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020 地底の祭壇


縦穴を無事に下り終え、
曲がりくねる横穴を注意深く進む一行。
分かれ道もなく、しばらく進んでいくと
曲がり角から淡い光が漏れているのが見えた。
岩壁から覗き込むと、そこは鍾乳石と地下水の池が広がる空間だった。
光は天井からの月光のようで天然の大広間を照らしている。
この広間のほぼ中央には、テーブルのような岩の台座がある。
そしてその上には、女性らしき人影が横たわっている。
■トロア
・・・・・・

トロアはまぶしそうに手をかざして、その光景を見つめている。
■リッキ To:トロア
あっ……あれ……もしかして??

トロアの顔を見る。トロアは無表情にリッキを見返す。
■シャッケル To:トロア
残念ぢゃが、覚悟が必要かも知れぬ。気を確かにな。

■トロア To:リッキ
これで間違いないでしょう。
奴らは邪教崇拝者なんですよ・・・

■レヴィック
(イヤ、それで決定するのもどうなのかしらねぇ…。)

■リッキ To:トロア
……。
(死んじゃってる…の?)

トロアの表情に慌てて目をそらし、女性を見つめなおす。
■ザン To:トロア
ちょっと待て、トロア殿。
『やつら』だと? ……その物言いだと、まるで面識があるように聞こえるぞ?

■トロア To:ザン
そうですか?そんなことありませんよ・・・
さあ、それより早く台座まで行きましょう

■リッキ To:トロア
う…うん。
あのね…すごく嫌な闇なの〜。気をつけて行こうね?…

不安そうに皆の顔を見回す。
■シャッケル To:リッキ、ALL
んむ。たしかに正念場ぢな。しかし…

■ライル To:トロア
トロアさん…。

なんでそんなに冷静なんだ?と疑問が顔に出るライル。
爺ぃもやや怪訝そうな顔だ。
■レヴィック To:ライル、ALL>トロア
そうねぇ…邪教っていうならヨケイに気をつけないとねぇ?
念のためにあっち(テーブル)調べるまでトロアさんはここに
残ってもらってイイかしら?

■トロア To:レヴィック
そうですね、ではお願いします。

トロアは相変わらずの無表情だ。
■ザン To:ALL
では、拙者がトロア殿の側にいよう。
万一何か起こっても、すぐ側にいれば対処のしようはある。

ライルはザンのねらいを察したものか、視線を合わせる。
■ライル To:ザン
…お願いします。

■ルキシュ To:ALL
一応罠みたいなものはないねー。でも、外だとちょっと勘が鈍るからなぁ。
シャッケルのが詳しいかな、こういうとこ(^_^;

■ライル To:ルキシュ>ALL
かもね(^^
よし、残り全員で近くまでいってみよう。くどい様だけど慎重にね。

■レヴィック To:ライル
ハイハイ〜♪

全然慎重そうじゃないし(笑)
鍾乳洞の大広間に入り、岩の台座に近づくと、
横たわる女性の様子が見えるようになった。
年齢は20歳前後、腰まである金髪、そして少々派手なドレス。
ちょっと見た感じでは眠っているように見えるが、
呼吸をしている様子はない。
そして、彼女の胸の中央からは異物が突き出ている。
■リッキ To:ALL
これ……なぁに?

ちょっとびくつきながら近づいて、よく見てみる。
■ライル To:ALL
なんなんだろう…?

■シャッケル To:ALL
ふぅむ…?

■レヴィック To:ALL
…そうねぇ……。

覗き込むように見てみる。
突起は短刀の柄のようだ。
ドレスは大きく胸の開いたものなので、
素肌から短刀の柄が生えているようにも見える。
若干の流血が見えるが、血液はカラカラに乾涸びている。
■リッキ To:ALL
……。
…シェンナ…さん……なのかな……。

沈んだ声でつぶやく。
■ライル To:リッキ>トロア
そうかも…ね
この突起は短剣か短刀の柄みたいだけど、何か邪悪なものを感じる。
手を触れたりしたらいけないよ、リッキ。
トロアさん、そこからこの方がシェンナさんだと分かりますか?

■トロア To:ライル
いえ・・・ここからではよくわかりませんね。
年恰好は似ているようですが・・・

■シャッケル To:トロア
おっと、まだ近づいてはいかんぞぃ?
ライルの言うように邪悪な意思が働いていれば危険ぢゃ。

■トロア To:シャッケル
わかりました。みなさんの気が済むまで調べてください。

■シャッケル To:トロア
んむ。もう少しだけぢゃ。

爺ぃは女性傍らにいる仲間たちに向き直り、自分も女性をよく観察してみた。
■レヴィック To:ALL
んー、とりあえずこの短剣?は魔力が感じられるし触らないでね〜♪
でも……どっかで見たことがあるような気がするのよ……コレ。なんかアタシには縁遠い文献……そうそう前に、サダイヴォンについて後で調べた時に…。
確か、暗黒魔法についての文献だったわね。
暗黒魔法を使う…それも力のある司祭が用いる儀式用の剣。「魂の牙」……今の状況からしてソレっぽいわ。

■シャッケル To:レヴィック
…ふむ。気づいたか? その文様ぢゃ。
どうやらライルの直感は正しそうぢゃな。

■レヴィック To:シャッケル、ALL
と、すれば。少なくてもアタシ達が扱えるものじゃぁナイはずだけど…。

「魂の牙」について
・生贄に刺して儀式を行うと任意の魂を復活できる。
・伝説では長剣に変化したり、知性を持っていたりなど
様々なバリエーションが存在するらしい。
・暗黒魔法の司祭にしか使用できない為、そうでない者には無価値の代物。
ということを補足説明する。
■ライル To:レヴィック、シャッケル、ALL
(レヴィックの説明を聞き驚愕かつ憤激したように)
なんてことを!
この女性を救う方法はないんでしょうか?

■ルキシュ To:レヴィック、ALL
ひどい……

■シャッケル To:ALL
この服の生地はさほど痛んでおらぬ。3ヶ月以上ここにあったとは思えぬな。
形も最近流行したものと酷似しておる。
…もしシェンナ殿でないとすれば、ひょっとしたらオランから誘拐された娼婦かも知れんのぅ?

■リッキ To:シャッケル&ALL
…もし、そうだったら…シェンナさんは?

怖いことを想像してしまい、一人で青くなるリッキ。
遠くからトロアが呼びかける
■トロア To:ALL
まだ問題がありそうですか?
そろそろ妻かどうか確かめたいのですが・・・

■ライル To:トロア
…失礼しました、トロアさん。
どうぞ、こちらにいらしてください。

■ザン To:ALL
それは……剣か何かか?
そんな物が刺さっているという事は……やはり、死んでいるのだな……。

■ライル Toザン
死んでいるというか…この柄は「魂の牙」と言いまして…

レヴィックの解説をさらにかいつまんで説明する。
■ライル Toザン
という事ですので、決して触らないでくださいね。


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