| Sword World PBM #29 |
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■ Index |
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| 銀の網亭 |
紆余曲折の末6人のメンバーが集まり、おやじに個室を頼む。
個室は相談用(宴会用という話もある)に作られたもので、多少騒いでも外には迷惑がかからないように壁もドアも分厚く作られている。案内された個室には、既に乾杯できる程度の酒とジュースが用意されているようだ。あまり良い酒ではなさそうだが、とりあえず酔うくらいはできるだろう。
おやじは、人数分のコップをテーブルに置くと、冒険者たちの方に向き直った。
| ■おやじ To:ALL |
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ほい。 ひとまず飲み物は用意してあるが、何か他に欲しいものがあれば持ってくるぞ。 |
| ■ドリス To:おやじ |
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あ、マスター。 あたし、前にヴァーンくんと一緒に飲んだあれ…なんてったっけ? そうそうサラマンダラテル。あれが欲しいな(ニコニコ) あと、みんなでつまめるようなものを適当に見繕ってくれる? |
| ■おやじ To:ドリス |
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火酒か。ちょうどおととい仕入れたばかりだ。 つまめるもの…は、まあ適当に持ってくるか。 |
酒のストックを頭の中で勘定しつつ、おやじが答えた。数ヶ月に一度、銀の網亭が盛況するこの時期は、たっぷり酒も食べ物も用意してある。特に酒の種類は豊富だ。
| ■ドリス To:ALL |
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(みんなに向かい) みんなー。何か欲しいものある〜? あるなら言ってね〜。 |
| ■イルミナ To:ドリス |
| 私はもういいわ。さっきからちょっと食べ過ぎたみたい。チーズが美味しかったからつい(^^ |
| ■ドリス To:イルミナ |
| へぇ? そんなに美味しかったの? 食べすぎちゃうくらい?(じゅる) |
ドリスが物欲しそうにイルミナに訊ねる。しかし、イルミナは答えずに、ただ恥ずかしそうにドリスに笑いかけるだけだ。
| ■ドリス To:おやじ |
| ねぇねぇマスター。その美味しいチーズってのお願いねっ(*^-^*) |
| ■おやじ To:ドリス |
| 普通のチーズなんだが………。まぁ、気に入ったならいくらでも持ってくるぞ。 |
普通のチーズだし、決して高価なものでもない。が、一応おやじも安くて美味いものを厳選しているのだ。
| ■アスタルテ To:おやぢ |
| 私は特にないよ。 |
と───
その時、飲み物を両手一杯に抱えたクレフが部屋に入ってきた。
借りたトレイに満載された飲み物が今にも落ちそうである。
| ■クレフ To:ALL |
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すいません、皆さんの希望の飲み物を取ってきたらこんなになってしまって(笑) ・・・あれ?飲み物出てますね・・・はっはっは、私としたことが・・・ でも皆さん飲むでしょ?(笑) ・・・おとと、だれか取ってもらえませんか? |
| ■ドリス To:クレフ |
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あ、は〜い。貸して貸してっ |
と、ドリスは、クレフから飲み物を受け取りテーブルに並べる。
そして、なぜかアスタルテの目の前にはオレンジジュースの代わりにスクリュードライバーが………(お約束なのか?)
| ■アスタルテ To:ドリス |
| ん、ありがと。 |
自分の目の前に置かれたものも知らずに、アスタルテは無邪気な笑みを返した。
イルミナは飲み物を配るのを手伝おうと立ち上がるが、ドリスの勢いに負けて座り直し、座ったままドリスからワインを受け取った。
| ■イルミナ |
| ...私これ以上飲んで倒れないかしら... |
| ■アスタルテ To:おやぢ |
| ねえマスター、この鎧とハルバード預かっといてくれないかな?たぶん今回のお仕事の邪魔になると思うから。 |
アスタルテは、レンジャーとしての訓練も、ファイターとしての訓練も受けている。が、ファイターとして戦うための装備はレンジャーとして戦う邪魔になる。
今回は、戦士としてではなくレンジャーとして働くつもりのようだ。
| ■おやじ To:アスタルテ |
| ああ、構わんよ。後でかみさんの方に預けといてくれ。 |
読者の期待とは裏腹に、いきなりここで着替え出したりはしないらしい………
| ■アーギー To:アスタルテ |
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・・・・・・あれ? (アスタルテの前に置かれたスクリュードライバーに気づく) ・・・・君も飲むの?スクリュードライバー・・・・。 違うんだったらそれ、こっちにお願いできるかな・・・・? |
| ■アスタルテ To:アーギー |
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え、私お酒なんて頼んでないよ。 これ、オレンジジュースじゃないの? じゃあ、わたしのはどこ? |
| ■ドリス To:アスタルテ |
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え? オレンジジュースのが良かったの?(←もしかして確信犯?) スクリュードライバーなら口当たりが優くて飲みやすいし、女性にもお薦めなんだけどなぁ(笑)…よかったら後で試してみない?(ニコニコ) |
| ■アーギー To:ドリス&アスタルテ |
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やめとけよドリス・・・・・。 ・・・・おそらく彼女、お酒飲めないんだろう・・・・? 飲めない人にそれを薦めるのは、さすがに失礼というものだと思うけどな・・・。 (ドリスの方を向いて) ・・・・第一、以前ラクルがスクリュードライバー飲んじゃって大変なことになったこと・・・・ドリスなら良く覚えてるはずだろう・・・・? |
| ■ドリス To:アーギー |
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う、うん。その……覚えてるけど。 もしも全然飲めないんじゃなかったら、少しぐらい飲んだ方が楽しいんじゃないかなぁ…って思って……。 あ、あは、あはははは(^-^;)。 (ふえ〜んアーギー様に怒られちゃった〜(T_T)) |
| ■アスタルテ To:ALL |
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あ、みんな先にやっててよ。 わたし着替えてくるから。 帰って来たら改めて自己紹介しよ。 じゃあ、ちょっと待っててねえ。 |
そう言い残すと、アスタルテはハルバードや荷物一式を引きずり、『ててててて』と部屋の外に走っていった。
| ■アスタルテ To:おかみさん |
| おかみさ〜ん、鎧とハルバードを預かってぇぇぇぇぇ。 |
廊下の方から元気の良い声が、ドップラー効果と共に遠ざかってゆく。