04b 中央広場、夕刻

配給の鍋の周りには、次第に人が集まってきた。
そして先ほどまで聞こえていたリュートの音が終章の旋律を残して終わる。
弾き手はひとしきり拍手に応えると、石の台座の上からぴょんと飛び降りて、炊き出しの椀を近くの村人から受け取る。
■弾き手 To:村人
やあ、芋粥でござるか♪ありがたく頂戴するでござるよ〜♪

■シグナス To:村人、弾き手
こんちわ。流れ者なんだが、何か手伝わせてくれないか?どうもじっと見てるのも性に合わなくて。これでも、俺自炊は出来るし。
ま、晩飯に一杯位貰おうかって魂胆もあるけどさ?

あんたも御疲れさん、良い曲だったぜ?

装備を預け、軽装で炊き出し場にやって来るシグナス。
村人はにっこり笑うと、木のひしゃくと積みあがった椀をシグナス渡す。
■シグナス To:村人
この辺って粥が主食なのか?それともこーいう時だから?
まあ、何にしてもホント、災難だよな。骸骨の群なんて。
何度もあったって聞いたけど、マジで?

■村人 To:シグナス
まあね(^^
今回で3回目だから慣れちゃったよ(--;

■シグナス To:村人
三回も?無茶苦茶だなぁ……。
最初と二度目って何時だったんだ?毎日来てるじゃ逃げたくなりそうだ。

あ、この粥味付け塩だけ?

■カラレナ To:シグナス
シグナスさん、もしかして、調味料を持ち歩いてたりするんですか?

■シグナス To:カラレナ
いや、基本的に現地調達。
ただどっちかと言えば、使える時は多めに使う方かな?
基本的に、濃い目の方が好きだから。

■カラレナ To:シグナス
私は、薄めのほうが好きですね〜。
逆ですね(^^

何故か楽しそうに言う。
■シグナス To:カラレナ
妖精の血ってやつかねえ?俺も少しは混じってる筈なんだが。
薄味が嫌いな訳じゃないけど、多分身体動かす事も多かったからだろーな。

■カラレナ To:シグナス
疲れてると濃い味が欲しくなるって言いますもんね〜。

「少しは混じってる」に一瞬首をかしげつつ。
■村人 To:シグナス
前の襲撃は、もうずいぶん前の話だよ。
不幸は忘れた頃にやってくるってね。
味付け?お芋を煮込んだだけだよ?
物足りないなら、魚醤とか入れるといいよ

■シグナス To:村人
あー、てことはその間に骸骨とか溜まってた訳か。
何にせよ、ほんと被害少なくて良かったなあ。
あ、芋煮込んだなら、香味の強い野菜とかで味締めた方が良いと思うぜ?

■カラレナ To:シグナス
シグナスさん、良い主夫になれそうですねぇ……

しみじみと。
■シグナス To:カラレナ
……勘弁してくれ。只でさえ先生の雑用で似た様な真似続いてるんだ。

■カラレナ To:シグナス
はぁ……。魔術師の世界もいろいろあるんですね。

■村人 To:シグナス
まあ非常時だから味は二の次なんだ。
骸骨は村の北方にある「紅の谷」の死者達が蘇ったって話しだけどね。

■シグナス To:村人
そりゃ、仕方ないか。惜しいな、もーちょい早かったら作る所に間に合ったのにな。
……早過ぎたら骸骨連中とも鉢合わせか。
紅の谷?なんか、曰く有り気な場所だな。如何言う場所なんだ?

■村人 To:シグナス
僕は行ったことないからわからないな。
昔の戦争で人がいっぱい死んだ所って、じいちゃんが言ってたけど。

ひと心地ついてから、休憩中の奏者に近づくカラレナ。
■カラレナ To:小人族さん
初めまして(^^
私たち、銀の網亭の冒険者です。私はカラレナって言います。
すてきな癒しの曲でしたね〜。

体以上に大きいリュートに目をやりつつ。
■シャイアン To:シグナス、カラレナ
おろ?お主達も銀の綱亭の者でござるかな?
はじめましてでござる〜♪
拙者、シャイアン・ウェンリーと申すでござるよ。
ちょっと前まで、拙者も銀の綱亭で世話になってたでござるよ?
癒しの呪歌は久々に弾いたでござるから、ちょっと心配だったでござるよ(^^;
ちゃんと効果があったようでよかったでござる♪

■カラレナ To:シャイアン
えっ、シャイアンさんも銀の網亭の冒険者だったんですか〜。
冒険者の世界って意外と狭いんですねぇ……。

あっ、私はまだ新米冒険者ですけど、よろしくお願いしますね(^^

■シグナス To:シャイアン
俺はシグナス。旅っつーか仕事で来たらこの有様さ。
……あぁ、そう言えば連れが、あんたの事知ってるみたいだったぜ。
アビィとヘキサってのが、あんたの方見て話してたし。
今は先に仕事の話に入ってっけど。

■シャイアン To:シグナス、カラレナ
ほう!さようでござるかあ。
拙者、一緒に仕事をしたことがあるでござるよ。
やあ、なつかしいでござるなぁ。仕事というのは怪物退治か何かでござるか?

■シグナス To:シャイアン
いや、この辺の遺跡関係で因縁あるらしくてな。
俺等は混ぜて貰っただけなんだが……。
退治だとちっと辛いなあ。
そー言う話になりそうだったら、ちょっと手伝ってくれね?

■カラレナ To:シグナス&シャイアン
あ、そうしてもらえたら、私も嬉しいです。
でも、予定があるようでしたら、無理は言えないですけど…。

■シャイアン To:シグナス、カラレナ
遺跡?ほお、この辺にそんなものあったでござるかあ。
面白そうでござるな♪
必要とあらば、拙者力になるでござるよ〜♪

■シグナス To:シャイアン、カラレナ
ああ、それじゃこの後、向こうに合流する時一緒に行こうぜ。
とりあえず今は先に少し食っとこう。

■カラレナ To:ALL
いただきます(^^ あ、でもみなさんの分も残しておかないと。

控えめな量をいただく。
■シャイアン To:シグナス、カラレナ
それにしてもすごい数の骸骨達でござったな〜
この村の用心棒の、元冒険者達が戦いを指揮していなかったら、もっと被害は大きかったかもしれないでござるな。

■シグナス To:シャイアン
物凄い、ってーと……両手で数えれる範囲じゃねぇんだろうなあ……。

■カラレナ To:シャイアン
シャイアンさん、敵のボスらしき人…骸骨…?って見ましたか?
入口に、古い人骨があったんですけど…心当たりあります?

■シャイアン To:シグナス、カラレナ
数でいうとおよそ50以上はいたでござるな。
ボスでござるか?
ふーむ。それほど統制されているようには見えなかったでござるな。
ただ、村のある1箇所を目指して集中しているように見えたでござるが・・・。

■シグナス To:シャイアン
……俺はその話の何処までならまともだと思えば良いんだろうな。
50って骸骨でか?何人分だよ!?

あー……それってどの辺だったんだ?向かってたっぽいのって。

■シャイアン To:シグナス>村人
確か・・・あの建物の近くでござったな。
どうもこの村には似つかない建物でござるが、あれは何でござるか?

■村人 To:ALL
ああ、ギュネイ先生の研究所だよ。
最初は村長の館に間借りしてたんだけど、調査規模がだんだん大きくなってきたんで、研究所を建てちゃったんだ。

■シグナス To:ALL
……なんぞ要らんモンでも拾ってんじゃないだろうなあ。
後で聞いてみるか。サンキュー。

ところで、村としちゃ如何思ってるんだ?ああ言う研究とか施設とか。

■村人 To:シグナス
別に何とも思ってないよ。
この村は昔から遺跡探しの冒険者とかで賑わってたから以外と慣れたもんなんだ。
自称発掘屋のゴロツキとかがいない分、全然いいと思うけどな

■シグナス To:村人、ALL
成る程なあ、そりゃあ逞しくもなる訳だ。

ああ、それじゃあそろそろ館に向かうか?
向こうの話も終ってるかも知れないし。

■カラレナ To:シグナス>シャイアン
はい、行きましょうか〜。

シャイアンさんも、大丈夫ですか?

■シャイアン To:カラレナ
うむ。承知したでござる。
研究所とか聞くと、首筋がぞわわ〜とするでござるなあ(^^;