SW-PBM #172
“死にたがり”のメアリ

■ 合流、相談 ■
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【 銀の網亭 】

丘の向こうに日が落ちて、夜も賑わう銀の網亭がランプを灯し出した頃。
二手に分かれて情報の収集を行なっていたパーティが時をほぼ同じくして帰ってきた。
■おやじ To:ALL
おう、お帰り。
首尾はどうだった?

■セラ To:おやじ>ALL
ただいま〜……でいいのかな?
こういう場合。

■マリィ To:セラ>おやじ
良いんじゃありません?

戻りました。ちょっと色々あって疲れましたわ……。

■カラレナ To:おやじ
ただいま戻りました〜。
あっ、おやじさん、見てください。これ、セラさんのキャラバンで買ったんですよ(^^

セラに上手に結んでもらった帯を見せるように、くるんと一回転してみせる。
髪もひとつにまとめ、カンジシまで差している。
そして、片手にはアイライそっくりな人形も抱っこしていた。
■おやじ To:カラレナ
なんだぁ、その格好は?
……動きにくそうだな。

おやじ、第一声。
■カラレナ To:おやじ
あ、ご、ごめんなさい。
お仕事中に着る服じゃないですよね……。

怒られたと思ったのか、しゅんとする。
■アイライ To:おやじ
そんなこと無いでありんす〜。
これで結構機能的なのでありんすよ。

……っていうか、感想はそれだけでありんすかー?

やや非難がましくおやじを見る。
■おやじ To:カラレナ&アイライ
え? あ、いや、その……だな(汗)

しどろもどろ。
■マリィ To:ALL>おやじ
まあ、おやじさんに気の利いた反応は期待してませんですわ……。

おやじさん、テーブルを一つ借りますね。

■おかみ To:マリィ
はい、どうぞ。個室じゃなくていいの?
……ごめんなさいね、気の利いた褒め言葉の一つも言えない人で。
大丈夫、ちゃんと似合ってるし、とっても可愛いわよ♪

注文を取りに来たおかみがフォローしてくれた。
■カラレナ To:おかみ
おかみさん、ありがとうございます(^^
みんなが揃ったら、グリーンティをポットでいただけますか?

■おかみ To:カラレナ
はい、グリーンティね。
ちょうど今朝、新しく良い葉が入荷したばかりなの。
それで淹れてあげるわね。

■カラレナ To:おかみ
わぁ、楽しみです〜。

と、そこへシロノワールたち学院組みも帰還する。
■シロノワール To:ALL
ん、ただいま戻りました。
カラレナ様たち…は……………えーと…(目をぱちくり)

失礼しました。他人の空似でしたか。

不思議な格好をした女性陣に向けて軽く頭を下げる。
■カラレナ To:シロノワール
あっ、みなさんおかえりなさい〜。
そうなんです。この子、アイちゃんそっくりでしょう?

にこにことアイライ人形を傾けるカラレナ。本人はいたって真面目だ。
■シロノワール To:カラレナに似た御仁
え? ……あ、はい確かに特徴をつかんでいますけど…
僕は貴方に「おかえりなさい」と言われるような機知の間柄では…。
ああそれともマスター殿が雇った新しいウェイトレスなのでしょうか。
マスター殿がそういう趣味だとは知りませんでしたが。

■カラレナ To:シロノワール
え? え??

思わず、シロノワールとおやじの顔を交互に見る。
■おやじ To:シロノワール
さりげなくこっちに矛先を向けるな。
俺の趣味じゃない

店主、魂の叫び。……おかみの目があるからか。
■クローエ To:シロノワール
シロノワールさん、シロノワールさん。
本人さんたちですよう?

クローエはそんなシロノワールの反応がツボに入ったのかくすくす笑いながら言った。
■シロノワール To:クローエ>カラレナご本人
え。………え?(目をぱちくり)
……(じー)……あ。

失礼しました。仕事中にそんな大胆な衣装チェンジをするとは思い至りませんで。

不思議な格好をした仲間たちに向けて深々と頭を下げた。
■カラレナ To:シロノワール
あ、いいえっ、こちらこそすみません。
道中いろいろあって、アイちゃんのお洋服がずぶ濡れになっちゃって、それでその、あんまり可愛かったから。(///

ちょっと恥ずかしくなったのか、手をわたわたと動かしながら。
■シロノワール To:カラレナ
カラレナ様、いくら異国情緒溢れる衣装をまとっているからといって、そのような不思議な踊りをしなくても良いと思いますが…。
お似合いですよ。

■クローエ To:ALL
みなさん、揃ってエスニックな服ねえ。キャラバンでお買い物してきたのね?
わしらも最後にちょっとキャラバンに寄れたら良かったのに。

華やかな様子を見て、タイムアップでキャラバンへ寄れなかったのがちょっと残念そうな様子。
■カラレナ To:クローエ&ALL
はい、素敵な商品がたくさんありましたよ〜。
お仕事が早めに終わったら、改めてみんなで行きたいです。
あ、それで、こちらはセラさん。例の依頼人の方です。

皆の顔を見回し、セラを紹介。
■セラ To:ALL
よろしくね。

■シロノワール To:セラ
ああ、こちらの方が…。
初めまして、僕はシロノワールと申します。
(見)……あの、素朴な質問なのですが、そちらは普段着なのでしょうか…?

依頼人までもが見慣れぬ衣装に身を包んでいるので、不思議に思ったようだ。
■セラ To:シロノワール
んー、あえて言うなら「東方の普段着」かな。
向こうではこういうのが当たり前らしいよ。

■シロノワール To:セラ
へえ、そうなのですか。
シロノワール、ひとつ賢くなりました。
頼りなさそうな衣装に見えますけど、そうでもないのかもしれませんね。

■クローエ To:セラ
わしはクローエというのよ。よろしくね。
今日は時間がなかったのだけれど、今度是非寄らせて欲しいわ。

■カラレナ To:シロノワール
あっ、これ、シロちゃんにお土産です。
柄の色合いが、何となくシロちゃんの雰囲気にぴったりかなって思って……。

す、と差し出したるは白黒のキィモノ。
■シロノワール To:カラレナ
え、あ……。綺麗な柄ですね。
これを僕に、ですか?

どことなく嬉しそうだ。
受け取った白黒キィモノをしげしげと興味深そうに眺めている。
■シロノワール To:カラレナ
お心遣い有難うございます、カラレナ様。
でもあの、高そうですし、………あの。

■カラレナ To:シロノワール
いいえっ、いいんです〜。プレゼントですから(^^

ささ、と改めて差し出す。
■シロノワール To:カラレナ
あ、………有難うございます。

改めて受け取った白黒のキィモノを、ぎゅっと抱きしめる。
■アイライ To:クローエ
ふふふ。
クローエさんのもありんすよ。
これ、セラさんのセレクトなのでありんす。
どうでありんしょ?

ちょん、とクローエに檸檬色のハオリィとカンジシをば。
■クローエ To:アイライ、セラ
え?えええ?わしに?

ニコニコしながら微笑ましいシロノワールの様子を見ていたところに不意打ちで、相当びっくりした様子のクローエ。
■クローエ To:キャラバン組
あ、ありがとう。けれど、本当に貰ってしまって良いの?

■シロノワール To:クローエ、ALL
ん、明るい色合いがクローエ様に似合いそうです。
セラ様、センスが良いのですね。

着てみたらどんな風かも気になりますが、まずは情報交換が先でしょうか。
依頼人様もいらっしゃっていますし。

■クローエ To:シロノワール、ALL
ふふ、そうね。
余興は話が一段落してからが良いわねえ。

と、そこへ一人2階に上がっていたジンが降りてくる。
おもむろにエールを頼むと、カウンターから声をかける。
■ジン To:ALL
さてと。じゃあそろそろ仕事の話をしようぜ。
まずはどちらの依頼を受けるのか。
それとも両方受けるのか。
受けるとすれば次にやることは何か。

おやじからエールを受け取ると、テーブルにやってくるジン。
■ジン To:ALL
俺たちが学院で手に入れた情報では、呪い自体を解く方法はわからなかった。
しかし、ルービットとメアリが結んだ「一蓮托生」の契約から引き離す方法があるらしいことがわかった。
これができれば、ルービットだけを倒すことは可能だ。ただ、小さくない代償を支払うことにはなるがな。

■アイライ To:ジン>セラ
代償……。
あ。えっと、呪いというのは……。

セラに、フランネル邸での出来事を説明。
■セラ To:アイライ
ふんふん。……って、大変じゃない!
大丈夫なのそれ!? ひょっとして、アイライさんがびしょ濡れてたのもそれが原因?
……あ、うつったりはしないよ、ね?

心配そうに声を掛ける……が、最後に本音が出た。
■アイライ To:セラ
そうそう。ここへの戻り途、帯が解けたりしたのも、多分呪いのせいでありんすな。
うつるかな?(にやり)
試してみるでありんす〜♪

ぺたぺた。
■セラ To:アイライ
にゃぁぁ〜。
や、やめて〜。

しかしそういう声は楽しそうだ。
アイライの言葉の雰囲気から、その心配はないと読み取ったようである。
■シロノワール To:ALL
その「契約」に詳しい方から幸いにもいろいろ教えていただくことが出来まして…。
でも正直、もっと良い手を捜したいところです。
今はまだ思いつきませんけれど……。

ジンの説明を補足するように、学院で得た情報を一通り伝えた。
■クローエ To:ALL
とまあ、こんなところかしら。
呪いのせいなのか、調べ物もどうにもすっきりしない感じだけれど。
わしなんか、気がついたら関係ない説話の本を読み漁っていたりして…
できればリベンジしたいところねえ。

…それは本当に呪いのせいなのか?
まあ、呪いのせいにしておいてやるのが情けかもしれない。
■マリィ To:ALL
こちらは、セラさんのお母さんの手がかりを見つけました。
嫁がれた店があったと思われる場所が特定できましたので、そこで情報収集すれば良いのでは無いかと。

と、マリィは学院組にキャラバンで聞いた情報を全て伝えた。
■シロノワール To:マリィ&ALL
ん、成る程…。

あの、それでどうしましょうか。
最初にジン様がおっしゃった通り、僕らは選択しなければなりません。
どちらの依頼を受けるのか。両方とも受けるのか。
とはいえセラ様の方は、御本人まで来ていただいている手前、無碍にはしづらいと判断します……。

■セラ To:ALL
え〜、引き受けてくれるんじゃなかったの。
……なかったの〜?

ぢーっ、と見つめてくる。
■アイライ To:セラ、ALL
正直なところ、話を聞くまでは迷ってやんした。
だって、依頼書からは何も分からなかったし。
でも、キャラバンに行って色んな話を聞いて…。
とりあえず次への取っ掛かりもできたでありんす。
まだ先は見えないけど、今、止める理由は無いと思いんす。

でもね、みんなで買い物してる時とか、凄く楽しくって…。
メアリさんって、こういうのできないんだな、と思ったら、やっぱりメアリさんの力にもなってあげたいと思いんした。

だから、わっちは……どっちの依頼も進めていきたいと思うのでありんす…けど……。

最後はちょっと話しすぎたのが恥ずかしくなったらしく、尻すぼみ。
■シロノワール To:アイライ
アイライ様はお優しいですね。

■アイライ To:シロノワール
あ…いや、そんなことは…ないで……ありんす…。

赤面しきり。照れ隠しにキィモノの裾をいじりだす。
■マリィ To:ALL
良いんじゃありません?
乗りかかった船ですし。
ちゃんと報酬もでますから、冒険者としては問題無いと思います。

■クローエ To:ALL
そうねえ。実際のところセラさんの依頼は、キャラバンが出発するまでの短期間勝負よねえ。
そして、メアリさんの問題は、呪いと折り合いをつけながらの持久力勝負になりそうな気がするわ。
だから、とりあえずセラさんの親族の情報を積極的に探って行く方向で良いのじゃないかしら。
そしてその合間に呪いに関する情報も集めましょう。メアリさんに接触するとまた呪いが強化されてしまうから、うかつには近づけないのだし。こちらは焦らずにじっくり進めたほうが良い様に思うのよ。

■ジン To:ALL
まあ、メアリは冒険者への依頼方法もよくわかってないみたいだったし、かけもちしても文句を言うことはあるまい。
みんながいいのならいいんじゃないか。

■アイライ To:ALL
んでは、早速。
依頼書に書いてあったペンダントをセラさんからお借りしたでありんす。
これ、なのでありんす。やっぱり対になっていて、もう一方は、セラさんのご家族が持っていそうなのでありんす。
…えっと、何か分かることはありんすか?

手元からペンダントを取り出して、皆に見えるようにテーブルの上に置く。
■ジン To:ALL
ほう、めずらしいな。スカイブルー・サファイアか。
市場に出回ってたのがおよそ30年前。
採掘できる鉱山が枯渇して、今じゃ出回ることはほとんどない代物だな。

と、そこへおやじが注文の品を運んできた。
■おやじ To:ALL
ほい、お待たせ。
グリーンティ、人数分な。

七つのカップと、なみなみと注がれて湯気の立つティーポットが置かれる。
■おやじ To:ALL
ところでお前たち、メアリの方はどうだったんだ?
その……仲介料とか。

■アイライ To:おやじ
その辺りはジンさんがくーるにまとめてやんした。
えっと、わっちらの報酬が6,000Gで、前金が600Gで……あれ、仲介料……??
…まあ、それは置いといて、依頼も「殺してくれ」じゃなくて、呪いの調査ということになったでありんす。
良かったでありんすな。

■クローエ To:おやじ
うん、うん。本当によかったわ。
女の子に手をかけて依頼完遂、なんてわけにも行かないものねえ?

■おやじ To:ALL
……そうか、お前ら自分の事だけか……。
店の収入が……。

ぶつぶつ恨み言。
■ジン To:おやじ
代行してもよかったんだがな。
まあ、呪いが解ければ本人に直接確認もできよう。

話も一段落して、注文したお茶で渇いた喉を潤そうとしたその時。
■冒険者 To:ドラ猫
このドラ猫がっ。
俺の魚、返しやがれっ!

だいぶ飲んでいるらしい赤い顔をした冒険者が、ぶんぶんとフォークを振り回している。
その視線の先にいるのは、焼き魚をくわえた格好の薄汚れた猫。
そして、逃げる猫と追う冒険者が……こちらのテーブルへと、一直線に突っ込んできた。
■セラ To:冒険者&ねこ
え? え? ええぇ〜っ!?

突然の事に慌てるセラを尻目に。
猫はテーブルを踏み台にして高く飛び上がり、酔って足元のおぼつかない冒険者の方はそのままテーブルへとダイブした。

どがらっしゃん!!

という派手な音と共に、つい今しがたまでパーティの目の前にあったテーブルは傾き、その上に置かれていたティーカップやら熱々のお茶やらが宙に舞う。
近くにいたセラをかばおうとしたアイライだったが、飛び上がった猫に視界を塞がれ、反応が遅れる。そして…。
■アイライ To:ぼやき
今日は…よく濡れる日なのでありんす…。

お茶をもろにかぶり、びしょ濡れになってぼやくアイライの頭の上で、お魚をくわえた猫がちょこん。

倒れたテーブルの影から顔を出して様子を覗き込むマリィ。
間一髪、こぼれるお茶を回避して濡れてはいない。
■マリィ To:
何て恐ろしい……。これが呪いの影響なんて。

隣にいて一緒にひっくり返った挙句、フードの半分にお茶をかぶったクローエがやっと立ち上がりながらぼやく。
■クローエ To:マリィ、シロノワール
あいたた…あらあら、とんだ椿事になったものねえ…。
アイライさんに、シロノワールさんまでびっしょり。
…シロノワールさん? 大変、やけどしてるわ!

■おやじ To:独り言
熱ちっ! あっちちっ。
何で俺まで……熱ちっ。

おやじもとばっちりを受けたようだ。……というか、一番酷そうな被害だ。
■おかみ To:ALL
あらあら、大丈夫?
えぇと、雑巾とほうきとちり取りと……お代わりもいる?

■マリィ To:おかみ>ALL
お代わりは片付いてからで良いですよ。
先ずは片付けないと。
その前に……火傷した人は治しますよー。

と、神聖魔法を唱える準備。

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GM:倉沢まこと