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Sword World PBM #25
「天使のつるぎ」 | ||
| 事後報告 |
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リーゼルの家 |
重苦しい雰囲気を引きずって、エルフの集落に向かう。
到着したのは夕刻、日も沈みかけた頃だった。家に入ると、リーゼルは少し驚きつつも出迎えてくれた。
■リーゼル To:ALL |
ああ………早かったな。どうしたんだ、フェザーフォルクの村へ行っていたんじゃないのか? |
■ノエル To:リーゼル |
・・・・・・・ 村には行きませんでした。 ・・・あの、込み入った話もあるので、少し落ち着けるところで・・・ |
■オジイ To:リーゼル |
みんな、疲れてますしできれば休ませて貰いたいのですが。 ただ、リーゼルさんに今までのこと説明したいのでよろしければみなとは別にどこか場所を用意してもらえないでしょうか。 |
■リーゼル To:ALL |
………何かあったらしいな。事情は少し落ち着いてから聞こう。 少し休みたまえ。食事も用意させよう。 |
■オジイ To:リーゼル |
すまない……。 |
リーゼルの家の居間 |
食事を終え、リーゼルと冒険者達は居間で顔を合わせている。ミァンとルァン、そしてイェルクは、先に休ませた。
今朝ここを出てからの事情を詳しく聞いて、リーゼルはさすがに驚きを隠さなかった。しかしそれ以上のことは言わず、ただ少し長めのため息をついただけだった。
■リーゼル To:ALL |
………そうか………君たちへの依頼は、ヴィーザを倒すこと、だった。依頼は完了だ。依頼料の残りは俺が預かっている、後で渡そう。 しかし………予想していたこととはいえ、面倒なことになったな……… |
■アフル To:リーゼル |
はい…。 で、考えたんですけど、俺達には解決する方法は思い付かないんですけど、オランの賢者の学院の偉い人なら何とか解決する方法を考えてくれるかもしれません。 だから、1回イェルクをオランに連れて帰って学院の偉い人に診てもらおうと思うんです。 |
■リーゼル To:アフル |
なるほど……正直言って、俺には打つ手がないんだ。 いざとなれば………いや……やめよう。 あの子はそれで納得しているのだろうか?君たちしか頼れる者がいない以上、俺は異存ないが。 |
■ノエル To:リーゼル |
その覚悟もあったのですね。 |
■アトール To:独り言 |
リーゼルにも打つ手がないとすると・・・ |
■アフル To:リーゼル |
…目が覚めて、自分の中にヴィーザがいるってわかった時は「覚悟はできてる」って言ってましたけど…。 「死ななくてもいい方法があるならそれを探した方がいい」ってノエルが言ったら納得してくれました。 で、オランに行くまでの間なんですけど、今の状態だったら、いつイェルクがのっとられてしまうか分からないと思うんです。 でも、とりあえずは、スリープで眠っていれば大丈夫じゃないかと思うんです。 誰か、スリープを使える人に心当たりはありませんか? |
■ノエル To:アフル&ALL |
ちょっと待って スリープをかけたら、確実にヴィーザを眠らせることができるの? イェルクさんだけ眠らせても意味ないし、第一ヴィーザには精霊魔法は効かないのでしょう? |
■リーゼル To:ノエル |
精霊魔法と言わず、魔法全般効きづらいらしいがな。もしイェルクだけ眠ってしまうとなると………まずいだろうな……… |
■ノエル To:リーゼル |
イェルクさんだけ眠ってしまうと、どうなります? |
■リーゼル To:ノエル |
………どうなるか分からない。イェルクの意識がなくなることで、とりついている奴が表に出てくる可能性もある。 とにかく、奴の習性が分からない以上、あまり強い精神系の魔法で刺激するのはさけた方がいいような気がするんだが。 |
■ソフィティア To:ノエル&リーゼル |
確実かどうかはやってみないとわからないと思うわ。でも、やらないうちから諦めてしまうのはどうかしら? 少なくとも私にはそれより良い方法は思いつかないわ。助かるかもしれない以上、オランまで少しでも安全な方法を取るのがいいんじゃないかしら。 それから、イェルクが気絶していた時に化け物、あえてヴィーザとは言わないけれど、は直ぐ眼を覚まさなかったでしょ?私たちが起こしてあげるまで。だから、イェルクを完全に乗っ取るまでは、イェルクだけじゃなくて、化け物も一緒にスリープ寝かせることが出来ると思うの。 リーゼルさんも、ほかに良い方法が思いつくようでしたら話してもらえせんか? |
■ノエル To:ALL |
あの・・・仮にイェルクさんに魔力を押さえて"転倒"の魔法をかけたらどうなります? 仮にイェルクさんと例のモノとの融合がすでに進んでいるなら、イェルクさんそのものの抵抗力が強くなっていると言うことだから、魔法は効きませんよね? 逆に融合がまだ進んでいない状況なら、イェルクさんだけには魔法が効くはずだから転びますよね? この仮説が正しいなら、もし転ばなかったら高いレベルで眠らせてもらっても有効ではないかと思うのです。 眠らせることができるかどうかはわかりませんが、少なくともイェルクさんだけが寝てしまってとりついているモノが活発化するという恐れは多少減るはずです。 |
■オジイ To:ノエル |
精霊魔法のことはよく分からないんですが、精神に対して影響の有る魔法と物理的な魔法ではかかり具合も違うんじゃないかなあ。スリープをかけるのはリーゼルさんも危ないっていっているしやめた方がいいかと思いますよ。 |
■ソフィティア To:ALL |
魔法といってもいろいろ制約があるのね。いまスリープをかけるのがまずいなら、やめときましょうか。 |
■ノエル To:オジイ |
精神力の強いほど抵抗できる確率が増えるという意味においては同じだと思ったのだけれど・・・ リーゼルさんも言うとおり、いきなりスリープかけるのは危険だから、それはやめておきましょう。 |
そこで一呼吸置き―――
■ノエル To:ALL |
せっかくイェルクさんも自分のために使える時間ができたんだし、一人の女の子らしいことさせてあげたい。眠っていたらそんなことできないでしょう?これからどうなるかまだわからないんだし、せめてオランに行くまでの間ぐらい・・・ |
■ソフィティア To:ノエル |
ノエルぅ、イェルク助けるんだからね。たとえ100年後になっても彼女の周りからは私たちが消えてるだけ(苦笑)。オランに行くまでの間なんて悲しいこと言わないでよ……。 |
■ノエル To:ソフィティア |
でも・・・いつどうなるかわからないから・・・ たとえ一瞬でもイェルクさんにとっては貴重な時間なの。 できることならそれを奪い取ってしまいたくない。 |
■ソフィティア To:ノエル |
それはわかるけど…… |
■アトール To:all |
なぁ、オランには急いで戻る必要はあるかな? こうなった以上、長老の意見も聞いておいた方が絶対良いと思うんだ。 俺達のまだ知らない情報を知っているかも知れない。 今回の事を全て話した上で、長老の意見も聞いてから、今後の方策を考えても良いんじゃないか? |
■リーゼル To:アトール |
イェルクがとりつかれたことは、彼らには話さない方がよいと思うが……… |
■アトール To:リーゼル |
どうしてだ? 村人はともかく、長老にはすべて話した方が良いと俺は思うけど? |
アトールの問いに、しかしリーゼルは首を横に振った。
■リーゼル To:アトール |
イェルクは潜在的に強大な力を持ってしまった。力に善し悪しはない。どんな使い方でもできてしまうということだ。もし人間があの力を制する方法を見つけたとしても、最悪の場合、イェルク一人が暴走するよりなお悪い使い方をされる可能性だってある。 |
そこまで言ってリーゼルは嘆息した。
■リーゼル To:アトール |
俺だって、君たちでなければ信じてあの子を任せようとは思わないよ。 ………もし話せば、フェザーフォルク達は絶対にイェルクを手放そうとはしないだろう。彼女は死んだとでも言って納得させるしかないだろう。 |
■アトール To:リーゼル |
俺が心配なのは、長老が全てお見通しなのではないかという点だ。 こればっかりは会ってみないと判断できないけど「イェルクは死んだ」なんて適当に話しても、実は、乗り移ったりする事を知っていて、俺らが隠していることを逆に不快に思って関係がさらに悪くなる事はないか? 長老とまで呼ばれている人物なんだろ?そんなに、信用できない、いや信用してもらえない、話の通じない人物なのか? |
■オジイ To:リーゼル and ALL |
彼らは今までもイェルクを道具のように扱ってきています。 今のイェルクの状態を話したらどうなるか分かりませんしリーゼルさんのおっしゃるとおりだと思いますよ。 で、長老に話しに行くのと、オランへ調べに行くのと平行してやってはどうでしょう。 その間、イェルクと一緒にこの村へ何人か残ればいいでしょうし。 |
■ノエル To:オジイ |
余分なことまでしゃべる必要はないけど、うまくごまかさないとね。 人数を分けるとしてどうするの? |
■リーゼル To:オジイ |
今からオランまで行って帰ってくるのか?俺は構わないのだが………この話をしたらミァンは嫌がるかもしれんな……万が一のことがある……… |
■アトール To:オジイ |
オランまで行って帰ってくる余裕は無いだろう。とりあえず、少人数で長老に会いに行こう。 その間、残ったメンバーはイェルクを見ていて、もしもの場合は、この村の人たちに被害が無いよう対処する・・・しかしょうがないな。 |
■オジイ To:リーゼル and ALL |
わかりました。では、まず私たちでフェザーフォルクの村へ行って来ます。 そして、今回のことを報告しておきます。 その間、イェルクのことお願いできますでしょうか。 あと、フェザーフォルクの村までの地図を貸していただけないでしょうか。 何かお願いばかりで申し訳ないですがお願いいたします。 |
■アトール To:all |
よし、じゃあ村には俺とオジイで行こう。 何かあったときに、魔法や剣で戦えるメンバーが多く残っていた方がいいだろうし。 |
■オジイ To:アトール and ALL |
じゃあ、そうしますか。みなさんイェルクのことよろしくお願いします。 |
■アフル To:アトール&オジイ |
うん、分かった。 |
■ソフィティア To:アトール&オジイ |
えぇ、早めに帰ってきてね。 |
■リーゼル To:オジイ |
やっかいごとばかりで済まない。正直言って俺達ではもはや手に負えそうにないんだ。 |
フェザーフォルクの村 |
リーゼルに教えてもらった通りに山道を進むと、特に迷うこともなくフェザーフォルクの村にたどり着いた。フェザーフォルクは切り立った斜面などに家をつくることが多いのだが、この村はそれほどひどい場所でもない。十分人間でも入っていける。
村に入るとフェザーフォルク達はあからさまにこちらを警戒したように家に戻って行った。そして、唯一出てきたのが、ラザだった。
彼は腰から下げた剣に片手をかけたまま、こちらに近づいてくる。
■ラザ To:ALL |
よう、来たか。………それにしてはイェルクが見えないな。 |
■オジイ To:ラザ |
とりあえず、いろいろ有りましたんであなた方の言うところの長老殿と同席させていただいて説明させて貰いたいのですが。 |
■ラザ To:ALL |
………来い。 |
■オジイ To:ラザ |
……はい…… |
そう言って、一行はラザに続いた。-----
ラザに案内されて長老の家に向かう。長老は枯れ木のように老いたフェザーフォルクだ。
冒険者達が長老と白々しい挨拶を交わしている間も、ラザは壁際でじろじろとこちらの様子をうかがっている。
イェルクに何者かが取り憑いたことだけを注意深く避け、彼らは封印してあった洞窟へ行ってからのことを長老に話した。
■オジイ To: ALL |
そして、ヴィーザは朽ち果てました。とまあ、こんな具合です。 で、ヴィーザと戦っていたときやその前に数点疑問が有ったのですが教えていただけないでしょうか。 ヴィーザは何故ずっと封じられていたのでしょうか。あなたがたの村の腕利きなら倒せたのではと思うのですが。 あと、ヴィーザから聞いた話なのですが、ヴィーザに何らかのものが融合されたと聞きました。それは切り離す方法などは無かったのでしょうか。 よろしければ教えてください。 |
■長老 To:ALL |
………最早終わったことじゃ、わしらの語ることもあるまい。お前さんらはそんなくだらん好奇心でここまで来たのかね? それに、お前さんらはまだ話していないことがあるじゃろう。イェルクはどこじゃ。 |
■オジイ To:長老 |
イェルクは、もういません。何故イェルクが死ななければならなかったということが知りたいのです。 もちろん、ヴィーザが死んだことの報告も兼ねていますが……。 |
■長老 To:オジイ |
なんと………イェルクまで死んだというのか………。 |
さすがにイェルクが死んだと聞き、長老は驚きを隠さなかった。
■長老 To:オジイ |
………そうか………それが良かったのかも知れんな……… |
長老曰く、ヴィーザを倒さなかったのはやはり元同族の情が働いたらしい。ヴィーザからバケモノ───長老は『魔神』と呼んだが───だけを引き離すことはできなかったという、もちろんそれができればやっていた、とも。
だが、ヴィーザが『魔神』の支配を克服する可能性はあって、それに賭けていたのだと長老は説明した。
■長老 To:ALL |
で、お前さんらは何をしに来たのじゃ?イェルクからいくら貰う話になっていたかは知らんが、ここにはお前さんらにやる金はないぞ。 |
■アトール To:長老 |
そんな煙たがらなくてもいいだろう。 こうなってしまった事態について何も言わずに立ち去るよりは、きちんと長老に説明していこうと思って、オランに戻るのを遅らせてわざわざ来たんだ。 それに、あとエルフの村で聞けなかった事を長老なら知っているかと思ってな。 例えば、なぜイェルクだけが宝珠を扱えたかとか、初代のイェルクの旦那は誰だったか、とか。 |
■長老 To:アトール |
………フン、下衆な好奇心じゃな。そんな話はエルフの方がよく知っているのではないのかね? |
■アトール To:長老 |
その情報を、下衆な好奇心ととらえるか、イェルクやヴィーザがこの様な結末になってしまった原因に関係があるか、人によってとらえ方は違うと思うけどな。 言っておくが、エルフの村で聞けなかったから聞いたまでだ。 ただ、事件と関係ないのなら無理に聞こうとは思わない。 |
■長老 To:アトール |
残念じゃが、わしらも知らんよ。当人はとうの昔に死んでおるしな。 |
■オジイ To: 長老 |
お金はあなた方からいただくつもりはありません。 ただ、自分とアトールは真実が知りたいだけです。 それで、まだ疑問点があります。 ヴィーザは最初から白い翼と赤い目を持っていたのですか。それとも魔神に取り憑かれてそうなったのでしょうか。 あと、ヴィーザはイェルクは潜在的な力を持っているといっていました。それの答えをあなたは知っておられるのでしょうか。 |
■長老 To:オジイ |
死人を誹るのは好まんし、お前さんらはイェルクのことを憐れんでいるようじゃからあまりこのような話はしたくないのじゃがな……… |
長老はあまり気の進まない様子だ………
■長老 To:オジイ |
………イェルクは魔神となってからのヴィーザの血を引いている。あの娘にもその力は受け継がれていたはずだ、潜在的であれ、だ。お前達が知っているあの精神が、我らの同族のものなのか、魔神のものなのかさえ分からん。 ヴィーザがそう言っていたのならば………イェルクは死んでよかったのだろうな……… |
■オジイ To: 長老 |
ありがとうございます……。 そうだったのですね……。 無礼なことなどあったことお詫びいたしまます。 アトール……帰ろう。 |
■アトール To:長老 |
そうだな。 最後に、もう一つだけ聞いておきたいことがある。 これは今回の事とは全く別の件で申し訳ないんだが・・・ |
そう断ってから、アトールはミシャルカの件について簡単に説明した。そして、魂の復活について何か知らないか尋ねる。
■長老 To:アトール |
魂が失われたのならば……… |
そこで言葉を一旦切る。
■長老 To:アトール |
………死と等しいのではないかね?少なくとも、わしらの手に負えることではなさそうじゃが。 |
■アトール To:長老 |
そうか。ありがとう。 オジイ、戻ろう。 |
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