村に戻った冒険者達は、ゴブリンとの約束を伝えた。
村長達は少々不安な顔をしつつも、ラトリートの証言もあり納得したようだ。
夜には冒険者の功績を称え、また平穏を願う宴が開かれた。
帰り道、キャンドルさんはいつもより食欲を感じました。...パラメータには影響せず、他人が見ても解らない程度ですが、ほんのちょっとだけ太りました。
■キャンドル To:独り言 |
・・・体の切れが悪いわ。 それにこの空腹感・・・さっさと終わらせないと、シーフ生命を絶たれるわね(^^; |
そしてパーティはもう一人の依頼人であるベルンシュタイン家へ。
当主ミーティスは相変わらずのドレス+白衣の姿で一行を迎えた。
■ミーティス To:ALL |
ごきげんよう、みなさん。 首尾良く珠を取り戻していただけたようで、なによりです。 |
■ライル To:ミーティス |
ご無沙汰しております、ミーティス様。 不躾な質問で恐縮ですが、この宝珠をお返しする前にお伺いしたい事があるのですが… |
■ミーティス To:ライル |
どうぞ、何なりと仰ってください。 どうやら私の返答次第で、珠を戻してはいただけなくなりそうですけれど。 |
■ライル To:ミーティス |
戻さない、ということは無いですが使用禁止にしていただくかもしれませんね。 …話が逸れましたね、ご容赦ください。 |
ライルは少し首を傾けながら思案を整理するかのように口を開いた。
■ライル To:ミーティス |
…まずは、あの宝珠を使用して何を行なおうとしていたのかお聞かせ願えますか? |
■ミーティス To:ライル |
まずは珠に込められた魔力を解明することが課題になりますが、ある種の成長促進剤の精製が目標ですわ。 栄養剤、と言った方がわかりやすいかも知れませんね。 |
■カーガッド To:ミーティス |
……なるほど、成長の促進ですか。 ただ、あの珠は危険ではないかと思います。 我々が見たことをお話しした方が宜しいですね。 |
カーガッドは、珠を身につけたゴブリンがどうなってしまったかの顛末を話した。
■カーガッド To:ミーティス |
……というわけです。 私は専門でないから詳しくは分かりませんが、食欲を、それも異常なほど高めてしまうのではないかという印象を受けましたが……。 |
■ミーティス To:カーガッド |
なるほど。そうすると...珠は単体で使用する道具なのではなく、もっと大きな装置の一部もしくは魔力の供給源として造られたものなのかもしれませんね。参考にさせていただきます。 危険性に関しては問題ありません。この手の品物の扱いには慣れていますし、ここには数々の結界魔法、制御魔法、防護魔法の装置もあります。 それに危険度だけで比べるならば、そこにある『悪魔召還の壺』のほうが遙かに危ないものですしね(にこにこ)。 |
■ライル |
うおっ!なんて危険なものが… |
『悪魔召還の壺』を見て冷汗を拭うライル。
■リールォン To:ミーティス |
あのう、こーいった魔法道具はくれぐれも、扱いには気を付けてもらうようお願いしますね。 じゃないと、たくさんの人たちが不幸になっちゃいますから(^-^; |
■カーガッド To:ミーティス, キャンドル |
その壺って、本来魔術師ギルドの”禁忌の部屋”行きなのでは……。 ……ミーティスさんがそこまで言われるのであれば、我々も依頼を受けた義務がありますので、問題の珠をお渡ししないといけませんね。 (キャンドルの方を向いて) とりあえず、珠を出して頂けますか? |
■キャンドル To:カーガット&ミーティス |
ええ、分かったわ。 どうぞ、これです。 割れないように保護は、してありますので。 |
キャンドルは、ベルトポーチに入ったまま、魔法の珠を机の上に置いた。
■ライル To:ミーティス |
あの壺もそうですが、くれぐれもお取り扱いは慎重にお願いします。 施設・設備などの環境が充分だとしても、人が介在する以上何らかの人為的なミスは必ず引き起こされます。 災厄を取り除くために、こちらへ赴かなければならない事態は遠慮したいですからね… |
■ミーティス To:ライル&ALL |
えぇ、重々承知しております。 それでは、残りの報酬をお渡しいたしますね。 皆さん、本当にご苦労さまでした。 |
■ライル To:ミーティス |
有難う御座います。 再びお会いする日まで、ご壮健で。 |
■カーガッド To:ミーティス |
こちらこそ、ちゃんとご依頼が果たせて何よりです。 ミーティスさんの研究が成功することを祈っております。 それでは、失礼致します。 |