04b 古代デルニア湖

ギュネイの背後の空間に現れた壁面。
壁面にはひょうたん型の図柄が描かれており、その図に、次々と直線が描かれていく。
■ヘキサ
……え?

壁面はもちろん幻覚のものだ。壁面に描かれているひょうたん型の形は、古代の東方地図で見た覚えがある。
図中の直線が描かれている。一見規則性がないようにも見えるが、
そのひょうたん型の内側にすべて描かれているのが特徴だろうか
■ギャルム
な…、なんだぁ?

■フレイム
・・・何事だ・・・いきなり・・・

■ギュネイ To:ALL
これは・・・まさか!?

ギュネイは背負った袋の中から布包みを取り出し、それを丁寧に開いて出す。
研究室でみた「頭蓋骨」だ。それは淡い光を放っており、その眼窩から壁面の映像が投射されている。
女は、その光景を目を見開いて凝視している。
■ギュネイ To:ALL
この形・・・古代のデルニア湖だ!・・・この直線はなんだ??

■ギャルム To:ギュネイ
「古代の」? ってーことは、今の形とは違うんだな。

壁面をまじまじと見ながら。
■ギュネイ To:ギャルム、ALL
うむ。今はほとんど楕円に近い形だが、昔のデルニア湖はこんな形をしていたんだ。
やはり、この湖に遺跡はあるんだ!

■女 To:ギュネイが持つ頭骸骨に向かって
(下位古代語)やめて、もう私を放っておいて!

女が叫ぶと、頭骸骨が放っていた光は弱まり、やがて幻覚の壁面は消えてしまう。
■ギュネイ To:幻覚の壁面
あ〜!ちょ、ちょっと待って、あ・・・。

■ギャルム
っと…消えちまったか。

■フレイム To:ALL
一体・・・いや、それよりも・・・彼女は何故、ギュネイ殿を見ただけで反応できたのだ・・・。
いや、反応したからこそ・・・現れたようにも見える・・・。

■ギュネイ To:フレイム
そう、まるで私がこれを持っているのを最初から知っているかのようだった・・・。最初の彼女の様子から察して、君達よりも私から隠れていたみたいだったし。

■ヘキサ To:ALL
……視覚に頼ってのことじゃないとしたら?
魔法的な感覚を持っていれば、そこにそれがあると言う事を知ることも可能だよね。

■ギュネイ To:ヘキサ、ALL
うーん、古代語魔法には「ロケーション」という探知の魔法はあるけどね。
彼女にそんな力あるのかな・・・

■マーキュリー To:ALL
女の子が何かしゃべったら、絵が消えちゃった!
なんて言ったの!?呪文でも唱えたの!?
もしかして、魔法使えるの!?

■ギャルム To:マーキュリー
さぁ、何だったんだろうな。

■ギュネイ To:マーキュリー、ギャルム>ALL
あれは、呪文じゃあない。下位古代語といって、古代の民衆が日常的に使っていた言語なんだ。
さっきのを訳すと
「停止せよ。そして我を解放せよ」
となる・・・かな。

■ヘキサ To:ギュネイ
あの切羽詰った顔を見るに……そんな無機質な訳で片付けられませんけど……

■ギュネイ To:ヘキサ
あー、いや・・・まあなんというか、古文書をばかり訳していると、どもね(^^;

■マーキュリー To:ギュネイ
その古代語に頭蓋骨が答えて、絵が消えちゃったんですかね?

■ギュネイ To:マーキュリー
うーん。そうかもしれない。
でも幻覚が何故現れたのかがわからない。
彼女も私達も、特にコマンドワードらしき言葉を発してないと思うんだけどなあ・・・

■フレイム To:ギュネイ、ALL
ふ・・・ん・・・近付くだけで、何かあったのかも知れない・・・。
それならば、怯えた理由にも・・・なる気がするが・・・

■ギャルム To:アビィ
アビィも中に入ってきてくれ。
中にいたのは娘さんだけだったぜ。

裏口に向かって呼びかける。
■アビィ To:ギャルム
そうか、それはよかった。
私は念のために外を見張っておくことにする。
警戒するにこしたことはないからな。

ざっと周りを見渡してみる。今の所、特に警戒すべきものはないようだ。
■アビィ To:家の中の人々
……とりあえず、いまのところはなにもないようだが。

■ギャルム To:アビィ
わかった、頼んだぜ。

さて…と、さっきの絵、一応書き残しておくかな…。

ペンと羊皮紙を取り出して。
ひょうたん型の図形と、その中に書き込まれた直線を正確に思い出すことができた。
思い出した図形を羊皮紙に描き出すギャルム。
■ギャルム To:ギュネイ
ま、こんなもんか。どうだ?

ギュネイに羊皮紙を見せる。
■ギュネイ To:ギャルム
ありがたい!うん。よくできてるよ。
後で、私が推測した遺跡ポイントと合わしてみよう

■ヘキサ To:ALL
ま、何にしても、本人に話を聞くのが一番かな?
えーと……立てる?

座り込んでいる女に手を差し伸べるしばし逡巡するが、手を取って立ち上がる女。
■ギャルム To:女
共通語、わかるな?
あんたはあの頭蓋骨を知っている。てーことは、湖の中の遺跡についてもよく知ってるんだな?
遺跡についていくつか質問してもいいか?

なるべくゆっくり、優しげに問いかける。
女は頭蓋骨を指差して
■女 To:ギャルム
バケモノ、イッパイ
なない、ツカマエル。
イセキ?ナニ?

自らを指差して「なない」と名乗っている。先ほどよりは落ち着きを取り戻したようだ。
■ギャルム To:なない
あ…いや、なんでもないよ。
(この娘にとっちゃ「遺跡」じゃないのか…)

■マーキュリー To:なない
なない?なないちゃんって言うの?
なないちゃんはさっきの絵の所に一人で暮らしてたの?
化け物を捕まえるって、家族は?友達や仲間は?
どうして化け物がいっぱいに?

身振り手振りを交えながら、ゆっくりと。ナナイはこくりと頷く
■ナナイ To:マーキュリー
ワカラナイ。オボエテナイ。
バケモノ、イッパイ。ツチカラ、デテキタ。
なない、ニゲタ。

■ギャルム To:なない
ふーむ。マイスがどこへ行ったか知ってるかい?

■ナナイ To:マーキュリー
まいす、ソンチョー、ヤシキ。
バケモノ、デテキタ、イッテタ。

■フレイム To:ALL
・・・つまり、土の中から化物が現れ・・・相談に向かった?
期間の幅が広い気はするが・・・。

■ギュネイ To:フレイム、ALL
確かに・・・。
この頭蓋骨が、以前デルニア湖畔を襲った化け物のボスだということは話したよね。
おそらく彼女はその時に、このボスに襲われたんじゃないかな。
だからこの頭蓋骨を恐れてる・・・。
でも頭蓋骨はここにあるんだ。
マイスが「言ってた」というバケモノっては何者なんだろう?

■マーキュリー To:ギュネイ、ALL
頭蓋骨がまだ生きてるから、また化け物が出てきたのかな・・・
遺跡の調査をするには、化け物をどうにかしないといけないんでしょうかね?
僕たちの目的は、化け物退治じゃなくて、遺跡調査ですからね・・・
それとも、頭蓋骨をどうにかすれば・・・

■ギュネイ To:マーキュリー
どうだろうね。少なくとも、その化け物に襲われでもしない限り、
我々には関係ないことだとは思うけど。
冷たいかも知れんが、こちらの予算の都合もあるからね

■ギャルム To:ギュネイ&ALL
この頭蓋骨は、ここにある限り…というか仮眠状態にあれば新たな骸骨の化け物を作り出すことはできないのか?
だとしたら、まったく関係のない化け物が新たに出てきた可能性もあるか。

■ギュネイ To:ギャルム
うーん、もし作り出せるとしたら、我々の目の前に出てくると思うなあ。

■フレイム To:ギュネイ、ALL
・・・・・・ともあれ、だ。
マイス殿は、化物が出たから、相談に向かった・・・。
我々が来る以前・・・いや、或いは前後に出現したのだろう・・・。
・・・遺跡の調査に、支障にはなると見て・・・良いだろうな・・・。

■ギャルム To:なない
あんたは化け物に襲われてるところをマイスに助けられたのか?
どの辺りから覚えてる? 化け物が出て来る前のことは?
襲われた場所の様子とか、覚えてないか?

■ナナイ To:ギャルム
バケモノ、コワイ・・・ワカラナイ・・・

両腕をさすって、ベットに腰をかける。
何がわからないのか?
正直言って彼女が質問の意味を理解できているかは判断不能だ。
■ギャルム To:ナナイ
…あ…言いたくないならいいさ。
嫌なこと聞いちまって悪かったな。

ばつが悪そうに頬を掻く。
ナナイはその様子を見てハテナ?の顔
■フレイム To:ギャルム
・・・ここで問いただしても・・・我々では、怯えさせるだけだろう・・・。
一旦・・・マイス殿を、迎えに行くべきかも知れない。

■マーキュリー To:ALL
僕はマイスさんに会いに行ったらどうかなって思うよ。
村長の屋敷に行けば、ちょうど遺跡に関わってる人達が集まってるだろうから、
それから、もしアースさんが許してくれて、ナナイちゃんが了解してくれるなら、
ナナイちゃんも一緒にマイスさん達のいるとこへ連れていっちゃだめかな?
何も解らなくてただ怯えているだけかもしれないけど、
身の危険を察知しているのかもしれないし・・・
とにかく、このまま置いていかないほうが良いと思うんです。
みんな、どうかな・・・

■ギャルム To:マーキュリー&ALL
いや、人の女(あわわ)同居人を勝手に連れ出すのはまずいだろう。
まずはマイスに会って、協力を仰いでからかな。

■ギュネイ To:ALL
うん。そのマイス君には、遺跡の事を色々聞きたいし、
彼が彼女の保護者なら、是非協力して欲しい事があるからね

■フレイム To:ALL
・・・留守を預かる者を、連れて行く事もあるまい。
気になると言うなら、二手にでも別れよう。
・・・此方は、家の傍で様子を見ていようと思うが・・・。