ? |
■フェイス To:シドー |
答える必要はないけど、そのペンダントがいわくつきのものだった場合、その渡した人が、シドーさんになにか悪意をもっていたのかもしれないよ? |
■シェル To:フェイス&シドー |
そうだよね。 それに、その宝石をシドーさんにくれた人がこの遺跡から宝石を持ち出したってことをあるんじゃない? 学院の人がここに来たのは2回目なんでしょう? |
2人がそう話している間にアルトはカウンターマジックを唱えてからペンダントを開けて、その宝石を確認した。
先ほどかけていたセンスマジックの効果により、その宝石に魔法がかかっていることが判明した。
■ ヴィクトール To:アルト |
アルト姉ちゃん、どうなの? やっぱり、それがレダの瞳? |
■ アルト To:ヴィクター |
んー………どうだろうね? レダの瞳度95%ってとこかな。 これにも、魔法がかかってるのは間違いないみたいだけど…… |
■シェル To:アルト |
アルトさん、その宝石とエスニャさんがもってた宝石、見比べてみてよ。 もし、両方ともレダの瞳なら、同じ宝石のはずだよね。 |
そう言って、エスニャのペンダントをアルトに渡す。
■ アルト To:シェル |
っと、そうだね。 ………それにしても… |
ちょっぴり恨めしげにレダ像を見つめつつ、受け取った宝石を、右手と左手にそれぞれ持って見比べるアルト。
みればみるほど二つの宝石は同じように見えた。
大きさ、色そして形……。
■ アルト To:ALL |
………あー…レダの瞳度、99%にアップだね…。 |
■ ヴィクトール To:ALL |
ねえねえ、それじゃあさ!レダさんの像の所にはめて見ようよ。 本物のレダの瞳だったら、ちゃんと元の場所にはまるはずだよね? |
■シェル To: ALL |
あ、それ名案かも。 それにもしかしたら、瞳を像にはめたら、レダさんにもボクらのことが見えるかもしれないよね。 アルトさん、さっそくやってみようよ! |
■ アフル To:ヴィクトール&アルト |
それもそっか… じゃ、アルト、ちょっと貸して、はめてみるから。 |
■ アルト To:ALL |
おっけー。 それじゃリーダー、宝石は任せたよ。 何が起こるか分からないから…導師達は、ちょいと像から離れていた方がいいかもね。 |
そして、二つの宝石をアフルに手渡す。
■ アフル To:アルト |
ありがと、それじゃあ… |
アフルは宝石をレダの像の瞳の所にはめ込んでみた。
しかし、何も起こらなかった。
■ アルト To:ALL |
………………あれ? |
■ ヴィクトール To:ALL |
・・・えーっと。 うん、古代王国時代に作られた像にぴったりはまるなんて、これはもう絶対にレダの瞳だね! ほら、みんな見てよ!あつらえたみたいにぴったりでしょ? |
努めて冷静にニッコリ笑顔で、ナイスフォローだぞヴィクター。
■ アルト To:ヴィクター |
………え… あ、そっ、そうだね(^^;; まさに、ここに収まるために作られた逸品っっ!!……………か、かな? |
■ アフル To:ALL |
うん、これだけぴったりはまるんだから、「レダの瞳」に間違いないみたいだね じゃ、後は、「瞳」を壊しさえすればロプトーもこっちに干渉できなくなるって訳か。 |
と言いつつ、像から瞳を外して、ちらりとエスニャの方を見る。
■シェル To:アフル |
………。 …アフル、エスニャさんの宝石とペンダント、貸してくれる? |
■ アフル To:シェル |
え………うん。 言っておくけど、絶対に「壊す」からね。 |
とりあえずといった感じで、エスニャの宝石のほうをシェルに渡すアフル。
■シェル To:アフル |
…わかってるよ。 |
■ アルト To:シェル |
シェル、頑張りなよ…(^^) |
かるく、シェルの肩をぽんと叩き励ますアルト、シェルの正念場である。
そしてシェルはアフルにささやき返してから、エスニャの前まで歩いていった。
そして、エスニャの目をまっすぐ見ながら話しはじめた。
■シェル To:エスニャ |
…エスニャさん、今までの話を聞いててわかったと思うけど、 エスニャさんが持ってたこの宝石はレダの瞳に間違いないと思うんだ。 この宝石をこのまま持っていたら、ロブトーがいつ干渉して来るか分からない。 エスニャさんがこの宝石を持ってたら、いつか必ずロブトーに操られちゃうと思う。 ボクはエスニャさんが…ニッキさんみたいになるのは耐えられないし、 想像したくもないんだ。 この宝石がレプトール導師の形見で、エスニャさんにとって大事な物だっていうことはわかるけど、 エスニャさんの為に、この宝石はこの場で壊すよ。 …いいね? |
最後のセリフは有無を言わせないくらい強い口調でいうシェル。
■エスニャ To:シェル |
ええ。 |
エスニャははっきりと、シェルの目を見ながらうなずいた。
その言葉を聞くやいなや、シェルはレダの瞳を地面に叩き付けた。
瞳は真ん中から綺麗に二つに割れた。
そして、割れたのを確かめたあと、エスニャに歩み寄って強く抱きしめるシェルであった。
■シェル To:エスニャ |
ありがとう。 |
■エスニャ To:シェル |
きゃあ。 |
そういいながら、エスニャは目を白黒させた。
しかし……強引に突き飛ばしたりはしなかった。
シェルも照れたのか、すぐに離れて元の位置に戻った。
■シドー To:ALL |
わ、わしのは壊すなよ。 ちゃんと返す約束だったからな! |
シドーはそういって、アフルの方へ宝石を取り返そうと歩み寄った。
……しかし……、フェイスが間に入り込んだため近づくのが遅れ、一歩間に合わなかった。
そして、アフルもまた地面に叩きつけレダの瞳を割った。
瞳は粉々に砕け散り………数秒後、レダの像が光り輝き始めた。
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