08c 看守詰め所、正午

地下牢を出た一行は、看守長と話す為、再び丸太小屋までやってきた。
そこへ、ちょうど戸が開く。
中からでっぷりと太った目つきの悪い男が現れ、足元に転がって寝ている見張りを、力いっぱい蹴り上げた。
見張りは悲鳴を上げて飛び上がると、舌打ちして小屋の中へ入ってしまった。
■アズラ・ラ・ライト To:ALL
ひょっとして、あの人が責任者の人なんでしかね?
何だか、こっちの話なんてまともに聞いて貰えそうにない感じでしが……。

■カーガッド To:アズラ&ALL>太った男
それでも話してみるしかないでしょうね。
私が話してみますよ。


すみません、あなたがここの責任者でしょうか?
ちょっとお願いしたいことがあるのですが……。

■太った男 To:カーガッド
そうだが?何の用だ、俺は今忙しいんだ。

■カーガッド To:太った男
単刀直入に言いますと、ここに捕らえられている囚人の一人を保釈して貰えないかというお願いです。
(グレイさんの方を指して)
ここに身元引受人も居ますし、あなたの力でどうにかできないでしょうか。

■太った男 To:カーガッド
お前達は何者だ?
保釈が目的なら、本部の命令書を見せてくれよ。
俺の力だって?
言っている意味がよくわからんなあ。

意地悪そうにニヤニヤ笑いながら、無いあごをさする男。
まるで、そんな命令書など有り得ないと言わんばかりの態度だ。
■アズラ・ラ・ライト To:パーティメンバー&グレイ
(男に聞こえないように囁いて)
これは、何か代価を……って事かにゃ?
強欲そうな人だから、本部とやらに行ってお願いするよりは手早く解決しそうだけど……なんかイヤンでしね。
どうしますですかね?

■メイプル To:アズラ、パーティメンバー&グレイ
まぁお約束の展開よね。
急ぐんだったらしゃーないかもね。。(ためいき)
相場は・・・よくわからないけど・・500くらいかなぁ?

太った男を横目に見ながら、ふぅ、と溜息をつくウォルフ。
■ウォルフ To:メイプル,パーティメンバー&グレイ
‥‥700から800くらいは覚悟しておかないといけないかもしれませんね。
だから500くらいから提示していけばいいとは思うんですが‥‥

■カーガッド To:パーティメンバー&グレイ
(肩をすくめて)
まあ、薄々こうなるとは思ってました。
私も袖の下には賛成です。
500から提示、少し色を付けて600位で何とかしたいですね。
急ぐようですし、この際背に腹は替えられないでしょう。
それで宜しいですね? グレイさんも宜しいですか?

■グレイ To:カーガッド、ALL
わしはかまわぬが・・・
おぬし達への報酬に手を付けることになるぞい?
それでもよいのかの?

■アズラ・ラ・ライト To:パーティメンバー&グレイ
……それはちょっと嫌でしね。
他にお金を使わない方法となると、あの人を力で脅すとか「だつごく」とかしか思い付きませんでしが……。
この牢獄って、この小屋の前通らないと外には出られないでしよねぇ。

■グレイ To:アズラ・ラ・ライト
うむ、そのようじゃな・・・
警備体制が甘いのも、そうゆう事情があるからじゃろう

太った男を一瞥し、
■ウォルフ To:グレイ&アズラ
あの男を気絶させてその隙にアグニさんを連れ出す、というのは‥‥私達が「お尋ね者」になってしまいますからねぇ‥‥

そう、真顔で呟くウォルフ。
■ライル To:パーティメンバー
(太った男に聞こえるように)
何を躊躇っているんだ。
法を守らねばならないのなら、本部から命令書とやらをもらってくるべきだろう。
しかしもしあの男が虚言を吐いているというなら、ファリスの名において二度と嘘が付けないように完膚なきまで制裁するまでだ。

■カーガッド To:ライル&ALL
(ライルの発言を聞いて、同じく太った男に聞こえるように)
……済みませんでした。確かにそれが筋ですね。

アグニさんのいる場所は分かったし、彼もすぐにどうにかなるわけでもない様ですしね。
卵の事が気にはなりますが、ここは一度街に戻って、正式に命令書を発行して貰うよう本部に掛け合いましょう。
グレイさんがそれで宜しければ、そうしたいのですが如何です?皆さん。

■グレイ To:カーガッド&ALL
そ、そうじゃな・・・・

太った男を睨みつけていたグレイは、カーガットに声をかけられて、我に返ったようにうなずく
■リールォン To:カーガッド&ALL
僕も命令書を発行してもらう方に賛成です。
不当な金銭のやりとりは不幸を生み出す忌むべき原因となりますから。

そんな一行のやりとりをニヤニヤしながら聞いていた男は、飽きたように大きな欠伸をして一行に背を向ける
■太った男 To:ALL
用が無いなら俺は行くぜ。
ま、せいぜいうまい命令書を書いてくるんだな

言った後、けたたましく笑って街方面の小道へ歩き出した。
■アズラ・ラ・ライト To:パーティメンバー&グレイ
あらら、ちょっと読みが外れましたでしね〜。
まあじゃあ、素直に命令書とやらを貰いに行ってみるでしか?
……見張りさえ何とかすれば、警備も甘いし「だつごく」が一番手っ取り早いんでしがにぇ。

■カーガッド To:アズラ&ALL
「脱獄」は最後の手段でしょう……。
法を破らずに対処出来るならその方が良いですよ。
それに、「脱獄」させた場合、我々が手配される可能性は高いですよ。
怪しげな冒険者が訪ねてきた後に「脱獄」があったなら、冒険者達が手引きしたという結論になるでしょう。
なので、ここは素直に命令書なり手続きなりを取ってきましょう。

■アズラ・ラ・ライト To:カーガッド
解りましたです〜。仕方無いでしが、じゃあ街に戻りますですか……

■ウォルフ To:ALL
そうと決まれば急ぎましょう。
なんだか嫌な予感というか胸騒ぎがします。

■メイプル
まぁ・・袖の下ってのは逃げやしないから・・無理矢理よりはいいわよね。。