Sword World PBM #46
- Howl from Behind - 獣の声が聞こえる
午後4時…浅い眠り
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詰め所(仮眠室)

 仮眠室は、意外とちゃんと片づいていて、清潔そうなベッドが三つ置かれている。どうもあまり使われている様子はない。
 リーアはかなり疲れた様子でベッドに腰掛けると、アップルの方を見上げた。
■リーア To:アップル
 眠るの……怖いんです………怖い夢を見るから………

 少しアップルの方を窺うような目で見た後………
■リーア To:アップル
 ………私………

 リーアは何か言おうか言うまいか迷っている様子だ。
■アップル To:リーア
 ・・・・・・うん。

 アップルはリーアの目を少し真剣な眼差しで見つめた後、笑顔を見せて頷き先を促した。
■リーア To:アップル
 ………お父さんとお母さんの……本当の子供じゃないんです………
 7年前に……お父さんの引き取られて……でも、私……それより前の記憶がないんです………

■アップル To:リーア
 そっか・・。
 ・・7年前っていうと、まだ10才・・にはなってないよね?
 わたしなんかも、まだ、なぁんにも考えてなかったころだな・・
 わたしも記憶がないってことはないけど、そのことのことって、ほとんどおぼえてないよ。うん。

 ごめんね。偉そうなこと言って・・。
 でも、おとうさんのこと、好きなんでしょ?

■リーア To:アップル
 ………

 黙って小さく頷く。
■アップル To:リーア
 (うれしそうに)だったら、大丈夫だよ。きっと
 「気にするな」っていっても無理かもしれないけど、きっといい方向に進んでいくよ。

 ・・リーアは、その・・記憶がないことを、どう思ってるの?

 アップルはもう一つのベッドに腰掛けると、首を傾げて問いかけた。
■リーア To:アップル
 ………怖いです………

 そう呟くと、俯いたままぽつぽつといった様子で続ける。
■リーア To:アップル
 ………記憶はないのに……幼いころの夢を見るんです………
 ……私……夢の中では子供で………でも……人殺しなんです………人を殺すと…褒められるんです………

 そこまで言うと、少しだけアップルの方を窺い、また視線を伏せた。
■リーア To:アップル
 ………ごめんなさい……ちょっと疲れました………

■アップル To:リーア
 ごめんね。嫌なこと、しゃべらせちゃったね・・

 それじゃぁ、ゆっくり休んでね。
 ねちゃってもいいし、ただ、ごろん、としててもいいだろうし・・
 わたしも・・一緒にいていいかな?

■リーア To:アップル
 あの……何かあったら…アップルさん一人じゃ……危ないです………。

■アップル To:リーア
 大丈夫だよ。何もないから。
 もし、なにかあったとしても・・私これでも逃げ足は早いんだよ^_^

■リーア To:アップル
 ………でも………

■アップル To:リーア
 っていっても、私がいたんじゃ落ち着けないかな?
 かよわい乙女たちが寝てるところに、そとの男どもを呼ぶのもなんだしね^_^
 ・・じゃぁ、ウェイツさんのところにもどってようかな

 やけに「か弱い」を強調しつつ、ベッドから立ち上がる。
■リーア To:アップル
 ………

 少し不安そうにアップルの方を見るが、顔上半分だけ出るくらいまで布団に入る。今までよほど寝不足だったのか、緊張が解けたせいか、すぐにうつらうつらとし始めた。
■アップル To:リーア
 じゃぁ、ゆっくり休んでね。
 私たちはすぐ近くにいるから、なにかあったら、すぐに呼んでね

 ・・寝るときぐらいは、嫌なこと忘れようよ。ね?
 それじゃ。またね。

 リーアの髪を少し撫でると、アップルは部屋を出た。
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ゆな<juna@juna.net>