| SW-PBM Scenario #88 | 目次 |
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| 銀の網亭 |
一台の馬車が銀の網亭の前に止まる。中から降りてきたのはレインとイザベルだ。レインはイザベルを抱きかかえたまま、店に入って行った。
| ■おやじ To:レイン |
| おや、どうしたんだ。べっびんさん連れて(^^)。 |
おやじが目ざとく見つけて声をかけてくる。
| ■レイン To:おやじ |
| うん、連れ込んで色々とよからぬことをしようかと。 |
| ■おやじ To:レイン |
| うえ゛っ? |
おやじ、目が点。
| ■レイン To:イザベル |
| ねえ? |
イザベルは何も答えない。恥ずかしさのあまり、顔を赤くするとうつむいてしまった。
| ■おやじ To:レイン |
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(ほ、本気なのか・・・) いや、レイン。うちの店はそういうのは――― |
| ■レイン To:おやじ |
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大丈夫大丈夫。 ところでおやじさん、水ちょうだい。 |
| ■レイン To:イザベル |
| 君はここ。 |
そう言って椅子を引き、座らせる。
| ■おやじ To:レイン |
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(なんかワケがあるんだな?) 水だな、ちょっと待ってろ。 |
おやじがコップに水を汲みレインに手渡す。
と、そこへ扉が開いて、先に帰ったはずの徒歩組みが入って来た。
イグレッタはレインを見付けて、眉を顰める。
| ■イグレッタ To:レイン |
| 早いわね |
二人の前に立っての、第一声である。
| ■レイン To:イグレッタ |
| うん。彼女(イザベル)がいてもたってもいられない一刻も早くっていうから急いできたら途中で追い抜いちゃったみたい。 |
イザベルは椅子に座ったまま、ちょっと顔をあげたが・・・もう何も言う気力がない。
| ■イグレッタ To:レイン |
| そんな便利な魔法があるの? |
二人が走って来たように見えないので、こうなるらしい(笑)
| ■レイン To:イグレッタ |
| まあ、嘘だけど。ほんとは馬車で来たの。 |
| ■イグレッタ To:レイン |
| (嘘つくとは)いい度胸ね |
言葉と一緒にデコピンが飛んで来た。
| ■レイン To:イグレッタ |
| いたっ。むー。 |
これにはイザベルが驚いた。”あの”レインに手をあげるなんて・・・。どんな反撃があるかと、怯えた瞳でレインを見つめる。
| ■ナミキ To:イザベル |
| おおっ、さすがはイグレッタ……。 |
| ■イグレッタ To:レイン&ALL |
| (治療)やるなら個室の方がいいんじゃない? |
| ■レイン To:イグレッタ |
| そう?僕は(治療くらい)どこでやってもいいけど。 |
| ■イグレッタ To:レイン |
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(治療)するのはあなたじゃないでしょう (治療)されるのもだけど |
チラリとイザベルを見る。
| ■レイン To:イグレッタ |
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みんなで、だよ。 ヴィトリスがダウンしちゃったらイグレッタに頑張って貰わないといけないし、僕だってこうやって水とか用意してるじゃない。 |
| ■おやじ To:イグレッタ、レイン |
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誰が何をするんだか知らないが・・・。 これから夕飯時で混み合うんでな。個室の方がいいかもしれん。アンリは既に来ているぞ。 ・・・変なことするわけじゃないんだろ? |
おやじ、イグレッタを何だと思っているのか(笑)。
| ■イグレッタ To:おやじ |
| ?…誰が?何で? |
| ■レイン To:おやじ |
| うん、善処します。 |
善処?(<おやじ、心の声)
| ■レイン To:イザベル |
| んじゃ、行こっか。 |
にっこりとほほえみかけると、ひょいと抱き上げる。
| ■レイン To:イグレッタ |
| あ、水もってきて〜 |
| ■イグレッタ To:ランス |
| ですって |
| ■ランス To:イグレッタ |
| ん・・?あ、ああ、わかった。 |
ふと親父の方を見て・・・
| ■ランス To:親父 |
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あの・・・変な事ちゃうからな。 誤解せんとってや。 |
あんまり何度も言うと、余計あやしい(笑)。
| 銀の網亭 個室 |
| ■レイン To:アンリ |
| アンリ〜開けて〜。お姫様とうちゃく〜 |
中からドタバタした音が聞こえる。
| ■アンリ To:レイン |
| は〜い♪お姫様って誰〜? |
勢いよく扉を開けるとお姫様を見ようと辺りをキョロキョロ。
| ■レイン To:アンリ |
|
これ(イザベル) 今からみんなでよってたかってあんなことやこんなことするの。 |
| ■アンリ To:レイン |
|
これがお姫様なの〜?お供の人とかいないの?つまんない!! あんなことやこんなこと・・・結局、なにやんの?もっと分かりやすく説明してヨ!! |
アンリの失礼な発言に、思わずイザベルの眉がぴくり。じろりとアンリを睨み付ける(^^;
声を出すのは既に辛そうだが、まだ気を失ってはいないようだ。
| ■アンリ To:イザベル |
| わ〜い!!ヒメサマご乱心〜!!怖〜!! |
| ■レイン To:イザベル |
| 君はここ。 |
適当な椅子を引き座らせる。
| ■レイン To:ALL |
| みんな揃ってるならちゃちゃっと始めない? |
| ■ヴィトリス To:レイン&ALL |
| そうですね。じゃ、ちょっとやってみます。 |
ヴィトリスがイザベルの前へ立つ。
イザベルはもう怯えてはいないようだ。ヴィトリスの柔らかな雰囲気を感じとったのだろう。
| ■ヴィトリス To:イザベル |
| んじゃ、しんどいでしょが、もうちょっと我慢して出来るだけ楽にして下さい。 |
そういうと、祈りはじめ、その後イザベルの体にふれると、ヴィトリスはそのまま倒れてしまう―――
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