カボチャの美味しい食われ方？

　一行は、階段を下りて1Fに戻った。
　ザックは、ホールに置かれたソファに、どかっと腰を下ろした。

　その時。
　何かがザックのケツの下でもぞもぞと動いた(笑)

　しかし、リムリィが見た限りでは、ソファには何ら異常はない。

　リムリィに続き、ラウルやカヴァレス、コリューンもソファを見てみたが、やはり何も分からない。

　するとコリューンは、いきなりダガーでクッションの部分を切り裂き始めた。
　しかし、突き立てた刃は、あえなくはじき返されてしまう。

　コリューンは、試しにソファに座ってみた。

　何故か、無表情で黙ってソファから立ち上がる。

　入って左側の扉に向かって、ずかずかと歩いて行く。機嫌が悪そうだ。
　うーん、コリューンも女の子って事なのかにゃ？

　扉を開くと、中は、6×9m程のバーのような雰囲気の部屋。
　テーブルと椅子が何組か。
　カウンターには、スツールが並び、奧の戸棚には見たこともない銘柄の酒ビンが並んでいた。
　そして、カウンターの上には、カボチャが一つ……。

　ラベルの多くは、下位古代語で書かれていた。
　銘柄は、どれもザックが聞いたこともないような物ばかりだった。

　まだ少しブスっとしているが、それでも鼻歌など歌いながらカボチャに近づく。
　どうやら、ダガーでカボチャを刳り貫き、ランタンでも作ろうと言うつもりらしい。
　しかし、コリューンが手を掛けた瞬間、カボチャはくるりと向きを変えた。
　そこには、既に立派な(?)顔が。
　目と口の位置には、三日月型に入れられた切れ目。そして鼻の位置には、三角形の穴が開けられている。

　訛りの強い下位古代語でそう言うと、カボチャはふわふわと浮き上がった。

　コリューンは、カボチャが言っている事は分からなかったが、どうやらコリューンは気に入ったらしく捕まえようとする。
　しかし、残念ながら、ひらりと避けられてしまった。

　おや？　このメンバー、全員東方語が分かるようだな。
　ってことで、これからは東方語での会話なり。

　滝のように涎を流しながら、カボチャを見つめる。