SW-PBM #072 汎用ヒト型演劇人形 |
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食後すぐ、人形工房を出るチーゼル。
胃がとても重い。
ダントンはマークが戻るまで留守番をすると店に残り、エアリィだけがチーゼルに付いて来る。
■エアリィ |
わ〜。 楽しそう〜。 |
店を出た直後、エアリィが歓声を上げる。
彼女の視線の先では、ボロ布を纏った長身の者が民家の壁に落書きをしていた。こちらに背を向け、何やら文字を書いている。
■チーゼル |
…楽しそう…? |
立ち止まって、ぼ〜〜っとその様子を見る。
■エアリィ |
あれ〜? |
何かに気付くエアリィ。
見ている間に、その者は足早に立ち去る。
壁には炭で「バイス参上!」と書き込まれていた。
なかなかの達筆。
■チーゼル |
…バイス…参上…? …。 気にしないほうがいいかな、うん。 …ふ”ぅ”。 |
エアリィを引っ張るようにその場を離れる。
ちなみに最後のはゲップが出そうになって力んだせいでイロイロと(笑)
■エアリィ To:チーゼル |
バイスさんっていうんだね〜。 今の人〜。 |
落書き犯が立ち去ったのとは逆の方から、フェリオが現れる。
ルリィとは違う女性が一緒。
■チーゼル |
あ”れ、えっと…フェリオ、さん? …だよね、たしか。うん。 |
声を上げようとするが諦め、しばらく手を振る。
■フェリオ To:チーゼル |
ん……どっかで見た様な顔が手を振ってる……。 でも男だからどうでも良いか。 ……って、チーゼルじゃないか、やぁ(´▽`)/ どーしたんだ?なんか死にそうな顔に見えるけど。 |
本気か冗談かは分からず(ぉ
■チーゼル To:フェリオ |
あ…大丈夫だった…。 …そんなには、珍妙な格好じゃないから…別人だったらどうしようかと思った。 んと…死にそう…ではないから、気にしないで、下さい。 それで、えっと…これから、網まで戻ろうと思ってたんですが…もう集まった後かなにか、ですか…? |
■フェリオ To:チーゼル |
(なんか凄く失礼なこと言われたような……きのせいかな) 喋り方がしにそうダケド……まぁ気にしないでおく。 色々立て込んでてまだ網には戻ってないんだ。 それよりもこっちに巨大な大男ってのが来なかったか? 訳あって追跡してるんだけどな、ソイツを。 |
■チーゼル To:フェリオ |
…大男…。ぁ…んと、なんか…ボロい布かぶってた大きい人なら、いました。 |
落書を指して、
■チーゼル To:フェリオ |
っと…ほら、あそこに…『バイス参上』って駄落書、ありますよね。 ついさっきまで、あれを書いてて…で、向こう…かな? の方に行ったと思います。 …その人なのかは、わからないですけど…。 |
■フェリオ To:チーゼル |
落書きねえ……。 |
いぶかしげに見る。
■ティニャ To:エアリィ |
ティニャなのら♪ |
■エアリィ To:ティニャ |
エアリィです〜。 初めまして〜。 |
■ティニャ To:エアリィ |
宜しくなのら。 |
仲良く紹介し合う、付き添いの二人。
■チーゼル To:フェリオ |
んと…僕はとりあえず、一旦網まで戻ってみようと思ってたんですけど…。それでいいと思います? |
■フェリオ To:チーゼル |
ああ、良いって言うか実は今何処にいるのか分からないって言うか……。 と、とにかくそれで良いぜ。 |
■エアリィ To:チーゼル |
いいよ〜。 |
■ティニャ To:フェリオ |
ティニャはフェリオに付いてくのら。 |
銀の網亭に向かう4人。
その方向は大男が去った方向と同じであった。
交差点を左に曲がると、銀の網亭が見えた。
――手前の路上にロレッタが座り込んでいる。
周りに血痕付きのヴィトリスや剣を携えたメイドさん、魔法使いの女の子、背中に羽根の付いた少女達、そして一匹の犬が集まっていた。
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