Sword World PBM #29 |
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森の中 |
荷物をまとめ終わり、森の中を進む。食事や、荷物のまとめなどで若干手間取ったせいか、ユーリからはいくぶん出遅れたようだ。
マリエルはだいぶ回復したようで、特に問題なくついてきている。もちろん、全く不都合なくとは言い難いが、マリエルはレンジャーとしての訓練を受けているせいか、遅れて少なくとも足を引っ張るということはない。
───しばらく森を進んだところで、不意に奥歯で鉄を噛んだような臭いが漂ってきた。
昨日のマリエル達とは比べものにならないほどの……血臭である。
真っ先に、レンジャーとしての訓練を受けているイルミナとアスタルテがその不自然な臭いに気づいたが、他のメンバーも嫌でも臭いに気づかざるを得なかった。
■イルミナ To:アスタ |
ア、アスタさん... この臭いは... |
■アスタルテ To:イルミナ |
うん…… 血臭だね。 |
■イルミナ To:ALL |
(アスタの反応をうかがった後)みなさん....気をつけてください この先でなにか...おきている様です |
■カルソニック To:ALL |
またか・・(溜め息をしながら剣を取り出して周囲を伺う) 今度はフェイクじゃなさそうだ。気をつけろ |
■イルミナ To:ALL |
でも...なにも音が聞こえないわ...まさか、また...ってまさか、ユーリ君たちじゃ! |
一刻も早く現場に駆けつけたい気持ちが涌くが、一人で突出することの危険を考え抑える。
■クレフ |
む、これはいけませんね・・・!急ぎましょう。 |
■ドリス To:ALL |
うん、急ごう。 でも、みんなまわりに気をつけながらね。 |
■クレフ To:イルミナ |
イルミナさん、慌てて一人で行かないで下さいね、危険だから(^_^;) |
■イルミナ To:クレフ |
えっ...あっ...はい |
図星をさされ、手で頬を覆う。
■アーギー |
今度は・・・・・・・・・。 もし死にかけた人間がいても助ける暇はない気がするな・・・・。 |
森の中 |
血臭の元はすぐに見つかった。水たまりのようになった血だまりの中に、大柄な男が倒れている。
苦悶の表情で、自らの仇を睨み付けるようにこちらを見ている。一見、仰向けに倒れているように見えたが、すぐに違うことに気づいた。身体はうつぶせで、顔だけが仰向けになっているのだ。
昨日の二人と同じ、全身を刃物でめった突きにされたのが死因のようだ。ご丁寧に、わざわざ頭だけを切断し、顔を上に向けて首の位置に置いている。
───むろん、死んでいる。これで生きていたら、それはそれで問題だ。
死人が誰かは、すぐに思い当たる。酒場にいたグレッグソンだ。
■イルミナ To:ALL |
あっ、あれは... |
イルミナは、気持ちを落ち着かせつつ死体に近づいた。
■ドリス |
……!! |
■アスタルテ |
ひどいわね、楽しんで殺してるみたい。 |
アスタルテが胸元でマイリーの聖印を描くように小さく指を動かした。
■カルソニック |
罪悪感の無い殺人は新たな殺戮を生む・・か。 見本みたいな殺人鬼だな。 |
■イルミナ |
そんな... いったい何が起きているというの? たかがキノコじゃない...どうしてこんな.... |
■アーギー To:イルミナ |
そうか・・・・・・・・・? 壮絶な争奪戦と言うからにはこんなもんだろうとオレは最初から思ってたけど・・・・。 んー、そんなに予想外といった顔をするとは思わなかったな、正直言って・・・・ |
■カルソニック To:アーギ- |
ほぉ?して、その心は? |
■アーギー To:カルソニック |
え?その心も何も「争奪」っていうからには命もかかるって思って・・・・。 (ふと一瞬口を止めて) ・・・・・・・んー、さすがに思いこみだったかな・・・・・・・。 |
■イルミナ To:アーギー&カル |
確かに...アーギーさんのおっしゃる事もわかるわ... やっぱり私はまだ冒険者としての心構えができていないってことだと思うの... もっと、ちゃんとしなきゃ...私だっていつやられるかわからないものね こんな半人前の私だからこそ、仲間が必要なのよね(^^ 頼りにしてますよ。二人とも(^^ |
■ドリス |
な、なんなのよこれ…何がどうなって… |
全員で、しばらく死体を眺める………
■アーギー |
・・・・魔物ならこんなさらすような殺し方はしないか・・・・。 やっぱり人間かな・・・・・。 |
■アスタルテ To:アーギー |
いやだけど異存はないわ。 こんな殺し方ができるのは人間だけでしょうね。 |
■クレフ |
(マリエルのほうをチラッと見て視線を死体に戻しつぶやく)・・・やはり、エルダーボックスには、裏の側面がありそうですね・・・ (予想が外れたか・・・よほど腕利きの魔法剣士なのか・・・?いや、腕利きの戦士がグレッグソンだけとは限りません・・・) |
■マリエル To:クレフ |
………たかがキノコ…じゃないわ。 あのキノコから作れる薬は毒だけじゃない。製法によっては、薬にもなるし…麻薬にもなるもの。人に強い暗示をかけるような薬にもなるって………。 |
■クレフ To:マリエル |
えぇ、以前にそんなことを言ってましたね・・・。まぁ、「食」は「薬」そして「毒」にもつながりますからねぇ・・・「医食同源」っていうくらいですし・・・ |
ドリスは蒼白になって死体を見ていたが、なんとか心を落ち着かせると意を決して死体に近づいた。
■ドリス To:ALL |
何か、犯人の手掛かりとかないか調べてみる。 このままじゃ後手後手にまわるばかりだし……。 イルミナちゃん、クレフちゃんもお願い。 他の人は見張りお願いね。 |
■アスタルテ To:マリエル |
ねえ、マリエル。 辛いとは思うけど、あなたたちが襲われたときのことを思い出さない? なんでもいいの。何か犯人に結びつくようなことない? それと、冒険者として秘密厳守ってのは分かるんだけど、事が事だけにもうお互い依頼云々って言ってられないと思うの。 どう? |
マリエルは少し考えて答える。
■マリエル To:アスタルテ |
あたしの依頼人は…関係ないと思うわ。……ツォンっていう商人で、ドナルド商会のライバルよ、…美食のね。あたしたちが事前に調べた限りでは、特にややこしそうなことは無かったわよ。 |
■ドリス To:イルミナ |
ごめんね。死体の方は手掛かりらしいものは見つからなかった。 ねぇイルミナちゃん。こっちの犯人らしき足跡追跡できるかな? |
と言いながら、死体から手を離す。
■ドリス To:ALL |
考えたんだけど、敵が暗闇の魔法唱えて来たときのために先にライト唱えて置こうと思う。そうすれば敵の最初の魔法は少なくとも打ち消せるし……。 光で目立って目標になる危険はあるけど……。 今は狙われることを前提で、動いた方がいいと思う。 |
そう言うと、メイジスタッフを構えて呪文を唱える。
■ドリス |
万物の根源たるマナよ、闇を打ち払う光となれ!! |
《ライト》が発動したことを確認すると、光るメイジスタッフを手に持ち───
■ドリス |
これでよし…と |
■カルソニック To:ALL |
うーん、でもなぁ・・ソーサラーが居ないパーティは別にして、 他の冒険者達がその程度の事を思いつかなかったのか と思うとかなり怪しいん だよなぁ・。 用心して行こうぜ。 |
■イルミナ To:ALL |
後残っているのって、私達が認識している中ではユーリ君たちとヴィオさんしかいないわ... 足跡の数からすれば、ヴィオさんがもう一人仲間を連れていると考えるのが筋かもしれないけれど、なんとも言えないわね とにかく、行くしかないようね |
■ドリス |
ユーリ君たち……ベインさんドワーフだったよね。 暗闇の中で戦えるって……まさか……。 |
考えを振り切るようにぶんぶんと首を振る。
■ドリス To:イルミナ |
と、とにかく行こう。今はキノコより危険な犯人をなんとかすることが先決だし、ここは足跡を追いかけてみよう。 |
■アーギー |
・・・・・・・・・行くしか・・・・・・ないよな・・・・・・。 |
そう言って、盾とダーツを構える。剣は抜いていない。
■イルミナ To:ALL |
それでは、犯人のものと思われる足跡の追跡に入ります みなさん、周囲に気を配ってあまり離れないようにしてついてきてください それから、マリエルさんは真中にして、アーギーさんとカルさんで前と後ろを守るようにしてください。敵が前からくるとは限りませんから... 足跡の追跡は私がしますので、大変でしょうけど、アスタさんは全般に渡って周囲に気を配っておいてください ちょっとでも気になる事があったらすぐにいってください。取り越し苦労でもなんでもかまいません。取り返しのつかない事になるよりはましですから... それじゃ、行きます |
イルミナが注意深く前を進む。ドリスは頷くと、メイジスタッフの光に気を付けながらイルミナに続いた。