01a 銀の網亭・個室
運命の糸に導かれるように12番テーブルに集まった冒険者たち。
おやじから鍵を借りて、さっそく個室へと場所を移した。
■カラレナ To:ALL |
えっと、何だか慌ただしかったですし、もう一度自己紹介したほうがいいですよね?(^^; |
暖めなおしてもらった湯豆腐を置きつつ。
■アビィ To:カラレナ |
そうだな、手紙を託すということは、少なくとも一刻を争う依頼ということではなさそうだ。 おやじ殿が見えるまで、もう少しかかりそうだしな。 ……ところで、先ほどから気になっているのだが、その料理はなんなのだ? このあたりでは、あまり見かけないもののようだが。 |
■カラレナ To:アビィ |
これですか? 「ユドーフ」と言って、おだしのきいたお湯で「トーフ」を煮ていただくお料理です。 |
■ヘキサ To:カラレナ |
へえー、はじめて見るけど……おいしそう。 |
■カラレナ To:ヘキサ&アビィ |
ええ、しみじみ美味しいですし、お酒にも合うんですよ(^^ |
手元には二杯目の大ジョッキが。
■ヘキサ To:カラレナ |
う”、お酒はいいや…… |
酒は苦手らしい。
■カラレナ To:ヘキサ |
あ、無理にすすめたりしませんから(^^; |
■ヘキサ To:カラレナ |
うん……ごめんね。 |
■アビィ To:カラレナ |
で、その白い固まりが「トーフ」というのか。 これだけ熱い湯の中でも、煮くずれないのが不思議だが……原料は何なのだ? |
好奇心に駆られてカラレナの側に行き、鍋の中を覗き込むアビィ。
■カラレナ To:アビィ |
あ、えーと……原料……何でしょう?(^^; |
アビィのために半身分場所を空けてあげるカラレナ。
浮かせた腰には真新しいダガーが見えた。
その柄には「T」を象った安っぽい装飾。
■アビィ To: |
…………。 |
そのダガーに目を留めたアビィは、記憶を探るような表情になった。
あらためて、カラレナの顔をそっと観察する。
半妖精の特徴を示す切れ長の目……その中心で輝く茶色の瞳に思い当たるものがあった。
気づかれぬよう、密かに微笑みを浮かべるアビィである。
■シグナス To:アビィ>ALL |
ああ、そいつは豆の絞り汁固めたモンだ。 酒と合わせるには、濃いめのタレとか要るんだが……。 っと、挨拶まだだったな。始めましてが三人か。 俺はシグナス、学院勤めの魔術師だ。 アビィの姐さんとヘキサは前の仕事で一緒だった。 |
■マーキュリー To:ALL |
詳しいんですね♪さっき食べたときは熱すぎて味解らなかったです(^^; ぁ、改めて自己紹介を♪ 僕は神官戦士のマーキュリーです♪ シグナスさんとカラレナさんとは初めてですね♪ 神官としてはまだ駆け出しですけど体力だけは自信あります♪ どうぞよろしくお願いします♪(^^) |
■カラレナ To:ALL |
えっと、じゃあ私も。 カラレナ・ターベスターン・エクレールです。 長いので、カラレナって呼んでください。 ええと…まだオランに着いたばかりで…ここに来たのは、兄から「冒険者になるならオランの『銀の網亭』に行け」っていう手紙をもらったので。 兄が少し前まで、こちらでお世話になってて…入る前はどきどきしましたけど、何だかあったかい雰囲気みたいで、良かったです(^^ あ、それから、精霊魔法が少し使えます。よろしくお願いします。 |
多少落ち着いたのか、笑顔で挨拶。
■ヘキサ To:カラレナ |
えっと、カラレナさんっと。うん、覚えた。 ……あれ? ターベスターン? |
■カラレナ To:ヘキサ |
〜エクレール、です(^^ |
■アビィ To:ALL>カラレナ |
アビィ・アダマントと呼ばれている。 偵察や罠外し……暗闇は得意だ、カラレナ嬢以外の方々には説明は不用だな。 ところでカラレナ嬢、ギャルム殿はお元気なのかな。 |
■カラレナ To:アビィ |
ええ、元気みたいですよ〜って、えーっ!!? |
トーフがぽろりとスプーンから落ちる。
■ヘキサ To:アビィ |
あ……ああー。 |
得心がいったとばかりに、頷くヘキサ。
そんなヘキサに小さく片目をつぶってみせるアビィがいた。
■カラレナ To:ヘキサ |
えっ、えっ。(^^; |
■アビィ To:カラレナ |
実は何度かパーティを組ませていただいたことがあるのだ。 行動力や、冒険者としての物の見方、判断力など、学ばせていただくことも多かった。 お腰の短剣とよく似た物を持っておられてな。 このところ、姿をみかけないので気になってはいたのだが……。 妹御であられたか、心強いお仲間になれそうだ。 |
■ヘキサ To:カラレナ |
さっき言ってたお兄さんって、ギャルムさんの事なんだ。 ……なんていうか、『縁』ってすごいね。 |
■カラレナ To:アビィ&ヘキサ |
そ、そうだったんですか……。 まさかあんにゃろぅ……や、兄と一緒にお仕事された方と、お会いできるなんて。 なんだか不思議な感じです(^^; あ、この短剣、手紙と一緒に送られて来たんです。 新品なのに、この装飾って。相変わらず貧乏なんだな〜って。あはは(^^;; |
明らかに照れながら困っていた。
■ヘキサ To:カラレナ |
あんにゃ……? |
兄妹の間に何があったのか?
自分の過去と照らし合わせ、額に汗するヘキサであった。
■マーキュリー To:カラレナ |
ギャルム♪元気にしてるかなぁ♪ きっと今もどこかで飄々と暮らしているんだろうなぁ♪ 僕も水都に行ったとき一緒に仕事したんですよ♪ これからの仕事に一つ楽しみが増えましたよ♪(^^ でも、あれ・・・ギャルムって・・・?(ハーフエルフだったっけ?) |
最後の言葉を言って良いのか迷いつつ、面影を探しカラレナの顔をまっすぐ見つめるマーキュリー。
■カラレナ To:マーキュリー |
マーキュリーさんも、あんにゃろぅのお仲間だったんですか〜。 ……? (^^; |
思わず自分の顔を触る。ご飯粒はついてないはず?
■マーキュリー To:カラレナ |
う〜〜〜ん・・・カラレナさん ハーフエルフって綺麗ですよね♪(〃∇〃)(照 |
10点げっと?(笑
■カラレナ To:マーキュリー |
あ、えーと…… ど、どうもです(^^;;;; |
褒められ慣れてない、田舎娘(笑)
■シグナス To:マーキュリー |
なんだ、行き成り口説きか? 知り合いの家族に手ぇ出すと、後が面倒だぜぇ?ま、冗談はさて置き、全員何かしら縁はある訳か。 |
■マーキュリー To:シグナス |
あ!ただギャルムと似てるとこないかなぁって(^^; |
同じく田舎モノ(笑)
■アビィ To:マーキュリー |
いやいや、カラレナ殿の瞳を御覧になるとよい。 色も輝きも、ギャルム殿のそれとそっくりだ。 そして身のこなしは……むしろギャルム殿よりすぐれておられるかもしれぬ。 |
なにか考え込むような目つきでカラレナをみやるアビィである。
■カラレナ To:アビィ |
そんな(^^; 私なんて、ボーッとしてるし……まだまだです。 |
困ったようにトーフをつついてる。
■ヘキサ To:ALL>カラレナ |
えーと、ぼくの番かな……って言っても、アビィさんと同じで、初めてなのはカラレナさんだけだね? 改めてはじめまして。ぼくの名前はヘキサです。 本職は画家で、副業はこんな格好だけど戦士やってます。 頼りないかもしれないけど、よろしくお願いします。 |
他の4人にも向き直り、ぺこりと頭を下げる
■ヘキサ To:ALL |
アビィさん、シグナスさん、マーキュリーさん、リールォンさん。 今回もよろしく! |
■リールォン To:ALL |
僕もみなさんとまた仕事ができてうれしいです(^-^) 再会と新しい出会いが一度に味わえるんですから、チャ・ザさまの神官としてこれほどうれしいことはありませんね。 |
■カラレナ To:ALL |
あ……ところで、「すいと」……って。もしかして「水都」のことですか? あんにゃろぅからの手紙に、「水都のことだけ気になるから、何かあったら任せた」……とかなんとか書いてあったんです。 |
■シグナス To:ALL |
仕事に関係ありそうなら、俺も聞いておきたいな。 完全に初耳だし。 |
■マーキュリー To:カラレナ&シグナス |
水都はデルニア湖の水中を彷徨っていた古代都市の遺跡で、今は僕達が機能を停止させたから水上に留まっているはずです。 学院のギュネイ・アースさんの依頼で護衛と調査に行ったんですけど、僕等が行き着いたのは機関部だけで、その他の場所は調査中なんじゃないかな? 伝言板にあったマクドナルドさんは・・・その時協力してくれた領主の息子さんかな? それとも領主さんかな?・・・ どっちにしても、調査中に別の問題が起こったんじゃないかって想像できますね。 |
■カラレナ To:マーキュリー&ALL |
……湖に浮かんでいる、遺跡……ですか? なんだか、素敵ですね〜。 |
美しい情景を想像中。
■アビィ To:カラレナ>ヘキサ |
そうそう、非常に美しい光景だ。 絵師であるヘキサ殿が見事な絵画にされているぞ。 機会があったら御覧になられるとよい。 だがあの遺跡、調査を続けているのは学院のはずだが……ヘキサ殿がお持ちの依頼は、そちらではなく領主から出ている。 また村になにかがあったのだろうか。 とりあえず、スケルトンやら竜牙兵やら、不浄なる怪物を山ほど吐き出してくる場所でもあったのだ。 水都自体の謎は解かずにきてしまったしな、ギャルム殿が気にされていたのもそのあたりだったのだろうか。 |
■カラレナ To:アビィ |
……か、怪物が山ほど……(^^; |
山盛りモンスターを想像中。
■リールォン To:ALL |
……やたらめったら、骸骨が多かったですよねぇ。 |
■ヘキサ To:アビィ |
あの絵なら、今持ってるよ。 見事かどうかは、観る側に任せるとして、自分でも結構良く描けたかなって。 |
ごそごそとかばんの中を探り、一枚の絵画を引っ張り出し、広げた。
そこには、水上に浮上した「ブレア」と呼ばれた都市が、神秘的な雰囲気をまとって描かれていた。
■カラレナ To:ヘキサ |
わぁ、きれいですね〜。 |
■ヘキサ To:カラレナ |
えへへ、実はまだ未完成なんだけど。 今回の探索で、完成させられたらなって思ってるよ。 |
■シグナス To:ALL |
なるほどな、遺跡の話か……そりゃあ面白そうだ。 水上ってのも……厄介そうだが珍しいな。 |
■マーキュリー To:ALL |
あ、水都だ♪なつかしぃなぁ綺麗なところでしたよね♪ そういえば、アビィの言うとおり学院からじゃなかったですね。 さすが目の付け所が違いますね♪今回は調査とは別の問題なんでしょうかね。 学院と領主が共同で調査してて、今回手紙を送ってきたのがたまたま領主さんだったのかも。 ・・・そこでギュネイさんに何かあって・・ってことも考えられるし。 可能性は色々考えられそうですね。 |
■アビィ To:ALL>ヘキサ |
改めて見ると、やはり素晴らしい絵だ。 外見通り、おだやかな場所であってほしいものなのだが……。 ヘキサ殿、さきほどの依頼、もう一度みせていただけるか? |
■ヘキサ To:ALL |
うん。こっちが今回の依頼がらみ。 おやじさんに許可もらって、剥がしてきちゃった。 |
掲示板からはがしたメモも、広げてテーブルの真ん中に置く。
■シグナス To:ALL |
ん、成る程……態々冒険者選ぶってのは、遺跡絡みも濃厚か。 今更だが、改めてこの話は乗らさせて貰うぜ。 ……まあ、例え全く無関係でも、仕事になるならやるけどな。 |
■カラレナ To:ALL |
私も……兄が何を気にしていたのかはわかりませんけど、自分の目でこの遺跡を見てみたいです。 |
改めてみんなに向かってぺこりとお辞儀。
■カラレナ To:ALL |
それにしても、マーキュリーさんが言ったように、調査中に何かあったんでしょうか……。ちょっと心配ですよね。 |
■アビィ To:ALL |
村にせよ、調査隊にせよ、一刻を争う危機なら、依頼人が直接来るだろう。 冒険者も腕を選びこそすれ、あえて指名した人物が現れるまで待ちはすまい。 手紙を託し、以前村を訪れた者を名指しする……おそらく大切なのは時間よりも情報なのではないか? 多くの者には知られたくないことか、我々しか知り得ないこと、または村を訪れた者でなければ信じがたい内容……こういったことが絡んでいるような気もする。 |
■ヘキサ To:ALL |
それもこれも、まずはおやじさんの預かってるっていう手紙を見なきゃ、だね? |