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Sword World PBM #25
「天使のつるぎ」 | ||
| 黒いマントの依頼人 |
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「銀の網」亭 |
■ソフィティア To:イェルク |
ところで、その「ムラ」と、ここの間の移動はどうするつもりなの?状況から して急いだ方がよさそうだけど。一ヶ月もかかって大丈夫なのかしら? |
一ヶ月かけて行って、既に封印が解けてしまっていたとなっては単なる笑い話である。
■イェルク To:ソフィティア |
うーむ。人間は空を飛べないのだな………。 何か乗ってこれるものはないのか?空を飛べるものならば一番いいのだが、村か ら少し下ったところに人間の作った道があるから、馬でもいいぞ。 まぁ、一ヶ月かかって徒歩で行っても間に合うとは思うが………。 |
どうも、旅にかかる時間の感覚が、人間とはだいぶ違うらしい。
■ノエル To:イェルク |
人間には羽はありませんから・・・ 1ヶ月も歩き続けるわけにもいきませんから、おそらく馬車で行くことにな るでしょう。で、近くに人間の作った道があるということですけど、近くにあ る人間の村とかはわかりませんか? それがわかれば、できるだけその近くをとおりそうな隊商などに便乗も出来 そうですから・・・ |
■イェルク To:ノエル |
さぁ…そこまではよく分からんな、道は『雲の上の街道』というらしい。 よく馬車が行き来しているのは見るが、あれがタイショウというやつなのか? |
■ノエル To:イェルク |
たぶんそうでしょう。でも、雲の上の街道をどこまで行けばいいのかもよく
わからないってことですね・・・。最悪迷子になるかもしれない。 ところで、イェルクさんは空を飛んで何日ぐらいでオランに来たのですか? もし1日2日でつくのなら、一度村に戻って応援頼んで戻ってきてから私た ちを運んでもらっても、馬車で行くよりずっと早くあなたの村につけるんよう な気がするんですけど・・・ 空を飛んでいくのが一番早くて確実なのでしょう(^^; |
■イェルク To:ノエル |
いや、さすがにどこまで行けばいいかくらいは分かるが………。 それに、空を飛ぶと言ってもそう速いものではないぞ。常に飛び続けていられ るわけでもないし、俺がここまで来るにも半月近くかかっているからな。 |
そんなにうまくはいかない。
■オジイ To:イェルク |
そうなんですか。そうしたらそのムラから一番近くの人間の住む村まで、隊商に便乗するなりして行く必要があるわけですね。 イェルクさん、一番近くの村の名前とかわかりません? 隊商と交渉するにしてもそのあたりのことは知っておく必要があるでしょうから。 |
■イェルク To:オジイ |
済まないが、人間の村のことはあまり……… |
■アトール To:all |
たぶん、空を飛べるんだから、言葉より視覚的イメージの方がわかりやすいだ
ろう。 親父からオラン周辺の地図を借りてきて、だいたいの場所を示して貰おう。 |
アトールは、テーブルを離れ、店のおやじにオラン周辺の詳しい地図を借りてきた。そして、テーブルの上に地図を広げて、指さしながら訊ねる。
■アトール To:イェルク |
ここが、今俺達がいるオランの町。ここが入れてもらえなかったアノスだ。 この地図だとどこら辺にあたる? |
アトールが広げた地図を、イェルクがひょいとのぞき込む。
■イェルク To:アトール |
………これは…どうやって見ればいいのだ……… |
イェルクは戸惑ったように言い、首を傾げた。
■アトール To:イェルク |
これが町の絵。これが道路。落ちた都市とか、山、川、海といった感じかな。 |
■イェルク To:アトール |
これが………山、だな?ならば、ちょうどこのあたりだ。 |
と、グロザムル山脈の中腹のあたりを指さす。街道からはさほどはずれていないが、山に入らないといけないのが多少面倒そうだ。
■アトール To:all |
ふーむ。なかなか、たどり着くまでが面倒そうな場所だな。 |
■オジイ To:ALL |
ふむふむ。ここだと、雲の上の街道でアノス国境あたりまで行くことになります
ね。 しかしながら、そこまで行く隊商というのも少ないでしょうねえ。 |
地図を見ながら少し考え―――
■オジイ To:ALL |
途中にある大きい都市はブラードか。うん、そうだ。 まず、ブラードまでどこかの隊商に便乗させて貰って、そこでまた便乗させて貰う隊商を探してはどうでしょう。ブラードまで隊商に便乗させて貰ううちにそこから先の隊商の情報やコネも入手可能かもしれないですし。最悪でも、行程の半分だけでも馬車で行ければだいぶ楽でしょうからねえ。 |
■アフル To:ALL |
うん、ちょっと待って。 おやじさんに、アノスかブラードまで行く隊商で護衛を捜しているのが無いか聞いてみるよ。 そう言うのがあったら、そこの人に護衛として雇ってもらって行ったら良いんじゃない? |
と言いつつ席を立ち、アフルはカウンターのおやじの所へ行った。
■アフル To:おやじ |
おやじさん、アノスかブラードの方に行く隊商で護衛を捜してるのって無い? さっきの依頼ってのが、そっちの方に行かないといけないやつだったから、どっかの隊商に便乗できないかなって思って(^^;; |
■おやじ To:アフル |
んー。そりゃあるかもしれないが、あったとしても護衛自体は金にはならんと思うぞ。馬車に乗るのと道中の食費がタダ、そのかわり道中盗賊にでも襲われた時は守ってやる、でチャラってとこだと思うがそれでもいいか? それでいいなら紹介状くらいは書いてやるよ。ちょうどいいのがあるかどうかは分からんが。 |
■アフル To:おやじ |
やっぱり、そんなものかぁ。 まあ、しょうがないか、食費がタダで、馬車に乗れるだけましかな。 うん、それでいいよ、紹介状お願い。 |
■おやじ To:アフル |
ああ、ちょっと待ってろよ。 |
おやじが、いつものあまり上手ではない字で紹介状を書く。
アフルはそれを受け取ると、仲間のところに戻った。
■アフル To:ALL |
おやじさんが、あるかどうか分からないし、もしあっても、護衛料は、馬車に乗って食費が出るのでチャラ、ってとこだって。 一応紹介状は貰ってきたけど、どうする? |
■ノエル To:アフル |
あら、馬車に乗せてもらえる上に食費までただになるなら最高じゃない。
あるかどうかわからないってのが問題だけど、行くだけ行ってみましょう。 |
■アトール To:all |
うーん、そんな都合のいい仕事残ってるのかなぁ? まあ、とりあえず残っていたらラッキーぐらいに考えていた方が良いかもな。 |
■アフル To:ノエル |
そうだね、なんなら、ひとっ走りして聞いてこようか? |
■ソフィティア To:アフル |
じゃぁ、わたしも一緒にいこうか? |
■アフル To:ソフィティア |
うん、お願い。 |
■ソフィティア To:イェルク |
ところで、イェルクさん。もし隊商が無かったり、食費がかかるようになった時なんですが食費とかってどうなるんでしょう?かなりの額になると思うし、情けないけど私それほど余裕があるわけじゃないから、とても自前で用意できそうにないんですが(^^; |
それを聞いて、生活費をノエルから借りているアトールが苦笑した。
ノエルの方は、アトールの表情に気付き、少しふくれてそっぽを向きながら、 小さくため息をつく。
■イェルク To:ソフィティア |
うーむ、人間は旅をするときに狩りをしたりしないというのは本当なのだな………。リーゼルに言われた通り金を持ってきておいてよかった。 4000ガメルほどあるのだが、これで足りるだろうか? |
イェルクがぽんぽんとマントを腰のあたりをたたく。
■ノエル To:イェルク |
それだけあれば十分ですね(^^) もちろんそれ、必要経費で報酬とは別にもらえるんですよね? |
■イェルク To:ノエル |
ああ、そうだ。人間は食事をするにもずいぶんと金がかかると聞いたからな。 |
山に住んでいるならば、そこいらで狩りをすれば食料は足りるのだろう。
―――と、ノエルはふと聞かない名前があったことに気づき、問いかけた。
■ノエル To:イェルク |
ところでリーゼルさんってどなたですか? なんだかイェルクさんよりは人間のことについて詳しそうですけど。 |
■イェルク To:ノエル |
リーゼルは近くのエルフの集落に住んでいるエルフだ。何年くらい生きているかは知らないが、俺の先祖の代から親交がある。彼はとても物知りだ。 今話している『共通語』というやつも、人間の風習も、『冒険者』の存在も、彼に教えてもらった。 |
■ノエル To:イェルク |
ふぅん・・・ 前に人間と一緒に冒険者していたってこともあるのかしら? |
■イェルク To:ノエル |
それは分からない。俺が物心ついた時にはもう集落で暮らしていたから。 |
■ノエル To:イェルク |
リーゼルさんとは集落ぐるみでのつきあいなんですか? それともイェルクさんやイェルクさんのお父さんとの個人的なおつきあい? |
■イェルク To:ノエル |
集落ぐるみ、ではないな。俺たちの集落とエルフの集落は、あまり交流がないのだ。 |
■ノエル To:イェルク |
では、イェルクさんもそのリーゼルさんの仲間のことは知らないし、リーゼルさんもイェルクさん以外の集落の人は知らないってことなんですね。 |
■イェルク To:ノエル |
さぁ………リーゼルの交友関係まで把握しているわけではないからな。どうとも。 |
■オジイ To:ALL |
ところで、失礼な話なんですけど、イェルクさんの属しておられる種族って 人間の言葉でいうとどう呼べば良いんですかねえ。 マントをつけられているんで私たちにはわからないもんですから。 |
■イェルク To:オジイ |
人間の言葉で『フェザーフォルク』というらしい。ただ少し…俺は皆と違うの だが……ま、まぁ気にしないでくれ。 |
■ノエル To:イェルク |
別に・・・外見が違うと言うだけなら気にはしないですけど。人間にもいろいろいますから。 |
と言いつつ、ノエルはパーティメンバーをぐるっと見回した。
「銀の網」亭 |
■アフル To:ALL |
それじゃあ、そろそろ通商ギルドのほうに聞いてくるよ。 |
■アフル To:ソフィティア |
ソフィー、行こう。 |
■ソフィティア To:ALL-アフル |
話し中のところ悪いけど、こうしている間に隊商の方を空振りするのもイヤだし、ちょっと行ってくるわね。 |
■ノエル To:アフル&ソフィー&ALL |
二人の邪魔するようで悪いんだけど、こういうのはみんなでいったほうがいいわよ。 あとでメンバーそろったときに話が違うとか文句言われたり、あーだこーだと不要な詮索されるのも困るから。 ここでずっと話していても仕方ないし、ギルドのほうに行きましょう。 |
『二人の邪魔をするようで』のあたりに微妙なニュアンス。
■ソフィティア To:ノエル |
邪魔とかそういう訳じゃないんだけど……。みんなまだイェルクさんに聞きたい事があったみたいだからさ(^^; |
■アフル To:ノエル |
そうそう、それに、もし行って、そういう隊商が無かったら単なる無駄足だろ。
だから、とりあえず聞きに行くだけ行ってこようって思っただけだから(^^;; |
―――という二人の言い訳(?)は、あっさり聞き流される。
■アトール To:ソフィー&アフル |
はいはい。そう言うことにしておきましょ(笑) |
■ソフィティア To:アトール |
そう言うことって?………………。 そっ、そんなんじゃないってば(*^^*) |
一瞬、アトールの言葉の意味を考え、理解したらしい。
■ソフィティア To:ノエル |
それじゃ、用意をしてみんなで行こう。ちょっとまってて。 |
と、ソフィティアは部屋に戻り、すぐに剣と荷物だけもって戻ってきた。
■ウィード To:ノエル |
あ、ちょっと待ってくれ。 ギルドへ行くメンバーから俺は外してくれないか? 俺は学院に行って『ヴィーザ』について調べてみるよ。 後でここで落ち合おう。 |
■ノエル To:ウィード |
調べものもいいけど・・・ もし、馬車の出るのが今日の3時とかだったら、調べている時間ほとんどな いわよ?それに、明日とかもっと遅い日なら通商ギルドでの交渉が終わってか らゆっくり調べても間に合うし。 それでも行く? |
■ウィード To:ノエル |
それは逆じゃないのか? 出発が早まる可能性があるなら、調べ物は早いほうがいい。 それに、交渉に必要なのは人数じゃなくて話術だ。 俺以外に弁が立つのがいない訳じゃないだろう。 アトールやアフルがいれば十分だと思うけどな。 |
ウィードはそこで一呼吸置き、声を和らげた。
■ウィード To:ノエル |
だが、和を乱すつもりはないよ。 ノエルが「全員で交渉に行った方がよい」という判断をしたなら一緒に行くさ。 |
■ノエル To:ウィード |
まぁ、今しか調べる時間とれないかもしれないし・・・ おねがいするわ。 時間があるようなら私も後で行くから。 |
■ウィード To:ノエル |
了解。(^-^)v じゃあ行って来るよ。 |
ウィードは部屋にスタッフを取りに戻り、その足で学院に向かった。
■イェルク To:ALL |
ところで………俺も行った方がいいのか?何をしようとしているのか、いまいちよく分からないのだが。 |
■ノエル To:イェルク |
ぜひ、一緒に来て下さい。翼の代わりに馬車を調達するところです(笑)。 |
■オジイ To:イェルク |
簡単にいうとアノス国境までの足を探しに行くってことですよ。 自分たちは馬車とか持ってないので乗せてくれる人を捜しに行くんですが、よろしかったらイェルクさんもご一緒しませんか。 人間の街をゆっくり見る機会もなかなかないでしょうし。 |
オジイが、立ち上がり、背中にメイスを背負う。
■イェルク To:ALL |
うーむ………わかった。では俺も行こう。 |
■ノエル To:イェルク |
ただ、交渉は私たちに任せておいて下さいね。 |
■イェルク To:ノエル |
任せるもなにも、俺には何をしに行くのかわからない。好きにしてくれ。 |
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