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023 変貌


ホラドリックから
アウナンス一族の真実が語られた。
■トロア To:ホラドリック
そう。特に貴様がその血を最も色濃く受け継いでいるのだからな。

トロアはねじくれた杖を両手に構えた。
■トロア To:ホラドリック
・・・なぜだ。もう充分に精力を吸い取ったはずだ。
なぜ発動しない。まだ足りぬというのか。

■ホラドリック To:トロア
・・・やはり兄さんなんですか?

■ライル To:トロア
トロアさん、なぜそんなに村長の家の事―アウナンス家の事情に詳しいんですか?
あなたはホラドリックさんの言う通り、ジェレイドなのですか!?
この邪悪な儀式はあなたが行なったんですね。

一気にまくしたてるライル。
■レヴィック To:ライル、トロア
ま、落ち着いて…。トロア…さんの言い分も聞いてみたらいいわ、ねぇ?

言いながらロッドを手にトロアの方に近づいていく。
■ライル To:レヴィック
(トロアの挙動に注意しながら)
…ええ。そのつもりです。

レヴィックに合わせて後ずさるトロアは
構えていた杖を剣の様に突きつけ、それを制止しようとする。
既にその姿勢は老人のそれではない。
■トロア To:ライル&レヴィック>ALL
・・・だまれ。私に近づくな。

その語尾は年老いた男の声ではなかった。
トロアの顔つきが急速の若返っていく様に見える。
■レヴィック To:トロア
やぁねぇ、近づかなくちゃ手が出せないでショ。

外套のフードを取り去ったそれは、手配書の男、
そしてホラドリック村長に面影が似ている。
■トロア(?) To:ALL
だとしたら何だというのだ?
儀式は続行させる。
おまえ達は黙って見ていればいいんだ。
見物料として少々の精力は支払ってもらうが。

■シャッケル To:トロア(?)
やれやれ、わしらを騙したというわけぢゃな。

爺ぃは悲しそうな目で生贄になった女性を見やった。
■リッキ To:トロア(?)
……シェリアさんに、会いたいから……
だから、そのひとを、殺したの?

リッキは震える手で、ランタンを持ち直す。
■トロア(?) To:リッキ&シャッケル
・・・ちがう。その女が・・・いや、
殺したいから・・・殺したんだ。

■リッキ To:トロア(?)
……? なぁに?
なにか理由があったの……?

■トロア(?) To:リッキ
・・・似過ぎていた。それは死に値する。

■シャッケル To:トロア(?)
シェリア殿に、か…

■ルキシュ To:トロア(?)
冗談じゃないよ! 黙って邪法が行われるの見てられる訳ないでしょ!!
絶対そんな事させないから。

■ザン To:トロア?
ふん、これ以上枯れてたまるか。
貴様の好き勝手にはさせん。
……本当の名を聞かせてもらおう。ジェレイド、か?

■ジェレイド To:ザン&ALL
ああ。あんたも手配書を見ただろうが。
もっと凶悪な面構えだと思ったのか?


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