遺跡の中 |
リュサーヴェルドが倒れた事で‥‥当たりの緊張がすこし、ゆるんだ。
ヴァイベング、リュサーヴェルド。ともにぴくりとも動かない。
■ ヘルムンス |
彼らは・・・倒したのか? |
ヘルムンスは、ヴァイベング達の状況を知るべくセンスオーラをしてみた。
ヘルムンスが感じたのは、
---闇の精霊が働いています---
---光の精霊が働いています---
---炎の精霊が働いています---
---精神の精霊が働いています---
---生命の精霊が働いています---
ダークエルフ達のオーラは、まだ生命があることを物語っている。
■ アフル |
終わった…? あっ、ソフィッ! |
と、寝ているソフィの所に駆け寄り、息があることを確認する。
■ アフル To:ソフィティア |
…よかったぁ…。 死んでない、眠ってるだけだ。 眠りの精霊に囚われてるだけだから精神に働きかける魔法で起こせるはずだけど… いたずら好きな困惑の精霊よ…、ソフィから眠りの精霊を追い出して… |
アフルは‥‥レプラコーンに頼み、永遠の眠りとも言うべくスリープの解除をこころみた。
しかし、レプラコーンはアフルの願いを叶える事はできなかった。
ソフィティアは、まだ眠り続けている‥‥
■ アフル |
……ダメか… 向こうの方が実力はかなり上ってことか(^^;; |
愛しい人の眠りを解呪できなかったので、はがゆいアフル。
■ ノエル To:アフル |
うーん。アフルも精霊の扱いにかけてはかなり上達したはずなのにね。私がマイリー様にお願いしてみるからちょっとよけて。 その前に・・・と。 |
ノエルはアフルとオジイにキュア・ウーンズをかけた。
オジイの怪我は全快し、アフルの傷もだいぶ治った。
■ アフル To:ノエル |
ありがと(^^;; |
どうやらソフィティアの事しか頭にはなく、自分が瀕死の重体だったということを、すっかりと忘れていたらしい。
■ ノエル To:アフル |
それで、エーギルさんのほう、ちょっと見て欲しいの。たぶん大丈夫だとは思うのだけど、変なもの隠していないかとかね。 |
■ アフル To:ノエル |
うん。 でも、大丈夫かな、エーギルさん… |
といい、アフルはエーギルのほうへと向かった。
ノエルはアフルにそうお願いしておいて、ソフィティアに向かってサニティを唱えたが‥‥ソフィティアの眠りを覚ますことはできなかった。
■ ノエル |
だめかぁ。私もまだまだ未熟だなぁ。 悪いけど、もう少し待っててね、ソフィー。 |
続いて、エーギルに対してもサニティをかけたが、どうやらエーギルの心に平常心を戻すことはできなかった。
■ ノエル |
こっちもダメ、と。 ファラリス神にとらわれている時間があまりにも長かったのかしらね。 マーシィさんのところに連れていったら、なんとかなるのかしら・・・ |
そういうと、そっとエーギルに触れてみる。抵抗するそぶりがないので思い切って手を取ってみた。
エーギルは、無表情のままノエルに手を取られた。
何の抵抗も、反応も示さない。
リュサーヴェルドを倒した後、オジイはヘルムンスの方へ歩いていった。
■ オジイ To:ヘルムンス |
ヘルムンスさん、すみませんが銀のダガーを貸していただけないでしょうか? 精霊使いの方を鉄の武器で殺すのもかわいそうですし。 |
ヘルムンスは、無言で銀の短剣をオジイに渡した。
オジイは、無言でヴァイベングとリュサーヴェルドを両肩に担いで部屋の隅へとに持ち運んだ。
その後、エーギルが出て行くのを待っている。
その頃、ア・トールとアフル、ヘルムンスは部屋の奥にある祭壇らしきものを調べている。
祭壇の中央にはファラリスの紋章が飾られてあった。
祭壇はまがまがしい装飾で飾られており、獣らしい血も多少撒き散らしてあった。
‥‥ア・トールは他に特に気に掛かるものは見つけなかった。
■ ヘルムンス |
やはりか・・・しかしなんだって、こんなところにこんなものがあるのやら・・・。 |
あらかた部屋の探索が終わるころ‥‥アフルの召びだしたウィル・オー・ウィプスがかえっていった。
探索を終えた冒険者達は、アフルがソフィティアを背負い、ノエルがエーギルを連れて邪神の神殿から出て行った。
‥‥いや、一人神殿に残っているものがいる。オジイだ。
オジイは、一人エーギルが出ていった後‥‥ヘルムンスから借りた銀のダガーを使ってヴァイベングとリュサーヴェルドの延髄を突き刺した。
オジイには感じられないが、先ほどまで弱々しいながらも、必死に生きようとしていた生命の精霊が‥‥‥消えた。
■ オジイ To:リュサーヴェルドandヴァイベング |
次に生まれてくるときはもっと分かり合えると信じています。 さようなら。 |
その後、オジイは、二人を廊下の隅に並べ、目を閉じさせた。
偶然なのだろうが‥‥ふたりの手は、重なっていた。
敬虔なファラリスの教徒たる二人は、信じる神のもとへと召された。