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014 灰色の薬師


村長との会話を終え、情報を整理するということで、依頼者トロアとの密談の場を設けた一行。
■トロア To:ALL
・・・あの若い村長の言っていることは本当なのでしょうか・・・
皆さんはどう思われますか?

■ライル To:トロア
…情報が少ないので確信を持って言えるわけではありませんが…
あの人の言葉には真実の響きも含まれていた気もします。

■リッキ To:トロア
うん…あたしもそう思うよ〜。

■トロア To:ライル
そうですか・・・。
しかし油断しないようにしましょう。
真実に織り交ぜられた嘘は、判りづらいものですからね。

■リッキ
(嘘…かぁ……)

■ライル To:トロア
仰る事はわかるつもりですが、先程も言いましたように判断材料に乏しいですね。
…こちらの方も情報をまとめてみましょうか。

ライルはそう言うと羊皮紙を取り出しメモを書き始めた。
■ライル To:ALL
奥さんはこのアウス村で消息を絶ったというお話でしたがホラドリック村長の言うことが真実なら、極最近での金髪の女性の埋葬例は無かった、との事でした。
ただ我々が独自に得た情報では、ジェレイドがアウス村に来ていたとの事ですからこの村の近くに潜伏し、邪神の生贄を探していたのかもしれません。
…まずは邪教―ジェレイドの本拠地を探すのが得策なのかもしれませんね。

■トロア To:ライル>ALL
なるほど、ありうる話ですね・・・。
村ぐるみで匿っている可能性もあります。
村人に悟られないように探索する必要がありそうですね。

■リッキ To:ライル
ジェレイドが、シェンナさんをどこかへ連れて行っちゃったかもしれないってこと?…

■ライル To:リッキ
うん。
ジェレイドにすぐ結びつけるのは短慮だと思うけど、その可能性もあるんじゃないかな。

■トロア To:ALL
ええ。とにかく物的証拠を見つけ出しましょう。
そうなれば、話が本当かどうかはすぐにわかりますよ

■リッキ To:トロア&ALL
そっか……

ね、さっき言ってたシェリアさんって、シェンナさんとお名前似てるね?
なんか、すごく気になるの……
外見も似てるなら、姉妹なのかなぁ?

■シャッケル To:リッキ、トロア
どうかの?トロア殿、奥方…シェリア殿には、歳の離れた姉上などは、いらっしゃったかの?

■トロア To:シャッケル&ALL
そういった話はきいてませんね。
いないとは思いますが、確実にとは言い切れません。

■ライル
そうか!
………いや違うか?
……。

リッキの言葉に独り言をつぶやきながら思慮にふけるライル。
■ライル To:リッキ
………。
あくまで仮定の話なんだけど…
ジェレイドがシェリアさんに執着してたとしたら外見の似てるかもしれないシェンナさんを依代(よりしろ)に暗黒魔法や古代語魔法の失われた秘術とかで復活させようとしてるんじゃないのかな…
ただそうなるとシェンナさんの目撃情報との整合性がとれない…

■シャッケル To:ライル
そうぢゃな。ジェレイドに拉致されたのだとしたら、村でふらふら出歩いているところを目撃されることなど、確かにありはしないぢゃろう。

■ライル
………。
(ジェレイドがホラドリック村長の容姿を魔法や変装などで借りていれば村人たちに誤魔化しは効くだろうな…)
(さらわれた高級娼婦は…生贄…か?)
(だとすると高級娼婦を生贄として犠牲にし、シェンナさんにシェリアさんの魂を復活させようとしている?)
(シェンナさんは依代にするために一度殺されたのか…?)
…そうすれば吟遊詩人のレクイエム=魂の浄化も結びつくか…

■シャッケル To:ライル
むむ? どういうことぢゃ? レクイエムと魂の浄化がなんなのぢゃ?

■ライル To:シャッケル
ん?あ、いえ…。
少々思考が飛躍しすぎたようです。
考えがまとまった時に話しますね(^^
(うん…もしくは単純に生贄の数を増やしているだけかもしれない)

■シャッケル To:ライル、トロア
ふむ、そうか。期待しているぞぃ。
ところで、奥方にこの村へ、ズルカマラを届けて欲しい旨の依頼が入ったのは、どういうルートでぢゃったのか、覚えていらっしゃるかな?

■トロア To:シャッケル&ALL
アウスの村人と名乗る男が、私に直接依頼してきました。
ズルカマラを手に入れるのに時間がかかることを伝えると、
後日届けて欲しいと言い残し、その日のうちに街を出てしまいましたが。

■ライル To:トロア
薬学にはあまり詳しくないんで聞きたいんですが、ズルカマラには主にどんな薬効があるんでしょう?

■トロア To:ライル
激しい炎症を伴うような皮膚病の患者に使います。
痛みと炎症を抑え、症状回復を早める効果があります。
ズルカマラの種子をすり潰して油と混ぜ軟膏とし、
その患部に塗り込みます。

■ライル To:トロア
なるほど…。

■リッキ To:トロア&ALL
依頼しに来たその村のひと、お名前、言わなかったの?
さっき、村長さんは、村のひとには皮膚病のひとはいなかったって……。
おかしいね〜??

首をかしげて考え込むリッキ。
■トロア To:リッキ
クナップとかクラップとか、確かそんな名前だったと思います。
帳票の記載は妻に任せていたので正確には覚えていません。
村長が知らないのであれば、村の者ではなかったのでしょうか。
これも偽名なのかもしれませんね。

■シャッケル To:ALL
10年前に亡くなったシェンナという女性は皮膚の病だったと言うこともあるし、関連と可能性を疑えばきりがない状況ではあるのぅ…

■リッキ To:トロア
そういえば、奥さんとトロアさんって、いつ出会ったの?
出会ってすぐ結婚したの??

ふと思い出したようにたずねる。
■トロア To:リッキ
半年ほど前です。私の患者だったのですが、
回復後も仕事を手伝ってもらったのがきっかけです。
すぐというほどではないです。3月くらいでしょうか

■リッキ To:トロア
そうなんだ〜。
……
あぅ…早くなんとかしなくっちゃ(>_<;)

頭を抱え込む。
■リッキ To:ALL
これから、どうしよう……。
……お墓、調べてみる??

リッキはそう言いつつも、かなり嫌そうだ。
■トロア To:リッキ&ALL
それは調べてみましょう。
墓が古いものか最近のものかを調べるだけでもいいので

■ライル To:トロア
そうですね。
今夜にでも探ってみましょうか?

■リッキ To:ライル&ALL
う、うん…(;_;)

すでに涙目。
■シャッケル To:リッキ
なんじゃ、リッキよ、墓場が恐いのか?
もしや土の下から死人の手がこう、がばーっ!

■リッキ To:シャッケル
ひゃ〜っ!?

ライルのマントの中に隠れる(笑)

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