ゆっくりと岩の台座に近づくトロアは、
横たわる女性に手が届くか届かないかという距離でその歩みを止める。
顔を確かめようと身を屈めた直後、
トロアは口元を袖で押さえるようにして半歩後ずさる。
| ■トロア To:ALL |
| みなさん・・・離れてください! |
| ■ザン |
| ……っ!? |
とにかく言われた通りに下がって、仲間の状況を確認する。
| ■リッキ To:ALL |
| へっ?? |
トロアの真似して口を両手で押さえ、半歩後ずさる。
| ■シャッケル To:トロア |
| ぬ、どういうことぢゃ? |
爺ぃはトロアの仕草から、とりあえず息を吸わないように気をつけつつそう尋ね、彼の様子を見る。
| ■ライル To:トロア |
| !? |
ライルは息を止めつつ自分の剣の柄に手を掛け、3歩(約3m)分ほどバックステップで後ろに戻る。
| ■ルキシュ To:トロア |
| ほえ!? |
言ったトロアの前に手をかざし逆の手で口元を塞ぎ、さらに後ろにさがりつつ女性を警戒する。
| ■レヴィック To:トロア、ALL |
| なぁに?何かあるっていうの? |
台座の直近から離れず、短刀と女性の様子を見守る。念のためにロッドを準備。
| ■トロア |
| ・・・る。 |
トロアは片手をすばやく振って、ぐぅと呻いて頭を垂れる。
次の瞬間、「魂の牙」から悲鳴のような高音が広間中に鳴り響いた。
一行は得体の知れないプレッシャーによって意識が朦朧としている。
「魂の牙」からの高音はまだ続いている・・・
| ■シャッケル |
| ぬぅ…な、なんぢゃ…!? |
| ■レヴィック |
| ーーっ!こ、コレっ!!(怒) |
朦朧としながらも、なんとか魂の牙を手で掴もうと手を伸ばす
| ■リッキ To:レヴィック |
|
あぅ〜(ふらふら) …あっ、レヴィック、あぶないよぉ(はっし) |
ふらつきながらも、止めようとレヴィックの腰にしがみつく。
| ■ライル To:レヴィック>トロア |
|
(刹那、朦朧とした頭を振りながら) レヴィックさん−大丈夫なのか? トロアさん、これは一体!? |
トロアに近づいていくライル。手は自然と鯉口を切っている。
| ■トロア To:ライル |
| ・・・ |
トロアは頭を垂れたまま、何も言おうとしない。
| ■ザン To:レヴィック |
|
くぅ……。 レヴィック殿、無茶をするな! ……ったく、一体なんなんだ、これは? |
何か起こってもすぐに駆け寄れるよう、トロアと台座の女性との中間地点に位置するように移動する。
| ■シャッケル To:レヴィック |
| うぅ、よせ…触ってはいかん! |
そしてレヴィックが朦朧とする意識の中
魂の牙を掴んだその瞬間、
さらに絶叫のような高音が発せられる。
雷のような衝撃がレヴィックの身体を硬直させる。
その直後・・・
| ■??? |
| イィィィィ!!! |
蝙蝠の羽ばたくような音と共に、頭上から黒い影が降ってきた。影は、身動きできないレヴィックにそのまま体当たりして、突き飛ばす。
| ■レヴィック |
| (ちっ!次から次へとっ!!) |
レヴィックの周囲に居た者はその衝撃で体勢を崩した。その中にはトロアも含まれていた。そして「魂の牙」の絶叫が止まる。
| ■ザン To:影 |
|
声が止まった……? なんだ、何が起きている。その影は? |
| ■シャッケル To:レヴィック |
| レヴィック!! だ、大丈夫か!? |
| ■レヴィック To:シャッケル |
| ……平気みたい。あちこち軋んでそうだけど…(--; |
| ■遠くからの男の声 |
| ・・・間に・・・合わなかっ・・・(肩で息をするような声で) |
| ■リッキ To:男? |
| いたた…な、なぁに?? |
起きあがって、周りを見回す。
落ちて来た黒い影が、横たわる女性の上に乗っかってこちらを睨んでいる。
| ■レヴィック |
| (インプ……。全く、アタシってどうしてこうもこういうの(暗黒魔法)に縁があるかしらね(--;)) |
| ■ルキシュ To:男 |
| え? え? 何々? |
ふらふらになっているのでいまいち呆然
| ■シャッケル To:男 |
| 誰ぢゃ! |
| ■男 To:ALL |
| 儀式が再開されるとは・・・あなた方は何者なんです? |
周囲にある横穴の一つから、
おぼつかない足取りで、見知った男が進み出る。
アウスの村長だ。
| ■リッキ To:ホラドリック |
|
あれ、村長さん…… えと…… |
村長とトロアを交互に見て、おろおろ。
| ■ライル To:村長 |
|
(トロアを警戒しつつ、視線の同軸上にトロアと村長二人が入るように移動する) 村長、この邪悪な儀式は一体何ですか!? |
| ■ホラドリック To:ライル |
| え・・・?その女性を復活させるのが目的でここに来たのではないのですか? |
| ■シャッケル To:村長 |
|
ホラドリック殿。夕飯をご馳走になった冒険者ぢゃ。 それより、どうやらなにか知っておるようぢゃが、話してくれるか? |
爺ぃも、さっき飛び込んできた黒い影を警戒しつつたずねた。
| ■シャッケル To:村長、ALL |
|
そいつは…たしかインプと言ったか、とにかく邪な妖魔の一種のようぢゃが、 こちらから仕掛けない限り、とりあえず動く気はなさそうぢゃ。 |
| ■ホラドリック To:シャッケル |
|
何も知らないのですか? じゃあ、一体誰がその短刀の魔力を開放したというのです? 儀式を再開する言葉は、中断した者しか知らないはず。 それにどうやって迷いもせずこの場所を見つけたのですか?・・・まさか |
| ■ザン To:ホラドリック>トロア |
|
中断したものしか再開できないだと? トロア……貴様、まさか! |
| ■シャッケル To:ホラドリック、ALL |
| …たしかにその短剣に近づいたのは、ここへたどり着いてからはわしらの他にはトロア殿だけぢゃが… |
| ■ライル To:ホラドリック>トロア(?) |
|
!? トロアさん…あなた、まさか! 悪いが調べさせてもらいますよ!! |
ライルはセンス・イービルの奇跡を行なう神聖語を唱えた。
ルキシュはそれに併せていつでも戦闘に入れる様に身構える。