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現場検証 |
警備隊員の一人、命令を出していたほうが、死体のそばにやってくる。
■ジュード To:パン屋のおばさん |
私は、オラン警備隊のテック・ジュード一級隊員です。あなたですね、死体を発見したというのは。 |
■パン屋のおばさん To:ジュード |
はい、仕込みの準備のために厨房の扉を開けたら、そこに女性が倒れていて…… あたりは血の海ですし、あたしゃ、驚いて大きな声で人を呼んだんです。 |
■ジュード To:パン屋のおばさん |
なるほど、それでご主人が我々を呼びに来たというわけですね。ちょうど、付近を巡回中でした。今、部下を一人、本部に走らせていますから、追々人数が集まるでしょう。 |
そういいながら、ジュードは現場を見渡した。
■ジュード To:パン屋のおばさん |
ところで、この女性に面識はありますか? |
■パン屋のおばさん To:ジュード |
さあ、うちのお客さんではなかったと思います。 |
■ジュード To:パン屋のおばさん |
怪しい物音は聞かなかった? |
■パン屋のおばさん To:ジュード |
聞いてません。 |
■ジュード To:パン屋のおばさん |
では、扉を開けたときに、怪しい人物は? |
■パン屋のおばさん To:ジュード |
いなかったと思います。一番最初に駆けつけてくれたのは、このお嬢さんです。お医者様だそうで。 |
そういうと、ジュードの視線はウロボロスに移る。
■ジュード To:イヴ |
君は誰かね? |
■イヴ To:ジュード |
イヴ・エヴァンス。看護士デスが、現在は特定診療所に所属してイマセン。 |
■ジュード To:イヴ |
ほう、看護士さんが、こんな早朝に居合わせたわけですね。 |
■イヴ To:ジュード |
以前の勤務時間のシフトに合ワセタ生活習慣が定着シテイル為、週に3回は当直のスケジュールで行動シテイマス。 |
■ジュード To:イヴ |
なるほど。では、後ろの方は、助手ですかな? |
ランバートのことらしい。
■ランバート To:ジュード |
いえ、助手ではありません。 「青葉の森」を出て修行の旅に出ているランバート=アゲインという者です。 先日、この先にある銀の鋼亭で一緒に仕事をするために、こちらのイヴさんとパーティーを組みました。 ちなみに、パーティーにはあと4人仲間がいます。 |
ランバートの答えに、ジュードは少し眉をしかめた。
■ジュード To:イヴ、ランバート |
お二人にもお伺いしましょう。怪しい物音や、人影をみませんでしたか? |
■ランバート To:ジュード |
私は何も気づきませんでしたねぇ。 イヴさんが悲鳴らしき音を聞いたらしく、慌てて走っていくのを見かけたので追いかけたところ、パン屋のおかみさんに出くわして、人が血まみれで倒れていました。 ここに来る途中では、誰にもすれ違わなかったと思います。 まあ、姿を隠す魔法でも使っていたらわかりませんが。 |
■イヴ To:ジュード |
どちらも知リマセン。 到着シタ時点で、患者は既に死亡・・・流レタ血液モ凝固シテイマシタので、数時間は経過シテイタものと思イマス。 |
■ジュード To:イヴ、ランバート |
ご協力ありがとう。もう行っていいです。 |
■ランバート To:ジュード |
ご苦労様です。何かまた質問があるようなら、銀の鋼亭を訪ねてください。 依頼が決まる前なら連絡がつくと思います。 |
しばらくして、ランディが他の仲間を連れて引き返してきた。路地には、すでに野次馬が集まっている。
現場に近づこうとすると、警備隊員がロープの中に入れてくれない。
■リック To:all |
ふう、ここまで引っ張られて来てしまいましたよ。 さて、お二人はどこでしょう。おや、このロープの先には入れないんですか? |
リックは周囲を確認しているが、首もしきりに気にしている。
■シャッケル To:リック |
なんぢゃ、まだ首が座らないんかい? そんなやわなことでは、この先伝説の魔獣とくんずほぐれつ大乱闘になったときに、苦労してしまうぞぅ? |
■リック To:シャッケル |
そうなんです、やっぱり私はひ弱なんですねぇ。 伝説の魔獣はともかく、大乱闘はムリですね。それは皆さんに任せますよ。 |
■シャッケル To:リック |
…ふむ、それにしても、殺人事件とはのぅ。やはり二人はこの中なのぢゃろう、もう一度たのんでみるかね? |
シャッケルは、さっき自分を無下に追い返した警備隊員にもう一度話し掛けた。
■シャッケル To:警備隊員 |
んむむ… のう若いの。ちぃと、わしらを中へ入れてくれんかね? そっちに冒険者の女と、エルフの男がおるぢゃろう。わしらはそいつらの知り合 いぢゃ。 そしてここにいるこやつ… |
シャッケルは、ランディの上着の裾を引っ張った。
■シャッケル To:警備隊員 |
ランディは、実はつい今しがたまでその二人のそばに居たのぢゃ。 つまり何か気がついとるかも知れんぢゃろぅ?<br>わしらとて、出来れば街の治安には協力したい。ぬしの上役に会わせて情報を提供できればと思うのぢゃよ。 ちなみにわしとそこのマーファの神官はこやつの後見ぢゃ。 |
■ランディ To:シャッケル |
おいおい、ジイさんよ。 俺は二人の密会現場を確かに見たが、痴情のもつれの果てに、こんな修羅場になってるとは知らなかったぜ。 |
ランディは、適当に話を煽る。
■シャッケル To:ランディ |
ひひひ、まるでイヴとランバートの痴話喧嘩が殺人事件にでも発展したような言い草ぢゃのぅ(笑) |
一方、バリィは野次馬に紛れ込んで、彼らの話に耳を傾けている。
残念ながら、ロープで現場に近づけない上、路地がくらいこともあり、誰も女性の身元判別につながるような情報をもっていなかった。
■バリィ |
(何も分かんねぇか。良い退屈しのぎになりそうだったんだけどな) |
■リック To:警備隊員 |
私はマーファの神官で、リックと申します。 そちらで話をされているお二人の仲間です。何やら不幸な事件が起こった様子。 お話も兼ねてお祈りをさせていただきたいのですが、いかがでしょうか? |
警備隊員は困ったような表情を浮かべ、ジュードのほうに助けを求めた。
■ジュード To:警備隊員 |
部外者を現場に入れるな。こちらのお二人も、もうお帰りだ。 |
こころなし、ジュードの声音に棘があるような気がする。そういいながら、ウロボロスやランバートが外に出るようにプレッシャーをかけてきている。
■イヴ To:警備隊員 |
ご苦労様デス。 |
■ランバート To:警備隊員 |
と言うわけで、帰宅の時間のようです。 お仕事頑張ってくださいね。 |
ウロボロスとランバートがロープの外に出る。
■リック To:ジュード |
部外者ですか・・・、それも確かにそうですね。わかりました。 では、私たちは仲間を連れて帰らせていただきます。 なにかありましたら、私たちは銀の網亭という店におりますので。 マーファ様、この魂があなたの元へたどり着ける様お導きを。(-人-) |
リックは、祈りをすませてから仲間と合流した。
本部からの増援なのか、数人の警備隊員達が現場にやってきた。
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GM:河野 大助
連絡先:hal@uhwl.com