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SW-PBM Scenario#150
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あごひげ爺のむかし話


 トールクーベ中央公園・池の岸

一方、不測の事態に備えて池の岸で待機することにしたキルリック。
シトラは噴水のそばに行きたいとぐずったが、キルリックにだっこされて一応は落ち着いた様子。しかし眉間にしわがよったままである。
■ラルカ To:キルリック
うまくいくといいですね。

橋を渡っていく一行を目で追いながら、ラルカが言った。
■キルリック To:ラルカ
はい、そうですね。
何とも先の予想し難い状況ですが、皆、それなりの冒険者ですから大丈夫ですよ。

■ラルカ To:キルリック
おもしろい方たちでしたね。

微笑んで言う。
「強そう」とかいう感想じゃないらしい(笑)
■キルリック To:ラルカ
えぇ、飽きませんよ(笑)

否定はしない、むしろ肯定。
仲間たちは、橋の中央、噴水像の前で止まったようだ。
アリエラの持つロープが、下向きに引っ張られているのが見える。
■ラルカ To:キルリック
キルリックさんなら、何をお願いします?

さっきの俗説の話らしい。
■キルリック To:ラルカ
さっきの話ですね?
私の目的は、英知(ことわざ)を集め、広めることですが、これは私の生涯の目標で、誰かにお願いする事ではありませんので・・・

そうですね、仲間と一緒の無事な冒険生活・・・これが日常的で現実的な望みで、今日、ラルカやシトラと過ごした穏やかな時間をまた過ごせること・・・こっちが非日常的な少し白昼夢の様な望みでしょうか?

■ラルカ To:キルリック
……。

目線は池のほう。何やら耳が赤い。
■ラルカ To:キルリック
でも、こういう穏やかな日は、たまにだからいいんですよ。
──冒険者の人にとっては。

ラルカが何か言おうとした時、池の方でばしゃんという音がふたつ。
リュントとミァが池に入ったようだ。
■キルリック To:ラルカ
たまにであろうと、神様の気まぐれであろうと、今日のこの一時は、私にとって、感謝に値する時間ですよ(微笑)

探索を開始したみたいですね。
そういえば、この池。
どれくらいの深さがあるんですか?

■ラルカ To:キルリック
…光栄です。

池の深さは──私にもわかりません。
かなり深いという噂は聞きますけど。

ばしゃばしゃという水音と、アリエラの慌てたような声が聞こえた気がする。
何やら賑やかな(?)雰囲気が漂っていたが、しばらくすると話し合っている様子がうかがえた。
■キルリック To:ラルカ
何とかなっているみたいですね。
まぁ、また、ミァかリュントが悪ふざけしたのでしょう。

深刻な状況になっている等とは、微塵も思っていない。
■ラルカ To:キルリック
「また」ですか。

何やら想像がついてしまったらしい(笑)
■キルリック To:ラルカ
ええ、きっと、「また」です(苦笑)
まぁ、遊んでいるうちは、余裕があると言う事にしておきます。

ふと、しわがれた声の鼻歌が聞こえてきた。
すぐそば、池の岸に置かれたベンチに、つるつる頭で立派な白いあごひげを伸ばした老人が座っていた。
よじれた木の杖で地面に落書きをしながら、なにやら鼻歌を歌っている。
■あごひげ老人 To:ひとりごと
♪最初は とっても あまのじゃく〜♪
 おつぎは やたらと きぶんやさん〜♪

…ふむふむ! ふがっ! 大変なことじゃのぅ(ぶつぶつ)
ああ、ええ天気じゃ。ほっほ。

晴れ渡った空を見上げて満足げ。
■キルリック To:ラルカ&シトラ
あの方(あごひげ老人)をご存知ですか?

■シトラ To:キルリック
シトラ、知らないもん。

まだまだ不機嫌な様子。
■キルリック To:シトラ
おやおや、にこにこの笑顔が可愛いシトラは何処でしょう?
笑顔のシトラ〜、お返事して下さ〜い。

■シトラ To:キルリック
う〜。

恥ずかしそうにキルリックの首にしがみついて、顔を埋めてしまった。
■キルリック To:シトラ
(あぁ・・・機嫌を直してもらうきっかけにしようと思ったのですが、逆効果でしたか(苦笑))

■ラルカ To:キルリック
あの人は、あごひげ爺さんと呼ばれている方です。
本名は私も知らないのですが、よくラーダの礼拝所にお祈りに来られています。
昔のことを良くご存知ですが、マイペースすぎて話を聞き出すのが難しい方です。

■キルリック To:ラルカ
マイペースですか・・・
話を聞くのは、ラーダの神官にとっては望むところ、と言う事にして、根気良く聞き出せば、何か良い話が聞けるかもしれませんね。

■ラルカ To:キルリック
そうですね。ご挨拶してきます。

ラルカがそばへ歩み寄り、お辞儀をした。
ラルカに続き、キルリックもそばまで行き、お辞儀をした。
■ラルカ To:あごひげ爺
こんにちは。

■あごひげ爺 To:ラルカ
おぉ、ラルカ嬢ちゃん。
いつ結婚したんじゃ? この爺というものがありながら。ひょほほ。ふがっ!

ラルカは否定するのが面倒になったのか、苦笑いを浮かべるだけだった(笑)
■キルリック To:あごひげ爺
はじめまして、私、キルリックと申します。
いきなりで失礼なのですが、先程の歌の事、それから、地面に描かれたその絵の事をお伺いしても、よろしいですか?

あごひげ爺の足元の絵を見ると、それは腰のくびれがせくしーな女体だった。
どうやら噴水の女体像を描いているらしいが、腰から下は描かれていない。
■あごひげ爺 To:キルリック
ひょっほっほ。娘御はパパ似というわけかの。
ええの〜、ええことじゃの〜。

満足そうな笑みを浮かべて、うんうんと頷く。
■ラルカ To:キルリック
たぶん、「良い」ってことだと思います。

こっそり小声で、ラルカが翻訳。
■キルリック To:ラルカ&あごひげ爺
わかりました、ありがとうございます。

どうしてその絵は、半分しか描かれていないんですか?

■あごひげ爺 To:キルリック
うむうむ。50年前はの〜。わしのばーさんも若くてのぅ。
もちろんわしも若くて、ムキムキの美男子だったんじゃ。ひょほほ。
ばーさんのないすばでーといったらもぅ…今思い出してもけ、け、血管が切れそうになるわい。ふがっ!

ラルカがすかさずハンカチ(3枚目)を取り出し、興奮したあごひげ爺のおでこの汗をぬぐう。
■キルリック To:あごひげ爺
それはそれは。
噴水の女体像を見ていると、その事を思い出すのですか?

■あごひげ爺 To:キルリック
ばーさんはの〜。とくべつ、きれいじゃったからの〜。
すらりと白く、長い足での〜。むふふ。
それはもう、この世のものとは思えんほどじゃったわい。
た、たまらんの。ふがふが。

■キルリック To:あごひげ爺
その長い足は書かないんですか?

■あごひげ爺 To:キルリック
ひょっほっほ。とてもとても、わしの画力がおいつかんのじゃ〜。

あごひげの奥で、にんまりと笑みを浮かべる。
■キルリック To:あごひげ爺
さっきの歌は、何の歌なんでしょうか?

■あごひげ爺 To:キルリック
ばーさんはの〜、それはそれは可愛くての〜。
ちょ〜っぴりあまのじゃくだったり、かと思えばきぶんやさんだったりするところがたまらんかったのぅ〜。むふふふ。

幸せそうに目を細めて、りっぱなあごひげを包むように撫でる。
■ラルカ To:キルリック
今日はいつもにも増して手強いですね。

ラルカが難しい顔つきで腕組みをする。
■キルリック To:ラルカ
今の質問に対しては、適当なお答えですが、でも・・・
しゃんとして、お話しする事もあるんですか?

■ラルカ To:キルリック
この状態が、しゃんとしているんです。
つまり、わざとです。

あごに手を当てて思案。
■ラルカ To:キルリック
毎回、おばあさんの設定が違いますし。
譬え話みたいなものでしょうか。

■キルリック To:ラルカ
読み取れ、って事ですね?

■ラルカ To:キルリック
そうなりますね。

こくりと頷く。
■キルリック To:ラルカ&あごひげ爺
あの絵の、女体像の状態に意味があるんですね・・・

先程の絵の事ですが、そんなに上手いのに画力が無いなんてご謙遜を。
女体像では無い、状況を説明する何かを書き足せば、完成なんじゃないですか?

■あごひげ爺 To:キルリック
そうじゃの〜。こんな天気のよい日はの〜。
水遊びには最適じゃの〜。

あごひげ爺はのろのろと杖を動かし、地面にざくっと突き立てる。
それをがりがりっとまっすぐ横に動かした。
女体の頭の、さらに上に、一本の長い横線。
そして女体のまわりには、「〜」というような波線をいくつも書き足していく。
まるで女体が水の中にいるように見える。
■あごひげ爺 To:キルリック
おおぅ! こ、これは会心の出来じゃ。ふがふが。

自分の描いた絵に興奮している。
■キルリック To:あごひげ爺
傑作の出来上がる瞬間に立ち会えるとは、とても幸運です。
水に潜っていると人魚のようですね、何か潜るコツみたいなのがあるんですかね?

■あごひげ爺 To:
おお! 恐ろしい〜。
逆じゃ〜。機嫌を損ねるとむりやり地上へ逆ダイブじゃ〜〜。
ひょほほ〜い。

楽しそうに、絵に水中から水面上へはじき出されるような放物線を書き足す。
■キルリック To:あごひげ爺
それは、また、豪快ですねぇ。
正に、女性は怒らせてはいけないと言う事ですね。

ちょっと感心(笑)
■キルリック To:あごひげ爺
さっき、歌の後に、『大変なことじゃ』って言われていた様ですが、何が大変なんでしょう?

■あごひげ爺 To:キルリック
そうじゃ、騒がしくすると、怒られるんじゃ〜。
ばーさんは、気難しいところもあってのぅ。
おなごの扱いは、ほんに難しいんじゃ〜。

頭を抱え、さも恐ろしげな表情を浮かべて言う。
■キルリック To:あごひげ爺
そんな時は、どうやって機嫌をとったりしたんですか?

■あごひげ爺 To:キルリック
おぬしなら、おなごの機嫌をとるとき、どうするのじゃ?
むふふ。

キルリックと、ラルカと、シトラを交互に見ながら。
■キルリック To:あごひげ爺&ラルカ
一般的には、贈り物でしょうか?

私の場合は、その人の為になると思う事、その人の為に気を回す、時間を割く、くらいしかできません。
相手も好意を持ってくれていると分かれば、相手を想い、より大切にする。

と言った、ところでしょうか?
ラルカはどうされると機嫌が良くなりますか?

シトラはまだ機嫌が悪いかなぁ、と思いつつ、ラルカに聞いてみる。
■ラルカ To:キルリック
ん〜。
私は、お掃除を褒められると嬉しいです。

■キルリック To:ラルカ
ラルカの啓示とも符合しますね。

■ラルカ To:キルリック
はい。それに、お掃除は好きですし。

誇らしげに(笑)
■キルリック To:ラルカ
好きである事、得意である事を褒め、また褒められる。
相手のことを良く知ってこそ出来る事なのかもしれませんね。

取って付けた様で何ですが、ラルカのお掃除は、素晴らしいと思いますよ。
技術もですが、考え方もですよ。

改めて、ラルカを称賛する。
■ラルカ To:キルリック
こ、光栄です。

鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしながら(笑)
一方、キルリックは、そんな、ラルカの表情を、にこにこと眺めている。
■キルリック To:シトラ
そろそろ、シトラの笑顔が帰ってきそうですか?

■シトラ To:キルリック
……くー……。すー……。

いつのまにかキルリックに体重を預けたまま、小さな寝息を立てていた。
■ラルカ To:キルリック
疲れちゃったみたいですね。

シトラちゃんならなおさら、何かを褒められたら嬉しいでしょうね。

■キルリック To:ラルカ
そうですね。
もっといろいろと見つけて、いっぱい褒めてあげましょう(笑)

■あごひげ爺 To:キルリック
ええことじゃ〜。褒められれば皆、にこにこじゃ〜。ひょほほ。

満足そうに頷いた。
■キルリック To:あごひげ爺
はい、良いことです。

笑顔で返した。
■キルリック To:ラルカ
総括すると。
・女体像の下半身、さらに全体までも水の中に隠れる時がある。
 隠れる状況を作る必要がある?
・天邪鬼で気分野や、できたりできなかったりする時がある。
 出来るためには、褒める等により、機嫌をとる必要がある。
・女体像の回りでは静かにしないといけない。

と言った所でしょうか?

■ラルカ To:キルリック
ん〜。
女体像のお話だったんでしょうか。

しっくりこない部分もあるらしく、首を傾げている。
■キルリック To:ラルカ
確かに、しっくりこないところもありますが・・・・
今の該当候補は、女体像・・・くらいですよね?

■ラルカ To:キルリック
ん〜、それもそうですね。

あごに指を当てたまま。
■キルリック To:ラルカ
想像力の乏しい私には、目の前のもので、理解&処理するのが限界ですね(苦笑)

■あごひげ爺 To:キルリック
さて、お天道様も傾いてきたからのぅ〜。
体が冷えんうちに帰るとするかの。どっこらせ。
ばーさんも待っとるでの〜。

ではな。若いの、知識は分け合うもの、知恵は出し合うものじゃ〜。

■キルリック To:あごひげ爺
ご教授ありがとうございます。
楽しみにしているので、是非、またお話を聞かせて下さい。

あごひげ爺はうむと頷くと、杖をついて立ち上がり、よたよたと去っていった。
ラルカとキルリックがその背中にお辞儀をする。
■ラルカ To:キルリック
あの。シトラちゃん、私が抱っこしてましょうか。
そのままだと動きにくそうですよ。

■キルリック To:ラルカ
そうですねぇ。
ただ、この重さもなかなかに心地良いと感じてしまう様になってしまいました(苦笑)
今は問題が無いのでこのまま抱っこしています。

状況が変わる様だったら、その時に、お願いできますか?

■ラルカ To:キルリック
どんどん親ばかになっていきますね……。

わかりました。

一瞬驚愕の表情を浮かべたが、すぐに納得して頷いた(笑)
■キルリック To:ラルカ
良い出会いは、大事にしたいですからね。(微笑)

たまには聞こえるらしい(笑)
橋の上では相談事がまとまったらしく、仲間が池の岸から小石を集めてなにやらおもりらしきものをつくっている様子だ。本格的に潜水を始めるらしい。
■キルリック To:ラルカ
本格的に行きそうですね・・・ん!?。
今の話、伝えないといけませんよね?(苦笑)

すいませんが、やっぱり、シトラをお願いします。

■ラルカ To:キルリック
はい、わかりました。

ラルカにシトラを預け、どかどかとダッシュで橋の上を目指した。
 トールクーベ中央公園・橋の上

橋の上では、まさにダイブ敢行の直前。
■ミァ To:リュント&ALL
準備完・了!(・▽・)
そりじゃ、ちょっくら行ってきま――

■リュント To:ミァ
おっし!
行っく

気合の掛け声の途中で
■キルリック To:ALL
ま、待って下さい!!

どかどかという足音とともに、キルリックが走り寄ってきた。
■ミァ To:キルリック
ほえ?

■リュント To:キルリック
ぞ!ってなんだ!?

今にも水中に飛び込みかけた状態で石化
■キルリック To:ALL
実は、かくかくしかじかと言う事がありまして、多分、何かの役に立つはずなので急いで知らせに来ました。

まだ、少し、肩で息をしている。
■ミァ To:キルリック
女体像が不思議ちゃん…??
んーにー。よくわかんないけど、よくわかる日がくるのかもしれませんネー。
サンキゥなのでスヨー。(びっ)

■リュント To:キルリック
なんなんだか、全然訳がわかんね〜な〜〜
もしかしたら、池中に何かあるかも知れないんだな。
んじゃ参考にさせてもらって、気を取り直して行ってくるぞ!

■キルリック To:ALL
ええ、私も訳が分からないのですが、確実に何かのヒントの様でもあったので、 とりあえずその事実だけは、伝えておこうかと思いまして。

■オルフェ To:ミァ&リュント
まあ、行ってみればわかるんじゃないかな。
気をつけて、あまり無理をしない程度にね。
最悪また日を改めて、皆で調査するってことも出来るんだから。

■リュント To:オルフェ
そう言ってもらえるとちょっとは肩の力が抜けるよ。
んじゃ、行ってくるとするか〜

手分けして行った準備はすぐに終わり、いよいよシーフコンビの決死のダイブ開始である。

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GM:ともまり