SW-PBeM Scenario #21
子供達は夜の住人
5章 冒険者、捕縛される!?

襲撃!!

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オランの街  スラム

 辺りには、すえた匂いがたちこめていた。
 スラムと言っても、まだオランの市街地に近い辺りである。
 それでも、明らかに自分たちが今まで居た場所とは異なる空気が、そこにはあった。
 手にしたカンテラの明かりに照らされて、道端で眠る人の姿が浮かび上がる。その幾人かは、眠りを妨げる光に不服そうに鼻を鳴らし、抗議の意を表した。
■ アルト To:ALL
っとと……悪いね。ちょいと灯が強かったかな。

 そう言って、ランタンの灯りを少し絞る。
■ アルト To:ALL
……ふぅ……それにしても、こりゃあ大した場所だよ。
ここに子供達がいるとなると、一筋縄じゃいきそうにないねぇ……。

■シェル To:おおる
……スラムって怖い所だったんだ……(ゾクッ)
こんな怖いところに子供達がいるなんて……信じられないよ。

■ ジョージ To:おおる
さて、まずは何処へ行きましょうか?
普通のご家庭はもうお休みになられているでしょうし、かといってスラムを闇雲に歩き回るのもどうかと思います。
一応、スラムの西側で目撃されたそうなので、西の端にあるというサージ君の師匠宅の方にでも向かいましょうか?

■ パオル To:ALL
 (これはまた……凄いとこだね。(^^;) なんか恐いや……)
そう……ですね。当ても無くこんな恐い所を歩き回るより、そっちの方が良いですよね。

■ ヴァーン To:おおる
 そうだな、ただ探そうったって探せるもんじゃねぇよな、夜のスラムなんてよ。
 いいぜ、そのお師匠さんの家に行ってみっか。

■ フェリオ To:オール
ちゃあーんと、官憲で場所聞いてきたからよ(^^)
俺について来〜い!

 先頭を歩き出すフェリオ。
 しかし、一歩踏み出した瞬間に、そのマントをシェルが掴み引き留めた。
■シェル To:フェリオ&おおる
だ〜か〜ら〜、フェリオが先頭行っちゃダメだってば(^^;;)
……でも、地図みたの、ボクとフェリオだけなんだよね……。
てことは、ボクが案内するの?
(ボク、オランに住んだことないんだけどな〜)
……サージ君の家は……たしかこっちだった気が……。

■ ヴァーン To:シェル
 なんか目印かなんか聞いてねぇのかい? 俺ぁ、この辺りはちっとは詳しいんだぜ?!

■シェル To:ヴァーン
目印!?
……ごめ〜ん、そういうの聞いてなかった〜(ポリポリ)
「スラムの西の端」ってことしか、聞かなかった〜(^^;;)。

 そう言って、それぞれが指さした方向は……
 ジョージが先の路地を左へ。(13)
 パオルとアルトがこの通りを真っ直ぐ。(12)
 ヴァーンとシェルが左隣の通り。(16)
 フェリオは、全く見当が付かなかった(1ゾロ)
 しかしながら、大見得を切った手前取り敢えずこっちかなぁ? と右隣の通りを自信たっぷりに指さした。
■ ジョージ To:おおる
 スラムの西の端ですと……そうですね……。
 その先を左でしょうか……?

■ フェリオ To:おおる
絶対こっちだ!(びしぃ!!)

…………っておいこら、ちょっと待てお前ら!!
な・ん・で、違う方向指差してんだよ?
さっき説明しただろ? まったく、頼むぜ〜?
…………ってあれ? シェル、左だと思うのか?
…………こっち…………じゃなかったっけ?(^-^;;

■シェル To:フェリオ
オランに住んだことないからあまり自信ないけど、地図の感じだとこっちだった気がするんだ。

■ アルト To:フェリオ&ALL
フェリオが右を指した……ということは、少なくとも右ではなさそうだねぇ(笑)
私はもっと先じゃないかと思うんだけどさ?
まぁ、この辺りのことは知らないし、道案内はみんなに任せるよ。

■ フェリオ To:アルト
何だよ、アルト…………そんなに俺が信用できないのか?
悲しいなぁ…………俺はアルトが行くと言ったら例え火の中水の中、何処へでも行けるのに…………。
アルトはついて来てくれないのかぁ……。
ふぅ……(T_T)

■ アルト To:フェリオ
んー……フェリオに付いていくと、否応なしに火の中水の中くぐらされそうだしねぇ?(笑)
まぁ、でも 道案内以外じゃ 頼りにしてるからさ。
何かあったときは、ひとつよろしく頼むよ?

■ フェリオ To:アルト
道案内も任せとけって(^-^)
ここは右だよ、右の道。
そんで、そこの突き当たりを右に曲がって、更にその先で右に曲がるんだ。
んで、もう一回右に曲がれば着くぜ。
間違いないって! 俺を信用してくれよ〜。

■シェル To:フェリオ
フェリオ〜、しっかりしてよぉ〜(^^;;)
それじゃあ、ぐるぐる回ってるだけじゃない〜

■ フェリオ To: シェル
おろろ? …………おっかしいなぁ……。
そんな事ないと思うんだけど…………はれ?(?_?)

■ ヴァーン To:おおる & フェリオ
 ……まあ、多分こっちのほう――左の通り――だろうな。
 ところで、フェリオ? おめぇはそっちへ――と、右隣の通りのほうへ顎をしゃくって――行きてぇみてぇだが、どうだい、こっちの道であってるかどうか賭けるかい? ずばり30ガメルでどうだ? おめぇが正しけりゃあ俺の借りは倍、でなけりゃさっきの分がチャラ……わるい話じゃねぇだろ?(にやにや

■ フェリオ To:ヴァーン
な、何だと!?
くっ……良い度胸じゃねえか!
俺はなぁ、「チャ・ザの地獄案内人」って呼ばれてんだ!
受けてやろうじゃねえか、その勝負! 後で後悔すんなよなぁ!

■ ヴァーン To:地獄の案内人
 おぉっ、怖ぇ〜怖ぇ。(にやにや

■ ジョージ To:おおる
ふう……。
わかりました……では左の通りにしましょうか。

 ようやく行く先が決まり、一行は歩き出した。
■シェル To:おおる
あ〜る〜こ〜、あ〜る〜こ〜、ボク〜は〜げ〜んき〜♪

 ホントはスラムが怖いので、ことさら明るく振る舞っているらしい。

 そんなシェルの気配に引き寄せられたのか、路地からいきなり4人のちんぴらが現れた。
 彼らは、行く手をふさぐと、手にした武器をちらつかせる。

■ ちんぴらA To:おおる
こんな時間にここをうろつくなんざぁ、オレたちにカモられたいってことか?
なぁに、手の二、三本で許してやってもいいぜ?
それが嫌なら、そうさなぁ……特別に、少々の金目の物でも許してやるぞ。

 独創性のない、使い古されたチープな脅し文句。頭は弱そうだ。
■ アルト To:ちんぴらーず
あー……何だか、いかにもお約束な奴らが出て来たねぇ……(^^;

■シェル To:アルト
お約束? 
ねえ、アルトさん、スラムってこういう人達が出て来るのが普通なの?

■ アルト To:シェル
ん? ……あぁ、スラムに限らずこういう輩ってのは、夜の裏路地の風物詩みたいなもんでね。
オランには、『ドラゴンも歩けばごろつきに当たる』なんていう有名な諺もあるんだよ?
シェルも、夜一人で外を出歩くときは気を付けなよ(^^)

■シェル To:アルト
へえ〜、そうだったの。
じゃ、夜に「ごろつき」がいるのって普通なんだね♪
……『ドラゴンも歩けばごろつきに当たる』かあ、そんな諺あったんだ...φ(。。)
わ〜い♪これでまたひとつ新しいこと憶えた♪

 どんどん間違った知識を憶えていくシェル……その間違いに気付く日は来るのだろうか……?

 そんな会話を後目に、フェリオは挑戦的に一歩前に出た。

■ フェリオ To:ちんぴらA、その他
…………あ? 寝言は寝てから言いな。
てめえら、たった4人で冒険者相手にやりあうつもりか?
いい度胸じゃねえか! その腐った根性を叩きのめしてやる!!
かかってきやがれ!!

■ ジョージ To:フェリオ&カツアゲマンズ
(フェリオに)まあ、待って下さい……。
(カツアゲマンに)金目の物と言いますといくらくらい必要なのですか?

■ ヴァーン To:ジョージ & カツアゲマンズ
 おいおい、ジョージ……(-_-;)

 やれやれだな。そんなにカモりやすく見えるんかねぇ、俺たちは…………。
 ほれ、手間賃やるから、テメェらこそ怪我しねぇうちに、とっとねぐらに帰ってクソして寝ちまいな!

 と、肩をすくめて1ガメルコインをちんぴらの足下に放る。
■ シェル To:おおる
なんか、とっくみあいになりそうな感じ……。

 これから起こるであろう事を予感し、そっと後ろに下がる。
■ ちんぴらA To:ヴァーン
てんめぇ、俺達をナめてんのか!
おうおう、この赤いバンダナが見えねぇみてーだな!

 ちんぴら達は、ずいっと薄汚れた紅いバンダナを巻いた左腕を突き出した。
■ フェリオ To:ちんぴら
ハン! そんな汚ねえバンダナがどうしたってんだ?
それにそんなもんはどうせ関係ねえさ。
これからてめえらの全身は血で染まって見えなくなるんだからな……。

■ ジョージ To:カツアゲマンズ&おおる
なにいぃ!!?? そ……それはあああっ!!!

■ フェリオ To:ジョージ
って何だよ、リーダー?
この馬鹿どものまるで自分達は一般雑魚戦闘員ですって 自己主張してるようなお揃いのバンダナ、知ってんのか?

■ ジョージ To:カツアゲマンズ
みなさん腕を怪我してるじゃありませんか!?
血が滲んできてるようですし、そろそろ包帯を取り替えた方がいいと思います。
……ああ、あとあまり不衛生な布を巻いていますと傷口が化膿しますよ。

 男達は、一瞬、ジョージの言った言葉の意味が分からず惚けたような顔をした。
 しかし、次の瞬間にはようやく事を理解し、顔を真っ赤に染めた。
■ ちんぴらB To:ジョージ

てめぇ! 俺達を馬鹿にしてんのか!

■ フェリオ To:ジョージ
(は……はは(^^;
わざと……言ってるのかぁ?(^^;;)

■ パオル To:ヴァーン、フェリオ
あのぉ……こんなとこで道草食ってないで、とっとと先に行きませんか?
ボクはお腹が空いて、空いてしょうがないんですけど…………。

 ちんぴら達を完全に無視しているパオル。
■ ヴァーン To:ジョージ & カツアゲマンズ
 ちゅうこった、この兄ちゃんを怒らすと怖いぜぇ? 血ぃ見ないうちに、さっさと消えな!

 と、パオルの方を指し示して言いながら、鞭の用意をする。
■ パオル To:ヴァーン
血ぃ見るぅ? れ、レア肉ですか? どこ(゜ロ゜;) どこ?(;゜ロ゜)
……………………って何処にもないじゃないか……。

(−−+)びし!! ヴァ、ヴァーンさん!! 又ボクを騙したの!?

 勝手な解釈して、勝手に怒り出すパオル……そろそろ胃の中身が空になったらしい。
 剣の柄に手をかけるパオルを、理由が分からず見つめるちんぴら達。
■ ちんぴらB To:パオル
血ぃ見なきゃ、わかんねぇようだな!

 いきなり怒りだして剣に手を掛けるパオルに、少々声を掛ける相手を間違えたかと後悔を始めた。
 しかし、ここで引き下がるわけにもいかず、虚勢をはるちんぴらB。
■ ヴァーン To:パオル
 はぁ? 俺がいつ、おめぇを騙したよ? ったく、おめぇは腹が減ると、どうしてそうなんだ?!

 ヴァーンもつられて、剣呑な声になった。すぅっと細めた目に殺気が浮かんでいる。
■ フェリオ To:パオル
おい、パオル! レア肉の材料なら目の前に4つもあるぞ? それに終わったら俺の持ってるリンゴの1個でも食わせてやる。
だからこいつらを蹴散らせ〜!

■パオル To:フェリオ、カツアゲマンズ
ふむ……リンゴ一個か、それじゃあ腹の足しにはならないなぁ。
まぁ……いっか、とりあえずサクッと片づけて頂くかなっと。

■ アルト To:フェリオ&ALL
レア肉って……。
カツアゲされたくらいで人殺しちゃ、いくら何でもまずいだろう(^^;;
ま、やるならせいぜい死なない程度にいこうか♪

■ ちんぴらA To:なかま
もう我慢できねぇ! 腕の一本や二本なんてせこいこと言わねーで、その命ごといただいでやれ!

■ ヴァーン To:カツアゲマンズ
 てめぇら、お呼びじゃねぇってことがまだわかってねぇんか?! あぁ〜あ、どうなってもしらねぇぞ、俺ぁ。

 このセリフが意味するところを、この段階では誰一人知る者はなかった。
 当のヴァーン本人さえも。

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