20mの崖、そして5mの谷を挟んで合流を果たした一行。
しかし、悠長に再会を喜んでいる暇はないようだ。
| ■オウル To:ALL |
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おい!あれはハティノスとライラックじゃないか!? まずいぞ、骸骨どもに気づかれた! |
| ■アルテナ To:ALL&オウル |
| ここは避けられんな… とりあえずわたしは加勢してくる。骸骨どもの奇襲には気をつけてな。 |
| ■アルテナ To:リシィア |
| リシィア、二人を引っ張り上げる魔法はないか? あったら頼む! |
そういいながら、一気に駆け出そうと身構える。
気のせいか生き生きとした表情で、無意識に唇を軽くなめている。
| ■リシィア To:アルテナ |
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なかなか、都合の良い魔法は無いですね。 降りることは出来ますけれど、皆で下りるとなると消耗が激しいです。 |
| ■アズラ・ラ・ライト To:反対側の崖のメンバー |
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このままもしこっちにもガイコツきたらヤバイですし、私らも早めに2人と合流しないとです! っという訳で準備いいでしか〜? いっきまっすようぅ〜。 ……そうれぇぇ〜〜っ!! |
渾身の力を込め、勢いを付けてアズラが女性を崖向こう目掛けてブン投げた。
投げたというよりは突き落としたに近かったが…。
| ■ギャスパー To:オウル |
| よし、今だ!!! |
アズラの奮闘に合わせて、ロープを思い切り引っ張り出す二人。
しかし、さすがに女は目を覚ましたようだ。
小さな悲鳴の後、一瞬ガクンと身体が沈み込むが、すぐにゆっくりと落下し始める。
混乱しているのだろうか手足をバタつかせて暴れている。
張り詰めたロープがぐいぐいと引き込まれる。
| ■ライラック To:ALL |
| うわーっ!?なんですか?何が起こってるんですかっ!?(汗) |
下から見ていた事情を知らない二人には、突き落とされたようにしか見えなかった。ライラックは突き落とされた女性を受け取るつもりなのか、両手を伸ばしてオタオタしている
女の様子を見て、大骸骨が手に持った棒切れを一閃する。
そして再びその棒切れを舞うように振り回すと、女は暴れるのをやめ、
ロープの戒めを解こうと、身じろぎを始める。
| ■アズラ・ラ・ライト To:反対側の崖のメンバー |
| しまった、またガイコツが……。引っ張って!ロープ!早く! |
そう叫びながら助走し、一気に崖を踏み切るアズラ。
こちらも難なく向こう岸へ飛び移ることができた。
| ■ギャスパー To:アズラ |
| おうよ!! |
それまで以上に力をこめてロープを引っ張る。しかし、女が暴れるせいで、うまく引き寄せることができない!
| ■アズラ・ラ・ライト To:独り言 |
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あのおっきいガイコツの変な踊りとめれば、多分…… えっと、えっと……これだ! |
アズラはキョロキョロと周囲の地面を見回し、手頃な石ころを拾って走り出した。
崖の側まで来ると、大骸骨目掛け大きく腕を振りかぶった。
| ■アズラ・ラ・ライト To:独り言 |
| 当ったれえぇぇ〜〜 |
投げられた石は、距離もあるせいか大骸骨に当てることはできなかった。
ただ、大骸骨の注意をこちらに向けることはできたようだ。
じっとアズラ達の方を見上げて、完全に動かなくなる。
すると、女が急におとなしくなり、浮力が戻って重量が軽くなった。
| ■オウル To:ギャスパー |
| よし、今だ! |
一気に引き上げようと、ギャスパーの上腕筋が盛り上がる。
今度は女もロープにしっかり掴まり、安定した姿勢で持ち上げることができる。
すぐに崖の淵まで引き寄せ、無事こちら側に女を渡すことだできた。
| ■女 To:ALL |
| (下位古代語で)これ・・・痛い・・・です |
それほど激しい運動をしたわけではないようだが、
額に玉の汗が浮かび、肩で息をしている。
女は相当疲労しているようだ。
| ■アズラ・ラ・ライト To:女性 |
| (下位古代語で)あうう、手荒くしちゃってゴメンなさいです……すぐほどきますから、ちょっと待って下さいでし☆ |
女性の側に走り寄り、アズラは女性に結んであったロープを手早く解いた。
ロープを纏めながら、ふぅと地面に腰を下ろす。
そこで女は力尽き、そのまま地面にくず折れる。
| ■リシィア To:女 |
| (下位古代語で)大丈夫ですか? 念のために、治療しておきますね。 |
リシィアは女にキュアーウーンズを使用する。癒しの光が彼女を包むが、一向に疲労が消える様子はない。
あがった息は収まったものの、手を着いて座るのもままならない状態だ。
例えるなら、精神力を使い切った魔法使い、といったところだろうか。
| ■リシィア To:ハティノス&ライラック |
| 合流しないと不利ですから、一度下がってください!私達もすぐに向かいます。 |
| ■ギャスパー To:女 |
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(下位古代語で) 疲れているところをちょっとスマン。 今、あのデカいガイコツがまじないみたいな動作をしたとき、あんたが操られているように見えたんだが…。 なんか、覚えていないか? |
女はギャスパーを力なく見上げると、ゆっくりと頭を振る。