SW-PBM #164 哀しみのラビリンス |
■ 猫、逆立つ毛 ■ | ||
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【 迷宮・部屋ウ 】 |
最初に猫を発見した【ウ】の部屋まで戻ってきた一行。
だが、部屋に繋がる扉を開けた途端に、室内の異変に気がついた。
■猫 To:ALL |
フゥウウゥゥゥ……ギャアォッ!! |
開けられた扉に気付き、姿を見せた冒険者たちに向かって警戒と威嚇の唸り声を上げる猫。
そして、その足元にはうつ伏せに倒れる妖魔がいる。
■レントン To:ALL |
あ、あ。 イカンであります。マズイであります。 チェイミーの防衛機能が働いてしまっているであります!? |
じり、じり、と距離を測るように動く猫=チェイミー。
一歩でも近づけば、その瞬間に飛び掛ってきそうな気配だ。
■ジン To:レントン |
防衛機能ですか。それは普段と何が違うんです? 元に戻す方法はありますか? |
■レントン To:ジン |
危害を与えられると、自己防衛として逆に相手を倒そうとするであります。 危険の排除も不可能と判断すると、自身を抹殺して道しるべとしての機能を奪われないようにするであります。 ちなみに、防衛機能が働くと普段よりずっと強くなるであります。 元に戻すには、チェイミーの機能をいったん停止させる……つまり、気絶させれば良いであります。 殺してしまってはダメであります。 ついでに言うなら、自己抹殺するまでの猶予はおよそ10分であります。 |
■クリス To:レントン |
恐るべき防衛機能ですね。 倒される前に倒す。感動します。 |
■マリィ To:ジン |
状況的に、ゆっくり相談している時間は無さそうです。 サーバントを盾にしつつスリープ・クラウドで眠らせる事が最善策かと。 |
現在の位置から動かずに、詠唱の準備を始めようとする。
■レントン To:マリィ |
チェイミーは我輩と同じく、魔法によって生み出された生命であります。 毒への耐性は高いであります。スリープ・クラウドは効かないはずであります。 |
■ジン To:マリィ、レントン>ALL |
ふむ、毒ガス系は効かないか。 とはいえ、エサを食べていたくらいだから眠らないわけでもあるまい。 眠りの精霊の力を借りるか。それとも闇の精霊で確実に削るか。あるいは… |
■クリス To:レントン |
単純に眠らせる方法でもリセットされますか? |
槍の石突を見せる。
■レントン To:クリス |
意識を失えば良いでありますので、殴って気絶させるのも有効であります。 ただし、やりすぎて殺さないように気をつけてくださいであります。 ……それと、殴った場合は後で恨まれるに違いないので、その覚悟をしておくであります。 |
■クリス To:レントン |
恨まれるのは吝かではありませんが、誤って絶命させてしまうのは避けたいところですね。 |
■リキュオス To:レントン |
で、こうなった場合いつもどないしとるんや? |
■クリス To:リキュオス |
機能停止の合言葉とかがあるのでは? |
【ラウンド1】
殺してはまずいということで、精霊使い2人のシェイドを攻撃の軸とする作戦に出たパーティ。
まずはジンの消耗した精神力を補充するため、マリィが神の奇跡を祈る。
次いで、リキュオスとクリスが前進。
チェイミーが間を縫って後衛の魔法使いに迫らないようにと壁を作る。
■リキュオス To:クリス |
他の部屋に逃げ込まれても面倒やしな。 |
■クリス To:リキュオス |
そのくらいはお任せあれ。 |
そして、体勢を整えたジンとゼファルディートが闇の精霊を放つ!
この二人の攻撃で、チェイミーの精神力は一気に削られた。
最後に、ヘイウッドが部屋の中央まで進んで足元にランタンを置く。
部屋の奥まで見渡せるように、ということらしい。
そして、次の攻撃に備えてか、メイジスタッフを構える。
対するチェイミーは照明の範囲から逃れるように後ずさり、近づいて来たリキュオスを狙う。
しかし、攻撃に備えていたリキュオスは牙と爪の3回攻撃をすべて回避した!
■リキュオス To:チェイミー |
にゃはは、猫の甘噛みくらい甘んじて受けるで? |
そして、冒険者の反撃。まずはゼファルディートが先ほどに続けてシェイドを放とうとする。
【ラウンド2】
ところが不意に集中が乱れ、ゼファルディートは精霊の召喚に失敗してしまった!
それを見て魔法だけで押すのは難しいと判断したのか、ヘイウッドが手にしたメイジスタッフで殴りかかる。しかし暗闇に身を潜めるチェイミーを捉え切れず、ヘイウッドの攻撃は空を切り、これも失敗。
■リキュオス To:ヘイウッド |
ほんまに当てたらあかんで? (牽制攻撃だと思っているらしい) |
続けてマリィが再びジンに精神点の補給をし、それを受けたジンが間髪入れずに再びのシェイドを放つ!
こちらは無事に召喚に成功してチェイミーに命中。
かなりのダメージを与えたようだ。
クリスはチェイミーに近づきつつ、防御に専念。リキュオスもその場を動かず、様子を見ている。
一方のチェイミーは、直接殴りかかってきたヘイウッドに攻撃の目標をシフトしたようだ。
しかし、またしてもその牙と爪は獲物を捕らることができない!
三度、冒険者の手番が回る。
【ラウンド3】
ゼファルディートは直前の失敗を挽回すべく、渾身のシェイドを放ち、これがチェイミーに直撃する!
■チェイミー |
フギャウッ! |
チェイミーが必死に保っていた意識はそこで途切れ、ぐたりと床に崩れ落ちる。
■レントン To:ALL |
気絶したようでありますな。いや、皆さん見事なお手並みであります。 ……さて、では後は我輩に任せてくださいであります。 |
チェイミーが気絶していることを改めて確認すると、レントンがその元に近づいて抱き上げる。
■レントン To:ALL |
どなたか、チェイミーに精神力の補充をお願いできるでありますか。 |
■マリィ To:レントン |
ではわたしが。 ラーダよ、この者に我が力を分け与えよ! |
■レントン To:マリィ>チェイミー |
感謝するであります。 ……さぁ、チェイミー、チェイミー。起きるであります。 aen,aen.fhguxe... |
レントンが聞き慣れない言葉をチェイミーの耳元で呟く。
すると、ぴくぴく、と全身を震わせた後。レントンの胸の中でチェイミーがその頭を持ち上げた。
瞳に宿っていた剣呑な光はすっかりと失せているようだ。
■チェイミー To:ALL |
……フニャアーォ。 |
■マリィ To:レントン |
……これで、元の役割を果たしてくれる様になったのです? |
■レントン To:ALL |
その通りであります。 尋ねれば、ゲートの設置してあるブロックまでの方角と距離を教えてくれるであります。 aen,aen.tcilzhjwf? |
再びレントンが不思議な発音の言葉を発すると、それに反応してチェイミーが身体をぐっと持ち上げる。
そして、鼻をひくつかせながらぐるりと視線を一周させると……。
■チェイミー To:ALL |
……ニャァ。 ニャウーォ、ニャウーォ、ニャウーォ。 ……ニャゥ。 ニャウーォ、ニャウーォ。 |
部屋の北を指し、3度。それから西を指し、2度。鳴き声を上げた。
■レントン To:ALL |
ふむ。 この部屋から『北へ3、西へ2』進んだ部屋が目的の場所のようであります。 |
■ヘイウッド To:レントン |
最短で5部屋か……。 |
■リキュオス To:レントン |
え、目的の部屋まで案内してくれるんとちゃうの?Σ( ̄Д ̄;; 下層に降りるブロックちゅうのも迷宮が再構築されるたびに変わるんか? |
■レントン To:リキュオス |
下層へのブロックの場所自体が、再構築されると同時に変化するであります。 仮に同じ構成の迷宮で、同じ順路を通ったとしてもそこに下層へのブロックまであるとは限らないであります。 |
■ヘイウッド To:レントン |
ううーん、レントンさん、僕ら是非ルナクリアさんにお目にかかりたいんだけどさ、チェイミーくんおとなしくさせるのに、身体はともかく、精神がくたくたなんだよね…… なんとか、2時間くらい休憩させてもらいたいんだけど、付き合ってもらうわけにはいかないかな? あるいは、やっぱり急ぐようなら、たとえば2時間後以降、時間を決めて……2〜6時間後くらいにこの部屋とか 6時間半後くらいにそのゲートの部屋……これは、迷路が入り組んでるとたどり着くのにもう少し掛かっちゃうかもだけど…… に迎えに来てくれたりはしないかなあ? ね、協力に免じて、なんとか……お願いっ! |
■レントン To:ヘイウッド |
むぅ……。 先を急ぎたいのは山々でありますが、皆様がお疲れなのも確かでありますからな。 ご案内をすると約束した手前もありますし、我輩だけで先に行くというのも忍びないであります。 分かりましたであります。2時間でよければ、休憩いたしましょうであります。 ……しかし、2時間で足りるのでありますか? |
■マリィ To:レントン |
大丈夫です。 この枕で眠れば、通常の1/3の時間で回復できますわ。 |
背負い袋を開けて例の枕を見せる。
■ヘイウッド To:レントン |
ありがとう〜。 |
■ジン To:ALL |
よし。まだ目的の部屋への道が確保できていない以上、魔法が使えない状態は避けねばならんしな。 問題はどこで休むかだな。 普通に考えれば、最短ルートと思われるこの部屋(クの部屋)だとは思うが… |
■マリィ To:ジン |
そうですね。わたしも賛成です。 反対から回るよりは探索済の部屋が多いですし……。 もし、先に進んで遠回りになるようでしたら、改めて逆方向を試します? |
■ジン To:マリィ、ALL |
そうなるだろうな。 まあ、運に任せて灰色の扉の魔力を破るのに挑戦してもいいが、迷宮の主の心象を悪くしてしまうかもしれん。 非常事態にでもならないかぎり、大人しくしておこう。 |
■レントン To:ジン |
気を遣っていただけて助かるであります。 |
■ヘイウッド To:ALL |
そーだねぇ。北の方の部屋はまだ北に通ってる扉が見つかってないのがちょっとイヤだけどね。 もし、寝ている間に扉から何かが侵入してくるのを警戒するなら、この上の部屋(ケの部屋)は警戒する扉が2つで済むから、そこで寝るって手もあるかな? |
■ジン To:ヘイウッド、ALL |
それでもいいな。 我々が見えている扉以外から侵入されるかもしれんから、扉にだけ警戒ってのはまずいが、まあ考え出したらきりがない。 |
■ジン To:ALL |
本当は迷宮の外へ出て休憩するのが一番安全なんだが、探索したルートが再構築されると、時間的にもロスの可能性もあるか。 念の為、扉に罠でも仕掛けておくのもいいかもしれん。 ディレイスタッフに何か魔法を仕込んでおくのもいいかもな。 |
■マリィ To:ジン |
残念ながら、有効な魔法を使えるだけの精神力が残ってません……。 折角の機会ですが、他の方にお任せしますわ。 |
■ヘイウッド To:ジン |
だね、戻ってるのはロスが多いだろうねえ。 んー、考えられる線としては 1.僕かリキュオスの兄さんが扉に音が鳴るような罠を仕掛ける。 2.僕かジンさんが扉に施錠の魔法をかける。 3.まだ元気な兄さんに起きて見張りをしててもらう。 ってあたりかな?組み合わせでも。ま、レントンさんが大丈夫だって言うならそんなに警戒しないでいいのかもしれないけどね。 と、その杖は、確か熟練したまほー使いが入れた方がおトクなんだよね?僕も鍵開けやら灯りの呪文くらいなら使えるんだけど、それにしてもジンさんやマリィさんが入れた方がトクかなあ…… とりあえず、休憩するなら自分のレイピアの刃と……そうだな、ゼファくんのダガーに灯りの呪文かけとくよ。 |
■ジン To:ヘイウッド、ALL |
じゃあ俺はストーンサーバントのモールと、リキュのレイピアに掛けるか。 鳴子はいいね。施錠の魔法も精神力に余裕があればやっておこう。 見張りはストーンサーバントだけでいいんじゃないか? 次にいつ寝られるかわからんし。 ディレイスタッフの方は仮想敵が明確にイメージできるんならともかく、今のところ有効な使い道が思いつかんな… |
■クリボー To:ジン |
ジンなら【ファイアボール】とか込められそうだけど……。 使い方を良く考えないと、杖自体が壊れちゃうしな。 |
■クリス To:ALL |
私も気絶覚悟で精神力を融通する事は可能ですが、必要ないですか? |
■リキュオス To:ALL |
つか見張りはクリボーでええんとちゃうか? なんなら俺も付き合うけど。寂しがり屋やしな。 |
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GM:倉沢まこと