貴方はどうしますか?
遺跡 遺跡中央 |
幾つかのアトラクションは、魔力不足やアトラクションで使用する生き物が死んでいたりなどで、完全な物とは言い難かったが、それでも十分に驚愕に値する出し物であった。
しばらくそれらを堪能し、いい加減に疲れてきた頃……。
■ コリューン To:犬 |
あのね、えっとね、コリューン、ゴンタ君に謝んなきゃいけないにゃ★ さっき言った王国とか蛮族とかの事なんだけど・・・ |
さすがに良心がとがめるのか。先程話し合ったとおり、やはり本当のことを話すつもりらしい。
古代王国が滅びた事や自分達が“蛮族”であり、呪いを解く方法(チケットを無効にする方法)を探すよう依頼されてここに来た事など、包み隠さず正直に話すコリューン。
■ 犬 To:コリューン |
! ……。 |
■ コリューン To:犬 |
ごめんなのにゃ〜★ ゴンタ君には、本当に悪い事をしたにゃ★ でもでも、ゴンタ君達に攻撃されたらコリューン達、死んじゃうって 思ったし、それにここで遊びたかったから、コリューン、嘘吐いたみゃ。 ごめんにゃ。本当にごめんなさいなのみゃ〜 =^;_;^= |
しかし、コリューンの告白にも、犬は意外と冷静な様子でこう答えた。
■ 犬 To:コリューン |
……そうだったんですか……。 あなた達を見たときから実は気付いていたのかも知れません……。 考えてみれば、いろいろとおかしな点もありましたから……。 |
■リムリィ To:犬 |
あの………これから…どうしますか?もう…チケットをもったお客さんは……来ないと思うんです……… |
■ 犬 To:リムリィ |
そうですね。 しかし、ここの管理も限度がありますし……。 これを機に、ここを閉鎖いたします。 |
きっぱりと言い切った。
■ コリューン To:犬 |
閉鎖しちゃうんかぁ・・・・でも、ゴンタ君が決めた事だもんにゃ〜★ それで、ゴンタ君はどうするにゃ? 一人ぼっちは寂しいみゃぅ =^;_;^= コリューンのとこに来るにゃ =^?_?^=?? |
■ 犬 To:コリューン |
その言葉は有り難いですが、私もカストゥール王国の者。 国と運命を共に致します……。 |
そう言うと、犬様はなにやら呪文のような物を詠唱した。
カヴァレスには分かったが、上位古代語で、滅びを意味する言葉。
■ 犬 To:おおる |
じきに崩れます。 急ぎ、ここをを出て下さい。 最後に、あなた達に会えて良かった。ありがとう。 |
そう言うと、犬様はその場に崩れ落ちた。
■ コリューン To:犬 |
ゴ、ゴンタ君っ!? こんなの、もっと寂しいだけだみゃ〜 =^ToT^=!! |
チーゼルは、ゆっくりとマントを外し犬に掛けると、皆の方を振り向いた。
■ チーゼル |
嘘ぴ…なんで、そんな事が…そんな意味のない事ができるぴ? やっぱり、言わない方が良かったぴ? でも、それも不幸だし…。 |
しかし、感傷に浸ってる間もなく、遺跡崩壊の時は近づいている。
■ コリューン To:ALL |
急いで、こっから出るにゃ〜っ =^>o<^=!! |
と、そのとき。
すぅっとカボチャ様が冒険者の前に現れた。
■ カボチャ To:おおる |
こりゃどうしたんダ? 突然自由になったんだガ……。 |
■ コリューン To:カボチャ |
(※瞳を輝かせながら) カボちゃんにゃ〜☆ カボちゃんにゃ、カボちゃんにゃ、にゃにゃにゃ〜ん=^^o^^=♪ |
嬉しそうに跳ね回った後、事情を説明する。
■リムリィ To:カボチャ |
ここは、崩れます。あなたはどうしますか? |
■ カボチャ To:コリューン、リムリィ |
なるほどナ。 それならば、俺も退散するとしよウ。 あのお菓子に免じて今回は見逃すガ、次に逢うことがあったら遠慮なく食わせて貰うゾ。 |
■ コリューン To:カボチャ |
また、謎々ごっこしようにゃ〜☆ ばいばいなのにゃ〜 =^^o^^=!! |
スッと消えた表情のないそのカボチャ顔からは、感情は読みとれなかった。ホールから漏れてくる明かりも、徐々に暗くなっている。この遺跡の崩壊も近づいているようだ。 と、この時。
不意に犬が体を起こした。
■ 犬 To:おおる |
……ワフ? |
■ コリューン To:犬 |
・・・・ゴンタ君?? もっかして、ただのワンちゃんにゃ =^?_?^=?? |
コリューンアイには、ただの犬に見える。
ちょっぴり汗など垂らしながら、犬の頭を撫でるコリューン。
頭撫でられて、気持ちよさそう。
■ コリューン To:犬 |
ま、まぁ、ゴンタ君はゴンタ君にゃ☆ 一緒に逃げるにゃ〜 =^>_<^=!! |
冒険者達は、一目散に逃げだした。
■ コリューン To:カヴァレス |
(それにしても、本当にゴンタ君は普通の犬っちなのかにゃ〜? さっきはちゃんと喋ってたし、魔法の生き物っぽく見えたのみぃ★) にゃぁにゃぁ、カバどん、トリニクはカバどんが死んじゃっても生きてるにゃ〜=^?_?^=?? |
ちょっと速度を落し、カヴァレスと並んで走りながら、疑問を口にする。
しかし、カヴァレスにはそんな余裕はなさそうだぞ(^^;;