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「遺跡を駆け抜ける乙女(50代・男)」 |
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銀の網亭−個室にて |
一行は銀の網亭のおやじの案内に従って、個室へとやってきた。
鍵を開けながらおやじは皆に話しかけた。
■ おやじ To:ALL |
よし、じゃあこの部屋でいいか? 注文とか依頼とか決まったら教えてくれよ。 ちなみに、依頼は早いモン勝ちだからな。 |
■ アフル To:おやじ |
分かってるって、何回ここで依頼受けてると思ってるの?(笑) 大丈夫、ちゃんとここに全部の依頼の内容を書き写して来てるから。 |
と言いつつ、依頼の内容を書き写した羊皮紙をヒラヒラするアフル、さすがベテランである。
それを見て感心したのか、おやじはとりあえずうなずきつつ階下へと降りていった。
■ アルト To:アフル |
お、手際が良いねぇ。 流石は、我らがリーダー殿(^^) |
どうやら、リーダーはこの一言でアフルに決定したらしい。
■ アフル To:アルト |
リ、リーダー? 俺がやるの? |
■ アルト To:アフル |
ん。 頼りにしてるよ。アフルリーダー(^^) なに、そんなに心配しなくても大丈夫だって。 |
言いつつ、くるりと他のメンバーの顔を見回して、
■ ヴィクトール To:リッキー |
あぁー、リッキー!そのオレンジジュースはオレのだろぉ!勝手に飲んじゃダメだよっ!! それに危ないからそのブーメランは振り回しちゃダメだって、ずっと前に言ったじゃないか! |
■ フェイス To:ヴィクトール |
ふふっ、リッキー相変わらず元気いいなぁ(^^)♪ |
■ ヴィクトール To:フェイス |
フェイス君、フェイス君!そっちに回り込んでリッキー捕まえるの手伝ってよ。 |
■ フェイス To:ヴィクトール |
え? …ふっふっふっ、ヴィクター、わかったよ、まかせて!!! うぉりゃあぁぁあぁぁあ!!! 待ぁぁてぇぇぇ〜〜〜!!! |
などと言いつつ、ドタバタとはしゃぎ回っている2人と1匹の図であった。一方、その反対側では……
■ フェリオ To:シェル |
なぁなぁ、シェル、このマントどー思う? 少し前に新しく買った奴なんだけど……ちっと地味かなぁ? |
銀色に輝くマントをひらひらさせながら聞く。
■シェル To:フェリオ |
あ、新しいの買ったの? 見せて、見せて〜。 |
マントをつかんでしげしげ眺めたあと、
■シェル To:フェリオ&アフル |
…そーだねー。 フェリオがつけるにはちょっと地味かなー。 それにボクの髪と同じ色だしね。 ねぇ、アフルはどう思う? |
■アフル To:シェル&フェリオ |
え…、お、俺はちょっと派手過ぎるんじゃないかなって思うんだけど…(^^;; まあ、マントの色はそれぞれの勝手だけど… |
シェルの美意識「も」疑ってしまうアフルであった…。
■ アルト To:アフル |
……………………。 えーと……ま、まぁ、その…若い頃の人生経験ってやつは買ってでもしろって言うしね。 |
■ フェリオ |
依頼が終わる頃にはハゲてるとでも言いたげだなぁ…。 |
その台詞が聞こえたのか、アフルはちょっと頭に手を当てたりしながら返事をした。
■ アフル To:アルト |
…ま、まあ、みんなが俺で良いって言うならやるけど… |
■ アルト To:アフル |
冥福を――じゃなくて…健闘を祈ってるよ(^^) |
そして、アフルの背中をぽんぽんとかるく叩くと、後ろから羊皮紙を覗き込むアルトであった。
■ アルト To:ALL |
さぁて… へぇ…今回も、なかなかやり甲斐のありそうな依頼が色々来てるみたいだね。 |
■ アフル To:アルト |
うん、やっぱり冒険者ならこういう「未踏の地」って感じの言葉に引かれるものがあるよね。 「人助け」っていうのも良いけど、せっかくこんな依頼があるんだから、やっぱりこっちの方が良いと思うんだけど… |
息が掛かったりしてちょっとどきどきするアフル君であった。
■ フェリオ To:アフル |
む(☆_☆) やっぱ色目使ったのはコイツか……ターゲットロックオン(★_★) |
■ アフル To:フェリオ |
ん?フェリオどうかしたの? なんだか、目が怖いけど…(^^;; |
■ フェリオ To:アフル |
え゛……い、いやぁ、何でもないさヽ(;;´ ▽ `)ノ 戦士としても経験も結構積んでそうだなぁ、と思っただけ。 |
■ アフル To:フェリオ |
うん、いいよ。 このパーティなら、俺も前に立たないといけないだろうから、俺もその時に並んで戦う相手の実力も知っておきたいしね。 |
というわけで、翌朝剣の稽古を2人ですることになったアフルとフェリオであった。
フェリオが稽古と思っているかどうかはともかくとして……。
さて、他の面々はというと、
■シェル To:アフル |
あ、ボクにも見せて〜。 え〜と…(・・ )( ・・) |
アフルの横から紙を覗いていたシェルだが…
■シェル To:ALL |
……遺跡調査!? (☆ー☆) ねぇ、この依頼って古代遺跡に行けるんだよね? ボク、前から古代遺跡の探検してみたかったんだ〜♪ ボクはこの依頼がいいと思うんだけど、みんなはどう? |
とかいいながら、シェルはこの依頼にしようといわんばかりに目をキラキラさせていたりする。
そんなシェルを、微笑ましそうにニコニコと眺めつつ、
■ アルト To:シェル |
相変わらずシェルは、怖いもの知らずだねぇ。 でも……ホントにいいのかい? |
最後の方は、耳元でこっそりとあることないこと吹き込むアルトであった。
とりあえずお久しぶりの挨拶代わりらしい。
シェルは、アルトの耳打ちにビクっと体を震わせて
■シェル To:アルト |
…え?… ……でも…遺跡行きたいし…(--;;) だ、大丈夫だよ。 地下だったら、ボクにはノームがついてるもん。 ……でも…もし襲われそうになったら…アルトさん、助けてくれるよね…? |
■フェイス To:シェル |
おおっ!? あれはまさしく「必殺うるうる瞳」!! …腕をあげたね、シェル(・・;) |
シェルは強がっているつもりだが、キラキラ目から一転、うるうる目になっていたりするのでバレバレである。
最後の小声のセリフはアルトを見上げるような感じであった。
かわいそうなシェル……。
おびえてるシェルを見てアフルまでちょっとからかい気味に、
■アフル To:シェル |
んー、でも、前に行った遺跡は周りが石だらけでノームはいなかったよ(笑) |
■シェル To:ALL |
…アフルまで、そんなこといわなくたって…(T・T) …でも、大丈夫! だって、みんな強そうだし、なんとかなるよ! |
握りこぶしつくって叫ぶシェル。やっと持ち前の明るさを取り戻したようだ。
■ アルト To:シェル |
うんうん、その意気だよ(^^) まぁ、そう心配しなくても大丈夫だって。 悪魔信奉者やドラゴンの10匹や20匹、きっと、フェリオとアフルがかる〜く一撃でやっつけてくれるよ。 |
ちらりと、笑いながらフェリオとアフルに期待の眼差しをするアルト。
でも、無い袖は振れないと思うぞ。
■ アフル To:アルト |
…言っておくけど、ドラゴンが10匹もいたらその時点で逃げるからね。 |
■ フェリオ To:アルト&アフル |
何言ってんだよ、ドラゴンの10や20、俺の剣を持ってすれば一振りさ。 (……よく聞くけどドラゴンってどのくらい強いんだろ?ごぶりんよりちょっと強いくらい……だと良いな、うん) |
■ アルト To:ALL |
ほら、ね?(^^)
それに、遺跡に行けるなんてチャンス、そうそう無いしさ。 |
■ フェリオ To:アルト |
え?あ、いや……。 俺は出来ればこのルイトゥーラとかリーアとか女性の依頼人の方が……。 |
■ アルト To:ALL |
フェリオも、とっても遺跡に行きたがってるみたいだし、ね?(^^) |
■ フェリオ To:アルト |
は、はい……それで良いです、遺跡にとっても行きたいです(/_;) |
女性の依頼人……アルトも苦労するわけだ。
ようやくリッキーを取り押さえたところで、耳敏く聞きつけた”遺跡”の言葉に反応するヴィクターであった。
■ ヴィクトール To:ALL |
えっ、また遺跡に行けるの!?それならオレもその依頼が良い〜。 遺跡って楽しいよね。お腹空かせた他の冒険者の人達に出会ったり、何日も経ってるはずなのに一日だって言われたり、見たこともない凄い仕掛けが色々あったり、廊下に変なガスみたいのが充満してたり、閉じこめられて危うくそこから出られなくなるところだったりね! |
遺跡の一例として、前回の冒険のあらすじをテキトーに語ってみるヴィクター。
どうやら大変な目に遭ったのは間違いなさそうである。
■シェル To:ALL |
や、やっぱり、遺跡ってコワイとこなのかなぁ(ポリポリ) でも、それってスリル満点ってことだよね! |
■フェイス To:みんな |
…フリル満点か…。 い、イイねっ!! この依頼にしようよ〜(☆ー☆)ニヤリ♪ まあ、いろんな仕掛けがあっても全部僕が外しちゃうから大丈夫だよ♪ |
■フェリオ |
フ、フリル満点(  ̄□ ̄;)!! フリルの付いた服を着た女の子かぁ……うんうん、それも悪くない(? |
■フェイス To:フェリオ |
でしょお?( ̄ー ̄)☆ニヤリ |
■ ヴィクトール To:独り言 |
フェイス君はスリル満点が好きで、フェリオ兄ちゃんはフリル満点の女の子が好きっと・・・φ(.. )。 |
何故かメモしているヴィクター……。
最近、何かと記録することにハマっているらしいヴィクターであった。
でも、もっと有意義なことをメモする方が良いと思うぞ。
■ アルト To:ALL |
どうやら、この依頼で決まり、かな? んじゃ、他のパーティに取られない内に早いとこマスターに報告しに行こうか。 ついでに宴会の準備も、ね♪ |
■ アフル To:ALL |
うん、それじゃあ、おやじさんに言って来るけど、みんな他に何か注文したいものってある? |
丁度そこへ、おやじが前に注文していた飲み物を持ってやってきた。
■ おやじ To:ALL |
ほい、さっき頼まれていた奴だな。 で、依頼は何を受けるか決まったか? ちなみに、リトナル商会の依頼は2件とも受ける奴が決まったからもう受けれないぞ。 |
■ アルト To:アフル |
…っと、 行く手間が省けたみたいだね、アフル。 リトナル商会って……あの旦那、今度は一体何をやらかしたのかねぇ… |
■シェル To:ALL |
リトナル商会…ああ、バートンさんね。 2コも依頼出すなんて、相変わらずトラブルが多いトコだなぁ(ポリポリ) |
■ アフル To:おやじ |
ちょうど良かった、「遺跡調査の協力者」ってのはまだ残ってる? 詳しくはおやじさんにって書いてあったはずだし、詳しい話しを聞きたいんだけど…。 |
■ おやじ To:アフル |
ああ、残っているぞ。 詳しい話っていっても、明日の昼に受けてくれる冒険者がいれば依頼人が会いに来ることが分かっているぐらいだけどな。 ちなみに、賢者の学院からの依頼だからとりあえず依頼には信憑性がおけるぞ。 その依頼でいいのか? |
■ フェリオ To:親父 |
ああ、フリル満点(?)らしいのでそれを頼むぜ。 で、そのミド・シドーさんって依頼人ってどんな人だったんだい? |
■ おやじ To:フェリオ |
そりゃあ、しょうがないさ。 何でも遺跡はブラードの近くにあるそうで、片道2週間ぐらいかかっちまうからなあ。 まあ、詳しくは本人から聞いてやってくれや。 |
■ フェリオ To:おやじ |
うえ……ブラードの方まで行くのかぁ……。 てっきりパダの方だと思ってたんだけどなぁ、結構遠いじゃん。 |
■ ヴィクトール To:ALL |
やった、やっぱり別の街まで行くんだ。 オレ、あんまりオランから出たことないから楽しみだなぁ〜。 |
■シェル To:ALL |
へぇ、学院からの依頼なの。 …そういえば、学院からの依頼って初めてだなー。 …学院!? ってことは学院に行かなきゃなんないんだよな。 …コワイ人じゃないといいけど…(--;;) |
前の仕事で学院にいったときのことを思い出したらしい。
■ アルト To:シェル |
良かったね、シェル。 また、シェルの大〜好きな学院に行けるかもしれないよ?(^^) |
にこにこ笑いながらシェルいじめをするアルト……その姿はまるで女王様……
でなくて、深層のお嬢様とその友人のようであった。
■ ヴィクトール To:シェル |
えっ、シェル兄ちゃんも学院行くの好きなの?オレも好きなんだ。 学院って面白い人が一杯いるし、面白い物も沢山あるし、楽しいよね! |
■シェル To:ヴィクター |
…はは、そだね(ポリポリ) たしかに面白いものはいっぱいあるよね〜。 …おかしな人がいなければもっといいのに…(--;;) |
以前、アルトに「学院の怖い話」をされたのがまだ効いているらしいシェル……可哀相なことである。
■ アルト |
にしても……ミド・シドー、ねぇ? 学院にそんな奴いたっけ…? |
首を傾げて、しばし記憶を辿るアルト。
想い出したのか、ぽんと手を叩いて、
■ アルト To:ALL |
あ……そういえば、いたね。 確か、「遺跡調査マニア」とか「生涯遺跡一代男」とか「鬼の遺跡爆走リーダー」とか呼ばれている、やたら遺跡の好きな導師が…。 ……いや、そう呼んでたのは私だけど…… まぁ、学院じゃ割と名の知られた、元気なじーさんだよ。 |
■ ヴィクトール To:ALL |
へぇ〜、なんか面白そうなおじーさんだね。古代王国の話とか色々と聞けそうだなぁ。 |
■シェル To:ALL |
へぇ、遺跡が大好きな人なんだ。 じゃあ、面白い話いっぱい聞けそうだね。楽しみ♪ …遺跡が好きな人なら、攫われることはないよね…よかった(^^;) |
…どうやら、シェルの中では「学院の人=興味のあるものをさらっていく人」というイメージができあがりつつあるらしい。
にしても変なイメージを抱くものが1人……。
■ フェリオ To:アルト |
じ、じーさん!? は、話が違う……フリルの乙女は何処へ……。 |
膝をつき、涙を流しながら頭を抱えて絶望を味わってるものが一人……。
■ フェイス To:独り言 |
フリルで遺跡を駆け回るじーさん…。………それはそれで、いーかも。 |
上の方を向いて、なにやら想像してワクワクしているものが一人……。
■ ヴィクトール To:独り言 |
えっと追記、フェリオ兄ちゃんはフリルで遺跡を駆け回るおじーさんも涙が出るほど好きっと・・・φ(.. )。 |
訳の分からない内容までメモを取るものが一人……。
■ アフル To:独り言 |
…このパーティをまとめなきゃなんないの… |
そして、頭を抱えて恨めしげな目つきでアルトをにらむものが1人……。
■ アルト To:ALL |
さて、それじゃ今夜は新パーティ結成を祝して、ゆっくり酒でも飲みつつ親睦を深めるとしようか♪ |
そして、素早くアフルから目を逸らすアルト……。
アフルの心労は増えて行くばかりである……。
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