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025 帰還


岩の台座に降っていた月光の光が一瞬暗くなり、すぐ元に戻る。
そして横たわっていた女性がゆっくりと上体を起こした。
その胸に突き刺さっていた短刀が、ずるりと抜け落ちる。
女性はそれを拾い、不思議そうに見つめている。
■ジェレイド
シェリア・・・?

■ザン To:ALL
何が起こるか分からん。
皆、油断するな。

女性に目をやる。
短刀の抜け落ちた胸の穴がどうなっているのか、確認しようと注視した。
血で汚れて見にくいが、それ以上の流血はない。
傷はふさがっているようだ。
■ライル To:ALL
儀式が…完成したのか!?

■シャッケル To:ライル
わからんが…何らかの効果を発揮したのは間違いなさそうぢゃな。

■レヴィック To:ライル、シャッケル
そのようね、面倒なコトにならなきゃいいけど…

■リッキ
……。

ホラドリックの肩を支えつつ、女性を見ている。
■ホラドリック To:リッキ
すみません・・・何があったんですか・・・!?

ホラドリックも台座の女性を見て大きく目を見開いている。
■リッキ To:ホラドリック
女のひと…が……。

■ルキシュ To:独白
起きあがった……

■シャッケル To:女性
…ぬしは、誰ぢゃ?

爺ぃは難しい顔をしながら、たずねた。
■女性 To:シャッケル>ALL
私・・・わからない・・・
ここはどこ?
・・・?・・・あ、あなた達は誰!?

女性は脅えた目でこちらを見ている。
手に持った短刀で身構えている。
■レヴィック
やっぱり面倒なコトになりそうねぇ…(溜息)

■ジェレイド To:女性
私だ!ジェレイドだ!シェリア!シェリアなんだろ!?

■女性 To:ジェレイド
ジェレイド?・・・シェリア・・・?
何?わからない・・・

■レヴィック To:ジェレイド>女性
起き抜けに混乱させてどうするわけ?
(女性の方を向いて)
とりあえず落ち着いて……何も覚えてないの?

レヴィックの問いに、女性は脅えながらもコクコクとうなずく。
■ホラドリック To:ALL
失敗・・・?確か、儀式に失敗すると魂は一切の記憶を失って
復活するという話を聞いたことがあります。

■ジェレイド To:ホラドリック
なんだと!?きさま!いい加減なことを言うな!

■ホラドリック To:ジェレイド
・・・兄さん

ホラドリックは悲しそうな顔で頭を振る
■ザン To:ALL
これは……一体、どうすれば良いのだ?
あの女性は、本当に生き返ったのか? そうだとしたら、誰として?

ザンは、女性とジェレイド、ホラドリックに順に視線を向けてどうしたものかと悩む。
■リッキ To:ザン>ライル
わかんない……。

ね、ライル、ほんとなの?
…記憶をなくしちゃって、生き返ることって、あるの?

■ライル To:リッキ>ジェレイド
邪法の事は分からない…。

ジェレイド、これがお前の望むものだったのか!

呆然と立ち尽くすジェレイド。ライルの問いに答えることなく、無表情に台座の女性の方をみつめている。
かなり時間が経ってから、ジェレイドはフッと顔を沈めた後、
不敵な笑みを浮かべて顔を上げる。
■ジェレイド To:ライル>ALL
失敗だよ、どうやら私の修行不足らしいな。
さてと、危うく大事な約束を忘れる所だった。
私はこれで失礼するよ。

ジェレイドは再び後ずさりし始める。
背後にある横穴の一つに逃げ込むつもりらしい。
■リッキ To:ジェレイド
待って! どこ行くの?
シェリアさんを置いていくの!?

■シャッケル To:ジェレイド
そうぢゃ。その娘をここまでしておいて、置いて行くほど大事な事があるというのか?
たとえ記憶を失っているとしても、ぬしの大切なシェリアの魂の持ち主なのぢゃろう?

■ジェレイド To:リッキ&シャッケル
うれしいねぇ、そうまでシェリアの心配してくれるとはな!
俺を誰だと思っている?
はっ!極悪非道の賞金首、ジェレイド・アウナンスだぞ?

ジェレイドはほとんど引きつった笑みで答える。
更にじりりと後ずさる。
■ザン To:ジェレイド
ふん、とうとう開き直ったか。
所詮貴様のシェリア殿への想いはその程度だったという事だな。
そして、自ら賞金首を名乗った以上、逃がすわけにもいかん。

■ライル To:ジェレイド
逃がすか!!

ライルは抜き身のままの剣を片手にジェレイドに襲い掛かった。
■レヴィック
うーん、黙ってるわけにもいかないか(^^;

持っているロッドでジェレイドに攻撃を仕掛ける。

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