ホラドリックから
アウナンス一族の真実が語られた。
■トロア To:ホラドリック |
そう。特に貴様がその血を最も色濃く受け継いでいるのだからな。 |
トロアはねじくれた杖を両手に構えた。
■トロア To:ホラドリック |
・・・なぜだ。もう充分に精力を吸い取ったはずだ。 なぜ発動しない。まだ足りぬというのか。 |
■ホラドリック To:トロア |
・・・やはり兄さんなんですか? |
■ライル To:トロア |
トロアさん、なぜそんなに村長の家の事―アウナンス家の事情に詳しいんですか? あなたはホラドリックさんの言う通り、ジェレイドなのですか!? この邪悪な儀式はあなたが行なったんですね。 |
一気にまくしたてるライル。
■レヴィック To:ライル、トロア |
ま、落ち着いて…。トロア…さんの言い分も聞いてみたらいいわ、ねぇ? |
言いながらロッドを手にトロアの方に近づいていく。
■ライル To:レヴィック |
(トロアの挙動に注意しながら) …ええ。そのつもりです。 |
レヴィックに合わせて後ずさるトロアは
構えていた杖を剣の様に突きつけ、それを制止しようとする。
既にその姿勢は老人のそれではない。
■トロア To:ライル&レヴィック>ALL |
・・・だまれ。私に近づくな。 |
その語尾は年老いた男の声ではなかった。
トロアの顔つきが急速の若返っていく様に見える。
■レヴィック To:トロア |
やぁねぇ、近づかなくちゃ手が出せないでショ。 |
外套のフードを取り去ったそれは、手配書の男、
そしてホラドリック村長に面影が似ている。
■トロア(?) To:ALL |
だとしたら何だというのだ? 儀式は続行させる。 おまえ達は黙って見ていればいいんだ。 見物料として少々の精力は支払ってもらうが。 |
■シャッケル To:トロア(?) |
やれやれ、わしらを騙したというわけぢゃな。 |
爺ぃは悲しそうな目で生贄になった女性を見やった。
■リッキ To:トロア(?) |
……シェリアさんに、会いたいから…… だから、そのひとを、殺したの? |
リッキは震える手で、ランタンを持ち直す。
■トロア(?) To:リッキ&シャッケル |
・・・ちがう。その女が・・・いや、 殺したいから・・・殺したんだ。 |
■リッキ To:トロア(?) |
……? なぁに? なにか理由があったの……? |
■トロア(?) To:リッキ |
・・・似過ぎていた。それは死に値する。 |
■シャッケル To:トロア(?) |
シェリア殿に、か… |
■ルキシュ To:トロア(?) |
冗談じゃないよ! 黙って邪法が行われるの見てられる訳ないでしょ!! 絶対そんな事させないから。 |
■ザン To:トロア? |
ふん、これ以上枯れてたまるか。 貴様の好き勝手にはさせん。 ……本当の名を聞かせてもらおう。ジェレイド、か? |
■ジェレイド To:ザン&ALL |
ああ。あんたも手配書を見ただろうが。 もっと凶悪な面構えだと思ったのか? |