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SW-PBM Scenario#150
Three? materials

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プロローグ


 トールクーベ・イェズニカ薬舗

トールクーベは今日も、よい天気。
町の一角にあるイェズニカ薬舗の煙突からは、色とりどりの湯気が立ち上っていた。
■女の子 To:セルフィド
セルフィド先生、お手紙が来てましたよ〜。

女の子が扉を開けて入ってくる。
たくさんの鍋がぐつぐつと音を立てる中、セルフィドと呼ばれて振り返ったのは、黒髪の男性。
■セルフィド To:女の子
ああ、どうも。
…おや、ヴァイロ様からですね。
どれどれ…

エプロンの端で濡れた両手をふいてから、慎重に封を解いた。
■セルフィド To:ひとりごと
………う〜〜〜む。
これはまた。

■男の子 To:セルフィド
わぁっ! 先生、鍋がふいてますっ!

セルフィドの目の前にあった鍋から怪しげな黄色い液体が吹きこぼれ、木の床をじゅっと焼いた。男の子があわてて鍋を火からおろして、床をぞうきんでふき始めた。
■男の子 To:セルフィド
先生〜、読むなら後にしてくださいよ。
火から目を離すなっていつも言ってるのは先生じゃ──

■セルフィド To:男の子(ホェルン)
う〜〜〜む、参りましたね。

ホェルン、今すぐオランに行ってもらえますか?

■ホェルン To:セルフィド
な、なぜいきなり!?
口答えしたのが気に入らないならはっきりと……

少年の抗議を無視して、セルフィドはエプロンをのろのろと外した。
■セルフィド To:ホェルン
困ったことに、今すぐ調合しなければならない薬の依頼が来たんですよ。
しかも相手はヴァイロ様。何よりも優先しなくてはなりません。
……とはいえ、私は日々の業務で手一杯ですし──

ぐつぐついっているいくつもの鍋を見て、ため息をつく。
■セルフィド To:ホェルン
こんな時こそ、困った時の何とやらです。
ちょうどオランに納める薬が何点かありますから、お使いのついでに適当な冒険者の店に飛び込んでみてくれませんか?
今、依頼書を書きますから。

セルフィドはエプロンを丸めてテーブルに置くと、椅子に座って羊皮紙にさらさらと筆を走らせる。
■セルフィド To:ホェルン
面倒なので「詳しいことはホェルンに」と書いておきましょう。
……これで良しと。

■ホェルン To:セルフィド
あのぅ、説明しようにも……

セルフィドは微笑しながら、手紙と、それに添えられた3枚の古ぼけた羊皮紙を差し出した。
ホェルンは一通り目を通し、首を小さくかしげる。
■ホェルン To:セルフィド
……これが、「材料」ですか? 全部でみっつ……でも何のことだか……

■セルフィド To:ホェルン
そう、だから冒険者を頼るというのが本音でしょうかね。
大丈夫、オランの冒険者なら優秀な人がたくさんいるでしょうから。
見極めは任せましたよ。(にっこり)

■女の子 To:ホェルン
責任重大ですね(^^
あ、出来立ての酔い止め持っていってください。馬車は揺れますから。

二人分の期待の目線を受けてホェルンは諦めたように頷いた。
当日、まだ日の高いうち、ホェルンはトールクーベを出発。
馬車の荷台にはいくつかの薬を乗せて、心には「すばらしい冒険者に出会えますように」という期待を抱きながら。

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GM:ともまり