Sword World PBM #46
- Howl from Behind - 獣の声が聞こえる
午前11時…全ての始まり
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銀の網亭・テーブル

 数日後の昼時。
 一行は、依頼人が来るのを待っていた。おやじが連絡を付けてくれたところによると、そろそろ来ることになっている。
■おやじ To:ALL
 話だとそろそろ来るはずなんだがな………。
 それにしても、こんなわけありそうな依頼大丈夫か?わけありじゃなさそうな依頼ってのもナンだが。

■アップル To:おやじさん&ALL
 そうなのよねぇ。
 ”連続殺人犯”っていうのはともかくとして、そのあとの”お金は払います”っていうのが気になるのよね。
 おやじさんの台詞じゃないけど、いかにも”わけあり”って感じがするな。

 そう言うと、アップルは首を傾げながらホットミルクに口を付けた。
■オジイ To:おやじ
 そうですねえ。
まあ、ゆっくり待ちますよ。

 と───
■おかみ To:ALL
 あら、それって───

 ちょうどそこに帰ってきたのは、おかみさんだった。買いだして来たらしき布袋を隅に置きつつ………
■おかみ To:ALL
 今、なんだか噂になってるやつじゃないの?夜になると殺人鬼が出るとかいうの。
 あなたたちが引き受けることになったの?

■アルフレッド ToおかみandALL
えっ! さっ「殺人鬼」!! Σ( ̄□ ̄;)
俺、てっきりもっと平和的な依頼だと思ってましたよ!(ちゃんと読んでなかった)
そんな事件、俺の手に負えるのかな〜(T_T)

■フィリス To:アルさん
アルさんアルさん、依頼書で唯一具体的な内容が連続殺人犯の〜ってとこだったじゃないですか^^;
…実は平気な顔して十分酔っぱらってたみたいですね。

 なにやら物騒な話題に、クラウディアがぱっとおかみさんの方に振り返った。
■クラウディア To:おかみ
おかみさん,なんだい?その噂って???
ここんところちょっと忙しくって,最新情報に疎くってねぇ。
よかったら,聞かせておくれよ。

■おかみ To:クラウディア
 そんなに詳しいわけじゃないけど………。
 ここ半月くらいで、5人だったかしら、殺されたの。 『ミラー』とか呼ばれてるみたいね。「鏡の中からモンスターが出てくる」みたいな血文字を残していくんですって。

■フィアルラ To:おかみ
うーん……物語で読んだ事はありますけど、実際にそんな事起きるんですねぇ……
あ、実際に起きたからお話になったのかも。

 論点がずれていることに気付いていないのか、フィアルラは一人で納得してぽんと手を叩いている。
■クラウディア To:おかみ
鏡の中…ねぇ。物語のネタとしては,いかにも…って感じだけど。

■アルフレッド ToおかみandALL
 なんか意味深ですね〜

■オジイ To:おかみ
 で、なんで、官憲からじゃなくて、その……リーア・クロムバードさんだっけ……が、個人的に依頼してきたかとかご存じです?

 その問いに対して、おかみは少し考え込み………
■おかみ To:オジイ
 うーん、どうなのかしら?わけありそうだから、あまり突っ込んだこと聞けなかったの。家族が殺されたとかそういうのだと聞きづらいし…。

■オジイ To:おかみ
 あと、おやじさんやおかみさんからみて、そのクロムバードさんってどんな印象だったです?
なんか犯罪に手を染めていそうだとか、後ろめたいことでもありそうとかそんな感じはなかったですか?

■おかみ To:オジイ
 犯罪?そんな感じはしなかったわよ。普通の女の子だったもの。
 どっちかというと、冒険者に依頼を持ってくるタイプには見えなかったわ。

■オジイ To:おかみ
 しかし、殺人事件とは物騒ですねえ。
少しだけ耳にしていましたがもう5人も殺されていたんですか?
で、どんな凶器で殺されていたかとかなんてのはおかみさんも知らないですよねえ。

■おかみ To:ALL
 それがね。聞いた話だけど、死体を調べた限りでは、鈍器で殴られたみたいっていうか…

 そう言いながら、おかみさんは右手を軽く握った。そして、ひょいと振り下ろす。
■おかみ To:ALL
 ものすんごい力で、こう、素手で殴り殺されたみたいだって………

 ───と、おかみさんがそこまで言ったあたりで、入り口の方から「からん」という音がした。
銀の網亭

 扉が開いており、そこには女の子がぽつんと立っている。
 身長はフィリスやフィアルラと同じくらいか。年頃は10代半ばに見える。白い肌と黒い髪の対照が印象的な少女だ。
■女の子 To:ALL
 あ………あの………

 何か言おうとしているが、視線が足元を向いている。なにやら、怖がっている様子にも見える。
■おやじ To;女の子
 ああ、いらっしゃい。そこの6人が言ってた冒険者だよ。

 おやじがそう言うと、女の子はこちらの方───の足元───へと視線を向けた。

 女の子が視線をさまよわせているところに、フィリスは無造作に近づいて顔をのぞき込む。
■フィリス To;女の子
こんにちわ。えと、依頼主のリーア=クロムバードさんですか?
…?どうしました?元気ないですよ?
悩み事があるならどうぞおっしゃって下さい、私達が力になりますから♪^^

■女の子 To:フィリス
 あの………リーアで…いいです………

 リーアはちらりとフィリスの方を見ると、再び視線を逸らす。

 続いてアルフレッドがフィリスの隣にしゃがみ込んで、女の子の顔をのぞき込むように話しかけようとする。
 ───どうでもいいけど、みんなでそうやって見上げるとチンピラが絡んでるみたいなんですけど………
■アルフレッド To:女の子
はじめまして。
俺も含めて、ここの人たちは見かけは変わってるけどみんな善い人たちだから、
怖がらなくても大丈夫だよ。
俺の名前は、アルフレッド。「アル」って呼んでくれればいいよ。(^-^)

 その言葉にフィアルラがぷうっと頬を膨らませた(不満らしい)
■フィアルラ To:アルフレッド
アルさん、変わってるはないでしょお。これでも普通なつもりなんですからぁ〜。

 続いてクラウディアがリーアに近づき、見上げる形で(しゃがまなくても自動的に見上げる視線になる)にこっと───どちらかというと、にかっと───笑いかけた。
■クラウディア To:女の子
あんた,ひとりで来たのかい?こんなところに。
えらいねぇ,勇気がいったろ。
(周りの仲間の顔をみまわして)
立ち話もなんだから,そこの席に座って,ゆっくり話さないかい?

■リーア To:ALL
 ………はい………

■アップル To:リーア
こんにちは。わたしはアップル。
・・とりあえず、落ち着いてからにしようか・・
ホットミルクでいいよね?
(後ろを振り返って)おやじさん。ホットミルク、あと2つちょうだい!

 アップルは、とりあえず依頼人を落ち着かせるのが先決と結論づけたらしい。
■アルフレッド To:アップルand ALL
 そうだね、とりあえず一息付こうか(^^;
 おやじさん、俺はミルクティーでお願いします。

銀の網亭・テーブル

 パーティの6人と、依頼人のリーアはテーブルを囲んで座っている。
 リーアは、緊張しているのか、少し居心地が悪そうだ。
■リーア To:ALL
 あの……依頼の話…なんですけど………

■オジイ To:リーア
 あ、自分はオジイっていいます。
よろしくお願いしますね。
怖がらなくてもいいですよ。
で、まずはリーアさんが書かれた依頼の話についてですね。
殺人鬼を退治するってことですが、そのあらまし……
つまり、殺人鬼が今までどのようなことをしているのか……
殺人鬼をなぜリーアさんが退治したがっているのか……
殺人鬼の退治に際しての報酬の額……
依頼の完了期限……
大体このようなところについてお伺いしたいのですが……。
話しにくいこともあるかもしれないですが、依頼を受けるに際して大切なことですのでよろしくお願いします。
もちろんリーアさんが知っている範囲でかまいませんし、分からないことは分からないと答えていただいて結構ですので。

■リーア To:オジイ
 あの………その………

 リーアは一気に訊ねられて答えに窮しているのか、しばらく視線をさまよわせた後、半分俯いたまま視線だけ上げた。
■リーア To:ALL
 ………私………その…人殺し………知ってる……んです………

 何か言いづらそうに、最後の方は消え入りそうな声だ。
■クラウディア To:オジイ,リーア
ほらほら,オー先生。そんなに一気に畳みかけても,ついていけるもんじゃないみたいだよ。
あたしは,クラウディアっていうんだ。リーアちゃん,落ち着いて,ゆっくり話してくれていいからね。
あんた,人殺しを知っているって?

■オジイ To:クラウディア and リーア
 そうだねえ。
ごめんね。リーアさん。

■フィリス To:リーアさん
?犯人の顔を見たっていうことですか?
それとも……リーアさんのお知り合い?

■オジイ To:リーア
 もしくは、人ではないとか?
詳しく教えて貰えないでしょうか?

■リーア To:ALL
 ……私が……その………

 ───そこまで言って、リーアはぴったり二秒間口ごもった。
 そして───
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ゆな<juna@juna.net>