SW-PBM #164 哀しみのラビリンス |
■ 戦闘、そして ■ | ||
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【 迷宮・部屋オ 】 |
幾度目かの黒塗りの部屋。
扉を開け、ここには何が……と様子を窺う冒険者たちに、突如殺気立った気配が突き刺さった。
明かりの届かない暗がりの向こうから、何かの息づく音がする。
警戒を強める冒険者たちに向かって、やがて闇の奥からそれらの気配が雄叫びとともに突進してくる!
■??? To:ALL |
オオオォォオオオ! |
全員がその姿を見て正体を確認する。
アレクラスト全土に棲息し、頻繁に人間たちと小競り合いを起こしている妖魔……ゴブリンだ。
■ジン To:ALL>ストサ |
ゴブリンが3体、か。 光源が失われない限りは問題ないな。 よし。左端の敵を倒せ。 |
■クリス To:ALL |
敵意丸出しですね。 返り討ちにしてくれましょう。 |
【ラウンド1】
先制を取った冒険者たちが一斉に動く。
クリスが一匹のゴブリンの懐に飛び込んで手にした得物『ブラッディ・ピアス』を振るい、いきなりの大ダメージを与えた!
■ゴブリンA To:クリス |
ギィヤァオゥッ! |
■クリス To:ALL |
串刺し公の切れ味が分かりましたが、一撃で屠るとまでは行きませんでしたか。 残念です。 |
マリィは相手の正体を見定めて、魔法を使うまでもないと判断したのか。
その場で防御を固めて戦闘の推移を見守っている。
ゼファルディートも同様に魔法は温存し、シャーマン特有の能力で暗闇の中のゴブリンCの体温を精霊の動きによって見て取り、矢を放つ!
かすかに傷を負わせたようだ。
■ゴブリンC |
ギュッ。 |
■ストサ To:ゴブリンB |
・・・ |
続けてジンの命令を受けて鎧姿のストーンサーバントが重々しい歩みを進め、ゴブリンBに相対する。
当たれば痛そうな拳が唸りを上げるが、何故かその狙いは明後日の方を向いていた(1ゾロ)
……ジンの集中力が散漫にでもなっていたのだろうか。
■ヘイウッド To:ゴブリン |
いよっと! |
そしてヘイウッドは続けてストーンサーバントの殴り損ねたゴブリンに矢を放つ。
■ヘイウッド To:ALL |
ありゃりゃ?かすっただけかな? |
……しかし、ダメージは与えられなかったようだ。
それでもその隙を逃さず、リキュオスが反対側から回り込んで続けざまにゴブリンBに切り掛かる!
だが、こちらも手応えは薄く、たいしたダメージは与えられなかったようだ。
先手を取られて傷を負ったゴブリンたちは、更にいきり立って襲い掛かってくる。
ゴブリンAは目の前のクリスに。未だ暗闇の中にいたゴブリンCも近づいてきてクリスを狙う構えだ。
一方のゴブリンBはストーンサーバント相手では攻撃が通用しないと判断したか、向きを変えてリキュオスに襲い掛かってくる!
2匹から狙われたクリスは一方の攻撃を避けきれずに食らってしまうが、幸いにもダメージにまではならなかったようだ。
一方のリキュオスは盗賊の面目躍如とばかりに軽々と躱している。
そして、再び冒険者たちの攻撃が唸る!
【ラウンド2】
……唸る、はずなのだが……。
■クリス |
確かに当たったはずなのですが………。 |
なんとこの手番、誰も彼もがことごとく外したり大したダメージを与えられなかったりと振るわない。
そして結局一匹も倒すことの出来ないまま、ゴブリンたちの反撃に移ってしまった。
先ほどに続けて2匹から狙われるクリスはまたしても片方のゴブリンの攻撃を避けきれず、わずかな傷が入る。
一方のリキュオスは余裕すら感じさせる完璧な回避をみせた。
そして、三度冒険者たちの攻撃。
【ラウンド3】
冒険者たちの三度目の手番が開始された直後。
■ゴブリンA To:クリス |
ウギェエエェ! |
ついにクリスの槍がゴブリンの身体を捉え、ゴブリンの1匹を打ち倒した!
■クリス To:ALL |
意外と手間取ってしまいました。 お次はどなたです? |
さらに追撃でゼファルディートとヘイウッドがゴブリンたちに矢を射掛ける!
ゼファルディートの軽い弓はゴブリンにわずかな傷を負わせるに留まったが、ヘイウッドの方はいくらかの手応えがあったようだ。
すかさずリキュオスもゴブリンBに切り掛かり、ダメージにこそならなかったがこれでゴブリンの意識が逸れたのか。
モールを構えたストーンサーバントの一撃はまともにゴブリンの頭を捉えた。
重々しい音を立ててめり込んだその一撃は、ゴブリンを昏倒させるに充分だったようだ。
■ゴブリンB |
ギィウ……グヘッ。 |
■リキュオス To:ALL |
もちろん今のは囮攻撃やで? |
ウソつけ。
仲間の2匹がやられたのを見て、残ったゴブリンは不利を悟って逃げ出した……が、一番手近にあった灰色の扉はやはりこれまでの部屋と同じくビクともしないようだった。
■ヘイウッド To:ALL |
戦意喪失ってトコかね。ゴブリンの言葉わかる人いる?どっから入って来たかとか聞いてみる? |
背中を見せたゴブリンの様子に、ヘイウッドがそう提案したが……。
追い討ちをかけようと駆け出したリキュオスの勢いまでは止められなかった。
【ラウンド4】
■リキュオス To:ゴブリンC |
(ヘイウッドの言葉を遮るようにして) 逃がさんでぇぇぇっ!! |
■ゴブリンC To:リキュオス |
ギィヤァアアオォゥッ!! |
リキュオスのレイピアがゴブリンの身体を深々と刺し貫く!
寸分違わずに急所を狙ったその攻撃は、ゴブリンの命を一撃で奪い去った!
■ヘイウッド To:つぶやき |
……あ。 |
兄貴分の容赦ない一撃に苦笑。
■リキュオス To:ヘイウッド |
ん? |
満足げな表情で振り返るリキュオス。
敵が背中を見せた途端、強気になったようだ(ぇ
■クリス To:リキュオス |
見事な一撃でした。 主戦力はあなたにお譲りしましょう(笑) |
突然襲い掛かってきたゴブリンを撃退し、ようやく静けさの戻った部屋。
落ち着いて周囲を見回してみると、あちこちにゴブリンのものと思われる足跡が残っている。
想像するに、ゴブリンたちもこの部屋は何かと調べて回っていたに違いない。
■ゴブリン |
ウ……グ……。 ムーゥ……。 |
そうして辺りを見回していると、倒れていたゴブリンの呻き声が聞こえた。
命を奪うまでには至らずに昏倒していた者が、息を吹き返そうとしているようだ。
■リキュオス To:ゴブリン |
お? なんや、まだ生きとったんかい。 |
■クリボー To:ALL |
このまま起きると厄介だな。 今のうちに縛っちゃうか、でなけりゃトドメ刺しとくほうがいいんじゃない? |
■リキュオス To:クリボー |
ほな、ちゃちゃっとやっつけてしまおか。 |
■ジン To:リキュオス>マリィ、ALL |
俺達の探索を手伝うんなら、命だけは助けてやってもいいんだがな。 ストーンサーバントも、そう長くは持たんし。 あと尋問するんなら、さっきの像とはまた違った情報が得られる可能性もある。 仲間の数と進入経路くらいは答えられるだろ。 |
■リキュオス To:ジン |
ていうても、こいつらとコミュニケーションとるなんて無理やろ。 ヘンなとこで妥協すると、背後から挟撃とかされんで? |
■ジン To:リキュオス |
コミュニケーションを取るのと情報収集するのは、全く別の問題じゃないか? 「探索の手伝い」って言い方が悪かったかな。 リキュオスが想像するような綺麗な関係は、ゴブリンとは結べんさ。 実態は縄で繋いで後ろから弓矢で狙いを付けながら、探索を「手伝って」もらうんだよ。 |
■リキュオス To:ジン |
ちゅうか話聞こうにも言葉が通じひんやろ? それともリーダー、ゴブリンと会話できるん? ひょっとして人間界出てくる前は、ゴブリンたちと生活してたとか。 |
■ジン To:リキュオス>マリィ |
村ではよくゴブリンどもの巣を狩りたててたから、多少扱いには長けている程度かな。 家畜の言葉が話せなくても、管理はできる。それと同じことさ。 まあ、マリィは言語学に通じているから、ゴブリン語くらいは話せるんだろ? |
■マリィ To:ジン&ALL |
確かにわたしはゴブリンの言葉を理解できますが……。 |
■リキュオス To:マリィ |
Σ( ̄Д ̄;; ひょ、ひょっとして人間界出てくる前は、ゴブリンたちと生活し…… いや、なんでもないわ。 |
さすがにそれはないだろうと自分で気がついた。
そんなやり取りをしていると、クリボーが翼の先でリキュオスの肩をつんつくと。
■クリボー To:リキュオス>ALL |
……あのさ。単純に通訳するだけなら、オイラにもできるんだけど。 忘れてない? |
■マリィ To:クリボー |
ごめんなさい、あなたの力を失念していた様ね。 次の機会があればお願いするわ。 |
■リキュオス To:クリボー |
まぢで?Σ( ̄Д ̄;; 次の機会ちゅうか、むしろさっきのにゃんこ説得してくれたらよかったのに…。 はよ言うてや、そういうこと。 |
■クリボー To:リキュオス |
いや、さっきの猫はオイラにも分かんなかった。 ヘイウッドも言ってたけど、猫っぽく鳴いてただけみたい。 |
■ヘイウッド To:リキュオス |
うんうん。 ちなみに関係ないけど、僕は教わって妖精の言葉訳せるようになったよー。 |
いたずらっぽい笑みを浮かべつつ、軽い口調で自慢げに話す。
■リキュオス To:ヘイウッド |
妖精もええけど、ヘイはそろそろエルフ語覚えたらどや?(笑) |
半眼でツッコみをいれる。
ちなみにリキュオスは下位古代語の習得にかなり苦戦しているらしい。
■クリス To:ALL |
私の私見を言わせて頂ければ、邪悪は撲滅すべきです。 |
典型的なファリス信者のようだ。
■ジン To:クリス、ALL |
ふむ。クリスのことを忘れてた。 では危険物処理は引き続きストーンサーバントにがんばってもらうとするか。 であればこのままトドメを刺すべきかな。 さんざん尋問してから殺すというのは寝覚めが悪い。 |
■クリボー To:ALL |
なんでもいいけど、急いだ方が良さそうだぞ。 |
気絶していたゴブリンたちの唸る声が大きくなる。
■マリィ To:ALL |
……ぐずぐずしている余裕は無さそうですね。 恐らくですが、彼らから有益な情報はあまり引き出せない気がします。 ジンさんも言う様に、散々尋問してから結局殺めるのは賛成出来ません。 わたしも、このまま止めを刺して良いかと思います。 |
■ヘイウッド To:こころのなか |
(なんだ、どーせ殺すなら聞けること聞いてからのがおトクっぽいのに。 まあでもクリスさん的には有益な情報が入っても見逃すって選択肢はないだろし、交渉で嘘つくのも嫌そうだから、駆け引きごとはナシかねえ〜。) |
■リキュオス To:ストサ |
ほな、「危険物処理」よろしく頼むで(ぇ |
■クリス To:ALL |
石従者を使うまでもありません。 私がしっかり止めを刺させて頂きます。 |
■リキュオス To:クリス |
ま、それでもええけど。 |
つかつか歩み寄り止めの一撃を加えていくクリスに、リキュオスとヘイウッドが生暖かい視線を送る。
ゴブリンたちはわずかな呻き声を上げたものの、それ以上の抵抗はなく事切れた。
■クリボー To:ALL |
さて。 そうすると、進めるのは向こうの一箇所だけみたいだけど……。 やっぱりどんどん行くしかないかな? |
入ってきた扉から、向かって右側。
その扉のみが黒塗りの部屋と対照な白い扉だ。
ゴブリンが逃げ出そうと手をかけた扉を含め、正面と左側は灰色になっている。
■マリィ To:ALL |
誰も反対が無ければ右の扉の先へ進むしかありませんね。 行ける所まで進むと言う方針を貫くならば、ですが。 わたしは、右の扉の先に進むに一票です。 |
■ヘイウッド To:マリィ |
だねえ。 |
■リキュオス To:ALL |
ま、念のため他の扉も調べておくかね。 |
そう言って灰色の扉に近づくリキュオス。ヘイウッドも部屋を軽く調べる。
また、部屋の入り口と出口に「△5」「×5」の書き付けも忘れない。
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GM:倉沢まこと