猟犬達の小屋 |
翌日の昼過ぎ、バーンら一向は猟犬どものアジトへと舞い戻ってきていた。
■官憲B To:エルシア&バーン |
ここがそうなのか? 確かにうまくカモフラージュされているな。 いや、良く見つけたものだ。 |
■バーン To:官憲B |
いえいえ。あ、俺は少し仲間に用事がありますので、ご検分のほうを進めて下さい。 |
■官憲B To:バーン > 官憲達 |
ああ、そうさせてもらおう。 よし、始めるぞ |
号令の合図に小屋の中に入り検分を始める官憲一行。官憲一行が小屋に入ったのを見届けるとパーティーのメンバーを集めるバーン。
■バーン To:ALL |
ホークさんから炎舌病に効く薬を処方してもらいました。 念のため皆さんの分も預かっていますので、お分けします。 |
しばらくして官憲の一人が彼らに話し掛けてきた。
■官憲B To:ALL |
ふむ、間違い無さそうだな。 いや、よくぞやってくれた。 礼を言う。ありがとう。 とりあえず後日改めて詰め所の方に来てもらうということにして、オランの方に戻ってもらってかまわんよ。 |
■バーン To:官憲B |
承知しました。我々は銀の網亭に滞在しておりますので、そこにご連絡下さい。 |
■官憲B To:バーン > ALL |
銀の網だな?分かった、こちらから呼びに行かせよう。 本当にご苦労だった。 |
官憲達に見送られて冒険者一行は盗賊達の小屋を後にし、一路オランを目指して歩いていった。
官憲詰め所 |
そして・・・・・・一週間後、6人は官憲の詰め所へと呼び出される。
■官憲B To:ALL |
わざわざ呼び出して済まないな。 これが”猟犬”にかかっていた懸賞金だ。 2000ガメルある。確かめてくれ。 |
■バーン To:官憲B |
頂戴致します。 |
彼はそういってバーンに麻袋を一つ手渡す。
重さからして中身は金貨らしい。
■官憲B To:ALL |
ところで・・・・・猟犬どもの小屋の中には、街道で奪われた品物が無かったんだが君たちはしらんかね? |
鋭い視線が冒険者へと向けられました。
まるですべてを見透かしている、といわんばかりです。
■バーン To:官憲B |
ええ、大量の荷物でしたので、先発隊の我々があなた方の元に赴く際に回収してきました。お手を煩わせることの無いようにとの配慮でしたが、出過ぎた真似でしたでしょうか? 現在は、我々の滞在している宿に保管しておりますのでご確認下さい。 |
バーンは内心の動揺を上手く隠し、適当に理由をでっち上げて話す。
■官憲B To:バーン |
ふむ、そういうことならば問題はない。 すまんがうちの者を一緒に宿まで行かせるので、彼らに渡してくれ。 |
■バーン To:官憲B |
了解です。用意が整ったら声をおかけ下さい。 |
バーンはにこやかに応対すると、官憲に悟られぬように小さく嘆息した。
■バーン |
(心の声)『…俺ってば、つくづくお金に縁が無いなあ。 …はあああああああああぁぁ』 (…合掌。チーン) |
そんなバーンの心の呟きを知っては知らずか、官憲側では淡々と受け取りの準備が進む。
■官憲B To:官憲A,C |
すまんが彼らと一緒にいって”猟犬”どもが奪った品を受け取ってきてくれ。 |
■官憲A、C To:官憲B > 冒険者 |
了解しました。 では行きましょうか? |
冒険者達は二人の官憲を引き連れて、銀の網亭へと戻っていった。
唯一、官憲の馬車で戻れたことが、心の慰めになった・・・かどうかは定かではない。
オランの街の何処かの酒場 |
その夜、旅立ち当初にアトール達を応対してくれた官憲達の計らいで、約束通りささやかな酒宴が開かれた。
■官憲A To:ALL |
さあ、約束通りがんがん飲んでくれ(^^ あの”猟犬”どもを倒したんだからな、遠慮は要らないよ。 上司の方の許可も取ってあるから、何も心配しなくていいぞ。 |
■エルシア |
そう、じゃあ一番高いお酒を一杯いただくわ後はみんなで楽しんでね |
■官憲D To:エルシア |
そういわないで、楽しみましょうよ(^^ |
■エルシア To:官憲D |
あら、これでも遠慮したつもりだったんだけど…高く付くわよ |
■官憲D To:エルシア |
大丈夫、任せておいてくれ! |
■バーン To:エルシア |
…さすがエルシアさん、一番高いお酒とは…(^^; |
■アトール To:官憲達 |
俺も、じゃあ遠慮なく・・・・一番高い酒を樽でもらおうかな?(笑) |
■官憲A To:アトール > 店の親父 |
た、樽かい?! それは豪気だねぇ(^^;;; 親父!この店で一番高い酒を樽でもってきくれ! |
■バーン To:アトール、エルシア |
た、樽ですかぁ!? …はあ、凄いですねぇ。 あ、そうだ。これお借りしてたお金です。ありがとうございました。 |
バーンは懐からガメル銀貨を出し、当初の約束通り利子を付けて返済した。
■エルシア To:バーン |
ひのふの…… はい、確かに返してもらったわ 何時でも貸してあげるから、遠慮なく言ってね もちろん、相応の<お礼>は頂戴するけど |
■バーン To:エルシア、マーズ |
は、ははは…(ひえ〜怖い)(^^;; あ、そうそう。マーズさんへの返済分にはちょっと足りませんでした。 申し訳ありませんが、次にお金を稼ぐまで待ってて下さい。 |
■バーン To:官憲A,C,D、ALL |
…さてと、折角設けていただいた酒宴です。遠慮無く頂きますね。 (ジョッキにエールをなみなみと注ぐ) …それじゃあ、依頼の成功を祝して乾杯しましょうか! おつかれさまでしたー!! |
■アトール To:ALL |
かんぱーーーいー!! |
■官憲A,C,D To:ALL |
ごくろうさま〜! |
■エルシア |
次はもうちょっと儲かるといいんだけどね |
■アトール To:エルシア |
思ったよりも入った方じゃないのか?(^^; 俺なんか、依頼で現金を手にしないことなんてよくあったぞ(笑) |
■エルシア To:アトール |
……そんな依頼、間違っても私と組んでいるときにもってこないでね |
冗談めかしていったエルシアであったが、アトールは彼女の目が笑っていないことに気が付いていた。
こうして・・・・・・・宴の夜は更けていった。
孤児院”レナの家” |
死線をさ迷ったレイリアであったが、ホークとレナ、そしてシスター達の必死の看病によってなんとか一命は取りとめた。
そしてそのままレナの家に残り、シスターの一人として、子供たちの面倒を見ていくことになった。それからしばらく経ったある日のこと。
庭で洗濯物を干していたレイリアに子供たちが近寄ってくる。
■子供A To:レイリア |
レイリアね〜ちゃ〜ん。 |
■子供B To:レイリア |
また、あの戦士の人来てるよ。 |
■レイリア To:子供たち |
バーンさん? |
■子供C To:レイリア |
うん、そう |
■子供D To:レイリア |
ね〜ね〜、その人って |
■子供達 To:レイリア |
おね〜ちゃんの恋人? |
■レイリア To:子供たち |
こら!そんなんじゃありません!(*>_<*) |
そう叫んだレイリアに、子供たちは蜘蛛の子を散らすように走り去った。
■子供たち To:レイリア |
わ〜い、赤くなった赤くなった。 レイリアね〜ちゃんの顔が赤くなった〜。 |
■レイリア To:子供たち |
もう・・・・・(^^* |
レイリアは杖を使って孤児院の玄関の方へと向かった。
その顔は盗賊達に捕らわれていた時とはうってかわって、生きる希望に満ち溢れていた・・・・。
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