聞き漏らしはないかな?
細工師ギルド |
昨日、奇妙な姉弟に間違われた2人が歩いた道を、今日は明るい緑のエルフと、暗い緑の魔術師が通る。
ここは細工師ギルド前。
朝早くから、細工師達が忙しそうに働いている。
■バジル To:誰か |
こんにちは〜。あの〜もし、お尋ねしたいのですが〜 |
■バール To:バジル&カヴァレス |
いらっしゃい。 今日は何のご用だい? 買い物ならば、あちらのカウンターへ。注文ならば、ここでも受け付けるぜ。 |
と、カウンターの中から声をかけてきたのは、人なつっこい顔をした若い細工師であった。
■バジル To:バール |
あ、注文でも買い物でも無いんです。ちょっと聞きたい事があって。 |
■バール To:バジル |
ふぅ〜ん。昨日もそんな客がきたっけな。 で、なにを聞きたいんだい? |
■バジル To:バール |
なんか伝説的な腕前を持つ職人さんがいるって聞いたんので、ぜひ、お話したくて来たんです。 |
■バール To:バジル |
伝説‥‥ねぇ。 おいらに言わせりゃ、先輩方はみんな伝説さ。 きっと、おいらみたいな奴の話から、どんどんと膨らんでいったんじゃないのかな? それともお客さん。その人の名前知ってる? もし、名前がわかれば‥‥先輩達に聞いてこれるかもしれないし、ね(^^)b |
日が浅い職人のせいか、あまり他者の名前には詳しくないようである。
■バジル To:バール |
名前はわからないんですよ…。あ、でもドワーフの職人さんだって言ってたんです。 ああ、職人さんにはドワーフが一杯いますよね……。 |
■バール To:バジル |
うん。人間の細工師もたくさんいるけど、やっぱり細工物っていったらドワーフだからね。 |
■バジル To:バール |
それじゃ、動物の像をモチーフに作品を作っている職人さんっていらっしゃいます? |
■バール To:バジル |
う〜ん‥‥‥ 木彫りとか革細工で動物をモチーフにしている人はいるけど‥‥宝石細工だろう? 聞かないな‥‥‥ |
と、頭をひねって考えていますが、若い職人の記憶には覚えがないようだ。
■バジル To:バール |
そうですか…… |
■バール To:バジル |
他に、なにかあるかい? |
■バジル To:バール |
昨日来た同じような事聞いた人ってどんな人かしら? 僕と同じような事聞いてた? |
と、昨日来た人に興味深々なバジルに比べ、カヴァレスは後でつまらなそうにして立っている。
■バール To:バジル |
昨日来たやつかい? 元気の良いグラスランナーの女の子と、ちょっと大人しめな男性だったよ。 名前聞いておいたんだけど‥‥知りたい? |
その名は‥‥‥言わずとしれた、ねぇ(^-^)。
■バジル To:バール |
うん。教えて♪ |
■バール To:バジル |
うん。ポムって子とクロスって人だったよ。 |
■バジル To:バール |
あっ、なぁ〜んだ、そっか。昨日聞きに来たって言ったら、そうに決まってるじゃんねぇ。 あはっ、あははははは。 |
突然笑い出したバジルに対し、
■バール To:バジル |
ん?知り合いだったのかい? |
と、きょとんとしたものだった。
■バジル To:バール |
僕達一緒に仕事してる最中なんだ。 今日はどうもありがとう!それじゃまたね。 |
■バール To:バジル&カヴァレス |
あぁ、今度は客としてきてくれよ(^^)b またな。 |
■カヴァレス To:バール |
済まねぇが最後に一つ,教えてくれやぁ。 エストン山脈方面出身の,ドワーフで腕の立つ先輩殿にゃぁ心当たりは無ぇかぃ? |
■バール To:カヴァレス |
え?エストン山脈方面出身‥‥? うちのギルドじゃ、あんまり出身地って気にしてないからね。 ごめん。わからないんだ(^-^;;;; |
どうやら、ほんとうに駆け出しの職人だったらしい。
聞けることを聞いた二人は、ギルドを出た。