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「シドーは気まぐれ」 |
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銀の網亭−テーブルにて |
翌日の昼、依頼人を待つため、銀の網亭の一階のテーブルに一行は座っていた。
約束の正午きっかりに、依頼人らしき男とその弟子らしき男が2人扉を開けやってきた。
1人の男はかなり年を取っているみたいではあるが、まだ背筋などはしっかりと伸びきっており、若い者には負けないといかにもいいそうな風体である。
もう1人の男は20代前半であろうか?
なかなか明るそうな好青年である。
■ シドー To:ALL |
やあやあ!君達かね、調査を手伝ってくれるというのは? 私はミド・シドー、遺跡調査隊の責任者だ。 早速依頼の交渉に入らせて貰いたいがいいかねえ。 |
■ ラッドル To:シドー and ALL |
師匠! 俺の紹介はないんですか? ひどいなあもう。 あ、俺はラッドルっていいます。 シドー師匠の弟子で今回一緒に遺跡に行くことになっているんですよ! よろしくお願いしますね。 |
■シェル To:シドー&ラッドル |
シドーさんとラッドルさんだね、よろしく〜(ニコッ) ボクはシェル、精霊使いだよ〜。 |
■フェリオ To:シドー&ラッドル |
フェリオといいます、よろしく……。 (やっぱり男だけか……はぁ……) |
■フェイス To:シドー&ラッドル |
フェイスで〜す♪ (…この人たちが、フリルで…遺跡の中を………) |
■ ヴィクトール To:シドー&ラッドル |
オレはヴィクターで、オレの頭の上にいるのがリッキーね。 |
■ アルト To:シドー&ラッドル |
私はアルト。 一応、旦那達とは学院のお仲間ってとこかな? よろしく(^^) |
■ ヴィクトール To:フェイス&フェリオ |
シドーさん達、今日はフリル満点じゃないみたいだし残念だねぇ。 |
■アフル To:シドー&ラッドル |
アフルです。 一応、このパーティのリーダーをやってます。 |
と、一通り自己紹介が終わったところで早速依頼の交渉に一行は入った。
■シェル To:シドー |
え〜と、じゃあ、さっそくだけど、依頼の報酬はいくらくらいになるの? |
■ シドー To:ALL |
うむ、依頼の金額は知っておると思うが1人頭400ガメルだ。 但し、君達が活躍する場が一切なかった場合は、半額の200ガメルにして貰おう。 |
■ アルト To:シドー |
うんうん、なるほど。半額ね…… って……!? ちょいと待ちなよ。 活躍する場がないってのは要するに、無事何事もなく平和に依頼を達成できた…って事じゃないのかい? |
■ アフル To:シドー |
そうそう、俺達が提供するのは冒険者としての腕前だけ。 それを役立てる場はそちらで提供してくれないと。 |
■ フェリオ To:シドー |
活躍する場がなかったら半分って事は予想以上の活躍があった場合は逆に手当てとか貰えますよね? 例えば俺達の活躍で何か凄い発見があったり何かしたら。 何も出来なかったら200引かれるって事は凄い活躍をしたら200足して一人600でどうです?(^-^←何処かで覚えた営業スマイル。 |
■ シドー To:フェリオ |
ダメだ!ダメだ!ダメだ! 君達が役に立って初めて400ガメルだ。 それに、役立たずに400ガメルも出す価値はない! |
■ ラッドル To:シドー |
師匠〜。 師匠がいつもそんなこというから、今までそれで9組もの冒険者に逃げられたんじゃないですか〜。 何かあったら400じゃなくて、何もなくてもきっちり400払わなきゃ、冒険者も商売なんですから来てくれないですよ! 大体他の冒険者を雇う暇なんてもうないじゃないですか。 出発は明日なんですからね! |
■ シドー To:ラッドル and ALL |
全く君はそれだから冒険者になめられるんだ。 相変わらず成長せん奴だな、おまえは! 私は他に用事もあるし、もう帰る。 後は君が交渉しろ。 400以上はびた一文ださんからな。 |
というと、シドーは席を立ってすたすたと銀の網亭からでていってしまった。
■シェル To:シドー |
……。 あ、あの〜…って行っちゃった…(ポリポリ) …やっぱ、学院の人ってなんか変わってるなぁ…(^^;;) |
■ ラッドル(独り言) |
あーあ。行っちゃった……。 あの世間ずれのくそじじいが。 |
いうだけいうと、ラッドルは一行の方をむき直して深々と頭を下げた。
■ ラッドル To:ALL |
いや、本当に申し訳ないです。 ああいう人なんで、気にしないでおいて貰えると助かります。 で、出発がさっきも話しましたが明日に迫っているんで、是非受けて欲しいんですよ。 とりあえず何かあっても何もなくても400ガメルってことでどうでしょう? それ以上は、俺達の方もちょっと払えないんで。 よろしくお願いします。 |
■ アフル To:ALL |
ま、それでいいんじゃないかな? スポンサーが帰っちゃったから、これ以上の報酬は無理みたいだし(笑) |
■シェル To:ラッドル |
え〜と、ラッドルさん? 遠くに行くんだと食事とかいろいろ要るものがあると思うんだけど、それはそっちで準備してくれるの? |
■ ラッドル To:ALL |
あ……そ、それは大丈夫です。 こちらの方で食事は全部準備しますし、移動に使う馬車も準備しますので。 宿泊も馬車の中で寝れば雨露ぐらいは防げると思いますので。 |
■ ヴィクトール To:ラッドル |
わぁーい、馬車に乗れるんだ。 やったな、リッキー!(喜) |
■ アルト To:ラッドル |
ば、馬車…… |
ちょっと顔がひきつってるアルト。
馬車酔いが心配らしい。
■ ラッドル To:ALL |
もしかして、馬車酔いするんですか? それだったら御者席に乗れば少しはましかもしれないですねえ。 乗れるように計らっておきますよ。 他にもそういう方がいたらいっておいてくださいね。 |
ラッドルの言葉を聞いて、ホッと息をつくアルトであった。
横でフェリオが凄い顔でにらんでいるのには気付かないらしい。
■ アルト To:ラッドル |
ありがと、助かるよ(^^) |
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