03b マルシェ村、夕刻その2
■ヘキサ To:マクドナルド |
すいません! |
領主に向かって声をかけるヘキサ。
■ヘキサ To:マクドナルド |
冒険者のヘキサです。 ギュネイ・アース導師の召喚に応じ、オランの銀の網亭から来ました。 いったい、村に何が……? |
■マクドナルド To:ヘキサ |
ほう。今日は冒険者の助っ人がよくあるのう。 骸骨どもが性懲りも無くまた襲撃をしかけてきおってな。 だが、もう大丈夫だ。前回に比べれば遥かに軽微な被害で済んでおる。 暗くなる前に事態は落ち着くだろう。 |
■ヘキサ To:マクドナルド |
ふぅ、それはよかった。 |
■マクドナルド To:ヘキサ |
ギュネイ殿なら今はおらぬよ。 昨日の朝出たきり遺跡から戻っておらんのだ。 |
■ヘキサ To:マクドナルド |
昨日の朝…… |
■アビィ To:マクドナルド |
助っ人がよく……? たしかに向こうに冒険者とお見受けしそうな人物がおられるようだが。 我らと同じように呼ばれたとでもいうのだろうか……。 いや、失礼した、アビィと申す。 同じく銀の網亭の冒険者だ、以前ギュネイ殿と共にこの村を訪れたことがある。 |
■マクドナルド To:アビィ、ALL |
ふむ。そういえば君達は前に見た事があるな・・・。 広場にいる小人族はたまたま通りがかっただけと言っておったぞ。 |
■アビィ To: |
たまたま…か、偶然という言葉はあまり好きではないのだが。 |
そうつぶやきながら、あらためて呪歌を奏でる人物に注意を向けるアビィである。
よく聞いてみれば、どこかで聞いたことがある声だ。
リュートを弾く後姿も、初めてみる気はしない。
深みのある緑の瞳が一瞬驚いたように見開かれ、次の瞬間面白そうにきらめいた。
■アビィ To:ヘキサ |
ヘキサ殿……懐かしい姿をみつけたぞ。 |
そっとヘキサを促し、広場の詩人に注意を向けさせるアビィ。
■ヘキサ To:アビィ |
え? ……グラスランナー? ………… ……… …… ああーッ!? |
何かに思い至ったようで、びっくり。
■ヘキサ To:アビィ |
うわ、なつかし…… いつ以来だっけ? |
■アビィ To:ヘキサ |
あれはたしか……スラムの鼠騒動の時だ。 しばらく銀の網ではお見かけしなかったが、お元気なようでなによりだな。 今の時点で仲間がおられるようには見えないが……? |
■ヘキサ To:アビィ |
うん。吟遊詩人だし、一人で気楽にやってたのかも。 ぼく達が遺跡に行ってる間、村を守っててもらえると助かるんだけど…… |
■リールォン To:マクドナルド |
チャ・ザさまの神官戦士をしているリールォンと申します。 ……あの、"また"襲撃があったってことですケド、これまでいったい何度襲撃を受けたんですか? あと、その規模とかも教えていただけますか。 |
■マクドナルド To:リールォン |
君も前回の襲撃の時に一緒だったのではないかな? 村に襲撃をかけてきおったのはこれで3度回目じゃな。 少なく見積もっても、50は超えておったと報告を受けとるぞ |
■カラレナ To:マクドナルド |
あの、同じく冒険者のカラレナです。 ギュネイ導師は、式の準備で遺跡に行かれたんですか? もしかして、おひとりで? |
■マクドナルド To:カラレナ |
うむ。式の準備とな? ギュネイ殿はいつも20人ほどの調査隊を組んで探索に出るでな。 今回もそのくらいじゃろう。 |
■カラレナ To:マクドナルド |
あっ、え、えっと(^^;;; そうですか、おひとりではないんですね。 |
あわてて口に手を当ててから、ほっとため息をつく。
■マーキュリー To:マクドナルド |
初めまして、僕はマーファの神官戦士マーキュリーです。 マルシェ村の領主マクドナルドさんとお見受けします。 オウルさんとは以前この村に来たときに面識があります。 ご子息は変わらずご健在ですか?ギュネイさんと一緒に遺跡へ行かれているんでしょうか? この襲撃が遺跡と関連があるとすれば心配です。 今このような状況なので僕達で手伝えることがあれば仰って下さい。 |
■マクドナルド To:マーキュリー |
オウルなら屋敷内におるよ。 被害の集計と報告書の作成をさせとる。 確かに今回の襲撃、あの遺跡と無関係とは思えんのう・・。 とはいえ、ギュネイ殿と連絡する手段はないんじゃ。 |
■ヘキサ To:マクドナルド |
ギュネイさんは昨日の朝から遺跡にもぐってるんですよね? この時間まで戻らないのは、当初の予定通りなんでしょうか? ギュネイさんから遺跡探索のスケジュールとか聞いてませんか? |
■マクドナルド To:ヘキサ |
すまんが予定までは聞いておらんよ。 そうゆうことはオウルの方が詳しいかも知れんな |
■シグナス To:マグドナルド |
オランの学院、正魔術師のシグナスです。 俺も招かれた身ですけど、一先ずはこの場の収拾を優先したいんで、手伝える事があるなら、力にならせてください。 |
■マクドナルド To:シグナス |
深刻な事態はすで収拾しておる。 あとはそうじゃな・・・夕餉の炊き出しを広場の皆に配給するぐらいかのう。 |
■シグナス To:マクドナルド、ALL |
炊き出しですか……撃退したとは言え、襲われて良い気分じゃないでしょうし。 美味いもんでも食って、明日の活力取り戻すってのも必要かも知れない。 ……正直、この先の話は事情に詳しい奴に任せる事になるし、 俺はそっちに回ろうと思うんだが、どーだろ? |
■カラレナ To:マクドナルド |
それなら、お手伝いできそうです…けど…。 |
ギュネイ導師のことを気にして口ごもる。
■マーキュリー To:マクドナルド |
炊きだしや配給は村の方達だけでも大丈夫そうですね。 一つお伺いしたいんですけど、水都から持ち帰った物の中で特別変わった物は思い当たりますか? |
■マクドナルド To:マーキュリー |
わからんのう。 わしはギュネイ殿の研究所に入ったことがないでな。 |
■マーキュリー To:マクドナルド |
そうでしたか、ではあとでギュネイさんやオウルさんに伺ってみますね。 ありがとうございました。 |
■アビィ To:ALL |
村がひとまず落ち着いたというならばだ、今、先に気にすべきはギュネイ殿と調査隊ではないか? 招待状に書いてあったことが本当なら、今日の夜の“進水式”にはここにおられるつもりだったと考えられる。 不意に動かして驚かすという方法もあるかもしれないが、新月では見える者も限られるしな。 襲撃があったばかりということは、調査隊がなんらかの問題に遭遇してからさほど時間が経っていない可能性が高い。 早急な対応が必要かもしれない……もちろん、二重遭難は避けるべきではあるがな。 |
■カラレナ To:アビィ |
そうですね、私もギュネイさんの安否が気になります…。 きっと、水都で何かあったんでしょうし。 |
■マーキュリー To:ALL |
僕も出来るだけ早くギュネイさんを捜しに行くのが良いと思います。 でもその前に、オウルさんと広場にいた冒険者に挨拶に行っても良いように思います。 オウルさんなら今回の進水式のことで何か聞いているかもしれませんし、同業の冒険者なら何か気付いたことがあるかもせいれませんから。 二手に分かれてもう少しだけ情報を集めてみませんか? 僕はオウルさんに挨拶してきたいと思うんですけど、どうでしょう? |
■アビィ To:マーキュリー&ALL |
そうだな、我々を呼びだした手紙にあった封印を使われたのはオウル殿かもしれぬ。 そのあたりも確認しておいたほうがよいだろう。 もしここにおられるなら、話を聞いておいた方がよい人物はほかにも思い当たるしな。 |
■アビィ To:マクドナルド |
ギュネイ殿の調査隊の顔ぶれはご存じか? 漁師のマイス殿と彼に助けられた娘ナナイ殿……あるいは、以前我々が訪れたとき遺跡から救出された娘御が同行されていたかどうか伺いたいのだが。 |
■マクドナルド To:アビィ |
マイスは調査船の船頭じゃから出ておるじゃろうな。 顔ぶれはわからんが、調査隊の主なメンバーは全員参加しとると思うがのう。 その娘達なら、遺跡調査で重要な役割を果たしていると聞いておる。 |
■アビィ To:ALL |
前回は、ナナイ殿に反応して遺跡が目覚めた感があったな。 今回の事情はわからないが……彼女らが同行しているなら心配だ。 ……ふたりの身も、調査隊の安全もだが。 |
そう話しながら、アビィの目はさりげなくヘキサの反応を観察していた。
■マーキュリー To:ALL |
そうだ!遺跡に入るには船で湖に出ないと入れないんでしたよね。 オウルさんに別の船を用意できるか聞いてみなくちゃ… 二手に分かれて聞き込みをして、早く終わった方がもう一方に合流するってことでいいですか? ギュネイさんの方が一刻も争う事態かもしれませんから、急ぎましょう。 |
■ヘキサ To:ALL |
うん、じゃあぼくはオウルさんのほうに。 小人さんのほうにも行きたいけど、ちょっと気がかりがあるから。 |