Sword World PBM #29 |
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ラコダ村の宿 |
ラコダ村の宿は、村の入り口近くにあるのですぐに見つかった。大きくはない、というよりもはっきり言って小さい。元々、あまり旅人が立ち寄るような場所でもないし、そう繁盛してそうにも見えない。
一行が宿に近づくと、中から若い男の怒鳴り声が聞こえてくる………
■若い男の声 To:??? |
なんだとコラ!!! |
何やら、かなりいきり立ってる様子である。
■ドリス To:ALL |
あや? 喧嘩かな? 行ってみよ行ってみよ♪(←何故か楽しそう) |
ドリスとカルソニックは、騒ぎと同時に宿に入る。
ほとんど、条件反射の世界である。
■カルソニック TO:若い男 |
(割って入る)威勢の良い声出してるなぁ。何だ?こんな昼間から飲んだくれで喧嘩かい? |
■ドリス To:若い男 |
どうしたの? 何かあったの??? |
ドリスは、カルの後ろからひょこっと顔を出し、男につぶらな瞳で見つめるぞ攻撃。
■若い男 To:カルソニック&ドリス |
お前らには関係ねえ。 |
いきり立ってる方の男は20台半ばの冒険者風である。その横には、30台くらいの痩せた男が立っている。
その後ろで、20歳前後くらいの地味な印象の女性───どちらかというと、まだ女の子といった方が良いだろう───がはらはらした様子で見ている。この3人はどうやら仲間らしい。
突っかかられている方の男は、30歳ちょっと過ぎくらいの筋骨隆々とした大男で、背中に大剣を背負っている。こっちは1人のようだ。
■イルミナ To:若い男 |
(ドリスの後方からゆっくりと歩きながら、口調はあくまでもやわらかく)そうおっしゃられてもこう騒がれたのでは気にするなと言うのが無理と言うものです 村の方々も迷惑なさってますよ(^^少し落ち着かれたらどうですか? |
■若い男 To:イルミナ |
な、なんだ………と……… |
イルミナの方に向き直ってから、(なぜか)ちょっと声が裏返っている………
■若い男 To:イルミナ |
その…なんつーか…あー……… |
若い男の後ろで、女性がクスクス忍び笑いを漏らしている。大男の方は、頭をぽりぽりと掻きながらちょっと居心地悪そうである。
■イルミナ To:若い男 |
(クスッと笑って)ついカッとなってしまうことは誰にでもあることだわ。 それにしても話をきいて下さってよかった(^^ 本当はちょっと怖かったんですよ(^^ |
■カルソニック to:若い男 |
んで、どうしたんだい?えらい剣幕で怒鳴り立てていたみたいだが? |
■若い男 To:カルソニック |
あ〜? そもそもこいつがなぁ……… |
■女の子 To:若い男 |
ジェイク、みっともないわ。そのくらいにしておいて。 |
男(ジェイク?)と大男の間に入るように、後ろにいた女の子が前に出た。胸元にマーファの聖印を下げているところを見ると、マーファの神官らしい。
丸顔のせいか、(太ってるわけではないが)ちょっとふっくらした感じがする。容貌は整っていないわけではないが、かといって美人とは言い難い。どちらかというと、愛嬌のある家庭的なタイプに見える。
■女の子 To:大男 |
グレッグソンさん、ご忠告は承っておきます。でも、冒険者を名乗っている以上、あのキノコはあたしたちが手に入れるわ。そのへんは、お互い恨みっこなしにしましょ。 |
イルミナが、キノコという言葉にぴくりと反応し、カルソニックとドリスに目をやった。
大男の方はふんと鼻を鳴らしてそっぽを向く。
■大男(グレッグソン?) To:女の子 |
………あぁ、好きにしろ。 |
■ドリス(心の声) |
え? グレッグソンさん? キノコ? |
ドリスが、大男と冒険者風の三人を見つめる。
大男(グレッグソン?)は、三人組とドリス達をちらちらと見ると、肩をすくめてカウンターの方に歩いて行ってしまった。
■アーギー |
・・・・・・・・・・・・。 ・・・・騒がしいのは終わったかな・・・・。 |
入り口近くで様子を見ていたアーギーは、騒ぎが収まったのを見ると、近くの椅子に腰掛けて、おもむろにハーモニカの練習を始めた。本人はレクイエムのつもりらしい。
クレフも、アーギーと同じテーブルの椅子に腰掛ける。
■クレフ |
あ〜、びっくりしました・・・よっこらしょ |
年寄りくさい………
■イルミナ To:若い男&大男 |
それじゃ、一件落着ってことで(^^ |
そう言い残して、イルミナはアーギー達のテーブルへ向かう。
■ドリス |
あ、あの… |
ドリスは、グレッグソンに話しかけようとしたが、イルミナが立ち去ったのを見て慌ててイルミナを追いかけた。
■ドリス To:イルミナ |
(イルミナの側まで来て) イ、イルミナちゃん。 あのさ、あの人がグレッグソンさんなんでしょ? こっちは後から来て同じ依頼を受けたことになるわけだし、ちゃんと話して筋通しといた方がいいんじゃないかな? 黙ってて、後でそのこと知られたら面倒なことにならないかな? それにあっちの人達もキノコ狙ってるっぽいし、どういう経緯でキノコ探してるのか確認した方がいいんじゃない? |
■イルミナ To:ドリス |
そうね。もちろん話はしにいかなくちゃいけないと思うけど、今この場で...というのは... せっかく騒ぎも収まったことだし、後でそれぞれ別々に対処した方がいいと思ったの... これからどうするか、アーギーさん達と相談しましょ(^^ |
■ドリス To:イルミナ |
う〜ん。(ちょっと考えて) そだね、みんなと相談して決めよ。 |
そう言って、ドリスとイルミナは、入り口近くのテーブルに陣取った仲間と合流した。
■ドリス To:ALL |
かくかくしかじか(とさっきのやり取りをそのまま伝え)…というわけであの大男が例のグレッグソンさんで、あっちの三人組は何か別口でやっぱりキノコを狙っている冒険者さんたちらしいんだ……。 どうする? あたしとしては少なくともグレッグソンさんにはこちらの立場をちゃんと話しといた方がいいと思うんだけど……。どうせキノコ探しを始めたらこっちのやってることもすぐに判っちゃうだろうし。 |
■アーギー |
・・・・・・・・・・・。 ・・・・・まあ、その人には同じ商会の依頼で来たとかぐらいなら言っておいてもいいだろうけど・・・・。 ・・・他はあの3人組に限らずともいっぱい来てる可能性もあるから、いちいち言ってたらきりがないと思う・・・・。 ・・・・・まあ、そんなにあせるまではいかなくてもいいんじゃないかな・・・・。 |
ラコダ村の宿・カウンター |
■カルソニック TO:独り言 |
しかし、相手は結構おおっぴらにやってるみたいだな。あの女も集めている、となると事は厄介だな。俺達の他に二組も狙っている奴等が居るとなると・・・。 |
カルソニックは、一人カウンターの席に座っている。実にチームワークがGoodでよろしい。
■カルソニック TO:マスター、ウェイトレス |
災難だったな。悪いが麦茶か何か飲み物を貰えないかね。このクソ暑い中旅する俺達もどうかしているがな。・・・・所で何の騒ぎだったんだい? |
麦茶ってなんだよ、オイ………
■マスター To:カルソニック |
香草茶の冷やしたのがあるよ。これでいいかい? まあ、何の騒ぎかと言われてもね、キノコは誰が手に入れるとかなんとか、くだらないことだったようだよ。 ところで、あんたらも冒険者風だが、もしかしてキノコ目当てかい? |
■カルソニック TO:マスター |
ほう?キノコ? なんだいそれは・・・・? |
とぼける。
■マスター To:カルソニック |
キノコはキノコさ。今、村中で話題になってるやつさ。 なにやら高価なキノコらしいんだがね。知らずに来たのなら、無理に首を突っ込まない方がいいよ。なにやらずいぶん気合い入ってる連中が集まってるからね。 |
ラコダ村の宿・テーブル |
■ドリス |
(ふとカルがいないことに気付きキョロキョロ) あれ? カルちゃんは?(本人がいないとこでは結局ちゃん付け) あ、あんなとこに……みんな、あっちで話そう。 |
カルソニックを見つけると、ドリスはカウンターへ向かった。