Sword World PBM #35「テン・ハイ」               


「馬運車へ−和解」


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フェン家−畑にて 
 フェンとダグがテン・ハイに調教をしているところを、パオル、フィリス、エデン、アスタルテは眺めている。
調教が一段落して、落ち着いた頃、フェンがみなに話しかけた。
■ フェン To: ALL 
 どうも、ご苦労様です。
おかげで、最近ごろつきも来ないみたいでありがたいことです。
ただ、テン・ハイの調子が思ったほど上がってこないのが心配ではありますがねえ。 
 
■ エデン To:フェン 
そう……。けれど、私には馬の調子の事はよくわかりませんわ。
……フェン様は、不調の原因に何か心当たりは御座いませんこと? 
 
■ フェン To:エデン 
 それがねえ。
分からないんですよ。
ごろつきたちが来なくなったから、テン・ハイも調子を上げてくれるだろうと思ってたんですが、思ったほど調子が上がってこなくて……。
まあ、ごろつきたちが来ていたときとは雲泥の差ですけどね。 
 
■ エデン To:フェン 
ではリアン様に伺う他、御座いませんわね……。
彼が最も親しいようですし……。 
 
■ フェン To:エデン 
 ……うーん……。 
 それだけいってからフェンは頭を抱えてうなってしまった。
■ パオル To:フェン 
そーいえばフェンさん。
前にリアン君に借金の事は秘密と言ってましたけど、テン・ハイを売る事も秘密にしてるんですか? 
 
■ フェン To:パオル 
 え、リアンは借金のことは知っていますよ。
借金取りが来るのに借金のことを隠してもしょうがないですから。リアンが知らないのはテン・ハイが優勝しても、借金をすべて返せないっていうことだけですよ。
リアンには、テン・ハイが優勝すれば借金も返せるといってありますから。 
 
■ パオル To:フェン、ALL 
あら(・・?
・・・・・・・・・す、すみません。ちゃんと聞いてなかった・みたいで・す・・。(>_<)
(後で今まで分かった事を全部まとめとこっと・・・) 
 
■ フィリス To:フェンさん 
そういえばテン・ハイさんの世話ってほとんどリアン君がしてるんですね。…リアン君の心境の変化とかってテン・ハイさんにも影響するのかな。
どうも私達、リアン君に歓迎されてない気がするんです。なんとなく。
以前、私達みたいな冒険者とかと何かいざこざがあったとか、そんなことはありませんでしたか?
もしリアン君が私達の事で不機嫌になってて、それがテン・ハイさんの不快感となって調子があがらないという可能性も…。 
 
■ フェン To:フィリス 
 リアンとテン・ハイは兄弟みたいなものですからねえ。
テン・ハイが生まれた頃は、丁度リアンが馬の世話を始めれるようになった頃ですから……。
リアンの心が乱れてきたら、テン・ハイも調子を間違いなく崩しますから……。
そういえば、デビューの頃の調子は最悪でしたね。
母親を亡くして、リアンが一日中ふさぎこんでた頃でしたから……。
でも、あなた方を歓迎していないっていうのは、なぜだか分からないですねえ。
ただ、それでリアンが不機嫌になっているのなら、テン・ハイの調子が悪くなっているのもうなずけます。
皆さんと、あのごろつきどもが同じだとはリアンも思っていないはずですし。 
 フェンは、そうしゃべったきり、頭を抱え込んでしまった。
それをみて、話題を変えるようにダグに話を振る。
■ パオル To:ダグ 
時にダグさん。
金貸しのガートランドについて何か知ってますか?噂とか他に借金で苦労してる人とか・・。 
 
■ ダグ To:パオル 
 ガートランドっていったら、フェンさんに金貸してるひどい奴ではねえが。
そんなひどい奴なら、みんな借りた人は苦労してると思うだ。
だげど、他に借りている人は知らないだなあ。
オランも広いだしな。 
 
■ パオル To:ALL 
そうですよねぇ・・・・ふむ・・。
(他に借りてる人にも会ってみないとなぁ)

あ!そうそう昨日、街でオヤツにクッキーでもと買ってきたんですよ。休憩がてらに食べましょう。
リアン君とホルトさん、カルソニックさんの分は別にとっとかないとね・・・。

 そういってから、パオルは昨日買ってきたクッキーを皆に配っていった。
もちろん、ここにいない3人の分は別に取ってある。
そして、一同色々な話を交わしていった。

 その、一行が歓談をしているところに、ついに奴らがやってきた。
奴らとは誰かって?それは決まっているじゃないか。

■ ゴロッキー To: ALL 
 よーよー。
フェンさんよ〜。
借金も返さずに何のほほんとしているんだぁ。
さっさ土地うっぱらってえ払っちまいな!
兄ちゃんらも、こんな奴にくっついていると怪我するぜぇ。 
 さすが、ゴロッキー、典型的悪役である。
■ フィリス To:ゴロッキーさん 
えと、借金の返済に関しては、レースの後でお話を伺うと先日申し上げたはずですけど…お忘れですか?
 
■ ゴロッキー To: フィリス 
 忘れたなぁ。
姉ちゃんよ〜。
俺はそこにいるおやじに話しているんだよ!
邪魔したら、どうなるかわかってんのかよう。 
 
■ ワルツマン To: ゴロッキーandフィリス 
 くくく。
どうなるんざんすかねえ。ゴロッキーの兄貴ぃ。
ぷはぁ。 
 何とも、下品な連中である。
GMの性格は決して出ていない……と思うんだがなあ。
■ エデン To:アクーニョ 
アクーニョ様、お久しぶり。ご機嫌いかが?
お仕事大変ですわね……御苦労様。 
 
■ アクーニョ To: エデン 
 うるさい!
こっちはあんたらのおかげで苦労しているんだよ。 
 
■ パオル To:ゴロッキー 
ハイハイ!この前もお話したように、あなた達のお相手はボク達なのでその辺をお忘れなく。
あなた達のお仕事が大変なのは分かりますけど、こちらも今すぐってのは無理なんですよ。
そーいう事なんで、帰っていただけますか。(m_m)
 そういいながらペコリとおじぎをするパオル。
態度と裏腹にかなりの強気である。
■ ゴロッキー To: パオルandフェン 
 頭下げれば、いいって問題じゃあないぜ。あんちゃんよ〜。
それより、フェンさん、お金返す気があるのかぁ。おい!
なんだったら、ちょっと痛めつけてやろうか? 
 
■ アクーニョ To: ゴロッキー 
 ゴロッキーの兄貴。
それは、まだ早いよぉ。
あたしらの同業者だっているんだから、ちょっとは考えてくれよー。 
 アクーニョは、暴力が嫌いなのか、本当にやり合う気はないみたいだが、ゴロッキーの方はやる気満々である。
■ エデン To:ゴロッキー 
失礼ながら、本当にガートランド様の代理でいらしているのか疑わしいですわ……。
何かガートランド様から依頼された証拠のような物が御座いまして? 
 
■ ファーラ To:エデン 
 それは、そこにおられるフェン殿に聞けばよいのではないのかね。
…………フェン殿、答えてあげたらどうかな。
私たちのしていることは法に触れているわけでもないしなあ。
フッ………。 
 
■ フェン 
 む………。 
 ファーラの発言を聞いて悔しそうに顔をしかめたフェンであった。
■ パオル To:ゴロッキー 
あのぅ・・、痛いのは止めておきましょう。
怪我なんかしたら、借金を返すのも無理になりますからね。
それに互いに怪我を負って誰が得をするんですか?
その時はあなた達がクビになって、新たに他の方が取り立てに来るだけですよ。

ともかく借金は返済する気は、ちゃんとありますから今日は退いて下さい。
お願いしますよ。

 そう言って、また頭を下げるパオルであった。
■ ゴロッキー To: パオル 
 兄ちゃんさっきの忠告を忘れたんか〜。 
 と、ゴロッキーが凄い形相ですごんでいるにも関わらず、フィリスが言い返した。
■ フィリス To:ゴロッキーさん 
では、その借金の証文を見せていただけますね?返せ返せと喚かれても、証文…借金の証拠がないならただの強盗ですよ。
それと何度も言うようですけど、借金その他に関するフェンさんへのお話は、私達を通してするようにしてくださいね。私達はそういう依頼を受けてここにいますから。
…荒事をお望みなら官憲屋さんのお世話になることをご承知の上でお願いしますね。仲間があなた方のことで相談にいっているはずですから、荒事の真っ最中に知り合いの官憲さんを連れ立って戻ってくるかもしれませんよ。そうなったらフェンさん、ダグさんの証言によってあなた方は強盗として逮捕されるかもしれません。こんなことで前科をつくってもつまらないと思いませんか。そうでしょう?
 普段はおとなしいフィリスなだけに、怒ったときの迫力はすさまじいものがある。
■ ゴロッキー To: フィリス 
 しょ……証文は、持ち歩くモンじゃないからなあ。
ガートランドさんの方へお金を返しに行けば見せてやるさ〜。
それに、官憲がなんだとかいっているみたいだが、素手の敵に武器を使ったら捕まるのはそっちのほうじゃねえのかぁ。 
 すごむものの、最後はしどろもどろになっているゴロッキーであった。この勝負ほぼ決着したみたいだ。
■ アクーニョ To: ゴロッキー 
 ゴロッキー・さ・ん!
あんたは、さっきの忠告忘れちまったみたいだねえ。
あたしの立場も考えてくれないってのなら、こっちにもこっちの考えがあるさ。
低能なあんたらと組むのは、もうこりごりさ。
ワルツマンも、早いところ別れた方がいいかもよ! 
 
■ エデン To:アクーニョ 
あら、もうお帰りでして?
何のお構いもしませんで御免なさいましね。
ご機嫌よう、アクーニョ様。 
 
■ アクーニョ To: エデンand ALL 
 フン!あばよ。
さっさとくたばりな。 
 と、捨てぜりふを残して、アクーニョはすたすたと去っていってしまった。
どうも仲間割れを生じたようである。
■ ワルツマン To: アクーニョ 
 アクーニョのあねごー。
困ったなあ……どうしよう……。 
 
■ ゴロッキー To: ワルツマン 
 ワルツマン、おまえまで裏切るんじゃないだろうな。 
 ゴロッキーに凄まれ、ワルツマンは渋々そこへ残るようである。
■ エデン To:パオル&フィリス&アスタ 
私、暫く出かけて参りますわ。
後は宜しく御願い致しますわね……。 
 エデンは、そういうと街の方へと何気なさそうに向かっていった。
アクーニョを尾行するみたいである。
■ パオル To:ゴロッキー 
(んー・・・、あちらさんは一枚岩ではないのかな?いや、仲間割れは単なる芝居という可能性も・・)
でわどうしますか?
別にあなた達を相手に、武器なんて使いませんよ。
これでもボクは拳士ですからね。 
 そう言い放つパオルだが、バスタードソードを背負い、鎧は金属鎧を着込んでる。
セスタスは身につけてはないが、完全武装の状態である。
ちなみにエデンが居なくなった事には気づいていないようだ。
■ ゴロッキー To: パオル and all 
 ……、お、おう。
やったろうじゃないか……と、いいたいところだがよー。
今日はアクーニョに免じて許しといてやるわい。
じゃあ、フェンさん、しっかり今度までに用意しておいてくれよー。
かえるぞ、ファーラ、ワルツマン! 
 ゴロッキー、口では強がっているが、かなりびびっているみたいだ。
すたこらさっさと帰っていってしまった。
そりゃそうだ。
装備なんて全くしていないのだから。
装備は、ワルツマンがハードレザーを着ているぐらいの貧弱な装備だし。
■ フィリス To:ALL 
………こ、怖かった…(;;) 
ゴロッキー達の姿が見えなくなると同時に、へなへなとへたりこむフィリス。
やはりごろつき相手では怖かったらしい。
■ パオル To:フィリス、ALL 
大丈夫ですか?フィリスさん。

にしても、やれやれ・・・やっと引き上げてくれましたね。
おや?エデンさんは・何・処?(・・? 

 パオル、どうもエデンがアクーニョを追いかけていったことに気付いていなかったみたいである。
■ フィリス To:パオルさん 
エ、エデンさんですか?さっき…えーと、街の方に行ったみたいでしたよ?
 
■ パオル To:フィリス 
あら?そーなんですか・・・。
ふむ、まぁ彼女の事だから心配は無い・ですよね。 
 
■ フィリス To:ALL 
うーん…そうですよね。
さて、私達もフェンさんのお手伝いに行きましょう^^
 
■ パオル To:フィリス、アスタ 
('◇')ゞ 了ー解ぃ!! 
 ということで、一行は農作業に戻っていった。 
オラン−路上にて 
 その頃、エデンがどうしてたかというと……次の通りである。

 エデンが尾行していくと、アクーニョはある酒場に入っていった。
その酒場に、エデンは見覚えがあった。
盗賊ギルド管轄の酒場である。
ミスティとは別の情報屋のいる店であることはギルドでは公然の秘密である。

■ えでん(東方語) 
にゃ〜。失敗にゃん。
なかなか尻尾を出さないにゃ。
ちょっと見直したにゃん。 
 尾行を諦めて買い出し班と合流しに行ったエデンであった。

その頃買い出し班は何をしていたかというと……。 

オラン−公園にて 
 少し前、リアンは冒険者とフェン親子が食べるための食材や調味料を買うため、町中へと繰り出していった。
 それに、ホルトとカルソニックが護衛として一緒について来るみたいである。
しかし、リアンの方からは一切口をきこうとしない。
■ ホルト To:リアン 
さてっと。いつもどこからまわるんだ? 
 
■ ホルト To:リアン 
ふ〜ん、手慣れてるな。大したもんだ。
誰に教えて貰ったんだ? 
 
■ リアン To:ホルト 
………。 
道々、2人がたあいないことを色々話しかけたのだが万事こんな調子である。
自然、段々口数が減り、黙り込みがちになった。
■ カルソニック To:ホルト 
 盛況だな、この街はいつ来ても・・・。
 あとどの辺りを回ればいいんだい?
 
■ リアン To:カルソニック 
 後はもう帰るだけだよ………。 
 
■ ホルト To:カルソ、リアン 
ま、これがこの街の日常だからな。そうじゃないのはちょっと想像できない。
んじゃ帰るとしますか。買い忘れはないよな? 
 3人は、帰途へとついた。
なんかお通夜みたいである。
■ カルソニック To:リアン 
 こんな人込みの中でちょっかいかけてくる事も無いだろうから・・・。ほれ、荷物持ってやる 
カルソニックのその台詞にも関わらず、リアンは荷物を渡そうとしなかった。
何か固く拒んでいるような感じである。
■ リアン To:カルソニック 
 いい……。 
 そう話しながら、三人が帰ろうとしているところへ、示し合わせたかのようにエデンが合流してきた。
■ ホルト To:エデン 
あれエデン?あんたどうしてここにいるんだ??
まさか何かあったのか!?
…にしちゃ慌てた風じゃないな。歩きながらで良いから話してくれよ。 
 ホルトは、きまずい沈黙から解放され、むしろほっとした様子で話しかけた。
■ エデン To:ホルト 
ええ、先刻も借金取りの方々が来られてそれはもう大変でしたわ。
まあ今頃は既に片付いているでしょうけれど……。
そうそう……アクーニョ様はオランに来ていらっしゃるから、周囲は警戒しておいた方が宜しいですわ。
 
■ えでん To:リアン(東方語) 
リアンにゃん、ちょっといいかにゃ?
(それと、リアン様……ちょっと其処まで宜しいかしら?) 
 一行は、大通りなどの見晴らしのいい通りを通って、尾行に注意しながら公園へとやってきた。
 そして、やはり、見晴らしのいい池の側の芝生に座って休憩を始めた。
■ えでん To:リアン(東方語) 
さっき、フェンにゃんに聞いたにゃん。
なんだかテン・ハイの調子が悪いらしいにゃ〜。
リアンにゃんには何か心当たりあるにゃん?

(先刻、フェン様に伺ったのですけれど……
 最近テン・ハイの調子が優れないとのことですわ。
 リアン様には何か心当たり御座いませんこと?) 

 
■ リアン To:エデン(東方語) 
 ううん……。
でも、テン・ハイ、最近悲しそうなんだ……。 
 
■ えでん To:リアン(東方語) 
にゃ〜。リアンにゃんは借金のことをどこまで知ってるのにゃぁ?
テン・ハイが優勝しないと知らない人に売られちゃうのは知ってるにゃ?

(そう……、ところで、リアン様は借金のこと、何処まで知っていらっしゃるの?
 テン・ハイが優勝できないと返済の為に売却されてしまうのはご存知でして?) 

 
■ リアン To:エデン(東方語) 
 うん……。
知っているよ……。
お父さんから聞いてる……。 
 
■ えでん To:リアン(東方語) 
じゃあ何で邪魔するにゃ〜?

(では、何故私達の邪魔をなさるのか、教えていただけませんこと?) 

 その言葉に触発されて、リアンは少し迷ってから、ゆっくりと話し始めた。
■ リアン To:エデン(東方語) 
 ……だって……、おまえたちが沢山お金取っていっちゃうから……

テン・ハイが勝ったって、テン・ハイ売られちゃうんじゃないか……。

……おまえたちなんか……出ていけばいいんだ……。 

 
■ えでん To:リアン(東方語) 
にゃ〜。それは誤解にゃん。
えでんがお金を貰わなくてもどのみち悪い奴に取られるにゃ〜。
だからテン・ハイを売るのとえでん達は関係ないにゃん。

(それは誤解ですわ。
 私達が報酬を戴かなくとも、どのみち何方かに売られてしまいます。
 ですから、私達を雇ったこととテン・ハイを売ることとは直接関係御座いませんわね。)

 
■ リアン To:エデン(東方語) 
 何でだよ……。
借りたのは6500ガメルのはずだから、優勝賞金の5000ガメルとイモを売ったときのお金をあわせれば何とか払えるはずなんだ。
あんたらに払う報酬さえなければ……。 
 リアンの頭では、まだ利子というものを理解出来なかったのでしょう。
■ えでん To:リアン(東方語) 
借金は8000ガメルと聞いたにゃ〜。
金貸しの人もタダでは貸してくれないにゃん。
1500ガメルで貸してくれたのにゃ。

(あら?フェン様から借金は8000ガメルと伺いましたわ。
 貸金業の方も無料では貸してくれませんわ。
 6500ガメルを貸す代金として1500ガメルを要求されたそうですから、
 合計で8000ガメルと言うことですわね。) 

 
■ リアン To:エデン(東方語) 
 じゃあ……どのみち、勝ってもテン・ハイはうちからいなくなっちゃうの?
そ……そんな。 
 
■ えでん To:リアン(東方語) 
売らないようにするにも借金をどうにかしないといけないにゃ〜。
だから、とりあえずテン・ハイを優勝させるにゃん。

(テン・ハイを売却しないにしても、それには借金をどうにかしないとなりませんわ。
 ですから、先ずはテン・ハイを優勝させて賞金を戴くべきですわね。) 

 しばらく、考えてからリアンはゆっくりと返事をした。
■ リアン To:エデン(東方語) 
 ……うん。エデン姉ちゃんのいうとおりかもしれないね。
それに、ガートランドなんかに取り上げられるぐらいなら、ハルトマンさんにお願いした方がテン・ハイも幸せだろうし……。

分かった……。僕、頑張ってテン・ハイの世話をするよ。 

 リアンはどうも、かなりのことを知っていたみたいである。
■ ホルト To:リアン 
なんだそうだったのか、俺はてっきり…(母親を亡くしてひねくれたガキが寂しさを紛らすためにやってんのかと思ってたよ。そうでなきゃ全部知ってて俺らに八つ当たりしてるとか。やれやれ…)
ま、とにかく誤解も解けたみたいだし、よろしく頼むよ、リアン。(手を伸ばす)
リアンが悲しいとテン・ハイだって悲しくなるんだしさ。 
 
■ リアン To:ホルト 
 ……うん。 
 ということで、リアンの説得も終わった一行は、フェンの家へと帰っていった。
もちろん、ゴロッキーたちに気を付けながら。
こうして、1週間目は終了したのであった。

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