05c 銀の網亭、夕刻

ふたたび銀の網亭にやってきた一行。
既に一階のテーブル席は酒盛りの常連客でいっぱいになっていた。
残り1つの個室にぎりぎり滑り込むことができた。
■カーガッド To:ALL
さて、学院で調べたことを出し合いましょうか。
それが終わったら、おかみさんが昨日言ってた「トカゲ男」を
目撃したお客が来ていないか聞いてみましょう。
……と、その前に注文が先ですかね。

そう言って、カーガッドは近くにいた給仕を呼び止め、自分の注文を告げた。
……悲しいことに予算がないため、注文は水のみと言う状況である。
■おやじ(カウンターから) To:カーガッド
ははは、んな悲しいこというなって(^^
今回の仕事は日給なんだろ?
グレイさんが来るまでならツケとくぜ

■アズラ・ラ・ライト To:カーガッド>おやじ
ふにゃ? カーガッドおにーさんお金無いでしか?
良ければ一緒に食べます?(にこにこ
あ、みんなで食べたらもっと美味しいかにゃ☆
……おやじさーん、香草茶をポットで〜。
それと、チキンと野菜のサンドイッチを7人前お願いしますです〜☆

パーティのみんなにおごるつもりらしぃ。
ちなみに自分は二人前食べる予定。
カウンターから「あいよー」というおやじの声。
人数分のお皿をおかみさんが並べていく
■カーガッド To:アズラ
……情けないリーダーで済みません。
有り難く頂きます。

■ライル To:カーガッド、おやじ
そんな事ありませんよ。気にしない気にしない^^
おやじさん、俺には何か甘い果物でも付けて下さい。

ライルはそう言いながら、真新しい羊皮紙を取り出し書き出していった。
■ライル To:カーガッド、ALL
調べ物ですが、俺のほうはこんな感じでしたね。
皆も良ければこれに書き加えて下さい。

■カーガッド To:ライル&ALL
では私が調べた事も書き加えさせて頂きますね。

と、羊皮紙を受け取って書き加え、同じ内容を東方語で別の羊皮紙に書き付けた。
■リールォン To:ALL
じゃあ、僕が見つけた内容も書き込みますね。

書き込み終えたカーガッドから羊皮紙を受け取り、調べた内容をカキカキ書きこんでいく。
■ウォルフ To:ALL
では、次は私が☆

書き終えたリールォンから羊皮紙を受け取ると、スラスラと書き込んでいく。
そしてカーガッドから東方語用の羊皮紙を受け取ると、そちらにもスラスラと書き込んでいく。
■古代種のリザードマン(ノーブル・リザードマン)について
『古代種の数少ない生き残りの中に、貴族種と呼ばれるリザードマンが存在することがわかった。現在の圧倒的な個体数を占める奴隷種よりも、体格・知能ともにはるかに優れ、竜語魔法も使いこなすと言われている。』
『一説によれば、貴族種を王に頂く共同体は、奴隷種のもののみの数倍の規模を誇り、高度な機能分化をしていると言われている。』

■竜語魔法を使う部族について
『ドラゴンプリースト達は自らの肉体を鍛える修行の旅を続ける為、特定の部族を持たないことがわかった。』

■近くのリザードマン集落の場所
『 オラン周辺でのリザードマンの生息分布図を見つける事ができた。
ただし、かなり大雑把なもので、正確な位置まではわからない。』
『20年程前に、人間の猟村規模の完成度を持ったリザードマンの集落が
発見されたことがあるらしい』

■リザードマンがオランに関わった歴史
『オラン城下町が直接襲われるような事件は見つからなかった。
オラン周辺の村々でのリザードマン出現記録を見つけることができた。
よくある怪物事件で、内容を見ても共通点は見受けられない。
また、出現頻度から見ても特に不審な点はない。』
『20年程前に、おびただしい数のリザードマンの目撃例があったらしい。
オラン騎士団による調査が行われたが、その集団は二度と姿を現さなかったという』

■竜族の生態について
『知能が動物並みで、爬虫類に近い竜族について
一般的にはレッサードラゴンと呼ばれ、体長は15m程度。
生態については一般的な野生動物に準じる模様。
知能が動物より高く、言語を有する竜族について
一般的にはエルダードラゴンと呼ばれ、体長は20m程度。
レッサー種が数百年を経た後の成体であり、古代語魔法,竜語魔法を操る。
孤島や山奥,もしくは森の奥や巨大な洞窟などに棲み、
人前に姿を現すことは滅多に無いため、生態については不明。』

■リザードマンもしくは竜族の“神器”について
『リザードマンは“神器”のようなものは持たない。
リザードマンには物品などを所有するという概念がなく、
物質的な独占欲に乏しい生物だということがわかった。
竜族の“神器”については不明。』
■ウォルフ To:ALL
リザードマンが高級商人街に出没することから彼らの“神器”
のようなものが奪われたのではないかと思ったのですが‥‥
彼らには物品などを所有するという概念がないようで‥‥
どうやら見当違いだったようですね。

■メイプル To:おーる
でも、りゅーご魔法なんて、それこそ竜を崇め倒してたりしてても、そう簡単に使えるようなものじゃぁないみたいだけど・・
図書館での成果は、リザードのひとたちに関する一般知識各種ってとこかな?

■カーガッド To:メイプル&ALL
確かにそんな感じですかね。
ただ、20年前の目撃例なんかはもしかするとアグニさんと関係しているかもしれない可能性はありますね。
彼の年齢を考えると、もしかするとその時にリザードマン達に拾われた可能性もあるかもしれません。
まあ、私の想像ですけどね。

■ライル To:カーガッド、グレイ
なるほど。
…ん?あ、グレイさん。お疲れ様です。

■グレイ To:ALL
やあ、みんな戻っていたんじゃな。
首尾はどうかね?
わしの方は、さっぱりじゃ。
やはり街中の足跡追跡は骨が折れるわい

■カーガッド To:グレイ
これはグレイさん。いま丁度情報の整理をしていたところです。
こちらは結構良い情報が集まったと思います。

■グレイ To:カーガッド、ALL
ほお、それは頼もしいのう。
どんな情報が手に入ったんじゃな?

■メイプル To:カーガッド、グレイ
そうね・・・明日行くところは見つけられたと思います。
「踊る大鰐」というサーカス団のことはご存じですか?

■グレイ To:メイプル
サーカス団とな?いや、わしにはわからぬな。
アグニと何か関係があるのかのう?

■メイプル To:グレイ
「踊る大鰐」・・最近西門の広場でサーカスやってるそうです。
「鰐」なんて、リザード達を想像させません?

そう言って、「死なない男」が「訳の分からない言葉」をしゃべって演目してたり・・といった内容を説明する。
■メイプル To:グレイ
もしかして、ご当人の可能性も・・・・一度見に行きません?

■グレイ To:メイプル、ALL
ううむ。そんな器用なことができるやつじゃったかのう・・・?
なんの為に大道芸の真似事をしてるかもわからんし。
まあしかし、やんごとなき事情があるやもしれん。
確認してみるのも悪くないのう。

■カーガッド To:グレイ
あとですね、オランの街中でリザードマンの姿が目撃されている様です。
これもアグニさんの件と何か関係がありそうな情報かと思います。

■グレイ To:カーガッド
ふむ、リザードマンとな?
見世物小屋から逃げだしでもしたのかのう?
まあ、アグニはリザードマンに育てられたとはいえ、見た目はりっぱな人間の若者じゃ。
見間違えることもなかろうに。
しかし、出会っていれば仲良くはなるかもしれんのう(笑)

■ライル To:グレイ
目撃者についてはここのおかみさんに仲介を頼んでいるんで、後程ここに来てくれると思います。

ちょうど通りかかったおかみさんに聞いてみる。例の常連客は来店してるらしく、早速話しを聞いてみたそうだ。しかし、目撃時も酔っていたようで、あまり有益な情報はないらしい。一応、目撃した場所と時間を聞いてみたが、今までの目撃情報と大差はない。
■ウォルフ To:ALL<おかみ
そうですか‥‥これでまた振り出しに戻ってしまいましたね。
あ、おかみさん☆苺のレアチーズタルトをお願いできますか?
みんなで取り分けられるようにお願いしますね☆

■カーガッド To:ALL
まあ、まだサーカス団という手がかりもありますし。
この後確認しに行きましょう。
それで良いですかね、皆さん?

■アズラ・ラ・ライト To:カーガッド
はーい、それでいいでし〜。
それじゃケーキを食べたら、サーカス団にれっつらごーでしね♪(わくわく