01b 銀の網亭、個室その2

そこへ、個室の戸を叩く音。
つづいて戸を半分開けて顔をだす店のおやじ。
入るぞう、と言い終わる前に部屋に入ってくる。
■おやじ To:ALL
おう、にぎやかにやってるなあ〜
新顔も多いな、まあ仕事の前くらい気楽にやってくれや。
そうだ、仕事の話を持ってきたんだが・・・
もうリーダーとかは決まってるのか?

■ギャルム To:おやじ>ALL
いや、まだだぜ。

リーダー……決めた方が良いのか?
オレはこんな大所帯パーティ初めてだからなぁ……

■ヘキサ To:ギャルム
いないならいないで、なんとかなるもんなんだけどね。

■おやじ To:ギャルム>ALL
うむ。初めて同士のメンバーならそれでもかまわんだろう。まあ多人数で行動するんなら、決めておいた方がいいだろうな。
パーティを組んだはいいが、お互い遠慮し合って
なかなか行動が決まらないなんてことは良くあることだ。
そんな時に、意見をまとめて皆の考えを整理できれば早く決断できるだろ?
その手助けをするのがリーダーの役目さ。
なあに、難しく考えるこたあない。言葉が話せれば、誰にだってできるもんさ。

腕を組んで壁に寄りかかり、一行を眺めて笑みを浮かべるおやじ。
■ギャルム To:おやじ
なるほどねぇ。多人数ならそれなりのが必要ってわけだな。

■おやじ To:ギャルム>ALL
まあ、そんなとこだ。
仕事がまだならちょうどいいのがある。
古代遺跡探索の護衛なんだが・・・
うまくすればお宝にありつけるかもしれんな〜

そういって懐から丸めた羊皮紙を取り出して、テーブルの上に広げる。「遺跡探索の護衛募集。 危険な仕事になるかもしれませんので、 腕に覚えのある冒険者の方に依頼したいと思います。 導師 ギュネイ・アース」
■ヘキサ
遺跡、かぁ。
危険な仕事、ねぇ〜。

ちらりとメンバーを見回す。
■フレイム To:おやじ、ALL
・・・そう・・・だな。なるべく、世長けた者がリーダーに収まってくれれば助かる。
依頼人に会うまでには、決めておきたいが・・・・・・。

親父殿、態々その仕事を回しに、直接来てくれたのか?

■おやじ To:ギャルム>ALL
まあな。でも依頼人は三角塔で待ってるよ。
遺跡探索の下調べとかで忙しいんだそうだ。
自分の研究室の方に直接来てくれていいって話しだ。

■ギャルム To:おやじ&ALL
直接ね。

ふむ、遺跡か…。
護衛じゃ、お宝は勝手に持って行けねぇんじゃねぇか?
3分の1でももらえりゃ、やる気も出るんだがな。

文句を言いつつも、興味津々のようだ。
■おやじ To:ギャルム>ALL
お宝に目が眩んで、命を落とさんように気をつけろよ〜(笑)

■ギャルム To:おやじ
…あっはっは、オレはそんなヘマはしないさ〜。

乾いた笑い(笑)
■アビィ To:おやじ
ところで、おやじ殿、その遺跡の場所はどこか訊いておられるか?
いや、個人的にちょっと気になることがあってな(^^;

■おやじ To:アビィ
ああ、えーっと・・・どこかの湖って言ってたな。
なんでも、まだ誰も見たことがない遺跡なんだそうだ。

■ヘキサ To:おやじ
おやじさんは依頼書を受け取っただけだよね?
何か依頼については聞いてなかった?
あ、いや、確かに直接本人に聞けば早いんだけど、情報を得るのは早ければ早いほど良いしさ……

■おやじ To:ヘキサ
いや、依頼書を受け取ったのはうちのカミさんの方だ。
俺は厨房から話を聞いてただけだから、詳しくは知らんよ。

■マーキュリー To:ALL
初仕事だ♪やっぱり冒険と言えば迷宮探検だよね♪ウキウキ♪

ぁ、でも腕に覚えはないなぁ・・・

■ギャルム To:マーキュリー
心配するなって。オレはともかく、他のみんなは経験が豊富みたいだからな。ま、6人もいりゃなんとかなるだろ。

マーキュリーの肩をぽむぽむ。
■ヘキサ To:マーキュリー&ギャルム
あ、ぼくはその“けいけんほうふ”ってやつに入れないでね(笑)
場所が遺跡じゃ、ぼくの出番は無いだろうし。

■ギャルム To:ヘキサ
そうか? 遺跡と言やぁモンスターだろ。
アビィのお墨付きがあるんだから、頼りにしてるぜ〜。

■アビィ To:ヘキサ&ALL
そうそう、頼りにさせてもらおう。
それに絵師殿、またいい画題がみつかるやもしれぬぞ。
……ということで、この依頼の方向に話しが進んでいるが、それでいいのだろうか。

■ギャルム To:アビィ&ALL
いいんじゃねぇか? 面白そうだしな。
オレは話だけでも聞く価値はあると思うんだが、みんなはどうだ?

■ヘキサ To:ALL
仕事を受けることに異論は無いよ。
役割はちゃんと果たすから。

■マーキュリー To:ALL
賛成〜♪ギュネイ・アースさんってどんな人かな♪
・・・ところで、導師ってなんだろ?偉い人なのかな?(^^)

■おやじ To:マーキュリー>ALL
そりゃまあ、導師さまってなくらいだから偉いんだろうなあ。
変人ばかりで有名なあの塔の連中にしては、まともな感じだったけどな。
・・・そうだ、研究室に行くんならこれを持って行きな。面倒な手続きなしで入れるからな。

手渡されたそれは、輪になった細い鎖とその先にがぶら下がっている木の札。木の札には細かい文字と蜜蝋で押された印。どうやら塔の入館証のようだ。
■フレイム To:おやじ
そうか・・・・・・態々、済まない。
忠告の一つでもあるのかと思ったが・・・・・・。
好意を勘繰り過ぎたようだ。

■おやじ To:フレイム
ははは(^^;
まあ、冒険者ならそれくらい用心深くないとな

■ギャルム To:おやじ
(変人ばっかりねぇ……確かにそうか(--;))

んじゃ、これは借りて行くぜ。

入館証を受け取って懐に入れる。ちょっと動きがスリっぽいかも(笑)
■ヘキサ To:おやじ
あ、依頼書って、本人が持ってきたの?
てっきり使いの人が持ってきたのかとおもってたよ。
おやじさんは、そのアース導師について、何か聞いたことは無かったの?
導師様ってことになると、結構有名なんじゃないのかな?
ま、まあぼくも聞いたこと……

しばし黙考。
そんな導師の名を聞いたことはある、しかし詳しくは知らない人物だ。
■おやじ To:ヘキサ
どうかなぁ、導師といっても研究専門の先生も多いらしいし、
俺達庶民にはあまり馴染みのない人間ではあるな。
あー、そういえば前にもウチの店で遺跡調査の護衛を頼んでたな。
結局その遺跡とやらは見つからなかったんだが・・・。
今回はそのリベンジってやつじゃないかい?

■アビィ To:おやじ
再度の依頼というわけか。
失礼だが、前回の失敗の理由はきいておられるか?
依頼人の調査不足というだけならいいのだが……。
おやじどのの目を信用していないわけではないが、われわれの顔ぶれはけっしてバランスがいいとはいいがたいのでな(苦笑)

■ギャルム To:アビィ
…バランスねぇ…確かに…
(もう1人くらい女がいても良いよな)

そっちかよ(笑)
■おやじ To:アビィ、ALL
そもそも、遺跡自体が見つからないって話だからな。
まあ調査不足なんだろうよ。
遺跡の守護獣かなんかに行く手を阻まれたってんなら、
調査に行った連中も冒険譚のネタにはなったんだろうがなあ