妖魔が村にやってきた
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第1章その4
セリスの演説

アトース

キャオの行動を不審に思った二人は、今後の対策を相談します。

■セリス To:ヴェアリアス
そう。子供を見つける事が最優先です。
しかし私は嘘をついたり、人を欺く事は出来ません。
私はあの子と話して心の扉を開いてあげたいのです。
ましてやそれが純真な子供であるならばなおさらです。
この村から私が離れる訳にいかないですし、私達が情報収集する余地があるのは
子供達が意図的に隠れているか、意図的に森に入っているかどちらかです。
ですから、あの子の口からそれを聞きたいのです。

■ヴェアリアス To:セリス
でも今すぐにキャオ君たちは心を開いてくれそうにないわね。
じゃあ、村の様子を調べるためにもキャオ君たちの親から話を聞いてみようか?

■ヴェアリアス To:セリス
ねぇ、セリスさんがキャオ君たちの親に会ってる間に
私は村の様子を見てきてもいいかな?
私がいてもセリスさんのお役に立てそうにないし。

■セリス To:ヴェアリアス
分かりました。この様な村ならマーファ神への信仰も篤いでしょうし、 私もお役に立てると思います。

■セリス To:村長
子供がいなくなって心を痛めている親御さんもいらっしゃると思います。
マーファ神官として皆様の心を静めて差し上げようかと思っているのですが。

■レスター To:セリス
はい。それでは早速準備します。

■セリス To:村長
それでは村人を集めて、場所を教えて下さい。
それと、湯とタオルを用意して頂けないでしょうか。
旅で薄汚れたまま顔を出す訳にもいかないでしょうしね。

■レスク To:セリス
はい、こちらの広場の方です。
お湯とタオルは私の家で準備しておりますので、まずはそちらから・・・。

読者サービスは無し(ぉ
セリスが準備している間に、村長の呼びかけで村人が広場へと集まってきます。

■セリス To:集まった村人
(青空に響き渡る様な澄んだ声で)
みなさん、お集まり頂きありがとう存じます。
お集まり頂いたのは他でもありません。 今回、度重なる騒ぎで心を痛めていると思います。
私は、皆様に雇われてやって参りました。
もちろん、このたびの事件を解決する為です。
妖魔退治、そしていなくなった子供の捜索、私どもは全力で皆様の ご期待に添える様に努力致します。
しかし、私ども冒険者は悪しき力を退ける事は出来ても 皆様の心を覆う闇を退ける力はありません。
でも恐れる事はありません。
皆様には大地母神マーファがついておられます。
皆様一人一人の心の中でマーファ神はあなたがたを見守っておられるのです。
正しき心を持つ人には必ずマーファの豊かな恵みが与えられるでしょう。
しかし!心を暗黒の雲が覆っている者には恵みは得られません。
大地母神マーファはその暗黒の雲を振り払う為にその力を使うからです。
人は弱い生き物です。その心は些細な事で暗黒に魅入られます。
人に嘘をついたり、人を疑ったり。時にはその心の影が人を殺してしまう事を 心に銘じて下さい。
私は今回の件が解決した後も、村の人々が笑ってくらせる様マーファ神が 遣わされた神官です。
心の中の暗黒を認める事には勇気がいります。
自分の心に広がる暗黒をさらけ出す事は苦痛かも知れません。
でもそれを認め、心から神に懺悔してこそ本当の幸せが得られるのです。
今日、私の部屋の鍵を開いておきます。
マーファがどの様な者も愛する様に、私は神に懺悔しようとする者に 閉ざす扉を持っていないのです。
自分の心の暗黒を認める勇気を出した者は私の部屋を訪れ、 そして懺悔なさい。
そうする事であなたの心の中のマーファ神は数倍の力を得、 きっとあなたの心に広がった暗黒の雲を消し去る光を与えて下さるでしょう。
そして皆様にお願い申しあげます。
今回、懺悔なさった方を責める事を絶対に責めないで頂きたいのです。
自分の非を悔い改める者を責めるのはそれもまた悪です。
もし責める者があるならば、その責は私が負う事を誓います!
そして私が去った後、本当に笑顔が広がる村を作りましょう!
自分を悔い改める者も、今回の件で心傷ついた者も、 私の部屋の扉を叩いて下さい。そしてマーファの暖かい慈悲に触れて下さい。
私からの言葉はこれで終わります。集まって頂き、ありがとうございました。

・・・・・・(^^;)

さて、セリスが演説をしている頃、ヴェアリアスは少し村を見回るこ とにしたようです。

■ヴェアリアス To:付き添いの村人
家畜小屋が荒らされたと聞きましたが、実際にはどのようになっていたのですか?
荒らされたと一口で言ってもいろいろありますから。

■付き添いの村人 To:ヴェアリアス
あぁ、道具が散乱してたり、飼い葉があっちゃこっちゃに飛び散ってた ぐらいだべ。
家畜にはなーんの被害もなかったべ。

■ヴェアリアス To:付き添いの村人
そうですか・・・・
盗まれたものとかはないんですね。
わかりました、どうもありがとう(^^)

さて、一方村の広場では・・・・・

■レスク To:集まった村人
う・・・あ・・・え、え〜と・・・(^^;)。 み・・皆の衆。セリス様からのありがたいお言葉を忘れないように、そ して、何か気づいたことがあったら遠慮なく申し出るのだぞ。

焦る村長、唖然とする村民(笑)
村民たちはお互いに顔を見合わせながら、不思議そうな顔で解散していきます。

■ヴェアリアス To:セリス
お帰りなさい。お疲れ様(^^)

■セリス To:ヴェアリアス
お手数ですが、キャオ君の家に行って頂けませんか?
私はご覧の通りここを離れる事が出来ません。
ヴェアリアスさん。
子供の頃は誰もが心の中に邪鬼と、そして良心を共存させています。
彼も心の中の邪鬼と良心を戦わせているはずです。
ですから私達にあの様な態度を見せたのです。
私は彼の心の中の良心に力を貸して上げたいのです。
彼が私の言葉を聞いていたのならば、今頃彼は悩んでいるはずです。
彼の両親に事情を説明して、キャオ君の良心が勇気を得る様にしてもらって 下さい。
そうすればきっと彼は私の部屋の扉を叩いてくれるでしょう。
その時、私は彼の心の扉を開いてあげる事が出来るのです。
回りくどいとは思いますが、彼が両親の言葉を信じて自分の判断で この扉を叩いてくれないと意味が無いのです。
くれぐれもキャオ君を傷つけない様にお願いしますね(にっこり)

そして、部屋へこもり懺悔をしに来るであろう村民を待つセリス。
しかし、その期待とは裏腹に(?)誰も懺悔しに来ようとはしません。
どうも、セリス司祭のお言葉は村民には難しかったようです(笑)

■ヴェアリアス To:セリス
(少し考えて)
・・・・期待通りに行かないかもしれないけど・・・
でも、あなたは本当の意味での解決を考えてるのは分かる。
喜んで協力させてもらうね。
そうそう、もうすぐ、男の人達が帰ってくると思うけど・・・びっくりするでし ょうね。(^^;

そしてキャオ君の家へと向かいます。

■ヴェアリアス To:キャオ一家
(ドアをノックして)
こんにちは。オランから来た冒険者のヴェアリアス・ファレリーという者です。
今回の事件についてお話したいことがあります。少しお時間をいただけません か?

■キャオの母親 To:ヴェアリアス
はい。どうぞあがってくださいまし。

■ヴェアリアス To:キャオの親
突然の訪問お許しください。
先ほどのマーファ司祭の演説は聞かれました?
あの言葉通り、私たちは真の解決を望んでいます。
もちろん私たちの任務は妖魔から村を守ることです。
しかし、先ほどキャオ君から失踪した子供達の話を聞いたときに
キャオ君から迷いの精霊を感じました。精霊は正直です。
きっとキャオ君には何かの悩みがあるのでしょう。
突然来たよそ者がこのようなことを言うのは好ましくないでしょうが、
依頼者の安全を守り、不安を払うのが私たち冒険者の役目です。
私自身精霊と交信する者としても現在のキャオ君のような不均衡な状態を 見逃すわけにはいきません。

キャオ君のためにも親子でゆっくりと心から話をしてみてください。
きっとキャオ君の不安や迷いを打ち破ることができるでしょう。
私の仲間のキャラウェイ司祭もそのお手伝いをしたいと言ってました。
今、彼にはほんの少しの勇気が必要なのです。どうか、勇気を分けてあげてくだ さい。
そうすれば、彼は心を開いてくれるでしょう。
そして、キャオ君が自分で心の扉を開けた時が真の解決になるわけです。

どうかご理解をお願いします。
それから、キャオ君にお伝えください。「いつでも心を開ける鍵は目の前にある」 と。

■キャオの母親 To:ヴェアリアス
は・・・はぁ。わかりました。
うちの子と少し話をしてみます。

■ヴェアリアス To:セリス
ただいまぁ。できることはしてきたわ。
あなたほど上手に説得できなかったけどね(^^;;

ふと窓の外の様子を見て

■ヴェアリアス To:セリス
さてと。
もうそろそろみんな帰ってくるかな?
歩きっぱなしで疲れてるだろうからすぐに休めるようにしたほうがいいわね。

あ、準備は私がしておくから。
セリスさんは司祭の仕事に専念してていいよ。
じゃあ、お仕事頑張ってね(^^)/

食事の準備をしている村人sを見つけて

■ヴェアリアス To:村人
夕食の準備、お疲れ様です(^^)
なにかお手伝いできることあります?
私、こう見えてもお料理は得意なんです(^^)

(調理場をきょろきょろ見渡して)
材料はまだあります?私も何か作りたいんですけど。
みんなたくさん食べるだろうし・・・

■村人 To:ヴェアリアス
あ・・それじゃそこのジャガイモの皮をむいてくださいな。

すばらしい手際(6ゾロ)でジャガイモの皮をむいていくヴェアリアス。

■村人 To:ヴェアリアス
まぁ。お料理上手なんですね。
私も教えてもらおうかしら。

そこへ、男組が帰ってきたようです。
■レンシオ To:ヴェアリアス
よっ、ただいま。何か良い情報聞けた?
こっちはな……途中で足跡見失っちまったい。(^^;;;;

ところで、食事の用意してるんだったら俺も手伝おうか?

■フェイス To:ヴィクター、ヴェア&セリス
はひ〜、ぜ〜ぜ〜、た、ただいま〜。つ、疲れた…。
ヴィクター、大きい人なのに足速いね〜、びっくりしちゃったぁ。

…んで、ヴェア、セリス、ごめ〜ん。子供の足跡見失っちゃったぁ〜。こっちは収穫 なし〜
ヴェア達は何か進展あった?

■ ヴィクトール To:フェイス
ふっふ〜ん、足の速さには結構、オレ自信あるんだ。
(やけに得意げ)

■ ヴィクトール To:ヴェア&セリス
姉ちゃん達、ごめん。オレ達、足跡を見失っちゃったみたいなんだ。
このまま見つからなかったら、子供たち、どうなっちゃうんだろう?
(今度はやや不安げ)

■ヴェアリアス To:ヴィクター&フェイス
(ジャガイモ片手にエプロン姿で)
おかえりなさい、お疲れ様(^^)
姉ちゃん達、ごめん。オレ達、足跡を見失っちゃったみたいなんだ。
そっか・・・見つからなかったんだ。やっぱりそう簡単には終わらないか。
もしかしたら私たちが思っているより大きな事件かもしれないわね。

このまま見つからなかったら、子供たち、どうなっちゃうんだろう?
(一瞬考え込んだ後に明るく笑顔で)
まあ、今は休憩しましょう。もうすぐ夕食ができるからね。
落ち着いてから整理したほうがいいよ。(にっこり)

あ、それから。
セリスさんの部屋には行っちゃだめだよ。今、大切な仕事の最中だからね。

誰も来てないけどね(笑)

■ ヴィクトール To:ヴェアリアス
ヴェア姉ちゃん、良く見たら何でエプロン着て・・・(笑)
あぁ、ご飯かぁ。急いで走ってきたら、オレ食べる準備万端だよ!
(リッキーなどは既につまみ食いを計画し、ジャガイモ奪取作戦を実行してい る)
ふ〜ん、セリス姉ちゃんはお仕事中なのか・・・オレも何か手伝おうか?

■ヴェアリアス To:レンシオ&ヴィクター
(じゃがいもに集中(笑))
・・・・・・ふっ・・ふふふ♪・・ふんふふん♪・・・
(リッキーなどは既につまみ食いを計画し、ジャガイモ奪取作戦を実行してい る)
・・・・ん?(☆_☆)
(リッキーの目の前にドン!と包丁を突 き立てて)
リッキー君、をしているのかな?(^^)

(二人に気づいて)
え、何?何か言った?
あ、座って休んでていいよ。もうすぐ夕食ができるからね(にこっ)

セリスの演説むなしく、手がかりはほとんどなし。
冒険者たちの冒険はまだまだ続く・・・・。


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